ダンブルドアとグリンデルバルドってどういう関係だったの?(BL展開?)

ふたりは友達?それとももっと深かったの?

ダンブルドアとグリンデルバルドの出会いと関係の始まり

アルバス・ダンブルドアとゲラート・グリンデルバルド。このふたりの関係は、ただの「昔の友だち」では絶対に終わらせられないほど深く、重く、そして苦しいものでした。物語の中では、はっきりと「恋愛関係」とは描かれていませんが、『死の秘宝』や『ファンタスティック・ビースト』シリーズ、『呪いの子』に至るまでを丁寧に読んでいくと、そこにはただならぬ絆と裏切り、理想と現実の間で壊れてしまった魂のぶつかり合いが見えてきます。

まず出会いですが、ふたりが出会ったのは、ダンブルドアがホグワーツを卒業した後、家に閉じ込められていた17歳の夏のこと。母親の死後、妹のアリアナの面倒を見るために地元ゴドリックの谷に戻っていたダンブルドアの前に、当時すでに異端児であり天才として知られていたグリンデルバルドが現れました。ふたりは魔法の深い知識、そして世界を変えたいという野望で意気投合し、すぐに親密になります。

この時のアルバスは、ただの友情では説明できない感情をグリンデルバルドに抱いていた、と後に明かしています。小説『死の秘宝』の中で、リタ・スキーターが書いた伝記『ダンブルドアの生涯と嘘』や、アバーフォース(アルバスの弟)の告白を通じて、ダンブルドアは明らかに恋に落ちていたことがにじみ出ています。

「彼を愛していたのだ」と、自ら認めるその気持ちは、物語の中でもかなり特別なものとして描かれています。ただ、その感情は叶うことなく終わります。なぜなら、グリンデルバルドはダンブルドアの気持ちを知っていながら、それを利用しようとしていたから。彼はダンブルドアの力を自分の目的、「魔法使いによるマグル支配」という支配思想の実現に使いたかったのです。

ふたりは「死の秘宝」を求め、世界を変える計画を立てていました。でもその中には、「マグルを支配する」というグリンデルバルドの思想が隠れていて、アルバスも最初はその魅力に惹かれてしまった。そこに、彼の若さと、恋心、そして理想が複雑に絡み合っていました。

あの夏にすべてが壊れた、アリアナの死という悲劇

ふたりの関係は、ある一つの事件で終わりを迎えます。それが「アリアナの死」です。

アバーフォースは、グリンデルバルドの野望に気づき、兄アルバスと激しく口論します。そしてその場にグリンデルバルドも現れて、3人の間で決闘が始まります。その混乱の中で、魔法の流れ弾に当たってしまったのが、アルバスとアバーフォースの妹、アリアナでした。

この事件が、アルバス・ダンブルドアの心に一生消えない傷を残します。彼はアリアナを死なせたのが自分かもしれないという罪悪感にずっと苦しみ続けるのです。

そして、この悲劇をきっかけに、ダンブルドアはグリンデルバルドと決別します。ふたりの道は完全に分かれ、グリンデルバルドはヨーロッパ中で勢力を広げ、最強の闇の魔法使いとして君臨しはじめます。彼の目的は「大義のための支配」であり、そこにはマグルへの差別や支配、そして力による世界の統一が含まれていました。

一方で、アルバスはホグワーツで教員として働きながら、自分の過ちと向き合い、グリンデルバルドとの対決を避け続けます。彼に勝てる力があっても、「心」がそれを拒んでいたのです。

ふたりは敵?それとも、ずっと心がつながっていた?

最終的に、ふたりは1945年に激突します。これが魔法界で最も有名な「ダンブルドアvsグリンデルバルドの決闘」です。詳細は作中では明かされていませんが、結果としてグリンデルバルドは敗れ、ヌルメンガードという牢獄に閉じ込められます。

でもダンブルドアは、この戦いに勝ってもまったく喜んでいませんでした。むしろ、心のどこかでずっと苦しんでいた。戦ったことに対する罪悪感、彼を愛してしまったことへの悔しさ、そして彼を止めなければならなかった運命。それがすべて、彼の人生を通じて重くのしかかっていたのです。

『呪いの子』の中でも、ダンブルドアの肖像画が登場し、ハリーに対して「私は時に間違った人を愛したこともある」と告げています。これが、彼の心の奥にずっとあった「グリンデルバルドへの愛」を認める、静かな告白でした。

