「肩を落とす」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文
「肩を落とす」というのは、日本語の慣用句の一つで、「がっかりした様子」や「失望して力が抜けた様子」を表す言い回しです。人が大きな期待をしていたにもかかわらず、その期待が裏切られた時や、努力が報われなかった時に自然と取る動作から来ています。肩がスッと下がるような体の動きは、まさに意気消沈した感情を象徴しており、そこからこの言い回しが生まれました。
たとえば、試験に落ちた、告白がうまくいかなかった、大事なプレゼンが失敗したなど、何かしらネガティブな結果に対して「落胆」する場面で多く使われます。この表現は単に悲しむだけでなく、「力が抜けた」「呆然とした」というニュアンスも含んでおり、感情の深さが伝わる表現です。
英語でこれを直訳するのは難しいですが、ニュアンスを含めて言い換えると、以下のような表現が該当します。
- He looked disappointed.
- He slumped his shoulders in disappointment.
- She was visibly discouraged.
- He was crestfallen.
- Her spirits sank.
特に “slump one’s shoulders” や “crestfallen” という単語は、「肩を落とす」という視覚的・感情的なニュアンスの両方を捉えています。「crestfallen」は、特に失望したりがっかりしたときに使われる英語表現で、直訳としてもかなり近いものです。
「肩を落とす」の一般的な使い方
- 長い間準備していた就職面接で結果が出ず、彼は肩を落として部屋を後にした。何も言わず、ただ静かに出て行った姿が印象的だった。
He left the room with slumped shoulders after the job interview he had prepared for so long ended in disappointment. - チームの最後のミスで逆転負けを喫し、選手たちはベンチに戻る際に肩を落としていた。スタジアム全体が静まり返っていた。
After losing the game due to a last-minute mistake, the players walked back to the bench with their shoulders dropped in defeat. - 大事なコンペで僅差で負けてしまい、彼女はしばらく肩を落として机にうつ伏せていた。言葉をかけるのもためらわれた。
She remained with her head down and her shoulders slumped after narrowly losing the important competition. - 一生懸命描いた絵が賞に選ばれなかったことを知り、少年は肩を落としてキャンバスの前に座り込んだ。
The boy sat in front of his canvas with his shoulders down after learning his painting hadn’t won an award. - 楽しみにしていた旅行が悪天候でキャンセルとなり、父は肩を落としながらチケットを破り捨てた。
The father tore up the tickets with a heavy heart and drooping shoulders after their long-awaited trip was canceled due to bad weather.
似ている表現
- 意気消沈する
- がっくりする
- がっかりする
- 落胆する
- しょんぼりする
「肩を落とす」のビジネスで使用する場面の例文と英語
ビジネスの現場でも、「肩を落とす」という感情や状況はよく見られます。例えば、契約が取れなかった時、提案が却下された時、大きなプレゼンで失敗した時など、明確な目標に届かなかったことへの落胆を表す場面で使われます。
- 取引先との商談が不調に終わり、営業チームのメンバーは肩を落としてオフィスに戻ってきた。
The sales team returned to the office with slumped shoulders after an unsuccessful negotiation with the client. - プレゼン資料に自信があっただけに、却下された瞬間、彼は肩を落としながら深いため息をついた。
He let out a deep sigh and slumped his shoulders as his well-prepared presentation was rejected. - 数ヶ月に渡るプロジェクトが中止になり、リーダーは報告書を提出した後に肩を落として会議室を出ていった。
After submitting the final report, the project leader left the meeting room with shoulders dropped due to the cancellation of the months-long project. - 昇進の知らせが来なかった時、彼女は同僚の前では平静を装っていたが、オフィスを出るときには肩を落としていた。
Although she kept her composure in front of her colleagues, she walked out of the office with her shoulders drooping after not receiving the promotion. - 数字目標に届かなかった報告をした際、上司の前で肩を落としながら反省の言葉を述べた。
He spoke words of regret with his shoulders dropped as he reported his failure to meet the targets to his manager.
「肩を落とす」は目上の方にそのまま使ってよい?
