「敷居が高い」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文

「敷居が高い」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文

「敷居が高い」という言い回しは、日本語においてしばしば使われる慣用句の一つです。この言葉は直訳すると「玄関の敷居が高い」という意味ですが、実際にはそうした物理的な意味では使われません。「敷居が高い」とは、ある場所や人物に対して、心理的な抵抗や遠慮があって気軽に近づけない、あるいは訪れづらいという意味で使われます。たとえば、以前に迷惑をかけた相手の家にもう一度訪れることにためらいがあるとき、「あの家は敷居が高い」と言ったりします。また、価格が高くて手が届かない高級レストランなども「敷居が高い」と形容されることがあります。

この表現の背景には、かつて家に上がるには玄関の敷居をまたぐ必要があり、その行為にある種の覚悟や礼儀が伴っていたという歴史的な価値観が含まれています。特に、過去に何か後ろめたいことがあった場合、「もう顔を出しづらい」「申し訳ない気持ちがある」などの感情が入り混じるため、心理的な「壁」としてこの言葉が用いられるのです。現代では、単純に「高級すぎて入れない」「気後れしてしまう」というようなニュアンスで使われることも増えてきました。

英語でこれに近い意味を表す場合、「feel hesitant to visit」「hard to approach」「intimidated by」「daunting」「awkward to go」などの言い方が適しています。ただし、「敷居が高い」という言葉が含む、過去の罪悪感や心理的な距離感を一言で完全に訳す表現は英語には存在しません。そのため、文脈によって異なる表現を使い分ける必要があります。

「敷居が高い」の一般的な使い方と英語で言うと

・以前に迷惑をかけた先輩の家にまた遊びに行くのは、自分としてはどうしても敷居が高く感じてしまい、なかなか足を運ぶことができない。
(It feels awkward to visit my senior’s house again because I once caused them trouble.)

・あの高級レストランは味もサービスも素晴らしいと聞いているが、値段が高くて庶民にはなかなか敷居が高いと感じてしまう。
(I’ve heard the upscale restaurant has excellent food and service, but the prices make it feel quite out of reach.)

・昔、仕事で大きなミスをしてしまった会社に再び関わることになり、正直なところ敷居が高い気持ちになっている。
(I made a major mistake at that company in the past, so returning there feels emotionally challenging.)

・母の友人が経営するサロンに誘われたが、あまりにもおしゃれで敷居が高く、結局断ってしまった。
(My mother’s friend invited me to her salon, but it felt too stylish and intimidating, so I declined.)

・大学時代の恩師に久しぶりに連絡を取ろうと思ったが、長い間疎遠だったこともあって、なぜか敷居が高く感じてしまった。
(I wanted to contact my former professor from university, but after being out of touch for so long, I found it hard to reach out.)

似ている表現

・気が引ける
・行きづらい
・近寄りがたい
・顔を出しにくい
・ためらわれる

「敷居が高い」のビジネスで使用する場面の例文と英語

「敷居が高い」はビジネスの中でも慎重に用いるべき言葉です。例えば、過去に契約を途中で破棄した相手企業や、以前に上手くいかなかった商談先に再びアプローチする場面など、心理的な障壁があるような場合に用いられます。また、高級ブランドや高額商品を扱う企業と新たに商談を始める際にも、「敷居が高い」と感じることがあります。ビジネスメールや会話の中でこの表現を使うことで、相手に対して敬意や慎重さを伝えることができます。

・以前に御社との取引で至らぬ点があり、再度ご連絡差し上げるのは非常に敷居が高く感じております。
(I feel very hesitant to contact your company again due to shortcomings in our previous dealings.)

・長らくご無沙汰しており、改めてご挨拶させていただくのは少々敷居が高い気持ちです。
(It’s been quite a while, and I must admit I feel slightly awkward reaching out to greet you again.)

・以前のプロジェクトでご迷惑をおかけしてしまった経緯もあり、貴社に対するご提案は私どもにとって敷居の高いものです。
(Given the previous project issues, making a proposal to your esteemed company feels rather daunting for us.)

・著名な企業様との協業は我々にとって光栄な一方で、敷居が高いとも感じております。
(Collaborating with such a prominent company is an honor, though we feel slightly overwhelmed.)

・御社のサービスは優れており、常に高い品質が求められるため、こちらとしては敷居が高いと感じることもございます。
(Your company’s services are excellent and always maintain high standards, which can sometimes feel intimidating for us.)

「敷居が高い」は目上の方にそのまま使ってよい?

