小学校受験| 校舎ガチャ(塾)とは?

校舎ガチャってなに?どういう意味?

同じ塾なのに「校舎」で違いが出る理由

小学校受験を目指すとき、多くのご家庭が塾に通いますよね。そのとき、「どこの塾にするか」だけではなく、「どの校舎に通うか」がすごく大事になることをご存じでしょうか?

この「校舎による当たりはずれ」を、最近では受験ママたちの間で「校舎ガチャ」と呼ぶことが増えています。つまり、同じ名前の塾でも、通う校舎によって指導の質、出される課題、先生の経験、クラスの雰囲気、保護者対応などが大きく違ってくるんです。

それが、受験の合否にすごく影響してくることがあるから、問題視されています。


どうしてそんなに違いが出るの?

先生の経験・合格実績がバラバラ

塾の中には、長く小学校受験に関わってきたプロの先生が多い校舎もあれば、講師がまだ若く経験が少ない校舎もあります。「◯◯塾のA校舎は御三家に強い」とか、「B校舎は都内女子校に弱い」といった話、耳にしたことはありませんか?

これは、単なるうわさ話ではなく、実際に先生の実力や校舎の方針によって、子どもへの指導のレベルや方向性が違ってくるからなんです。

校舎によって「出る課題」が違う

同じ塾なのに、「家でやる宿題の量が全然違う」「志望校対策プリントが手に入らない」といった声もよく聞きます。例えば、ある校舎では慶應幼稚舎の願書指導をしっかりしてくれるのに、別の校舎では「扱っていません」と言われた…なんてことも。

お教室ごとに方針が違ったり、対応できる講師がいたりいなかったりするため、どうしてもそういう差が出てしまうんです。


「当たりの校舎」と「はずれの校舎」のちがい

当たりの校舎とは?こんな特徴があります

  • 過去の合格実績が明確
  • 志望校ごとの傾向を知っている
  • 個別相談がしやすい
  • 担任や教室長の指導方針がはっきりしている
  • 保護者との連携がスムーズ

こういう校舎は、先生たちの指導力だけでなく、受験のトレンドや学校ごとの傾向をよく把握していて、きちんとその情報を家庭と共有してくれます。

また、「この時期にこれをやるべき」といった計画が立てやすく、無理なくペース配分ができます。

はずれの校舎のよくある特徴

  • 講師がコロコロ変わる
  • 質問しても答えが曖昧
  • 志望校への具体的対策がない
  • 課題の内容が浅い、または方向性が違う
  • クラス内に荒れた子が多く落ち着かない

こうした校舎では、「通っているのに伸びない」「面談で何を言われたかわからなかった」と不安を抱えるご家庭が少なくありません。


落ちる例・うまくいかないケース

例1:実績のない校舎で不安のまま一年が終わる

あるご家庭は、◯◯塾の近くの校舎に通っていましたが、年長になっても志望校対策の話が出ない。気づけば夏。慌てて相談したけど、「過去にその学校を受けた子はいません」と言われ、願書も模試も出遅れてしまいました。

最終的に、本人の力はあっても、準備不足のまま本番を迎えてしまい、残念な結果に…。

例2:学年トップでも、志望校対策がズレていた

模試では毎回上位にいたAちゃん。でも、その校舎では志望していた国立小の対策が薄く、受験する子が少なかったこともあって細かい練習ができませんでした。

本番では、「見慣れない形式の問題に戸惑ってしまった」とのこと。周りは過去問そっくりの練習を何度もやっていたのに、Aちゃんだけは違う対策をしていたという落とし穴…。


「通いやすさ」だけで選ぶと危険かも

もちろん、お子さんの送り迎えを考えると、近くの校舎を選びたくなりますよね。でも、受験の結果を大きく左右するのが校舎ごとの違いなんです。

「家から近いからここでいいや」と決めてしまうと、知らないうちに“情報が遅れている” “実績がない”といった状況に巻き込まれてしまうことも。


「当たりの校舎」はこう見つける

まず、実績を“こっそり”調べるところから

塾のパンフレットや公式サイトには、たしかに「◯◯小合格○名!」などの記載がありますが、それはあくまでも塾全体の実績。実は、校舎ごとの実績は書かれていないことが多いんです。

