「いたましい」一般的な意味と英語で言うと
「いたましい」という言葉は、心が痛むほどつらく、見ていられないような悲惨さや痛々しさを感じる場面に対して使われます。人の死や事故、災害など、誰かが大きな苦しみや不幸に直面している場面に対して、見る者が深い哀れみや同情を抱くときに自然と用いられる形容詞です。特に、目を背けたくなるような悲劇に触れた際に、「これは本当にいたましい出来事だった」と語られることがあります。英語で言い換える場合には、“tragic”、“heartbreaking”、“grievous”などが用いられますが、日本語の「いたましい」が持つ情緒的な深みまでは完全に再現できないことも多いです。これは単なる痛みではなく、見た者、知った者の心に残る悲しみや無念さを含むものであり、単語の背景には、人間の共感や感受性が色濃く反映されています。例えば、「いたましい事故の現場」「いたましい最期」といった使われ方をされる場合、そこには単なる情報ではなく、感情を込めた思いやりの視点が含まれます。インターネット上でも、「いたましい出来事」「いたましい気持ち」「いたましい光景」などの形で検索されることが多く、災害報道や社会的な事件に関連して使われる場面が目立ちます。文章の中に「いたましい」を入れることで、出来事に対する筆者や話者の強い共感や悲しみが読者に伝わるようになる点が、この語の特徴でもあります。だからこそ、報道の場面でも慎重に、そして深い配慮を持って使われるのです。
「いたましい」の一般的な使い方と英語で言うと
- 幼い子どもたちが巻き込まれた事故の報道を見たとき、その悲惨な様子に「なんていたましい出来事だろう」と思わず言葉を失いました。
(It was such a heartbreaking incident that I was left speechless when I saw the report about the accident involving small children.) - 彼の家族が全員火事で亡くなったという話を聞いて、そのいたましい最期に胸が締めつけられるような思いでした。
(Hearing that his entire family perished in the fire, I felt deep sorrow for their tragic end.) - 戦争の被害にあった村を訪れたとき、いたましい光景が広がっていて、しばらく言葉も出ませんでした。
(When I visited the village affected by the war, the tragic scene rendered me speechless for a while.) - 飼い主に見捨てられて痩せ細った犬の姿は、とてもいたましくて涙が出そうになりました。
(The sight of the emaciated dog abandoned by its owner was so heartbreaking it brought me to tears.) - 毎日泣いていた彼女の姿を見て、どれほどいたましい思いを抱えていたのかと思い、そっとそばに寄り添いました。
(Seeing her cry every day, I imagined the sorrow she must have been holding inside and gently stayed by her side.)
似ている言い方と失礼がない言い回し
- 胸が痛む:直接的な悲しみを表し、感情を強く伝える言い方
- 心が締めつけられる:いたましい状況をやさしく表す際に使える言葉
- 悲痛な:苦しみと悲しみが混ざった重い気持ちを表す表現
- 見るに忍びない:あまりに悲惨で目をそむけたくなる心情を伝える言い方
- 辛い気持ちになる:相手に共感しつつ、やわらかく伝えられる表現
性格や人格として言われた場合は?
「いたましい」という言葉は、本来人の性格や人格に対して使うものではありません。しかし、比喩的に用いられることもあります。たとえば、非常に弱々しく見える人や、常に悲しみを背負っているような印象を与える人物に対して、「あの人はいたましい性格だ」と言われることがあります。その場合、「痛々しくて放っておけないような人」「不幸をまとっているような人」というニュアンスで使われます。これは相手の境遇に対する同情が込められている一方で、ある種の距離感や憐れみの視点も含まれているため、安易に使うと誤解や不快感を招く可能性があります。したがって、性格や人格に対して使う場合には、慎重な配慮が必要となります。
「いたましい」をビジネスで使用する場面の例文と英語
- このたびの災害により、多くの方々が被害を受けられたこと、まことにいたましく、心よりお見舞い申し上げます。
(We are deeply saddened by the tragic impact of the recent disaster and extend our heartfelt condolences.) - 事故の状況を拝見し、あまりにもいたましい内容に、胸が締めつけられる思いでございます。
(Upon reviewing the details of the accident, I felt deeply distressed by the heartbreaking circumstances.) - いたましい事件が発生したと聞き、私どもも大変心を痛めております。
(We are deeply saddened to hear about the tragic incident that occurred.) - 関係者の皆様のご心労をお察し申し上げ、いたましい状況に心からお見舞い申し上げます。
(We express our sincere sympathies to all those affected by this grievous situation.) - 今回の件につきましては、いたましい結果となりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。
(We sincerely apologize once again for the grievous outcome of this matter.)
「いたましい」は目上の方にそのまま使ってよい?
「いたましい」という言葉は敬語ではありませんが、感情に寄り添う丁寧な形容詞であるため、慎重に使えば目上の方にも失礼にあたることはありません。ただし、相手に対する直接的な評価の言葉ではなく、状況や出来事に対して使うべきです。たとえば、「いたましい出来事でしたね」と共感を表す場面では問題ありませんが、「あなたの状況はいたましいです」と言ってしまうと、相手を哀れんでいるように受け取られる可能性があります。目上の方や取引先に対して用いる場合は、間接的な表現にとどめ、共感や配慮を示す目的で使用することが求められます。
- 個人に対して使わず、状況全体に対して使用する
- 「お見舞い申し上げます」や「ご心労お察し申し上げます」などの丁寧語と併せて使う
- 感情的になりすぎず、慎重な表現でまとめる
- 相手に対して評価的に響かないよう言い回しに注意する
- 業務上の文書では使用を避け、口頭や私的な手紙で用いるほうが適切
「いたましい」の失礼がない言い換え
- このたびの出来事につきましては、非常に残念であり、心からお見舞い申し上げます。
- お話を伺いまして、大変胸を痛めております。どうぞお体をお大事になさってください。
- 多くのご苦労があったことと存じます。心よりお見舞い申し上げます。
- 事の重大さを拝察し、深く憂慮しております。
- 今回の件に関しましては、私どもも深い悲しみを感じております。
注意する状況・場面は?
