「石にかじりついても」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文
「石にかじりついても」という言い回しは、日本語の慣用句のひとつで、極めて強い意志や決意、何があってもあきらめないという強い気持ちを表すときに使われる言葉です。文字通りの意味を見れば、「石」という本来なら食べられない、非常に硬いものに「かじりつく」という行動をしてでも、それを成し遂げようとする、つまりどんなに困難でもやり遂げるという強い覚悟を表現しています。
この言い回しは、特に厳しい状況や逆境に置かれたとき、それでも目標や夢をあきらめないときに使われます。「どれほど困難でも、どんな犠牲を払ってでも達成する」という意味合いが込められており、忍耐や不屈の精神を象徴する言葉とも言えます。
英語に直訳すると「even if I have to bite into a stone」となりますが、これはあまり一般的な表現ではありません。より自然な英語では以下のような言い回しが適切です。
- I will do it no matter what.
- I’ll see it through, even if it kills me.
- Come hell or high water, I’ll make it happen.
- I’m determined to succeed against all odds.
- I’ll bite the bullet and get through it.
どの英語の言い回しにも共通するのは、「困難や障害をものともせず、何があっても最後までやり抜く」という強い意志を表しています。「石にかじりついても」は日本語独特の強烈なイメージがありますが、英語では比喩的な言い回しや決意を示す言葉で表現されることが多いです。
「石にかじりついても」の一般的な使い方
以下は、「石にかじりついても」の一般的な使い方を、日常会話や広く使われる文脈で例にしたものです。すべて100文字以上の日本語で、英語の対訳も付けてご紹介いたします。
- 大学受験は本当に厳しいものですが、第一志望の大学に合格するためには、石にかじりついてでも勉強を続ける覚悟で取り組んでいます。
(Even though university entrance exams are extremely tough, I’m continuing my studies with the determination to pass, even if I have to bite into a stone.)
- 夢だったプロの音楽家になるために、石にかじりついても諦めずに練習と演奏を続けてきました。今ではようやく、その努力が報われ始めています。
(I’ve never given up on becoming a professional musician, and even if I had to bite into a stone, I kept practicing. Now, that effort is finally paying off.)
- 会社が厳しい経営状況に陥っても、社員の生活を守るため、石にかじりついてでも事業を続けると社長は決意を表明しました。
(Even though the company is facing a financial crisis, the president declared he would keep the business running no matter what to protect the employees.)
- このマラソン大会は本当に過酷でしたが、石にかじりついてでも完走するつもりで、最後の一歩まで全力を出しました。
(The marathon was incredibly tough, but I was determined to finish it, even if I had to bite into a stone. I gave it my all until the very last step.)
- 医師になるという夢を叶えるために、学費や時間の壁に阻まれても、石にかじりついてでも道を切り開いていくと心に誓いました。
(Despite the financial and time constraints, I swore I would become a doctor, even if I had to bite into a stone to carve out that path.)
似ている表現
- 歯を食いしばって頑張る
- どんな手を使ってでも
- 泥水をすすってでも
- 命を削ってでも
- 背水の陣で挑む
「石にかじりついても」をビジネスで使用する場面の例文と英語
ビジネスの場において「石にかじりついても」は、過酷なプロジェクトや業務に対する強い覚悟を示す言葉として使われます。主に、上司や同僚に対して自らの責任感ややり遂げる意思を示すときに用いられます。
以下は、ビジネス上のやりとりや会話の中での使用例です。
- 今回のプロジェクトは非常に厳しい状況にありますが、私は石にかじりついてでも成功に導く所存です。どうかご安心ください。
(Although the current project is under great strain, I am determined to make it a success, even if I have to bite into a stone. Please rest assured.)
- どれだけ難航しても、石にかじりついてでもこの新製品の開発を完了させます。最後まで責任を持って対応いたします。
(No matter how challenging it becomes, I will complete the development of this new product, even if I have to bite into a stone. I will take full responsibility until the end.)
- 納期が非常に短くプレッシャーも大きいですが、石にかじりついてでもお約束した期日には納品いたします。
(Although the deadline is tight and the pressure is immense, I will deliver on the promised date, even if I have to bite into a stone.)
- 上層部からの期待が大きく、失敗は許されない状況ですが、石にかじりついてでも成果を出す覚悟で挑みます。
(With high expectations from the management and no room for failure, I am tackling this task with the resolve to deliver results, even if I have to bite into a stone.)
- 今回の案件は前例がなく困難が予想されますが、石にかじりついてでも成功に導き、貴社の信頼に応えてまいります。
(This case is unprecedented and likely to be difficult, but I will ensure its success, even if I have to bite into a stone, to live up to your trust.)
「石にかじりついても」は目上の方にそのまま使ってよい?
「石にかじりついても」は強い決意を表すには非常に効果的な言い回しですが、そのまま目上の方や取引先に使う場合には注意が必要です。言葉の響きがあまりにも生々しく、過激な印象を与える可能性があります。比喩としては分かりやすいですが、砕けた印象にもなりかねないため、ビジネスメールや公的な場面では、もう少し柔らかく、丁寧な言い回しに変えるのが望ましいでしょう。
特に、初対面の相手や、格式を重んじる職場環境では、「石にかじりついてでも」という表現が熱意よりも、無謀さや不適切さとして受け取られるリスクがあります。敬意を表しつつ意志の強さを伝えるには、言葉選びに細心の注意を払うことが求められます。
以下に、目上の方に対して直接的な使用が不適切となり得る理由をいくつか挙げます。
- 言葉が強すぎて、場の雰囲気に合わない
- 比喩が過激で、相手に圧迫感を与える
- 丁寧語と合わせにくく、不自然な印象になる
- 「石にかじりつく」という行為が、極端な精神論に見えてしまう
- 熱意が空回りしているように感じられることもある
「石にかじりついても」の失礼がない言い換え
目上や取引先への連絡で「石にかじりついても」と同じ意思を伝えつつも、より穏やかで礼儀正しい言い方にする例文を以下にまとめます。
- どのような困難があっても、最後まで責任を持って成し遂げる所存でございます。
(I am fully committed to completing this task responsibly, no matter the difficulties.)
