ブレインストーミングとは?
ブレインストーミングは、みんなでたくさんアイデアを出し合って、新しい考え方や解決策を見つけるための話し合いの方法です。会議などで意見を出し合うとき、普通は良いか悪いかを考えながら話しますが、ブレインストーミングでは、とにかく自由に、思いつくままに意見を出し合うのがポイントです。
たとえば、新しいお菓子のアイデアを考える時を想像してみてください。普通なら「こんなお菓子は売れないだろうな」「作るのが大変そう」などと考えてしまいがちですが、ブレインストーミングでは、たとえ「宇宙で食べられるお菓子」や「食べたら空を飛べるお菓子」といった一見すると実現が難しそうなアイデアでも、どんどん口に出していきます。
なぜ、そんなに自由に意見を出すのが大切かというと、一見変わったアイデアの中に、実は素晴らしいヒントが隠れていることがあるからです。みんなでたくさんのアイデアを出し合うことで、一人では思いつかなかったような、ユニークな発想が生まれるきっかけになります。
似ている慣用句やことわざ
ブレインストーミングの考え方に似ている言葉はいくつかあります。
- 「三人寄れば文殊の知恵」 これは、一人で考えるよりも、何人かで相談した方が良い知恵が浮かぶという意味のことわざです。ブレインストーミングも、一人ではなくみんなでアイデアを出し合うことで、より良い結果が生まれることを目指しています。 たとえば、夏休みの自由研究で何をするか悩んでいる時、一人で考えてもなかなか良いアイデアが出ないかもしれません。でも、友達と「こんなことやってみたい!」「あれも面白そうだね!」と話し合っているうちに、「じゃあ、身近なもので実験してみようか」といった具体的なアイデアが生まれることがあります。
- 「多士済々(たしせいせい)」 これは、優れた才能を持つ人々がたくさん集まっている様子を表す言葉です。ブレインストーミングでは、様々な経験や知識を持つ人が集まることで、多様な視点からのアイデアが生まれることが期待されます。 例えば、新しいスマートフォンを開発する時、デザインが得意な人、プログラムが得意な人、使いやすさを考えるのが得意な人など、様々な専門家が集まって話し合うことで、それぞれの知識を活かしたアイデアがたくさん出てきます。
ビジネスとしての捉え方
ビジネスの場面でブレインストーミングがどのように役立つかというと、主に以下のような点が挙げられます。
- 新しい商品やサービスの開発 お客様に喜んでもらえる新しい商品やサービスを考える時、ブレインストーミングは非常に有効です。例えば、カフェを経営しているとして、新しいメニューを考えるときに「健康志向のドリンク」「SNS映えするスイーツ」「地域限定の特別な味」など、参加者それぞれの視点から様々なアイデアを出し合います。
- 問題解決 仕事で何か困ったことが起きた時、一人で悩むよりも、みんなで意見を出し合った方が早く解決策が見つかることがあります。例えば、お客様からのクレームが増えてしまった場合、「商品の品質を上げる」「対応マニュアルを見直す」「お客様への説明をより丁寧にする」など、色々な角度から解決策を検討できます。
- 業務改善 今の仕事のやり方をもっと良くしたい、効率を上げたい、といった時にもブレインストーミングが役立ちます。例えば、書類の作成に時間がかかっている場合、「フォーマットを統一する」「テンプレートを活用する」「デジタルツールを導入する」といった具体的な改善案が出てくるかもしれません。
ブレインストーミングは、会社がもっと良くなるための「アイデアの宝庫」を作るようなものです。みんなで知恵を出し合うことで、想像もしなかったような素晴らしい解決策や、新しいビジネスチャンスが見つかる可能性があります。
上手く使えない場合の改善方法・考え方
ブレインストーミングがなかなかうまくいかない、と感じることもあるかもしれません。そんな時に試してみてほしい改善方法や考え方があります。