「いたましい」という言葉は非常に感情のこもった語であるため、使い方を誤ると相手に不快感を与えたり、哀れみを含んだ印象を持たれたりすることがあります。特に、相手本人の状況に対して「いたましい」と直接言ってしまうと、見下されたような気持ちにさせてしまう恐れがあるため注意が必要です。また、ビジネスの場で不幸な出来事を伝えるときに、感情に訴えすぎる表現となってしまうと、冷静さを欠くと受け取られることもあります。そのため、あくまで状況に対する第三者的な目線で使い、言葉選びに慎重になるべきです。
- 相手の個人的な事情に直接使うのは避ける
- 冗談や軽い文脈では絶対に使わない
- ビジネス文書で多用しすぎないよう注意する
- 感情的な語調になりすぎないよう配慮する
- 「かわいそう」などに変換せず、慎重に用いる
「いたましい」のまとめ・注意点
「いたましい」という語は、深い悲しみや痛ましさを感じる場面において用いられる、非常に感情の強い形容詞です。そのため、使い方には十分な配慮が必要であり、特に相手への敬意や感情の受け取り方を想定して使用することが求められます。適切に使えば、共感や思いやりを表現するための有用な言葉ですが、一歩間違えると相手に哀れまれていると感じさせることにもなりかねません。ビジネスや目上の方とのやり取りにおいては、直接的に「いたましい」と表現せず、より控えめな言い方に置き換えることで、丁寧かつ思いやりのある印象を保つことができます。どんな場面であっても、自分の気持ちを伝えるだけでなく、相手の心情をくみ取り、適切な距離感を保つことが何より大切です。この語を使うときには、その背景にある人の感情や立場に最大限の配慮を忘れないようにしましょう。
形容詞とは?
形容詞とは、ものや人の「ようす」をあらわすことばです
形容詞とは、色・大きさ・こころの動きなど、名詞のようすを説明することばでございます。
- 例:
- 青い 空 → 空の色を言います。
- 大きい ケーキ → ケーキの大きさを言います。
- うれしい 気持ち → 心の感じを言います。
おもに二つのグループがあります
| グループ | 例 | 名詞につけるとき | 文の終わりで使うとき |
|---|---|---|---|
| –い形容詞 | あたらしい、たかい | い をそのまま残します例:あたらしい 本 | 語尾をかえて活用します例:本があたらしかった です。 |
| –な形容詞 | しずかな、べんりな | 名詞の前で な を付けます例:しずかな 公園 | 文の終わりでは な が消えます例:公園はしずかです。 |
ポイント
- –い形容詞は語尾の「い」を変えて過去形(~かった)、否定形(~くない)などにできます。
- –な形容詞は「な」を取り、後ろに「です/でした/ではありません」などを付けます。
言葉の裏にあるニュアンス:形容詞を使うときに気をつけたいこと
日常会話の中で、何気なく使っている「形容詞」。
「かっこいい」「ヤバい」「うざい」「エモい」など、感情や印象を端的に伝えられる便利な言葉ですよね。
でも実はこの形容詞、文脈や相手との関係性によって、思わぬ誤解を招くことがあるって知っていますか?
同じ言葉でも「良い意味」「悪い意味」がある
たとえばこんな言葉。
- 「ヤバい」:
「この映画、マジでヤバい!」 → 最高!という意味。
「それはヤバいな…」 → 危ない・悪いという意味。 - 「エグい」:
「スキルがエグい!」 → めっちゃ上手い!
「その話エグいな…」 → きつすぎる、気持ち悪い。
こういった形容詞は、一見フランクで面白く感じられますが、相手が意味を取り違えると「失礼」に聞こえることも。
形容詞は「相手の価値観」によって刺さり方が変わる
ある人にとって「派手」は褒め言葉でも、別の人にとっては「悪口」に聞こえることがあります。
また、「細い」「オタクっぽい」「変わってる」など、善悪の評価が分かれる言葉は特に注意が必要です。
安心・信頼関係のある相手ならOK?でも…
たしかに、友達同士や同じノリの仲間内では、多少のスラングや誇張表現も通じやすいです。
しかし、たとえ仲のいい相手でも「言葉の選び方ひとつで、空気が変わる」ことはよくあります。
気持ちよく話すために:形容詞の選び方を見直そう
- 相手の反応を見ながら使う
相手が笑ってる?引いてる?微妙な表情?表情を読み取る力が大事です。 - 初対面やフォーマルな場では避ける
「スラング形容詞」はカジュアルすぎる印象を与えることがあります。 - 置き換えの語彙を持つ
「ヤバい」ばかりに頼らず、「印象的だった」「衝撃的」「クオリティが高い」など、場面に合わせた言い換えができると大人の余裕を感じさせます。
形容詞は、相手の気分を明るくもできるし、逆に傷つけてしまうこともあるデリケートな言葉。
だからこそ、「誰に・どんな場面で・どう使うか」を意識して使うことで、より伝わる言葉、より伝わる人間関係が築けるはずです。