- 厳しい状況ではございますが、必ずや成し遂げるよう努力を続けてまいります。
(Though the circumstances are challenging, I will continue striving to ensure success.)
- いかなる状況下でも、全力を尽くし、結果を出せるよう取り組んでまいります。
(I will do my utmost under any circumstance to deliver results.)
- 予想される困難に対しましても、真摯に向き合い、最後まで対応させていただきます。
(I will face the anticipated difficulties sincerely and remain engaged until the end.)
- 困難な状況が予見されますが、精一杯の努力をもって乗り越える所存でございます。
(Though difficulties are expected, I intend to overcome them through utmost effort.)
適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?
「石にかじりついても」という決意や努力の気持ちを含めた内容を伝える際、丁寧で信頼感のある書き出しと締めの挨拶が重要です。目上の方や取引先への文面で使用する際には、礼儀をわきまえた文調を用いることが求められます。以下に、丁寧で誠意を感じられる書き出し・締めの挨拶の例をそれぞれご紹介します。
書き出し
- いつも大変お世話になっております。貴社のご支援のおかげで、日々業務に励むことができておりますこと、心より感謝申し上げます。
- 平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。皆様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
- 貴社益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
- いつも温かいご指導ご鞭撻を賜り、心より感謝申し上げます。引き続きご厚情を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
- お忙しい中、ご対応いただき誠にありがとうございます。心から御礼申し上げますとともに、今後とも変わらぬお引き立てをお願い申し上げます。
締めの挨拶
- 末筆ながら、貴社の更なるご発展と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
- 引き続きご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げますとともに、何卒よろしくお願い申し上げます。
- 今後ともご迷惑をおかけすることもあるかと存じますが、何卒ご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
- 本件につきましてご不明点等ございましたら、何なりとご連絡くださいませ。引き続き何卒よろしくお願い申し上げます。
- 皆様のご期待に応えられるよう尽力してまいりますので、今後とも変わらぬご高配を賜りますようお願い申し上げます。
注意する状況・場面は?
「石にかじりついても」は確かに強い決意を表す言葉であり、努力や意志の強さを伝えるには最適とも言えますが、その一方で、使用する場面や相手に注意が必要な言い回しでもあります。特に、言葉の強さゆえに誤解を招いたり、相手に圧迫感を与えてしまう可能性があるためです。
例えば、業務報告書やビジネスメールの文中で不用意に使用すると、「根性論ばかりで具体性に欠ける」「精神的プレッシャーをかけているように感じる」といったマイナスの印象を与えかねません。また、柔らかく丁寧な表現が好まれる業界や、感情の起伏を抑えて伝えることが求められる職場では、避けた方がよい場合もあります。
以下に、「石にかじりついても」を使う際に注意すべき場面をリストでご紹介します。
- 初対面の相手に向けたメールや資料など、公的な文書
- 冷静な報告が求められる会議や経営層へのプレゼン資料
- 客観性と実行性が重視される業務改善計画
- あまりにも困難な状況で使うと無理を強調しすぎることがある
- 相手の判断を仰ぐ場面で、自分の意志を過度に押し通してしまう印象を与える
細心の注意払った言い方
以下は、「石にかじりついても」と同様の意思を持ちつつ、相手に不快感を与えず丁寧に意思を伝えるための文例です。どれもビジネスメールでそのまま使用できるよう配慮したものです。
- 本案件に関しましては、困難な要素も多々ございますが、責任をもって最後までやり遂げる覚悟で取り組んでおります。どうかご安心くださいませ。
- 予想される厳しい状況にも真摯に向き合い、常に前向きな姿勢で対応してまいりますので、今後とも変わらぬご支援を賜れますようお願い申し上げます。
- 私自身、この業務に強い思い入れがあり、何としてでも成功に導きたいと考えております。全力を尽くしてまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
- 本プロジェクトには非常に高いハードルが存在いたしますが、一つ一つ誠実に向き合い、確実に進めてまいる所存でございます。
- どのような困難があっても途中で諦めることなく、責任を持ってやり遂げる覚悟でおります。引き続きのご指導を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
「石にかじりついても」のまとめ・注意点
「石にかじりついても」という言い回しは、強い決意や努力を象徴する日本語特有の力強い言葉です。その比喩には、苦しくても、痛みを伴ってでも、目標を絶対にあきらめないという覚悟が込められており、多くの場面で人々の心に響く力を持っています。
しかしながら、この言い回しは非常に強い言葉であるがゆえに、相手や文脈を選ぶ必要があります。たとえば、部下や同僚との間での励まし合い、自己の決意表明としての使用であれば効果的ですが、目上の方や取引先など、礼儀と穏やかさが求められる場面では、柔らかく丁寧な言葉に置き換えることが望まれます。
また、「石にかじりついても」という言い方は、意志の強さを示す一方で、「無理をしている」「感情的になっている」と受け取られる可能性もあります。したがって、使用する際には、自分の立場、相手との関係性、そして文脈を十分に考慮することが必要です。