意見が出にくい時
- 「なんでもあり」の雰囲気を作る もし、参加者が「こんなこと言ったら変に思われるかな」「馬鹿にされるんじゃないかな」と心配していると、自由に意見は出ません。会議の始めに「どんな意見でも大歓迎です」「ここでは間違いというものはありません」と、安心できる雰囲気を作るように心がけます。 たとえば、友達とグループで何かを計画する時、「面白いことならなんでも言っていいよ!」と言われると、普段は言わないようなアイデアも話しやすくなるのと同じです。
- 具体的な「お題」を出す 「何かアイデアを出してください」だけだと、何から話していいか迷ってしまいます。そこで、「来年の夏に新しく始めるイベントのアイデア」や「会議の時間を短縮するための方法」など、具体的なテーマを提示すると、考えやすくなります。 例えるなら、自由な絵を描くとき、「自由に描いていいよ」よりも「動物の絵を描いてみて」と言われた方が、描き始めやすいのと同じです。
- 小さなアイデアも拾い上げる 「これくらいのこと、言っても仕方ないかな」と思ってしまうような、小さなアイデアでも「良いですね!」「面白い視点ですね」と肯定的に受け止めることが大切です。そうすることで、「もっと意見を出しても大丈夫だ」という気持ちになります。 クラスで発表するとき、少し自信がない意見でも先生が「よく気づいたね!」と褒めてくれると、次も積極的に発言しようと思えるのと同じです。
- ウォーミングアップをする いきなり本題に入るのではなく、簡単な質問から入って、場の雰囲気を和ませるのも効果的です。例えば、「最近あった面白いこと」や「週末の過ごし方」など、気軽に話せるテーマから始めると、本題に入った時にも意見が出やすくなります。 スポーツでいきなり全力で走り出すのではなく、軽く準備運動をするようなものです。
意見が偏ってしまう時
- 違う視点を持つ人を集める 同じような考え方の人ばかりだと、意見も似たようなものになりがちです。部署や役職が違う人、年齢層が異なる人など、様々なバックグラウンドを持つ人を集めることで、多様なアイデアが生まれます。 例えば、料理を作る時に、辛いものが好きな人、甘いものが好きな人、あっさりしたものが好きな人など、色々な味の好みの人が集まると、バラエティ豊かな献立が作れるのと同じです。
- 役割を決めてみる 例えば、「肯定的な意見を出す人」「否定的な意見もあえて考えてみる人」「まとめ役」など、一時的に役割を決めて話し合いを進める方法もあります。これにより、普段は出にくい意見も引き出しやすくなることがあります。 演劇で「元気な子役」「冷静な大人」など役割が決まっていると、その役になりきって色々なセリフが言えるようなものです。
- 無理に結論を出さない ブレインストーミングの目的は、あくまで「アイデアをたくさん出すこと」です。その場で完璧な結論を出す必要はありません。良いアイデアが出たら、一度そこで区切って、後でじっくり検討する時間を持つようにします。 テスト勉強で、まずはたくさんの問題を解いてみて、後で間違えた問題をじっくり見直すようなものです。
これらの方法を試すことで、ブレインストーミングがもっと活発になり、より良いアイデアが生まれるきっかけになるでしょう。
分かりやすく一般的な行動から例えるなら
ブレインストーミングがどんなものか、もっと身近な例で考えてみましょう。
遠足の計画を立てる時
学校で遠足に行くことになったとします。先生から「みんなでどこに行きたいか、どんなことをしたいか、自由にアイデアを出してみよう!」と言われたら、これがブレインストーミングの始まりです。
- 場所のアイデア: 遊園地、動物園、博物館、公園、水族館、キャンプ場など。
- やることのアイデア: 美味しいお弁当を食べる、アスレチックで遊ぶ、動物と触れ合う、クイズ大会をする、宝探しをする、オリエンテーリングなど。
