小学校受験|願書に書いてはいけない言葉(落ちやすい)と書きかえ方(合格しやすい)
【1】「教育方針に共感しました」
▼なぜまずいか
この表現はよく使われますが、どの学校でも当てはまるあいまいな言い方で、本当にその学校を理解しているのかが伝わらないという欠点があります。
パンフレットやホームページを読んで書いたような印象になり、志望動機が軽く見えるおそれがあります。
▼どう書きかえるべきか
「どこに」「なぜ」共感したのか、自分の言葉で具体的に表現します。学校を見学したときの子どもの反応や、自分の体験と重なった部分を書くと、説得力が増します。
▼例:書きかえ前 → 書きかえ後
✕「教育方針に共感しました」
〇「説明会で先生方が“子どもが考える時間を待つ”とお話しされていたことが印象に残りました。我が家でも、答えを急がせず、子どものことばを受けとめる関わりを心がけており、その姿勢に深く共感いたしました。」
【2】「子どもが活発で、好奇心が旺盛です」
▼なぜまずいか
どの子どもにも当てはまるような言い方で、個性がまったく伝わらないため印象に残りません。また、「活発」「好奇心旺盛」という言葉の裏に、落ち着きのなさや集中力の弱さがあるのではと疑われる可能性もあります。
▼どう書きかえるべきか
家庭でどんな行動をとっているか、具体的な場面を描写することで、子どもの性格が自然と伝わるようにします。
▼例:書きかえ前 → 書きかえ後
✕「好奇心が旺盛です」
〇「庭で見つけた小さな虫の名前を知りたがり、図鑑で調べたり、図書館で本を探したりしています。知らないことを知ることに、喜びを感じているようです。」
【3】「特別な才能はありませんが…」
▼なぜまずいか
へりくだった言い方に見える一方で、自分の子に自信がない家庭なのかと受け取られる可能性があります。たとえ謙虚な気持ちで書いていても、受験の場ではマイナスに作用することが多いです。
▼どう書きかえるべきか
「特別でなくてもよい」ことを前提に、努力を続ける力や、取り組む姿勢をしっかり書くことで、評価につながります。
▼例:書きかえ前 → 書きかえ後
✕「特別な才能はありませんが、まじめです」
〇「紙をていねいに折ることが好きで、折り紙の手順を何度もくり返し、むずかしい作品も完成させるまで取り組む集中力があります。」
【4】「受験準備は最近始めましたが…」
▼なぜまずいか
「出遅れた」「受験に熱心ではない」と取られやすく、志望度の低さや家庭の余裕のなさを印象づけてしまうおそれがあります。学校は、長く丁寧に関わってくれる家庭を求めるため、不利になります。
▼どう書きかえるべきか
準備の時期は関係なく、日常の中でどれだけ子どもの力を育ててきたかに焦点を当てて書くべきです。
▼例:書きかえ前 → 書きかえ後
✕「受験準備は最近始めましたが、本人はやる気を持っています」
〇「日々の生活の中で、相手の話を聞いてから自分の意見を伝えることを大切にしてきました。最近は“どう思った?”と聞くと、自分の考えを言葉で伝えられるようになってきました。」
【5】「学校のカリキュラムが充実しているので」
▼なぜまずいか
学習内容やシステムばかりを評価してしまうと、“ブランド校を狙っている家庭”という印象を持たれることがあります。学校が見てほしいのは中身より「育てる方針・姿勢」です。
▼どう書きかえるべきか
「家庭の教育観と、学校の育て方が合っている」ことを、自分たちの言葉で表す必要があります。カリキュラムではなく「子どもがどう育っていくか」に焦点をあてて書きます。
▼例:書きかえ前 → 書きかえ後
✕「授業が充実しており、発表の機会が多いから」
〇「日常の中でも、自分の考えを伝える機会を大切にしています。人前で話すことに少しずつ自信を持てるようになってきたため、発表の場を多く設けてくださる貴校の教育方針に強くひかれました。」
【6】「合格させていただければ幸いです」
▼なぜまずいか
一見すると丁寧で好印象のように思えますが、願書はお願いの場ではなく、学校と家庭の相互理解の場です。
このような表現は「受け身で他力本願」「学校任せの姿勢」ととられる可能性があり、面接でもその印象が尾を引くことがあります。
▼どう書きかえるべきか
子どもの将来像と学校の教育方針が合致していることをしっかりと述べたうえで、「ともに成長したい」という姿勢を伝えることで、前向きな印象になります。
▼例:書きかえ前 → 書きかえ後
✕「合格させていただければ幸いです」
〇「子ども自身が他者との関わりの中で成長していくことを楽しみにしており、貴校の温かな環境の中で学べることを心から願っております。」
【7】「小学校受験の準備はしておりませんが…」
▼なぜまずいか
「受験に力を入れてこなかった」「志望度が高くない」と見られる可能性があります。家庭の事情を正直に伝えたいという気持ちは理解されますが、選考の場では“言い訳”に聞こえることが多いです。
▼どう書きかえるべきか
家庭の教育姿勢として、「日々の生活を通じて育ててきたこと」を前向きに伝えるべきです。学校側は、受験準備よりも家庭での教育の一貫性や雰囲気を重視しています。
▼例:書きかえ前 → 書きかえ後
✕「小学校受験の準備はしておりませんが、自然体で臨みたいと思っております」
〇「日常の中で“ありがとう”や“ごめんなさい”といった気持ちを素直に伝えることを大切にしており、家庭の中でも人との関わりを学ぶ環境づくりを心がけてまいりました。」
【8】「落ち着きがない性格です」
▼なぜまずいか
正直に短所を書くこと自体は悪くありませんが、ネガティブなままで終わらせると、**「指示が入りにくい子」「集団生活がむずかしい子」**という印象を与えてしまいます。
教師の立場から見れば、「授業中に立ち歩くのでは」「話を聞けないのでは」と不安になります。
▼どう書きかえるべきか
気になる性格を伝える場合でも、**「今はどう向き合っているか」「どんな成長があるか」**をセットで伝えると、子どもを客観的に見つめている家庭として高評価につながります。
▼例:書きかえ前 → 書きかえ後
✕「落ち着きがない性格です」
〇「気になることにすぐ反応する性格ですが、最近では“今は絵本の時間だよ”と伝えると、区切りを意識して行動できるようになってきました。」
【9】「とにかくこの学校に入れたいと思っています」
▼なぜまずいか
熱意を伝えたい気持ちは理解されますが、「とにかく」や「ぜひ」などの強調表現は、“一方的で押しつけがましい”と取られることがあるため注意が必要です。
学校は「冷静で成熟した家庭とのつながり」を重視するため、感情的な表現は逆効果になりがちです。
▼どう書きかえるべきか
学校に惹かれた理由を具体的に丁寧に伝えることで、熱意と理解の深さの両方を示すことができます。
▼例:書きかえ前 → 書きかえ後
✕「とにかくこの学校に入れたいと思っています」
〇「貴校の“自然の中で遊びから学ぶ”という教育理念に強く共感しております。家庭でも自然体験を大切にしており、その方向性に一致を感じています。」
書いてはいけない言葉とは何か
書いてはいけない表現に共通するのは、以下のような特徴です:
- 曖昧で誰にでも当てはまる
- 家庭の教育方針が見えない
- 一方的な印象を与える
- 自信がなさそうに見える
- 言い訳に聞こえる
逆に、合格につながる表現とは:
- 具体的なエピソードがある
- 子どもの姿が目に浮かぶ
- 家庭の育て方が言葉に表れている
- 学校の理念との一致が伝わる
- 成長の過程に注目している