元素記号の化学式・反応式が全くわからない、わかりやすく理解し一気に伸ばそう!

元素記号とは何かを「ことば」ではなく「身のまわり」で教える

  • 最初に「H」や「O」などの記号を覚えさせようとせず、家の中にあるものからスタートします。
  • たとえば「水」は何からできている?と問いかけ、「水の中には“水素”と“酸素”があるんだよ」と話します。
  • 「食塩は“ナトリウム”と“塩素”」「鉛筆の芯は“炭素”」など、日常品と元素をつなげます。

元素記号は「アルファベットのあだ名」として教える

  • 「Hは水素のあだ名、Heはヘリウムのあだ名」と説明します。
  • あくまで「覚えるもの」ではなく、「ついているニックネーム」と軽く伝えることで心理的な抵抗を減らします。
  • 子供が好きなキャラクターや動物に名前をつけるのと同じ感覚にするのがコツです。

元素の「性格」をキャラクター化して覚える

  • 「水素(H)はとても軽くて空にすぐのぼっちゃう、さびしがり屋」など、性格で印象づけます。
  • 「酸素(O)はいろんなものと仲良くなりたがる」「金(Au)は変化が苦手でおっとりさん」など。
  • 絵やぬり絵、図鑑などを活用し、見た目と結びつけるのも有効です。

「周期表」は覚えるものではなく「図鑑」だと伝える

  • 元素表(周期表)は「暗記する表」ではなく「元素のならべかたをまとめた地図」だと説明します。
  • 理科室のポスターを見せたり、図鑑の1ページのように眺める感覚で触れさせます。
  • 「ここには金属が多いよ」「こっちは空気のもとだよ」とエリアで遊ばせるだけでも充分です。

無理に覚えさせない、苦手意識を持たせない

  • 最も大切なのは、「わからない=ダメ」ではないと伝えることです。
  • 1ヶ月で1つの元素を知るだけでも、数年かけて世界が広がっていきます。
  • 「全部覚えなさい」ではなく、「この1つ、覚えたね」と一歩ずつ褒める声かけを大切にします。

親が「わからなくてもいい」と思って教える

  • 子供は親の気持ちをよく感じ取ります。親が「わからなくても楽しいね」と言えば、自然と心がほぐれます。
  • 親も一緒に「これ何だろう?」と調べたり、「これって酸素?」と聞き返したりするやり取りが、学びを深くします。
  • 重要なのは、「正確な知識」よりも「科学っておもしろい!」という気持ちを伝えることです。

空気の中に水がないのはなぜ?

まず「水ってなにからできてるか、知ってる?」と聞いてみてください。答えは「水素と酸素」です。でも「水素と酸素が近くにあるからって、それだけじゃ水にはならないんだよ」と伝えます。水素と酸素は「くっつく」ことで水になります。たとえば「H(ひとり)とO(ひとり)が手をつないで、H₂O(みず)になる」という感じです。空気の中には水素も酸素もあるけど、手をつないでいないから「ただ近くにいるだけ」なんだよ、と説明します。さらに「くっつくには火花みたいなきっかけが必要なんだよ」と教えると、なぜ水が空気に自然にできないかが分かります。だから「水は、ただ水素と酸素があるだけじゃできなくて、仲良くなる“きっかけ”があって初めてできるんだね」とまとめます。

たとえ話で説明する方法

「水素くん」と「酸素ちゃん」がクラスメイトだとしても、となりの席にすわっているだけじゃ友だちにはならない、という話をします。でも、たとえば誰かが「ふたりで遊びに行ったら?」と声をかけてくれて、手をつないで公園に行くと「水」になる。この「声をかける」ことが火(エネルギー)で、ふたりが仲良くなるきっかけなんです。つまり「水は、ただの水素と酸素じゃなく、“仲良くくっついたとき”にだけできる特別なもの」だと教えます。

水素と酸素が仲良くなる「きっかけ」とは?

水素と酸素が「水」になるには、ただ近くにいるだけではだめで、「強いエネルギー」が必要です。このエネルギーが「きっかけ」になります。たとえば「火」「電気の火花」「高い温度」などです。具体的には、水素と酸素を混ぜて火をつけると「ボンッ!」と反応して水になります。これが「化学反応」です。

このとき「水素くん」と「酸素ちゃん」は、火というびっくりする出来事に出会って、あわてて手をつないで「水」に変わります。だから水は、たまたま空気の中でできるものではなく、「火」や「電気」などの強い刺激があって初めて生まれるんだよ、と伝えます。

火をつけたら水ができるって言うけど、ほんとうに見えるの?