この時、誰かが「宇宙旅行に行きたい!」と言っても、「それは無理だよ」とすぐに否定するのではなく、「面白いね!でも、遠足で宇宙に行くのはちょっと難しいから、地球上でできることで何か宇宙っぽいことを考えてみようか?」といったように、一旦受け止め、そこからヒントを得ようとします。
みんなで色々なアイデアを出し合っているうちに、「遊園地でジェットコースターに乗って、その後はみんなで協力して謎解きゲームをしよう!」といった、一人では思いつかなかったような、楽しくて具体的な計画が生まれていきます。
プレゼントを選ぶ時
友達の誕生日に、みんなでお金を出し合ってプレゼントを贈ることになったとします。どんなプレゼントがいいか、みんなで話し合うのもブレインストーミングに似ています。
- アイデア出し: 服、本、ゲーム、文房具、スイーツ、旅行券、手作りのアルバムなど。
- 受け止め方: 誰かが「猫のぬいぐるみがいいんじゃない?」と言った時に、もし友達が猫好きでなくても、「猫のぬいぐるみね!確かに可愛いけど、彼は犬派だった気がするから、犬のグッズで何か考えてみるのはどうかな?」と、アイデア自体を否定せず、別の方向性につなげていきます。
こうして、たくさんのアイデアの中から「彼はスポーツが好きだから、新しいシューズを贈るのはどうかな?」「最近、料理に凝っているって言ってたから、ちょっと良い調理器具も喜ぶかも」などと、友達が本当に喜んでくれそうなプレゼントのアイデアが具体化していくのです。
新しい趣味を見つける時
「何か新しい趣味を始めたいけど、何がいいかな?」と、友達に相談する時も、ブレインストーミングの要素があります。
- アイデア出し: スポーツ、読書、映画鑑賞、料理、絵を描く、楽器を演奏する、プログラミング、ガーデニング、旅行など。
- 制限なし: 「世界一周旅行も楽しそうだけど、まずは国内で日帰りで行ける場所から探してみるのはどうかな?」「絵を描くのもいいけど、いきなり油絵は難しいかもしれないから、まずは色鉛筆で始めてみるのは?」など、現実的な条件を考慮しつつも、最初のアイデアは自由に受け止めます。
友達が「最近、キャンプが流行っているらしいよ!」「一緒にテニスしない?」などと、色々な提案をしてくれる中で、「そういえば、昔から写真を撮るのが好きだったな。本格的に一眼レフカメラを買って、色々な場所を撮りに行ってみようかな」といった、自分にぴったりの趣味が見つかるかもしれません。
これらの例のように、ブレインストーミングは私たちの日常生活の様々な場面で、自然に行われている「みんなで考えて、良いアイデアを出す」という行動と共通する部分がたくさんあります。
効果的な使い方
ブレインストーミングを仕事で効果的に使うためには、いくつかのポイントがあります。
準備をしっかりする
目的をはっきりさせる
何のためにブレインストーミングを行うのかを明確にします。「新しい商品アイデアを出すため」なのか、「業務効率を改善するため」なのか、ゴールを全員で共有することが大切です。 例えるなら、目的地を決めずに車を走らせても、どこにもたどり着けないのと同じです。
参加者を選ぶ
色々な視点から意見が出るように、様々な部署や役職の人、性別や年齢層の違う人など、多様なメンバーを集めます。 料理をする時に、色々な食材があると、より美味しい料理ができるのと同じです。
時間と場所を決める
集中して話し合える時間と、リラックスできる場所を確保します。会議室だけでなく、気分転換になるような場所を選ぶのも良いでしょう。 静かで落ち着ける場所だと、勉強もはかどるのと同じです。
ブレインストーミングのルールを守る
これが最も大切なポイントです。
- アイデアの質より量を重視: とにかくたくさんのアイデアを出すことを目標にします。良いか悪いかの判断は後回しです。 たくさんの種をまけば、その中から芽が出るものも増えるのと同じです。
