スネイプ先生ってなんでハーマイオニーにあんな冷たかったの?ほんとは嫌いだったの?
最初に知っておきたい「スネイプ先生って誰?」
スネイプ先生はホグワーツの魔法薬学の先生で、最初から最後までちょっと怖いし、何考えてるのか分からないし、とにかく不気味でしたよね。でも、物語が進むにつれて、実はすごく深い愛情を持っていたことがわかります。リリー・ポッターへの思いをずっと抱えたまま、最後までダンブルドアと一緒にハリーを守り続けていたんです。
それなのに……どうしてハーマイオニーにだけ、あんなにキツく当たってたの?読んでるこっちが胸が痛くなるくらい、言葉が冷たくて、時に傷つけてましたよね。
小説と映画で見る「スネイプのハーマイオニー冷遇問題」
ハーマイオニーは成績も優秀で、真面目で、授業の質問にも積極的に手を挙げるタイプ。でも、スネイプ先生はそんな彼女を「うざったい」「でしゃばり」とばかりに扱います。たとえば第一巻『賢者の石』では、ハリーに向かって冷たい質問攻めをした時、ハーマイオニーが助け船を出そうとすると、「誰もあなたに言ってない」と突き放しました。
映画でもそのシーンはかなり印象的で、エマ・ワトソンの表情もすごく切なかったですよね。スネイプの冷たい言葉が、まるで「賢いのにそれを出すな」とでも言うようなトーンでした。
それ以降も、宿題の答えが完璧でも減点されたり、他の生徒がミスをしても何も言わないのに、ハーマイオニーの発言には毎回刺すような皮肉を投げてきます。これ、いじめに近いと感じた読者も多かったのではないでしょうか。
『呪いの子』まで見て変わる?スネイプの印象とその裏にあるもの
『呪いの子』では、オルタナティブ世界のスネイプが登場します。そこではスネイプはレジスタンスの仲間として、ハリーの息子たちと共闘し、命をかけて戦います。ここで初めて、スネイプが他人のためにどれだけのことをしていたかが明るみに出て、彼の本心に触れられた気がします。
この描写を見て思うのは、スネイプは「他人に対して正直じゃなかった」人なのかもしれないということです。好き嫌いの感情を見せたくない。だからこそ「特に目立つ子」に厳しく当たっていたのかもしれません。
ハーマイオニーは優等生で、先生に好かれるタイプ。でもスネイプにとってその姿は「昔のリリー」にも似ていたのかもしれない。賢くてまっすぐで、だけど手の届かない存在。だからこそ逆に、自分の中の思いを打ち消すように冷たくした可能性があるんです。
作者の意図?J.K.ローリングはなぜこの関係性を描いたのか
J.K.ローリングはインタビューで何度も「スネイプは善人ではない」と語っています。でも同時に、「最も複雑で、愛すべきキャラクターでもある」とも言っています。この「矛盾する要素」が彼の魅力だと。
ハーマイオニーに対する態度も、ただの意地悪ではなく、「自分の過去との葛藤」が関係しているとすれば、ものすごく深いですよね。
ローリングは、スネイプをただの「良い人」にはしませんでした。どこまでも人間くさく、間違えるし、感情的になる。だからこそ、ハーマイオニーのように「優秀で強い女の子」に、うまく接することができなかったのかもしれません。
スネイプ先生の冷たさって意地悪?それとも別の理由があったの?
