「縦の物を横にもしない」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文
「縦の物を横にもしない」という慣用句は、日本語で怠けて何もしない様子や、極端に面倒くさがりな態度を示す言葉です。この言い回しは、物を縦に置いてある状態から、ただ横にするだけという非常に簡単な動作すら行わない、というところから来ています。つまり、動作や労力を極力避けようとする人物を皮肉や非難のニュアンスを込めて言い表すために用いられます。この言い方には、単なる怠惰さを超えて「まるで自分の身の回りのことにすら無関心」といった否定的な意味が含まれている場合もあります。
この言い回しを英語で表す場合、完全に同じ意味を持つ定型的な言い方は存在しませんが、状況によっては以下のような言い方でニュアンスを伝えることができます。
- He wouldn’t lift a finger.(指一本動かそうとしない)
- He’s as lazy as they come.(これ以上ないほど怠け者だ)
- He makes no effort at all.(全く努力しようとしない)
いずれもその人の無気力さや怠惰な性格を表すのに使われますが、「縦の物を横にもしない」のような比喩的かつ視覚的なインパクトは英語にはありません。ですので、会話の中では背景を踏まえた説明が求められることが多いでしょう。特に目上の人やビジネスの場面では、慎重な使い方が求められる言い回しです。
「縦の物を横にもしない」の一般的な使い方と英語で言うと
- 彼は部屋がどれだけ散らかっていても、縦の物を横にもしないような人で、掃除という言葉を知らないのかと思うほど何もしません。
He wouldn’t lift a finger to clean his room no matter how messy it gets. - 夏休み中、弟は一日中ゴロゴロしていて、縦の物を横にもしないどころか、ご飯さえ自分でよそおうとしませんでした。
My younger brother was lying around all summer break, so lazy he wouldn’t even serve himself a meal. - あの社員は、仕事中もスマホばかりいじっていて、まさに縦の物を横にもしないタイプの人間です。
That employee is always on his phone during work—he’s the type who never makes an effort to do anything. - 子どもたちはゲームに夢中で、縦の物を横にもしない状態だったので、親がいくら声をかけても無視されてしまいました。
The kids were so absorbed in their games that they wouldn’t lift a finger, even when their parents called out to them. - 縦の物を横にもしない夫に対して、妻が全ての家事を一手に担っている状況が、家庭内のストレスの原因となっていました。
The wife had to do all the housework because her husband wouldn’t lift a finger, which led to stress in the household.
似ている表現
- 腰が重い
- 指一本動かさない
- 動く気配がない
- やる気が感じられない
- 無関心を決め込む
「縦の物を横にもしない」のビジネスで使用する場面の例文と英語
この言い回しは、ビジネスの場であまり直接使うべき表現ではありません。なぜなら、皮肉や非難のニュアンスが強く、相手に不快感を与えやすいためです。ただし、内輪の会話や非公式な状況、もしくは反省や改善を促す目的でやや柔らかく使うことがあります。例えば、プロジェクトに関して全く協力的でない人や、責任感に欠ける態度の社員に対して暗に伝えたいときなどに利用されます。
- あのプロジェクトに関して、彼は縦の物を横にもしないような態度を続けており、チーム全体に影響が出始めています。
He keeps showing zero initiative on that project, and it’s starting to affect the entire team. - 部署内で問題が起きても、縦の物を横にもしないような人が数人いて、全体の士気が下がっています。
When issues arise in the department, some people remain passive, which lowers overall morale. - トラブル発生時に縦の物を横にもしない姿勢では、信頼関係の構築は困難です。
When troubles occur, a passive attitude won’t help build trust. - 指示を出しても縦の物を横にもしないような対応が続くと、成果には繋がりません。
If they continue to be unresponsive even after clear instructions, we won’t see any results. - 新しい施策に対して縦の物を横にもしないような消極的な姿勢では、部署の成長は望めません。
A passive stance toward new initiatives will prevent the department from growing.
「縦の物を横にもしない」は目上の方にそのまま使ってよい?
