KJ法とは?ビジネスでの意味・日本語での言い換え・言い回しての使い方と注意点

KJ法とは?ビジネスでの意味・日本語での言い換え・言い回しての使い方と注意点

KJ法(ケージェイほう)とは、複雑な情報や多くのアイデアを整理し、そこから新しい気づきや本質を見出すための思考法のひとつです。ビジネスの現場では、問題解決や企画の立案、業務改善の検討など、さまざまな場面で活用されます。もともとは文化人類学者である川喜田二郎氏によって考案された方法で、名前の「KJ」は彼のイニシャルに由来しています。

KJ法の特徴は、言葉やアイデアをカードや付箋に書き出し、それらを意味や関係性ごとにグループに分けていくという「可視化」と「構造化」にあります。バラバラだった情報が整理され、自然とまとまりが見えてくるので、チームでの話し合いや考えの共有にも非常に効果的です。

手順はとてもシンプルですが、効果は大きいです。まず、自由に思いついた意見や情報を短く書き出します(カード化)。その後、それらを似た内容同士でグループ分けし、グループに共通する名前やテーマをつけていきます。最後には、全体の流れや関係を見渡せるようにして、物事の本質や新たな発見を導き出すのです。

この方法は、言葉でうまく整理できない複雑な問題や、意見がバラバラでまとまりづらいチーム内で特に効果を発揮します。直感的でわかりやすく、チーム全体の思考を可視化することで、共通理解を深めたり、合意形成のスピードを高めたりすることができます。

また、KJ法は単なる整理の手段ではなく、「発想力」や「構造的な思考力」を養うプロセスとしても重要です。普段見逃してしまうようなアイデアのつながりや、本質的な課題を浮かび上がらせることができるため、組織の中での課題解決力や創造力の向上にもつながります。

近年では、オンラインホワイトボードやデジタルツールを使ったKJ法も増えてきており、働く場所や人数に関わらず取り組みやすくなっています。

まとめ

  • KJ法は、情報を整理・構造化して本質を導くための思考法
  • バラバラな意見や情報をカードに書き出し、グループ化して整理する
  • チームでの共通認識や発想の広がりに非常に役立つ
  • 問題の本質に迫る力や発想力を養うことができる
  • オンラインツールとの相性も良く、現代の働き方にもなじむ

KJ法を英語で言うと?
KJ Method または Affinity Diagram(アフィニティ・ダイアグラム)

KJ法の言い換え・言い回しは?

  • 発想を整理する手法
  • 情報を可視化してまとめる方法
  • 意見を構造的にまとめるやり方
  • アイデアの関係性を探る整理法
  • グルーピングで本質を見つける考え方

KJ法が使われる場面

  • ブレインストーミング後にアイデアをまとめたいとき
  • チームで意見を出し合ったあとに整理したいとき
  • 課題が複雑でどこから手をつけてよいか迷うとき
  • 新しい企画や戦略を考えるとき
  • 顧客の声やアンケートをまとめて傾向を分析したいとき

KJ法を言い換えて失礼がない伝え方・目上・取引先に送る場合

  • 多くのご意見を整理するため、項目ごとに意味の近い内容をまとめた資料をご用意いたしました。
    (To organize the various inputs, we have grouped related points into meaningful categories.)
  • ご提案内容について、主な要素ごとに分類し、全体像を明確にするための資料を作成しております。
    (We have prepared materials that classify the proposals into key elements to clarify the overall picture.)
  • 関係者からの意見を整理・統合し、構造的にまとめた内容をご共有いたします。
    (We are sharing a structurally organized summary based on collected opinions.)
  • 複数のご要望を比較・整理し、課題の本質に近づけるよう工夫しております。
    (We have carefully arranged the requests to better approach the core of the issue.)
  • 検討事項を直感的にご理解いただけるよう、関係性をもとに整理した資料となっております。
    (The attached materials are organized by relevance for easier intuitive understanding.)

KJ法・社内メールで言い換えて使用する例文

  • 会議で出たご意見を分類し、関連する項目ごとにまとめております。
    (The feedback from the meeting has been categorized and grouped accordingly.)
  • アイデア出しの後、関係性をもとに整理したメモを添付いたします。
    (Attached is a note summarizing the ideas based on their relationships.)
  • 共有された内容をテーマごとにまとめ、次回の議論の土台としました。
    (The shared content has been grouped by theme for use as a base in the next discussion.)
  • 本件について、意見を整理して共通点を探る作業を行いました。
    (We have organized the opinions to identify common threads.)
  • 検討事項が多岐にわたるため、構造的にまとめた表を作成いたしました。
    (Since there are many items to consider, we have created a structured table.)

KJ法を使用した本文

意見の整理を行ったことを報告する場合

会議内で多くのご意見をいただきましたので、それぞれの内容を分類し、関係性に基づいて整理いたしました。議論の全体像を把握しやすくするための資料として、添付しております。
(We received a number of opinions during the meeting, which we have categorized and arranged by relevance. The attached document is intended to help grasp the discussion as a whole.)