「敷居が高い」という言葉は、柔らかい印象もあり、日常会話やメールなどでも使われることがありますが、目上の方や取引先など、礼儀を重んじる相手にそのまま使用するには少し注意が必要です。この表現には自分の気持ちを素直に表現するニュアンスがあり、砕けすぎていないとはいえ、あまりにもカジュアルな場では誤解を招く恐れがあります。また、受け取り方によっては、「遠慮しすぎている」「言い訳している」と感じられてしまう可能性もあります。

特にビジネスや公的な関係性が強い場合には、「敷居が高い」という言葉の代わりに、より丁寧で具体的な言い回しに置き換える方が望ましいです。相手との信頼関係を築くためにも、控えめで配慮の行き届いた言葉選びを心がけるべきです。

・距離を感じてしまうと誤解される可能性がある
・相手に「近づきがたい存在」として表現してしまうことがある
・感情的な印象を与えてしまう可能性がある
・丁寧さを欠いていると感じられる恐れがある
・自己中心的な印象を与える場合もある

「敷居が高い」の失礼がない言い換え

・ご無沙汰しておりますため、改めてご連絡を差し上げることに多少の緊張を覚えております。
・以前のご対応に対する感謝と共に、再度お声をかけさせていただくのに若干のためらいがございました。
・しばらくご連絡が途絶えてしまったことを反省し、慎重にご連絡差し上げております。
・前回のやりとりを踏まえ、再度ご挨拶させていただくことに少なからず躊躇いがございました。
・御社のご高名を存じ上げており、謹んでご連絡差し上げることを恐れ多く感じております。

適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?

書き出し

・このたびは、長らくご無沙汰しており、急なご連絡を差し上げる非礼をお詫び申し上げます。
・以前は大変お世話になりまして、その節は本当にありがとうございました。改めてのご連絡となり、恐縮しております。
・お忙しい中、大変恐縮ではございますが、かねてよりご相談させていただきたい件がありご連絡いたしました。
・貴社のご活躍を常日頃より拝見しており、改めてご縁をいただければとの思いでご連絡申し上げます。
・長きにわたってのご無沙汰、心よりお詫び申し上げますとともに、改めてのご挨拶をさせていただきたく存じます。

締めの挨拶

・今後ともご迷惑をおかけすることのないよう努めてまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
・末筆ながら、皆様のご健康と貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
・ご多忙の折、誠に恐れ入りますが、ご確認のほどお願い申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
・何卒ご理解とご高配を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。引き続きよろしくお願い申し上げます。
・こちらの不手際があった際にはどうかご指導賜れますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

注意する状況・場面は?

「敷居が高い」という言葉は便利な言い回しではありますが、使用する状況や相手を誤ると、思わぬ誤解や不快感を招くことがあります。まず第一に、あくまでも自分の気持ちを表現する言葉であるため、他人や相手のことを指して「敷居が高い」と言ってしまうと、まるで相手が高慢で近寄りがたい存在であるかのように聞こえる恐れがあります。また、商談中やビジネスメールなどでは、過剰な謙遜や心理的障壁を強調することにより、積極性や誠実さに欠けていると見なされる可能性もあります。

特に初対面の相手や、関係構築の途中段階では、こうした言葉を安易に使わないことが重要です。言葉には力があるため、少しの誤解が大きな誤認に繋がることもあるのです。

・相手の会社や人物を「敷居が高い」と評することは避ける
・初めての取引相手には使わない方が安全
・感謝や敬意を表す文脈であっても慎重に使うべき
・自己卑下的に聞こえる場合は避ける
・書面よりも口頭での使用の方が誤解を招きやすい

細心の注意払った言い方

・ご連絡が久しぶりとなり、再度ご挨拶を差し上げることに対し、些か躊躇しておりましたが、心を込めてご連絡申し上げます。
・かねてよりお話を伺いたいと思っておりましたが、御社のご多忙を拝察し、なかなかご連絡の機会を得られずにおりました。
・長らくご無沙汰しており、このようにご連絡させていただくことに慎重を期しておりましたが、やむを得ずご連絡申し上げました。
・大変尊敬する御社に対し、再度ご提案をさせていただくのは大変恐縮ながらも、失礼のないよう努めたくご連絡いたしました。
・以前の経緯を踏まえ、再度のご連絡にあたり躊躇もございましたが、何卒ご理解を賜れれば幸いでございます。

「敷居が高い」のまとめ・注意点

「敷居が高い」という言葉は、自分の内面にあるためらいや気後れを表す繊細な言い回しであり、会話の中で共感を得やすい反面、慎重に使う必要がある表現でもあります。特に、相手の存在を「高い」と表現するように聞こえてしまうと、「自分を見下しているのではないか」や「壁を感じている」と受け取られることもあるため、相手との関係性や場面に応じた使い方を心掛けるべきです。

ビジネスにおいては、「敷居が高い」という言い方が、謙虚さを表現する手段となる一方で、消極的な印象を与える可能性もあります。そのため、より丁寧で間接的な言い方に言い換えたり、理由を添えて説明することで、真意を誤解なく伝えることができます。日常でも、相手の立場を考慮し、あくまで自分の感じていることとして謙虚に述べることが大切です。特に目上の方や重要な関係性の中では、常に丁寧で思いやりのある言葉選びを意識しましょう。