IRRとは?ビジネスでの意味・日本語での言い換え・言い回しての使い方と注意点
IRRとは「内部収益率(Internal Rate of Return)」の略で、企業や個人が投資を検討する際に用いる重要な指標のひとつです。将来的な投資によって得られると見込まれるキャッシュフロー(収入)を、現在価値に割り引いて評価する方法の中で、IRRはその投資によって得られる収益率(リターン)がどの程度かを示す目安となります。
もっと噛み砕いて言うと、IRRとは「このプロジェクトや投資を行った場合、年平均で何%の利益が期待できるか」ということを表しています。この値が高ければ高いほど、その投資は魅力的だと判断されやすくなります。逆にIRRが低ければ、投資による収益性があまり高くない、もしくは損をする可能性があるとされます。
IRRは、企業の財務判断や新規プロジェクトの採用可否を決めるとき、他の投資案件と比較するための基準として用いられます。たとえば、資本コスト(企業が資金調達するためのコスト)が5%であれば、それを超えるIRRを持つ投資案件であれば利益を生む可能性があると判断されます。
ただし、IRRには注意点もあります。キャッシュフローの変動が激しいプロジェクトや複数回のマイナス・プラスが繰り返される場合、複数のIRRが計算されることがあるため、単純にその数値だけで判断すると誤解を招くことがあります。また、IRRはあくまで予測に基づくため、実際の結果とは異なる可能性も十分あります。
まとめ
- 投資から得られる収益性を年利率で示した指標
- 高いIRRは収益性が高いことを意味する
- 投資判断やプロジェクト評価に広く使われている
- 資本コストと比較して判断される
- 複雑なキャッシュフローでは正確な解釈が難しいこともある
英語では?
IRRは Internal Rate of Return と言います。
IRRの言い換え・言い回しは?
- 内部収益率
- 投資回収利回り
- 想定収益率
- 投資の利回り見込み
- 年間平均収益率
IRRが使われる場面
- 新しいプロジェクトの投資判断を行うとき
- 複数の投資案を比較検討するとき
- 経営会議で資本配分を決定する場面での資料説明
- 財務報告書において投資効率を示すとき
- 株主や投資家に対して利益見込みを説明するとき
IRRを言い換えて失礼がない伝え方・目上・取引先に送る場合
- 本件につきましては、年間ベースでの投資収益の見通しを試算しております。
(We have estimated the projected annual return on investment for this matter.) - 投資判断の基準として、収益性の目安となる利回りの試算を行っております。
(We are calculating a return estimate to serve as a benchmark for investment decisions.) - 中長期的な利益見込みをもとに、判断材料としての利回りを確認しております。
(We are reviewing the anticipated medium- to long-term return rate as part of our decision-making process.) - 投資効果を比較検討する指標として、収益率の予測を用いております。
(We are utilizing projected return rates as indicators for comparing investment effectiveness.) - 利益回収の効率性を考慮した計算をもとに、総合的な判断を行っております。
(We are making a comprehensive decision based on calculations considering return efficiency.)
IRR・社内メールで言い換えて使用する例文
- 本提案における収益予測をもとに、採算ラインの確認を行いました。
(We have checked the breakeven point based on the revenue projection in this proposal.) - 各プロジェクトにおける利回り試算について、比較資料を作成しました。
(We prepared a comparison document regarding the estimated return rate of each project.) - 投資効果の見通しに関しては、年間収益率を基準として検討しております。
(We are evaluating the investment prospects based on the annual return rate.) - 中長期の利益想定に基づき、資金投入可否を検討しています。
(We are assessing whether to invest funds based on the projected medium- to long-term returns.) - 新規事業の収益性を把握するため、収益利回りの計算を進めております。
(We are proceeding with return calculations to understand the profitability of the new business.)
IRRを使用した本文
- 今回のプロジェクトについては、将来的な収益性の見込みから利回りを算出し、一定水準を上回ると判断したため、進行を決定いたしました。
(For this project, we estimated the future profitability and determined that the return exceeded the required threshold, leading to the decision to proceed.) - 投資額と予測される回収額をもとに、収益性の見通しを確認しております。
(We are reviewing the return outlook based on the investment amount and projected recovery.) - 利回り試算の結果、資金投入に対して十分な見返りが期待できると判断いたしました。
(Based on the estimated return, we concluded that a sufficient return on investment can be expected.) - 各案の年間収益率を算出し、比較した上でより効果的な方針を選定しております。
(We calculated and compared the annual return rates of each proposal to select the more effective plan.) - 投資判断の一環として、将来の利益回収率を事前に算出しております。
(As part of the investment decision process, we have pre-calculated the projected return rate.)