そこでおすすめなのが、通塾している先輩ママからの情報。受験が終わったご家庭や、年長の秋頃のご家庭に、できれば「この校舎から○○小に合格した子っていた?」と、さりげなく聞いてみるのがいちばん正確です。

また、模試の結果や会員制情報誌などで校舎別の成績分布をチェックできることもあるので、塾に直接「この校舎ではどの小学校の合格実績がありますか?」と聞くのも悪いことではありません。


見学や体験は「先生の様子」を見るチャンス

「教え方」より「空気感」が大事

体験授業に行ったとき、多くの方が「先生が優しかった」「子どもが楽しそうだった」などを基準にしてしまいがち。でも実は、それだけでは足りません。

たとえば…

  • 先生の指示が具体的かどうか
  • 子どもが動きやすいように手本を見せているか
  • 一人ひとりの癖や弱点に気づいているか

こうした部分がしっかりしている先生が多い校舎ほど、やっぱり合格実績が高い傾向があります。

逆に、「明るいけど指示が雑」「褒めるだけで直してくれない」タイプの先生が多い校舎は、力が伸びきらないことがあるので、注意が必要です。


校舎長(教室長)の話し方も要チェック

面談で見極めたいポイント

入塾の前や途中で行われる保護者面談では、次のようなことをさりげなく確認してみてください。

  • 「今この時期、どのような力を伸ばすべきですか?」に答えてくれるか
  • 「志望校に向けて、どういった対策が必要か」を具体的に言えるか
  • 相談に親身にのってくれるか、突き放すような感じがないか

もし、「今は全体的な力を伸ばす時期です」といった曖昧な返事ばかりだったり、「その学校は扱ってません」「情報はご自身でお調べください」と返されるようであれば、その校舎は受験への熱量が低い可能性があります。


通っている子どもたちの雰囲気にも注目

クラスの空気に差があることも

体験授業や授業参観(保護者見学)で、ぜひ教室全体の空気を見てください。

  • 子どもたちが集中しているか
  • 先生と自然にやり取りができているか
  • 騒ぐ子がいても先生がうまく対応できているか

校舎によっては、「ちょっと騒がしいけど自由に伸ばす方針です」と言われることがあります。でも、それが受験に合っているかどうかは別。本番は静かな環境で集中力が試される場ですから、日頃からそういう環境に慣れていることはとても大切です。


保護者へのフォローが厚いかどうか

合格する家庭ほど「親も塾に参加している」

実は、合格するご家庭って、お子さんだけでなく保護者も塾と二人三脚で動いています。そのため、塾が保護者にどれだけ情報共有してくれるかがとても大きいんです。

  • 定期的な保護者向けガイダンスがあるか
  • 願書や面接に関する具体的な指導があるか
  • 質問をしたときにきちんと時間を取って答えてくれるか

こうしたフォローがしっかりしている校舎ほど、受験期になってからの安心感が全然違います。


一度入っても「転校」しているご家庭もある

通いはじめてから「この校舎では無理そう」と気づいたご家庭の中には、別の校舎や別の塾へ転校することを決断する方もいます。年中〜年長の春ぐらいまでは、まだ間に合います。

実際に、「体験授業ではよかったけれど、進級したら急に講師が変わって方針も変わってしまった」ということもあります。そうしたときに備えて、「他の教室の状況も調べておく」「合わなかったら早めに動く」といった備えも大切です。


校舎選びに失敗…そのときどうする?

「違和感」に気づいたら、なるべく早く動く

通ってみて、「あれ…?」と思うことが増えてきたら、それはきっとサインです。

たとえばこんな場面、ありませんか?