ライターで火をつけても水は見えないのはなぜ?

水素と酸素がくっつくと「水」ができるのは本当です。でもその「水」は、小さすぎて、目には見えません。ふわっとした“けむり”みたいな水=「水蒸気」になってすぐ空にまぎれてしまいます。ライターの火の中で水素と酸素が反応しても、その場でポタポタ水になることはまずありません。水蒸気が冷えて、小さなつぶ(水滴)になればやっと見えるけど、それには冷たいものが近くになければいけません。だから「水ができていない」のではなく「水が見えないだけ」なのです。

「くっつくための条件」って何?

水素と相手(酸素など)がただ近くにあるだけでは、手をつなぎません。それぞれが安定していて、わざわざ変わる必要がないからです。そこで必要になるのが「きっかけ」。それが火・電気・熱・圧力です。これらの力をもらうと、びっくりして、手をつないで(=化学反応して)「水」などに変わります。ただし、空気中の酸素はうすいので、ライター程度では反応してもごくわずかで、水もほんの少ししかできません。

じゃあどうすれば水が“見える”ようにできる?

水素と酸素だけをボンベであつめて、まぜてから火花をちらすと、バン!という音とともに水蒸気がたくさん出ます。その水蒸気を冷たいビンやガラスに当てれば、くもって水滴がつきます。これが「水ができた」証拠です。

水の反応式(正確な書き方)

  • 2H₂ + O₂ → 2H₂O

読み方と意味

  • 2H₂:水素が2つぶん(Hが全部で4つ)
  • O₂:酸素が1つぶん(Oが2つ)
  • :「くっついてできる」の意味(=ではなく、化学反応の矢印)
  • 2H₂O:水が2つぶんできた(1つの水にはHが2つ、Oが1つ入っている)

化学式の「+」ってなに?

意味:いっしょに入れて反応させる、という合図

  • 「+」は、**ものとものを「いっしょにまぜる」こと**を表します。
  • 料理でたとえると、「たまご + ぎゅうにゅう」は、「たまごとぎゅうにゅうをボウルに入れる」という意味と同じ。
  • 化学でも、「H₂ + O₂」と書いたら、「水素と酸素をいっしょにまぜて火をつける」みたいな意味になります。

注意:「+」は「くっついたあと」じゃなくて「くっつける前」

  • 「+」は、**まだくっついていない2つの物質を、これから反応させますよ**というサインです。
  • そのあとにある「→(矢印)」が、「くっついたあと、こうなりますよ」の意味です。

水の化学反応式でいうと

  • 2H₂ + O₂ → 2H₂O
  • ここでの「+」は、水素(H₂)と酸素(O₂)をまぜて一緒に反応させるという意味。
  • それによって、水(H₂O)ができる。

まとめ

  • 「+」は“いっしょにする”という意味
  • 「→」は“くっついて新しいものができた”という意味
  • だから、「2H₂ + O₂ → 2H₂O」は、「水素と酸素をいっしょにして、反応させたら、水ができたよ」ということ

水素と結びつきやすいもの一覧(化学式つき)

① 酸素(O₂)

  • 化学式:2H₂ + O₂ → 2H₂O
  • できるもの:水(H₂O)
  • 反応条件:点火(火花・熱)
  • 状態:水蒸気(気体)または液体の水

② 塩素(Cl₂)

  • 化学式:H₂ + Cl₂ → 2HCl
  • できるもの:塩化水素(HCl)
  • 反応条件:光(紫外線)または高温
  • 状態:気体(空気中で水にとけると塩酸になる)

③ 窒素(N₂)

  • 化学式:N₂ + 3H₂ → 2NH₃
  • できるもの:アンモニア(NH₃)
  • 反応条件:高温・高圧・触媒(鉄など)
  • 状態:気体(強いにおいがある)

④ 炭素(C)

  • 化学式の例:C + 2H₂ → CH₄(メタン)
  • できるもの:炭化水素類(例:メタン CH₄、エタン C₂H₆、プロパン C₃H₈ など)
  • 反応条件:高温・触媒(ニッケルなど)
  • 状態:気体(燃料ガスになる)

⑤ 硫黄(S)

  • 化学式:H₂ + S → H₂S
  • できるもの:硫化水素(H₂S)
  • 反応条件:加熱
  • 状態:気体(腐ったたまごのにおい)

⑥ フッ素(F₂)

