「気を許す」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文
「気を許す」という言い回しは、人に対して警戒心を解いて安心した気持ちになり、心の中を見せたり、本音を話せるようになる状態を指します。人間関係において心の壁が取り払われ、信頼を持って相手に接することができるようになった瞬間ともいえます。このような状態になるには時間がかかることが多く、自然と築かれるものです。
たとえば、初対面の人にはある程度の距離を保つのが一般的ですが、何度も接して相手の人柄を知っていくうちに、「この人なら大丈夫だ」と感じて、少しずつ警戒心がなくなり、自分の弱みや悩みも話せるようになります。これがまさに「気を許す」状態です。日常的には友人や恋人、家族など、心から信頼できる相手に対して使うことが多いです。
英語では、”let one’s guard down” や “open up to someone”、”feel comfortable with someone” が一般的に近い意味合いになります。”let one’s guard down” は直訳すると「警戒を解く」であり、相手に対して安心感を覚え、心の壁を取り払った状態を指します。一方、”open up” は「心を開く」という意味で、特に感情や悩みを話す時に使われることが多く、「気を許した結果としての行動」ともいえるでしょう。
「気を許す」の一般的な使い方と英語で言うと
- 彼とは長い付き合いだから、つい気を許していろいろ話してしまうことが多いです。 (I’ve known him for a long time, so I tend to let my guard down and end up talking about all sorts of things.)
- 初めて会ったときは少し緊張していたけれど、彼女の優しさに触れて気を許すことができました。 (At first I was nervous when we met, but her kindness allowed me to feel comfortable and open up to her.)
- 気を許した相手だからこそ、本当の悩みを打ち明けることができました。 (It was because I trusted the person and let my guard down that I could finally share my true concerns.)
- 何度も会っているうちに、自然と気を許すようになり、深い話もできるようになりました。 (After seeing each other many times, I gradually began to trust him and could talk more deeply.)
- 気を許した途端に裏切られたことがあるので、今では簡単に心を開かないようにしています。 (I was once betrayed right after letting my guard down, so now I’m careful not to open up too easily.)
似ている言い回し
- 心を開く
- 打ち解ける
- 信頼を寄せる
- 甘える
- 安心する
「気を許す」のビジネスで使用する場面の例文と英語
ビジネスの現場では、「気を許す」という言い回しは少し慎重に使う必要があります。信頼関係が築けている、または業務上での安心感が生まれたことを表す場合に使われます。ただし、あまりに砕けた関係性を連想させるため、言葉選びには配慮が必要です。
- 長く一緒に働いている同僚だからこそ、少し気を許してしまい、業務外の相談をしてしまいました。 (Because we’ve worked together for so long, I let my guard down a bit and ended up discussing things unrelated to work.)
- 気を許した取引先に、重要な情報を軽率に伝えてしまい、反省しています。 (I regret that I let my guard down with a trusted client and shared sensitive information too carelessly.)
- 新入社員に対して気を許しすぎた結果、誤解を招いてしまったようです。 (It seems that by letting my guard down too much with the new employee, I caused a misunderstanding.)
- 気を許せる上司がいることで、仕事のストレスが軽減されて助かっています。 (Having a supervisor I can feel comfortable with really helps reduce my stress at work.)
- 気を許した同僚との何気ない会話が、結果的に業務改善のヒントにつながりました。 (A casual conversation with a colleague I trust ended up providing a hint for improving our work process.)
「気を許す」は目上の方にそのまま使ってよい?