- どんなアイデアも否定しない: どんなに突飛なアイデアでも、「それは無理だ」「おかしい」などと否定してはいけません。批判せずに受け止めることが、自由な発想を促します。 友達がちょっと変わったことを言っても、まずは「なるほど!」と聞いてあげるようなものです。
- 自由に発言する: 思いついたことをそのまま口に出します。遠慮は不要です。 頭の中で考えていることを、そのまま絵に描いてみるようなものです。
- アイデアを組み合わせる、発展させる: 誰かのアイデアを聞いて、「それ、いいですね!それに〇〇を足したらどうでしょう?」というように、他の人のアイデアに乗っかったり、さらに発展させたりするのも推奨されます。 みんなで積み木で遊んでいる時に、誰かが作った土台の上に、さらに自分も積み木を重ねていくようなものです。
アイデアを記録する
見えるようにする
出てきたアイデアは、ホワイトボードや大きな紙に書き出すなどして、全員が見えるようにします。 黒板にみんなの意見を書いていくと、考えがまとまっていくのと同じです。
後で整理する
ブレインストーミングが終わった後で、出てきたアイデアを分類したり、優先順位をつけたりして整理します。 たくさんの情報を集めた後、大切な情報だけを抜き出して整理するようなものです。
これらのポイントを守ってブレインストーミングを行うことで、単なる意見交換ではなく、本当に新しい価値を生み出すための話し合いにすることができます。
仕事で起こりうるケース・場面から考えると
ブレインストーミングは、日々の仕事の中で様々な場面で活用できます。具体的なケースをいくつか見てみましょう。
新商品の企画会議
飲料メーカーで、夏に向けて新しい清涼飲料水の企画を考える会議
ブレインストーミングの活用: 「どんな味がいいか」「どんなターゲット層に売りたいか」「どんなパッケージデザインにするか」など、幅広いテーマでアイデアを募ります。
参加者のアイデア例
- 「凍らせてシャーベットにもなるスポーツドリンク」
- 「SNS映えする、七色のグラデーションドリンク」
- 「地元の特産品を使った、ちょっと贅沢な大人向けサイダー」
- 「飲むと気分がリフレッシュする、ミントとハーブのドリンク」
- 「パッケージに謎解きゲームが付いている子ども向けジュース」
- 「飲むだけで健康になれる、スーパーフード入りドリンク」
通常なら「売れ筋の味はこれだから…」「ターゲットは若者層だから…」と既存の枠にとらわれがちですが、ブレインストーミングで自由なアイデアを出すことで、一見突飛でも、そこから新しいコンセプトや意外な組み合わせが生まれることがあります。例えば、「七色のグラデーションドリンク」から「見た目も楽しめるドリンク」というコンセプトが生まれ、それがヒット商品につながるかもしれません。
顧客からのクレーム対応策の検討
サービス業で、お客様からの問い合わせが急増し、対応に時間がかかっている現状を改善したい会議
ブレインストーミングの活用: 「お客様がなぜ問い合わせをするのか」「どうすれば問い合わせを減らせるか」「問い合わせがあった際にどうすれば早く解決できるか」など、問題の根源から解決策まで、様々な角度からアイデアを出します。
参加者のアイデア例
- 「よくある質問(FAQ)ページを、もっと分かりやすく充実させる」
- 「問い合わせフォームに、質問内容の選択肢を増やす」
- 「チャットボットを導入して、簡単な質問は自動で対応できるようにする」
- 「オペレーターの研修を強化して、対応スキルを向上させる」
- 「お客様からの声を定期的に集めて、サービス改善に活かす仕組みを作る」
- 「問い合わせが多い商品やサービスについて、説明書をより分かりやすく改訂する」