  • 子どもが毎回「行きたくない」と泣いてしまう
  • 課題が簡単すぎて物足りない、逆に難しすぎて理解できていない
  • 先生が子どもの名前を覚えていない
  • 受験に向けた情報がぜんぜん降りてこない

こうした違和感は、日を追うごとにどんどん大きくなっていきます。でも、「もう通いはじめちゃったから」「辞めたら子どもに悪い気がして」と躊躇してしまうと、貴重な1年がもったいない形で過ぎてしまうんです。


今の塾を変える?それとも補強する?

塾を「変える」ケース

すべての保護者がそうするわけではありませんが、「このままでは無理かも」と感じたとき、思いきって別の校舎や別の塾に変えるご家庭もあります。

転校する理由として多いのは…

  • 志望校に対する対策が不十分だった
  • 担当の先生と合わなかった
  • 模試やテストの返却後フォローがなかった
  • 他校舎の方が情報が多く、熱量が違っていた

もちろん、転校にはエネルギーがいりますし、子どものストレスにも配慮が必要です。でも、年中の終わり〜年長の春までのタイミングなら、十分にリカバリーが間に合います。

「併用」や「補講」を加えるケース

転校は難しいけれど、「今のままでは不安」という場合、今の塾+別の講座や先生を加えるという方法もあります。

  • 志望校の対策講座だけ他塾で受ける
  • 願書・面接だけ外部のプロにお願いする
  • 苦手分野だけ家庭教師を頼む

うまくいっているご家庭ほど、“情報と対策を一本に絞りすぎない”柔軟さを持っています。


実際にリカバリーできたご家庭の例

例1:年長春に転校→志望校に合格

最初は家から近い校舎に通っていたご家庭。でも、年中の冬から「志望校の対策をやってくれない」「模試の偏差値はいいのに、具体的な課題が見えない」と感じ始め、年長4月に思いきって他の校舎に転校。

新しい校舎は指導が的確で、願書添削も手厚く、子どもも明るく前向きに学習できたそうです。本番では見事に第一志望の男子校に合格

「もっと早く動いていれば…と思う気持ちもありましたが、最後の半年で本当に救われました」とお話されていました。

例2:塾はそのまま、他塾の講座を併用して成功

「今の塾は子どもに合っているけれど、志望校対策が弱い」と感じたご家庭。転校はせず、願書講座・面接講座だけ、別の塾の単発講座で補強しました。

さらに、夏以降は週末だけ専門の家庭教師を依頼し、行動観察の練習を徹底。

結果的に、お子さんの苦手だった「自己紹介」「協調性」の部分が大きく伸び、合格までたどりつきました。


「間に合わなかった」と後悔しないために

もし「うち、ハズレだったかも…」と感じても、今すぐにあきらめる必要はありません。小学校受験は、最後の3ヶ月で急成長するケースも多いです。

大切なのは…

  • 状況を冷静に見直すこと
  • 情報を一つに頼りすぎないこと
  • 迷ったら専門の先生や先輩ママに聞いてみること

誰かに相談することで、思わぬ突破口が見えることもあります。


校舎ガチャは「運」じゃなく、見極めの力

「校舎ガチャ」と言うと、どうしても「運が悪かった」と思ってしまいがちですよね。でも、受験の世界では、「見極め」と「動く力」がとても大きな意味を持ちます。

「うちはたまたま良い先生に当たった」だけではなく、保護者が情報を集めて判断した結果、そういう先生に出会えた、という背景があることも多いんです。


お子さまの力を信じて、選び方を丁寧に

お子さまは、たとえ塾が合っていなかったとしても、ちゃんと頑張ろうとします。でも、土台となる塾や校舎がズレてしまうと、その頑張りが空回りしてしまうことも…。

ぜひ、保護者の方が正しい方向へ導いてあげるためにも、塾選び・校舎選びにこそ時間をかけて、納得のいく選択をしていただきたいと思います。