この言い回しは、口語的であり、さらに否定的な意味合いを持つため、目上の方や取引先に対して使用するのは極めて不適切です。特にビジネスの場においては、相手を批判しているように聞こえるリスクが高く、関係性にひびが入る可能性があります。また、非協力的な態度や怠慢さを指摘したい場合でも、もっと穏やかで客観的な言い方を選ぶべきです。どうしても何かを指摘しなければならない場面では、「動きが見られない」「積極的な姿勢が見受けられない」など、やや曖昧で柔らかい言い回しを使うことが求められます。
- 相手の態度を咎めたい時でも、直接的に「縦の物を横にもしない」と言うのは厳禁
- 叱責したい部下にも、別の丁寧な言い方で伝えるのが大人の対応
- 同僚同士でも関係性によっては冗談に聞こえないので注意
- 書面では絶対に使用しないこと
- 感情的な場面では避け、冷静な対応を心がけるべき
「縦の物を横にもしない」の失礼がない言い換え
- 現在のところ、ご自身からのご対応があまり見られないように思われますが、いかがでしょうか。
- ご多忙かと存じますが、もう少し積極的なご協力をいただけますと幸いです。
- 状況の変化に対してご反応をいただけておらず、少々心配しております。
- 今後は前向きなご対応を頂けると、大変ありがたく思います。
- 本件に関しては、少しでもご意見やご協力を賜れますと助かります。
適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?
書き出し
- いつも迅速かつ丁寧なご対応をいただき、心より感謝申し上げます。
- 平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
- ご多用の中、ご確認いただきまして、誠に恐れ入ります。
- 日頃より多大なるご尽力を賜りまして、心から御礼申し上げます。
- 本件につきまして、早速のご連絡をいただき感謝申し上げます。
締めの挨拶
- 今後とも変わらぬご支援とご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
- 引き続き、お力添えをいただけますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
- ささいなことで恐縮ですが、ご一考いただければ幸いに存じます。
- ご不明な点がございましたら、いつでもお申し付けくださいませ。
- 末筆ながら、皆様のご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます。
注意する状況・場面は?
「縦の物を横にもしない」という言い方は、非常に感情的で批判的なニュアンスを持つため、どんな相手に対しても注意が必要です。特に以下のような場面では、使用を控えるべきです。例えば、チームメンバーが体調不良や精神的な負担を抱えている場合、本人は動きたくても動けない状況かもしれません。そのような時に「縦の物を横にもしない」と非難するのは、状況を無視した無配慮な発言として受け取られ、逆効果になる可能性が高いです。また、責任の所在が不明確な業務の中で、この言葉を使うと単なる悪口になってしまいます。
- 相手の体調や精神状態を把握していないとき
- 感情的になっている場面での発言
- 会議中や議事録に記録が残るような発言
- 公共の場で他者に聞かれる可能性がある会話
- 自分自身の言動に問題がある場合の責任転嫁的な発言
細心の注意払った言い方
- 本件については、進行がやや緩やかであるようにお見受けしておりますが、何かご事情がございますでしょうか。
- お忙しい中かとは存じますが、もう少し積極的なご関与をいただけると助かります。
- ご負担になっている部分がございましたら、ぜひお知らせいただけますと幸いです。
- 進捗が見えにくい状況ですので、ご対応のご予定などお知らせいただけますか。
- 今後の円滑な進行のためにも、お力添えをお願いできましたら誠に幸いに存じます。
「縦の物を横にもしない」のまとめ・注意点
「縦の物を横にもしない」という言い回しは、極度の怠惰や無気力な態度を皮肉るための慣用句であり、強い否定のニュアンスを含んでいます。そのため、会話の流れや相手との関係性をよく考えずに使用すると、大きな誤解を生んだり、関係を損ねるリスクがあります。特にビジネスや目上の方への場面では、直接的に使用することは避け、柔らかく丁寧な表現に置き換えることが求められます。誰かを責めるような言い方ではなく、状況を理解しようとする姿勢や、支援を求めるようなスタンスを心がけることで、円滑な人間関係とコミュニケーションを維持することができます。直接的な批判を避け、相手の立場や背景を尊重することが、大人としての賢い対応と言えるでしょう。