  • 化学式:H₂ + F₂ → 2HF
  • できるもの:フッ化水素(HF)
  • 反応条件:常温でも自発的に反応(非常に危険)
  • 状態:気体または液体(ガラスも溶かす強い酸)

⑦ 金属類(例:ナトリウム Na、リチウム Li)

  • 化学式の例:2Na + H₂ → 2NaH
  • できるもの:水素化ナトリウム(NaH)などの金属水素化物
  • 反応条件:加熱・無水環境
  • 状態:固体(白い粉。水にふれると爆発的に反応)

まとめ(代表例)

この30例を覚えておけば、中学理科の主要な化学反応式はほぼ網羅できます。

1. 2H₂+O₂→2H₂O
(水素と酸素が反応して水ができる)

2. 2H₂O→2H₂+O₂
(水を電気分解して水素と酸素ができる)

3. 2Mg+O₂→2MgO
(マグネシウムと酸素が反応して酸化マグネシウムができる)

4. 2H₂O₂→2H₂O+O₂
(過酸化水素が分解して水と酸素ができる)

5. Zn+H₂SO₄→ZnSO₄+H₂
(亜鉛と硫酸が反応して硫酸亜鉛と水素ができる)

6. 2Na+2H₂O→2NaOH+H₂
(ナトリウムと水が反応して水酸化ナトリウムと水素ができる)

7. Fe+S→FeS
(鉄と硫黄が反応して硫化鉄ができる)

8. CaCO₃→CaO+CO₂
(炭酸カルシウムが分解して酸化カルシウムと二酸化炭素ができる)

9. CaO+H₂O→Ca(OH)₂
(酸化カルシウムと水が反応して水酸化カルシウムができる)

10. CO₂+Ca(OH)₂→CaCO₃+H₂O
(二酸化炭素と水酸化カルシウムが反応して炭酸カルシウムと水ができる)

11. C+O₂→CO₂
(炭素と酸素が反応して二酸化炭素ができる)

12. 2CO+O₂→2CO₂
(一酸化炭素と酸素が反応して二酸化炭素ができる)

13. 2Cu+O₂→2CuO
(銅と酸素が反応して酸化銅ができる)

14. CuO+H₂→Cu+H₂O
(酸化銅と水素が反応して銅と水ができる)

15. Ag₂O→2Ag+O₂
(酸化銀が分解して銀と酸素ができる)

16. 2KClO₃→2KCl+3O₂
(塩素酸カリウムが分解して塩化カリウムと酸素ができる)

17. 2NaHCO₃→Na₂CO₃+CO₂+H₂O
(炭酸水素ナトリウムが分解して炭酸ナトリウム・二酸化炭素・水ができる)

18. HCl+NaOH→NaCl+H₂O
(塩酸と水酸化ナトリウムが反応して塩化ナトリウムと水ができる/中和)

19. CuSO₄+Fe→FeSO₄+Cu
(硫酸銅と鉄が反応して硫酸鉄と銅ができる)

20. H₂CO₃→CO₂+H₂O
(炭酸が分解して二酸化炭素と水ができる)

21. CH₄+2O₂→CO₂+2H₂O
(メタンと酸素が反応して二酸化炭素と水ができる)

22. NH₃+HCl→NH₄Cl
(アンモニアと塩酸が反応して塩化アンモニウムができる)

23. 2H₂S+3O₂→2SO₂+2H₂O
(硫化水素と酸素が反応して二酸化硫黄と水ができる)

24. SO₂+H₂O→H₂SO₃
(二酸化硫黄と水が反応して亜硫酸ができる)

25. 2NH₃+H₂SO₄→(NH₄)₂SO₄
(アンモニアと硫酸が反応して硫酸アンモニウムができる)

26. CaCO₃+2HCl→CaCl₂+CO₂+H₂O
(炭酸カルシウムと塩酸が反応して塩化カルシウム・二酸化炭素・水ができる)

27. C₂H₅OH+3O₂→2CO₂+3H₂O
(エタノールと酸素が反応して二酸化炭素と水ができる)

28. 2Fe+3Cl₂→2FeCl₃
(鉄と塩素が反応して塩化鉄ができる)

29. Zn+2HCl→ZnCl₂+H₂
(亜鉛と塩酸が反応して塩化亜鉛と水素ができる)

30. H₂SO₄+BaCl₂→BaSO₄+2HCl
(硫酸と塩化バリウムが反応して硫酸バリウムと塩酸ができる)