「肩を落とす」という表現は非常に感情的で視覚的な言い回しであるため、相手や立場によっては軽すぎる印象を与える可能性があります。特に目上の方や取引先に対して直接的に「肩を落とされていましたね」などと使うと、軽視や無神経と取られる場合があります。感情を想像した表現は配慮が必要です。
また、この言い回しは口語的なため、改まった場では避けるべきです。特に謝罪や報告の際は、より丁寧で中立的な言葉を選ぶべきでしょう。相手の心情に寄り添う気持ちは大切ですが、過度な共感や感情的な文言は控える方が無難です。
- 気を落とされたようでしたので、お気持ちをお察し申し上げます。
- ご心労のほど、拝察いたします。
- ご期待に沿えず、大変心苦しく存じます。
- ご不快に感じられたのではと、深く反省しております。
- ご意向に沿えなかったこと、誠に申し訳なく存じます。
「肩を落とす」の失礼がない言い換え
- ご期待に添えず、誠に申し訳なく存じます。
- ご納得いただけない結果となり、深くお詫び申し上げます。
- 結果にご満足いただけなかったこと、心よりお詫び申し上げます。
- ご負担をおかけすることとなり、恐縮しております。
- ご信頼に応えることができず、痛恨の極みでございます。
適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?
書き出し
- 昨日のご対応、誠にありがとうございました。結果が芳しくなかったことにつきまして、重ねてお詫び申し上げます。
- 先日は貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。その後の結果に関してご報告申し上げます。
- このたびは、当方の対応によりご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。
- ご連絡を賜り、誠にありがとうございます。大変心苦しいご報告となりますが、何卒ご容赦ください。
- いつも格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。今回はご期待に沿えなかった件について、ご説明させていただきます。
締めの挨拶
- 本件につきましては今後、同様のことが起きぬよう再発防止に努めてまいりますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
- 今後はこのような結果とならぬよう、社内体制の見直しを図ってまいります。引き続きご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
- 誠に勝手なお願いではございますが、今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
- 改めてご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げますとともに、今後の改善をお約束いたします。
- 引き続きお力添えをいただけますよう、社員一同誠心誠意努めてまいります。何卒よろしくお願い申し上げます。
注意する状況・場面は?
「肩を落とす」は感情の起伏を視覚的に描写する便利な言い回しですが、誤って使うと相手に不快感を与える可能性があります。特に、相手の気持ちを推し量る場面での不用意な使用は、かえって失礼になる場合があります。
相手が落ち込んでいる様子を「肩を落としていた」と表現すると、「見下された」と感じたり、「演出している」と捉えられてしまうこともあります。これは職場や目上の方とのやり取り、ビジネスメールでは特に注意が必要です。特定の感情を推測するような言い回しは避け、事実と丁寧な気遣いを軸に文章を組み立てるべきです。
- 結果にご不満をお持ちであったかと存じます。
- ご心情を拝察いたしますが、あえて申し上げるならばお力になれなかったことが悔やまれます。
- ご不安な思いをおかけしたのではないかと、気がかりに感じております。
- ご不便をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。
- ご指摘の件につき、謹んで受け止め改善に努めてまいります。
細心の注意払った言い方
- このたびのご指摘を重く受け止め、今後の業務運営に最大限反映させてまいります。
- ご要望に沿えなかった点につきましては、深く反省の念を抱いております。
- 結果としてご期待にお応えできなかったこと、誠に申し訳なく、真摯に受け止めております。
- 今後はこうしたご不満を抱かれぬよう、全社を挙げて改善策を講じてまいります。
- ご信頼を裏切る結果となってしまったことを猛省し、再発防止に努める所存でございます。
「肩を落とす」のまとめ・注意点
「肩を落とす」は、日常生活からビジネスの場まで、落胆や失望といった感情を視覚的に伝えるために非常に便利な慣用句です。誰もが経験する「がっかりした」気持ちを一言で表せるこの表現は、その状況をリアルに描き出す力を持っています。
しかし、感情的なニュアンスが強いため、使い方には注意が必要です。特に相手の心情を勝手に推し量るような文脈で用いると、不快に思われることもあります。また、ビジネス文書や改まった場では、もう少し中立的で丁寧な言い回しに言い換える方が良いでしょう。