個々人が抱えていた問題意識や改善案が共有され、多角的な視点からの解決策が見つかります。例えば、「チャットボット導入」はIT部門のアイデアかもしれませんが、「FAQページ改善」はカスタマーサービス部門のアイデアかもしれません。これらを組み合わせることで、より網羅的で効果的な対策が立てられます。
社内イベントの企画
社員のモチベーション向上と交流を目的とした社内イベントの企画会議
ブレインストーミングの活用: 「どんなイベントなら社員が楽しめるか」「普段交流のない部署の人と仲良くなれるか」「記憶に残るようなイベントにしたい」といった視点でアイデアを出します。
参加者のアイデア例
- 「部署対抗のスポーツ大会(eスポーツも含む)」
- 「社員の特技披露会(歌、ダンス、マジックなど)」
- 「社内クイズ大会(会社の歴史や商品知識を問う)」
- 「料理対決イベント」
- 「謎解きゲーム形式のチームビルディングイベント」
- 「社員の家族も招待するファミリーデー」
効果
毎年同じようなイベントになってしまいがちな場合でも、ブレインストーミングを行うことで、社員の興味関心に合わせた斬新な企画が生まれる可能性があります。普段は真面目な会議ばかりで意見を言いにくい人も、イベント企画なら気軽にアイデアが出せるかもしれません。
説明するための注意点
ブレインストーミングについて他の人に説明する際、特に気をつけるべき点があります。
専門用語を避ける
「ブレインストーミング」という言葉自体は浸透していますが、それに関連する専門用語やビジネス用語は使わない方が良いでしょう。例えば、「アジェンダ」「コンセンサス」「シナジー」といった言葉は避け、もっと分かりやすい言葉に置き換えるようにします。
NG例
「ブレインストーミングでは、アジェンダに沿って多様なコンセンサスを形成し、最終的なシナジー効果を最大化することが重要です。」
OK例
「ブレインストーミングでは、話し合いのテーマをはっきりさせて、みんなでたくさんアイデアを出し合い、協力してより良い結果を目指すことが大切です。」
具体的な例え話をたくさん使う
前述したような、遠足の計画やプレゼント選びなど、誰もが経験したことのある身近な例え話をたくさん使うことで、抽象的な概念を具体的に理解してもらえます。
「とにかく自由にアイデアを出すんです」とだけ言うよりも、「例えば、夏休みの自由研究で何をするか考える時に、『こんなことできたら面白いな!』と色々思いつくままに話すようなものです」と説明した方が伝わりやすいでしょう。
「なぜ自由な発想が大切なのか」を強調する
ブレインストーミングの一番の目的は、「自由な発想から新しいアイデアを生み出すこと」です。なぜそれが大切なのかを、繰り返し伝えるようにします。
「もし最初から『これは無理だ』と判断してしまうと、良いアイデアの芽を摘んでしまうことになります。どんなに変わったアイデアでも、そこからヒントを得て、最終的に素晴らしいものが生まれる可能性があるからです」といった説明を加えると、納得感が増します。
「否定しない」ルールの重要性を強調する
ブレインストーミングの核となるルールが「アイデアを否定しない」ことです。ここを特に丁寧に説明する必要があります。
「誰かのアイデアを『それは違う』『できない』と否定してしまうと、他の人も意見を言いにくくなってしまいます。そうすると、せっかくの素晴らしいアイデアが生まれるチャンスを失ってしまうんです」と説明し、場の安全性を保つことの重要性を伝えます。
「完璧な結論は不要」と伝える
ブレインストーミングはアイデア出しの段階であり、その場で完璧な結論を出す必要はないことを明確に伝えます。これにより、参加者の心理的な負担を軽減できます。
「ブレインストーミングは、たくさんの選択肢を広げるための話し合いです。その場で白黒つける必要はありません。まずはアイデアの『数』を増やすことに集中しましょう」と伝えると良いでしょう。
これらの点に注意して説明することで、ブレインストーミングの良さや進め方を、より効果的に伝えることができるはずです。