「気を許す」という言い回しは、やや砕けた印象を与えるため、目上の方や取引先には慎重に使う必要があります。特に、信頼関係を築く過程や、気を張らずに話せるようになったことを伝える場合でも、直接的に「気を許す」と表現することは避けたほうがよい場面が多いです。相手に不快感を与えるおそれがあるからです。たとえば、「気を許す」は親しい間柄でよく使われるため、相手によっては「軽んじられている」「なれなれしい」と感じることもあります。そのため、尊敬語や丁寧な言い回しを選ぶことが望ましいです。
- 「つい気を許してしまいました」と目上に伝えるのは避けた方がよい
- 「信頼しております」という表現に置き換えるのが無難
- 心の壁がなくなったとしても、それをあえて言葉にしないほうがよいこともある
- 相手の立場を考えて丁寧な言葉選びを心がける必要がある
- 対等な関係であっても、言葉の印象には敏感になっておくべき
「気を許す」の失礼がない言い換え
- いつもご丁寧に接していただき、安心してお話をさせていただいております。
- ご信頼をいただいていることに感謝し、今後も誠実に対応してまいります。
- 貴重なお時間をいただけていることに、心から感謝申し上げます。
- お心遣いに触れ、自然と話しやすくなってまいりました。
- ご配慮に助けられ、仕事も円滑に進められております。
適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?
書き出し
- 日頃よりご高配を賜り、心より御礼申し上げます。本日は、少々心の内をお伝えさせていただきたくご連絡いたしました。
- いつも格別のご支援をいただき、誠にありがとうございます。安心してご相談できることに深く感謝しております。
- 平素より温かいご対応をいただき、仕事に対する前向きな気持ちを保てております。
- 日頃より懇切丁寧なお取引をいただき、信頼関係のもと業務に集中できております。
- 日々のお取り組みに敬意を表します。今回は、少し個人的な気持ちも交えてご報告申し上げます。
締めの挨拶
- 以上、取り急ぎご報告申し上げました。今後とも変わらぬご指導とご支援を賜れますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
- 今後も変わらぬお付き合いを賜りたく、引き続き誠心誠意取り組んでまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
- 今後とも安心してご相談いただけるよう、日々精進してまいります。何卒よろしくお願いいたします。
- お力添えいただいておりますことに感謝しつつ、より一層の努力を重ねてまいりますので、よろしくお願いいたします。
- 引き続き、信頼関係を大切にした対応を心がけてまいります。今後とも変わらぬご高配をお願い申し上げます。
注意する状況・場面は?
「気を許す」という言葉は、相手との距離が近くなったことを示す表現ですが、使用する場面を誤ると逆に信頼を損ねたり、軽んじられた印象を与えてしまうおそれがあります。特に初対面や業務上の重要な場面でこの言葉を使うと、相手からの印象が悪くなることもあります。また、「気を許した結果」としてミスや失言が起こると、それが信頼を裏切る行為と見なされることもありますので、用いる場面には十分な注意が必要です。
- 初対面の相手には使わないようにする
- ビジネス上での言い訳として「気を許していた」は避ける
- 自分の失敗の理由に使うのは誠実さに欠ける印象を与える
- 取引先に対して、過度な馴れ馴れしさを示すと不快感を与える
- 信頼関係が構築される前の段階では控える
細心の注意払った言い方
- 常にご配慮いただいているおかげで、少しずつ心を開いて本音で話すことができるようになってまいりました。
- お優しいお心遣いを感じるたびに、自然と安心感が芽生え、言葉に詰まることなくご相談できております。
- ご信頼を寄せていただいていることに応えるべく、気を引き締めて業務に取り組んでおりますが、時折ほっとする場面もございます。
- 日頃から温かく見守ってくださっていることで、安心して業務に臨むことができ、感謝の気持ちでいっぱいです。
- ご丁寧なご対応を日々いただいており、少しずつ緊張が和らぎ、より実りあるやり取りができるようになっております。
「気を許す」のまとめ・注意点
「気を許す」という言い回しは、相手に対する安心感や信頼を表す上で非常に便利な言葉ですが、使用する相手や場面には細心の注意が必要です。特にビジネスの場では、親しみを示すつもりが、逆に失礼に取られてしまうこともあり得ます。目上の方や取引先に対しては、直接的に「気を許す」と表現するのではなく、信頼や安心といった言葉を選ぶことで、より丁寧な印象を与えることができます。また、感情的な言葉よりも、論理的で誠実な言葉選びが求められます。気を許せる関係性は非常に貴重ですが、それを当然のものとせず、感謝の気持ちと敬意を持って接することが大切です。どれだけ親しくなったとしても、節度を保つ姿勢を持ち続けることで、より良い人間関係や信頼関係が築かれていきます。

