星屎(ほしくそ) とは? 意味は?
「星屎(ほしくそ)」は、隕石を意味する昔の言葉
「星屎(ほしくそ)」とは、 隕石を指す日本の古い言葉 です。現代ではあまり使われませんが、昔の人々は 空から落ちてくる不思議な石を「星のかけら」と考え、そう呼んでいた ようです。
「屎(くそ)」という漢字が含まれているため、 初めて聞くと驚くかもしれません が、これは当時の表現方法のひとつであり、決して汚い意味ではありません。「星の落とし物」や「星のかけら」といった意味合いで使われていたと考えられます。
では、この「星屎」という言葉の背景や由来について、詳しく見ていきましょう。
星屎(ほしくそ)の語源と由来
1. なぜ「星」と「屎(くそ)」が合わさったのか?
「星屎(ほしくそ)」という言葉の成り立ちには、いくつかの説があります。
✅ ① 「屎」は「落ちたもの」を意味する説
- 「屎」という漢字は、もともと「排泄物」を表しますが、昔の言葉では 「落ちたもの」や「捨てられたもの」 という意味で使われることがありました。
- 「星の落とし物=空から落ちたもの」というイメージから、「星屎」と呼ばれるようになったのではないかと考えられます。
✅ ② 「屎(くそ)」は昔の表現で特に汚い意味ではない
- 江戸時代の辞書『和訓栞(わくんのしおり)』には、「星屎。石なり、ほし石ともいふ」と記されています。
- つまり、「星屎=星石(ほしいし)」という言葉が使われており、「星の石」という意味で呼ばれていたと推測されます。
✅ ③ 「ほしくそ」は「ほし(星)」+「くそ(かす・かけら)」の組み合わせ
- 昔の日本語では、「くそ」という言葉が 「小さなかけら」や「残りかす」のような意味 で使われることがありました。
- そのため、「星のかけら=星屎」と呼ばれるようになったとも考えられます。
こうした背景から、「星屎(ほしくそ)」は 「空から落ちてきた星のかけら(=隕石)」を指す言葉 として使われていたと考えられます。
星屎(ほしくそ)が使われていた時代と記録
「星屎」という言葉は、江戸時代やそれ以前の資料に記録が残っています。
1. 江戸時代の辞書に記載されている
江戸時代の国語辞典『和訓栞』には、以下のような記述があります。
「星屎(ほしくそ)。石なり、ほし石ともいふ」
つまり、当時は 「星屎」と「星石(ほしいし)」が同じ意味で使われていた ことがわかります。
2. 星屎が関係する地名「星糞峠」
長野県には 「星糞峠(ほしくそとうげ)」 という地名が残っています。
- この地域は 黒耀石(こくようせき) という黒く光る石が多く産出される場所です。
- 昔の人々は、この黒耀石を「空から降ってきたもの」と考え、「星屎(星のかけら)」と呼んだと伝えられています。
このように、 「星屎」という言葉は、昔の日本人の星や自然に対する感覚を反映した表現 だったのです。
星屎(ほしくそ)の現在 – 使われなくなった理由
「星屎」という言葉は、現在ほとんど使われていません。その理由には、以下のような要因が考えられます。
✅ 「隕石」という科学的な言葉が定着した
- 昔は、空から落ちてくる石が何なのか分かっていませんでした。
- しかし、科学が発展し、「隕石(いんせき)」という名称が使われるようになったことで、「星屎」という古い言葉は徐々に使われなくなりました。
✅ 「屎(くそ)」という漢字が不適切とされるようになった
- 現代では、「屎」という漢字は主に「排泄物」を指す言葉として使われています。
- そのため、学術的な場面や日常会話では、あまり適切な表現とは思われなくなり、次第に廃れていきました。
✅ 地方の伝承や地名としては残っている
- 言葉としては消えつつありますが、長野県の「星糞峠」など、一部の地名として「星屎」の名残が残っています。
まとめ:星屎(ほしくそ)のポイント
✅ 「星屎(ほしくそ)」は、昔の日本で隕石を指す言葉だった
✅ 江戸時代の辞書では「星石(ほしいし)」とも記載されていた
✅ 「くそ」という言葉には、当時「かけら」や「落ちたもの」の意味もあった
✅ 長野県の「星糞峠」は、黒耀石が多く産出されることに由来する
✅ 現代では「隕石」という言葉が一般的になり、「星屎」は使われなくなった
星屎(ほしくそ)という言葉が伝えるもの
「星屎(ほしくそ)」は、ただの古い言葉ではなく、 昔の人々が星や隕石をどのように捉えていたかを知る手がかり でもあります。
科学が発展する前、人々は 「空から降ってくる石は、星の一部ではないか?」 と考え、「星屎(星のかけら)」と呼んでいたのでしょう。このような昔の言葉を知ることで、 私たちの祖先がどのように自然を見ていたのか を感じることができます。
現代ではほとんど使われなくなりましたが、こうした言葉を知ることで、 日本の古い文化や自然観をより深く理解することができる かもしれませんね。