悪い使い方・注意点
ブレインストーミングは非常に有効な方法ですが、やり方を間違えると逆効果になってしまうこともあります。ここでは、避けるべき悪い使い方や注意すべき点について説明します。
批判や否定をしてしまう
これはブレインストーミングで最もやってはいけないことです。誰かが意見を出した時に、「それは現実的ではない」「前に試したけどうまくいかなかった」「そんなことできるわけがない」などと、すぐに否定したり批判したりしてしまうと、参加者は意見を出すことをためらうようになります。
- 悪い例: 参加者A「新しいシステムの導入はどうでしょう?」司会者「いや、それだと予算が足りないから無理だよ。」
- 結果: 他の参加者も「どうせ否定されるなら、言わない方がいいや」と考えてしまい、アイデアが出なくなります。場の雰囲気が悪くなり、せっかく集まったのに時間の無駄になってしまいます。
- 例えるなら: 友達が「面白いこと思いついた!」と話しているのに、聞く耳を持たずに「そんなこと面白くないよ」とすぐに言ってしまうと、その友達はもう二度と面白い話を教えてくれなくなるのと同じです。
意見が少ない人に圧力をかける
「もっと意見を出せ」「なぜ話さないんだ」と、意見が少ない人に直接的に圧力をかけたり、無理に発言を促したりすることも良くありません。意見を出すのに時間がかかる人、じっくり考えてから発言したい人もいます。プレッシャーを感じると、ますます発言しにくくなってしまいます。
- 悪い例: 司会者「〇〇さん、何か意見ないんですか?ちゃんと考えてくださいよ。」
- 結果: 萎縮してしまい、かえって良いアイデアが出なくなってしまいます。
- 例えるなら: 先生が「早く答えを言いなさい!」と急かすと、焦ってしまって答えが出てこなくなるようなものです。
テーマが曖昧すぎる、または広すぎる
ブレインストーミングのテーマが「何か良いアイデア」のように曖昧すぎたり、「会社の全ての問題を解決する」のように広すぎたりすると、何について話せばいいのか分からなくなり、意見が出にくくなります。
- 悪い例: 司会者「今日は会社のことを何でも話し合いましょう。」
- 結果: 漠然としすぎて、何を話していいか分からず、沈黙の時間が長くなります。
- 例えるなら: 「何か美味しいもの作って」と言われると困ってしまうけれど、「カレー作って」と言われると作りやすいのと同じです。
進行役(ファシリテーター)がいない、または機能しない
ブレインストーミングを円滑に進めるためには、ルールを守り、参加者が自由に発言できる雰囲気を作る進行役(ファシリテーター)が非常に重要です。進行役がいない、あるいは進行役がルールを理解していなかったり、意見を否定したりしてしまうと、ブレインストーミングは失敗に終わります。
- 悪い例: 進行役が一番最初に自分のアイデアを話し、他の参加者がそれに引っ張られてしまう。
- 結果: 進行役の意見に流されてしまい、多様なアイデアが出なくなります。
- 例えるなら: 運動会で先生が「自由に遊んでいいよ!」と言いながら、自分だけルールを決めてしまうと、みんなが困惑するようなものです。
アイデアの記録をしない、後で見返さない
せっかくたくさんのアイデアが出ても、記録しておかないと忘れてしまったり、後で整理して活用することができません。また、記録しても後で見返したり検討したりする時間がないと、ブレインストーミング自体が無意味になってしまいます。
- 悪い例: 意見が出たそばから消したり、メモも取らずに流してしまう。
- 結果: せっかくのアイデアが活かされず、次のステップに進むことができません。
- 例えるなら: 良いアイデアが浮かんだのに、メモしなかったために後で思い出せなくなってしまうのと同じです。
これらの点に注意し、正しい方法でブレインストーミングを行うことで、その効果を最大限に引き出すことができます。