また、『ファンタスティック・ビースト』シリーズでは、若き日のダンブルドア(ジュード・ロウ)とグリンデルバルド(マッツ・ミケルセン/ジョニー・デップ)が、よりはっきりと「血の誓い」という魔法で結ばれていたことが描かれます。これは「互いに戦わない」という約束を魔法で結ぶ呪いのようなもので、ダンブルドアが戦いを避けていた理由のひとつです。

でも本当は、「戦えなかった」のではなく、「戦いたくなかった」のでしょう。彼の心には、まだあの頃の夏の光が、どこかに残っていたからです。


ファンタビではもっと深く描かれる関係性

血の誓いと心のしがらみ

『ファンタスティック・ビースト』シリーズでは、若い頃のふたりの関係がもっと具体的に描かれます。特に『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』と『ダンブルドアの秘密』では、ダンブルドアとグリンデルバルドが「血の誓い(Blood Pact)」を交わしていたことが大きな鍵になります。

これは普通の約束ではありません。魔法で物理的に「ふたりはお互いに手を出せない」と制限された強力な呪文です。この誓いの魔法具がダンブルドアの手に渡ったとき、彼はこれを破壊できるかを悩み、そしてそれが可能になると、とうとう戦う覚悟を決めます。

でもこの「血の誓い」、実はそれ以上の意味を持っていました。単なる「戦わない契約」ではなく、「もう二度と近づきたくないけど、まだ心のどこかで縛られてる」そんな感情がにじみ出ていたのです。

グリンデルバルドが告げる「私はあなたを愛していた」という言葉。ダンブルドアが返す沈黙。そこに込められていたのは、愛し合ったふたりが、それぞれ違う道を選ばざるを得なかった運命の痛みでした。

命を賭けた「信念の戦い」じゃなかった

映画では、最後の対決までの流れが、まるで「正義と悪」の戦いのように描かれています。でも本質は違います。これは「理想と過去との決別」、そして「愛してしまった相手を自分の手で止めなければならない」苦しさの戦いです。

グリンデルバルドはダンブルドアの力と知性を誰よりも認め、彼だけは特別に扱っていました。そして逆に、ダンブルドアも「彼を倒すのは自分しかいない」と知っていました。

けれどその戦いの前には、戦略とか呪文とかの問題じゃなく、心が大きく立ちはだかっていたんです。自分がかつて心の底から信じ、愛してしまった人を、世界のために止める。それって、魔法以上に難しいことだったんだと思います。

それでも別れは「希望」だったのかもしれない

最終的に、ダンブルドアはグリンデルバルドを破ります。けれど彼は、すぐに殺したりはしませんでした。むしろ、牢獄に閉じ込めて、ただ静かに、もう二度と誰も傷つけないようにさせたんです。

そしてそのまま、グリンデルバルドはヴォルデモートによって殺されてしまうまで、ヌルメンガードに閉じこもります。ダンブルドアのことを最後まで憎まず、むしろ彼に対して秘密を守ったまま。

つまり、ふたりの関係は、どんなに壊れても、心の奥の奥では「完全に切り捨てることはできなかった」と私は思います。どこかに、わかり合いたかった過去が、ずっと残っていたんだと思うのです。


作者はなぜここまで複雑にしたの?

「人は完璧じゃない」ことを伝えたかった

J.K.ローリングがこのふたりの関係にここまで深く、痛々しいものを込めた理由。それは、おそらく「人間の不完全さ」を描くためだったんだと思います。

ダンブルドアは、ホグワーツの校長としてはすごく賢くて、いつも正しいことを言う人に見えるけど、実は若い頃には人を支配したいという野望に憧れ、恋に溺れ、そして失敗している人です。

でもその「過ち」こそが、彼を優しく、そして強くした。自分と向き合って、苦しみながらも前に進んだからこそ、後の世代に「選ぶことの大切さ」や「赦すことの意味」を教える人になったんだと思います。

そしてグリンデルバルドは、「完全な悪」じゃない。「世界をよくしたい」という理想は本物だった。でもその方法を間違え、他人を犠牲にしてでも達成しようとしたことで、道を踏み外した。

このふたりの関係は、白黒では語れない、灰色でしかない。でもだからこそリアルで、胸に刺さるのです。

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