いつも冷たい言い方、全部わざと?小説と映画の場面で考える
スネイプ先生がハーマイオニーに冷たくした場面って、本当に数え切れないほどあります。たとえば『アズカバンの囚人』では、ハーマイオニーが魔法薬の質問に完璧に答えたにも関わらず、「自分の言葉で話せないのか」と皮肉を言います。そして「5点減点だ」とまで言い放つんです。他の先生なら褒める場面ですよね。
『炎のゴブレット』でも、ハリーとロンが口論している中、ハーマイオニーが必死に中立の立場で意見を伝えようとする場面でも、スネイプは彼女を遮り、「でしゃばるな」と言うような視線を送ります。
この態度って、ちょっとした「冷たさ」じゃなくて、「あえて嫌われようとしてる」くらいの勢いにも見えます。まるで、近づくなって壁を作ってるような、そんな強い拒絶。でも、それはハーマイオニーに限った態度じゃなくて、「特定のタイプの生徒」にだけ向けられていたようにも思えるんです。
ハーマイオニーが嫌い?いえ、たぶん逆だったのかも…
ここが本当に大事な視点です。スネイプ先生は、ハーマイオニーが“嫌いだった”というよりも、“認めたくなかった”存在だったのかもしれません。
彼女は純血ではない「マグル生まれ」だけど、魔法の才能はホグワーツの中でも随一。しかも勉強熱心で規則を守り、正義感も強い。まさに完璧に近い生徒。でも、スネイプ自身はマグル生まれを軽んじる純血主義の中で育ち、差別もされてきた。そんな中でハーマイオニーのような存在を見ると、「自分の信じてきた価値観」が崩れるような気がしたのかもしれません。
リリーと重ねた、という見方もあります。リリーもマグル生まれで、才能があって優しくて、スネイプにとっての唯一の光。でも彼は、そのリリーさえも失った。だからハーマイオニーを見て、「ああいう人には自分は選ばれない」と心のどこかで思っていたのかもしれない。だから、無意識にでも距離をとり、冷たくしてしまった……そう考えると、ものすごく切ないですよね。
ハーマイオニーはどう感じていた?傷ついてなかったの?
ハーマイオニーは頭がよくて冷静に見えるけど、本当はすごく繊細で傷つきやすい子です。ロンに冷たくされた時も、ハグリッドの裁判で努力が報われなかった時も、ひとりで泣いていましたよね。
スネイプ先生の態度についても、おそらく「なぜ自分だけこんな扱いなんだろう」と思っていたはずです。でも彼女はそれでも授業に真剣に取り組み、魔法薬の知識を磨き続けました。スネイプ先生の皮肉も無視して、結果で見せようとしていたのかもしれません。
それでも時々、彼女が目を伏せたり、口をつぐんだりする場面があって、やっぱり傷ついていたんだろうな、と感じさせられます。心の中で「私、何かしたかな?」って、ずっと思っていたかもしれない。スネイプ先生はきっとそれに気づいていたけど、あえて謝るような人ではなかったんですよね。
結局スネイプって、ただの「不器用」な人だった?
『死の秘宝』の真実が明かされてから、スネイプ先生の行動が全部違って見えるようになります。彼がリリーを愛していたこと、ずっとハリーを守っていたこと、そして自分の過去の罪を背負って生きていたこと。
ハーマイオニーへの態度も、その一部だったのかもしれません。「自分が好きになってはいけないタイプ」に冷たく接することで、感情を押し殺していた。不器用に、でも一貫して。
もしスネイプがもっと素直な人だったら、ハーマイオニーと最高の魔法薬の議論ができたかもしれません。彼女の知性を称賛し、協力関係になれたかもしれない。でも、彼はそれを望まなかった。望めなかったんです。リリーとの過去があまりにも重くて、誰にも踏み込ませたくなかったのかもしれません。
最後に伝えたいこと
スネイプ先生の冷たさは、ただの性格の悪さではなかったと思います。彼なりの自己防衛、心を守るための殻だったのかもしれません。そしてハーマイオニーは、その殻を破るくらいの存在だった。だからこそ、彼はあえて冷たくしたのだと、私は感じています。
でも、もしスネイプ先生がもう少し自分の気持ちに素直になれていたら、ハーマイオニーと信頼し合う関係が築けたかもしれません。その「もしも」を、私たちは物語の余韻の中で、静かに思い描くことができるのです。