IRRをメールで使用すると不適切な場面は?
IRRという言葉は財務や投資に関わる専門用語であるため、使用する際には注意が必要です。特に相手が財務に詳しくない場合や、内部収益率という言葉自体に馴染みがない部署宛てのメールにそのまま使用してしまうと、かえって内容が伝わりにくくなるおそれがあります。
また、取引先に対してIRRの数値だけを提示し「だからこの投資は間違いない」と断定的に話してしまうと、押しつけがましい印象を与えることもあります。IRRは予測に過ぎないという性質を踏まえ、あくまで複数の評価項目のひとつとして控えめに伝える姿勢が求められます。
IRR 細心の注意を払い誰にでも不快感を与えない伝え方
- 投資の採算性について、利回りの見通しをもとに検討を進めております。
(We are examining the investment feasibility based on return estimates.) - 将来的な収益性に関する参考値として、利回り計算を実施しております。
(We are conducting return rate calculations as a reference for future profitability.) - 本提案は、中長期的な利益の見込みを考慮して進めております。
(This proposal is based on expected medium- to long-term profits.) - 複数案の中から、収益率の見込みをもとに優先順位を検討しております。
(We are prioritizing options based on projected return rates.) - 投資判断にあたり、収益の予測値を一つの指標として用いております。
(We are using projected revenue values as one of the indicators for investment decisions.)
IRR メール例文集
目上の方・取引先の企業へ言い換え適したメール例文
投資採算性に基づいた提案内容のご説明
いつも大変お世話になっております。今回ご提案差し上げる案件につきましては、将来的な利益の見通しをもとに採算性を検討し、一定の収益が見込めるとの判断に至っております。リスクとリターンを十分に比較した上での内容となっておりますので、ご確認のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
案件評価の際に重視している点のご共有
平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。本件においては、当社内にて複数案を比較検討し、将来的な利益の見込みに基づいて、最も効果的と思われる提案内容を作成いたしました。数値はあくまで参考値ではございますが、ご参考までにお目通しいただけますと幸いです。
顧客・お客様へ言い換え適したメール例文
ご安心いただける運用方針のご案内
このたびはお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。弊社ではお客様にとって安心かつ効果的なご提案を行うため、将来的な利益の見込みやリスクバランスを重視して検討を進めております。お客様のご期待に応えられるよう、慎重に進めてまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
ご要望に対する取り組みの進捗報告
いつもご利用いただき誠にありがとうございます。ご要望いただいた件に関しましては、利益の見込みや収益性の検討を踏まえ、現在最適なプランをご用意している段階です。具体的な内容については、別途資料にてご案内申し上げますので、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。
社内メールで使う際に言い換え適したメール例文
投資案検討についての共有
お疲れさまです。現在検討中の新規提案について、収益の見込みや資金効率をベースに採算性の確認を進めています。今週中に案をまとめて会議で提示予定ですので、関係各所で必要な情報の取りまとめをお願いいたします。
プロジェクト評価基準の確認依頼
各位、お世話になっております。今後のプロジェクト評価において、収益見込みを中心とした基準に基づいて優先順位を決定する方針となりました。評価対象の資料を一度ご確認いただき、ご意見があればご返信いただけますと幸いです。
IRR 相手に送る際の注意点・まとめ
IRRは投資や経営判断における有効な指標ですが、相手に伝える際には配慮が必要です。まず、財務知識に明るくない方にそのまま専門用語として伝えてしまうと、意味が理解されないまま話が進んでしまうおそれがあります。説明を省略せず、わかりやすくかみ砕いた形で伝える心がけが大切です。
また、IRRの数値が高いからといって、その投資が絶対にうまくいくとは限りません。数値を根拠に強く断定すると、「現実を軽視している」と感じられるリスクもあります。IRRはあくまで一つの見通しにすぎないことを踏まえ、他の判断要素と合わせて柔らかく伝えることが、信頼関係を築くうえでもとても大切です。誠実さと慎重さを持って、丁寧に伝えるように心がけましょう。

