動く階段ってどういう仕組み?なぜ動く?
小説にも映画にも「階段は勝手に動く」と書いてあるけど…
ホグワーツに入ったばかりのハリーが、はじめて「動く階段」を見たのは『賢者の石』の中。ロンと一緒にグリフィンドールの塔に向かっている途中で、いきなり階段がギシギシ動き出して、別の場所につながってしまいます。
この動く階段は、全部で100以上あると言われていて、上に行くもの、下に行くもの、半分だけ動くもの、踏んだら消えるものなど、種類もいろいろ。でも、誰がこれを作ったのか、小説の中でははっきりとは書かれていません。
けれど、登場人物たちは当たり前のように「また階段が変わった」と言っているので、生徒たちも先生たちも「動いて当然のもの」として受け止めています。ハーマイオニーでさえ、「また階段が別の場所につながってるわ」と普通に言ってるし、ホグワーツの地図(忍びの地図)にも対応してるから、定期的にパターンがあるようにも見えます。
この「動く階段」がストーリーの中で意味を持つのは、例えばスネイプの部屋に行く途中で迷子になる時とか、深夜の探検でフィルチやミセス・ノリスに見つかりそうになったときとか。つまり、ホグワーツという学校が「自由に動いて生徒を導いたり、試したりする」存在であることの象徴でもあるんです。
呪いの子では「階段が選んでいる」ような描写も
『呪いの子』では、アルバス・セブルス・ポッターとスコーピウス・マルフォイが過去へタイムトラベルする場面でも、階段が「導くように動く」ような演出があります。とくに演劇で見た人は、照明やセットの演出で、まるでホグワーツ自体が意思を持って動いてるように見えたはず。
このことから、「階段が自分で考えて動いてるんじゃないか」「誰かを助けたり、わざと迷わせたりしてるんじゃないか」って思えるんです。ファンタジーの中だからできることだけど、それでもちゃんとルールがある感じがして、リアリティがあるのもポイント。
映画では階段が「踊ってる」みたいに動く
映画では、動く階段がすごくドラマチックに描かれていて、ふわっとゆっくり動いたり、ギシギシ揺れたり、まるで「生きてる」みたい。床も壁も一緒に動いていくから、見ているだけでワクワクするし、ちょっと怖くもあります。
映像としてのインパクトを考えて、監督やデザイナーが「ホグワーツの魔法ってこういうことだよね」って思わせるように作った感じがすごく伝わってくる。子どもの頃に見たら、きっと「私も乗ってみたい!」って思うような、不思議で魅力的なシーンばかりです。
作者の考えは「ホグワーツは生きている」ということ?
J.K.ローリングは、インタビューの中で「ホグワーツはただの建物じゃなくて、ある意味で生きている存在」と話したことがあります。これは、肖像画が話しかけてきたり、階段が勝手に動いたりすることにもつながっていて、「魔法の学校」というだけじゃなくて、「人間を見て反応する建物」なんです。
動く階段も、きっとその一部。たとえば、危険な場所に行こうとすると階段が遠ざかったり、必要な場所に導いてくれたり。そういう「知性のある魔法」が階段にかかっていると考えると、ただの仕掛けじゃなくて、学校そのものが「教育の一部」になってるってことになる。
ローリングはよく、「魔法界は合理的すぎない方が楽しい」って言ってるので、細かい仕組みを説明するより、「意味があるようで意味がないもの」「でも確かに何かが起きているもの」として描いてるんだと思います。
ここまで読んでくれた人には、きっと「なんでそんなに自由に動くの?」って疑問が深まったかもしれません。でも、それこそがホグワーツの魔法の魅力。全部を説明しないことで、逆にリアルに感じる――それが『ハリー・ポッター』の世界なのかもしれません。