企画内容をチームで共有する場合

企画段階で出されたアイデアを一覧化し、意味の近いものをまとめております。この整理をもとに、今後の方向性を検討してまいります。
(Ideas gathered during the planning phase have been listed and grouped by similarity. We will use this organization to consider the next steps.)

問題の本質を探るために使ったことを説明する場合

課題が複雑であったため、意見や事実を分解して整理し、関連のある要素同士をつなげて全体像を明確にいたしました。
(Due to the complexity of the issue, we broke down the opinions and facts and linked related elements to clarify the bigger picture.)

グループ作業の成果を共有する場合

チーム内で実施した意見整理の結果を、関係性をもとに構成し直し、資料にまとめました。会議でのご説明に使用させていただきます。
(The results of our team’s opinion-sharing session have been restructured based on relevance and compiled into a document. This will be used in the upcoming meeting.)

アンケート結果の分析に使った場合

お寄せいただいたご回答を分類・整理し、傾向を見つけやすくなるように構成を工夫しております。ご確認いただければ幸いです。
(We have organized and categorized the responses received to make trends easier to identify. Your review would be appreciated.)

KJ法をメールで使用すると不適切な場面は?

KJ法という言葉は、ビジネスの一部では知られているものの、一般的にはあまりなじみがないため、メールの中でいきなり使うと相手を混乱させてしまうことがあります。とくに業界外の方や初めての取引先に向けたメールで使うと、「専門用語を使われて理解できない」と感じられたり、「何か難しいことをやっているのでは」と誤解されてしまう可能性があります。

さらに「KJ法」と略称だけを出すと、丁寧さや分かりやすさに欠けてしまい、ビジネスマナー上もややそっけなく見える恐れがあります。そのため、使う場合は必ず「意見を整理し、関連のあるものをまとめる方法で分析しました」などの説明を添える、もしくはやさしい言葉に置き換えるのが良いでしょう。

相手が読みやすく、安心できる言葉で伝えることが、良好な関係づくりには欠かせません。

KJ法 細心の注意を払い誰にでも不快感を与えない伝え方

  • 複数のご意見をわかりやすく整理し、共通する内容ごとにまとめております。
    (The multiple opinions have been organized and grouped by similar content for clarity.)
  • 検討事項を構造的に整理し、全体像を把握しやすくいたしました。
    (We structured the items under review to make the overall picture easier to understand.)
  • いただいたアイデアを分類し、方向性が見えやすいように工夫いたしました。
    (The submitted ideas have been categorized to help clarify potential directions.)
  • 内容を視覚的に整理することで、意見の傾向が明確になりました。
    (By organizing the content visually, we’ve clarified patterns in the opinions.)
  • 複雑な情報を丁寧にまとめ、論点が整理された状態でご案内しております。
    (We have carefully compiled the complex information to present the key points in an organized manner.)

KJ法 メール例文集

目上の方・取引先の企業へ言い換え適したメール例文

多くの意見を整理してご報告する内容

いつも大変お世話になっております。このたびのご意見を拝見し、それぞれの内容を整理・分類させていただきました。全体の流れをつかみやすくするため、類似する要素ごとにまとめております。添付の資料をご確認いただき、ご質問やご指摘がございましたらお知らせいただければ幸いです。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

提案に向けて方向性を検討した結果を報告

平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。現在進めております提案について、いただいた情報をもとに全体を構造的に整理いたしました。各要素の関連性を明確にし、今後の検討を進めやすい内容にまとめております。ご確認のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。


顧客・お客様へ言い換え適したメール例文

アンケート結果のご報告

このたびは貴重なご意見をお寄せいただき、誠にありがとうございました。内容を分類・整理し、傾向が見える形でまとめております。お客様のお声を今後のサービス向上に活かすため、継続的な改善に努めてまいります。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

サービス改善のためのご報告

いつもご利用いただき、ありがとうございます。今回、さまざまなご要望を整理し、共通する課題やご期待を明確にしたうえで、社内での改善検討を進めております。お客様の声を第一に考え、今後もより良いサービス提供に努めてまいります。


社内メールで使う際に言い換え適したメール例文

チーム内での意見整理報告

お疲れ様です。本件に関して出されたご意見を整理し、似通った内容ごとにまとめた資料を作成いたしました。今後の方針決定に活用していただければと思いますので、ご確認のうえ、ご意見いただけますと幸いです。

複数アイデアの方向性を見出す報告

皆さま、いつもありがとうございます。提案されたアイデアを分類し、関連性の高い内容を中心に方向性を整理いたしました。次回の打ち合わせ時に、こちらをもとに議論を進められればと考えております。


KJ法 相手に送る際の注意点・まとめ

KJ法という言葉は、便利な手法ではありますが、そのまま略語だけで使うと伝わりにくく、相手によっては「よくわからない専門用語」と感じられてしまいます。また、言い方によっては「上から整理した」という印象を与える場合もあるため、配慮が必要です。

相手に安心して読んでもらうためには、「意見を整理し、関連する内容をまとめた資料を作成しました」など、やさしく自然な言い方を選びましょう。KJ法を使う目的は、相手の意見を大切にしながら、より良い解決策や方針を見つけるためです。その想いが伝わるように、言葉にも思いやりを込めていくことが、ビジネスにおいても信頼関係の土台となっていきます。