まずは「ひらがなに触れる機会」を増やす
ひらがなの存在を身近に感じさせる
- 絵本や看板、お菓子のパッケージなど、あちこちにあるひらがなを一緒に指さして読んでみる
「これ、なんて書いてあるかな?」とクイズのように投げかけ、子どもが興味を持ったら「これは〇っていう字だよ」と楽しみながら教える。 - 子どもの好きなキャラクター名や動物名を、ひらがなで見つける
親が「ここに“○○”って書いてあるね。これ、なんて読むのかな?」と聞くと、子どもが自然と覚えようとするきっかけになる。
ひらがなを「自分で読む・書くと楽しい」体験を増やす
- 大人が全て読み聞かせするだけではなく、子ども自身がちょっとでも読める箇所を見つけたら「一緒に読んでみようか」
大げさに褒めることはなくても、「お、そこ読めるんだ!すごいね!」と明るく声掛けすると、子どもが「もっと読んでみよう」とやる気に。
「書き取り」を嫌がらないための工夫
遊びながら文字を書いてみる
お絵描きに文字をプラス
子どもがお気に入りのキャラクターや動物を描いたら、その名前をひらがなで書く場面を作る。「ここに『ねこ』って書いてあげるね」と親が書き、子どもにも「じゃあ、1文字だけ書いてみる?」と誘う。
書いて消せるボードやタブレットを活用
ドリルに鉛筆で書いていくと“勉強っぽさ”が強く、ミスすると消すのも手間。ホワイトボードや電子タブレットなら簡単に消して何度でも書けるため、“失敗を恐れず書ける”利点がある。
書き順を楽しむワークやアプリ
書き順が表示されるアプリや、“ひらがなをなぞる塗り絵”のようなワークなど、ゲーム感覚で進められるもの。飽きずに書き取りの練習をできる。
おうちカルタ・文字パズルを一緒に作って遊ぶ
簡単な手作りカルタを用意
ひらがなの文字カードと絵カードをペアにしたり、親子で「読み札」と「取り札」を工夫して作る。子どもが自分で書いた文字を使うと愛着が湧きやすい。
文字パズルやブロック
ひらがなピースを組み合わせて単語を作るおもちゃなど。遊びながら“文字を並べる”“読んでみる”体験をするだけでも、書くときに抵抗が減る。
「ひらがな書こうね」を嫌がる子へのアプローチ
時間を短く区切る・ちょっとずつ習慣にする
5~10分程度で終わる書き取りタイムを設けるが、「もっとやりたい!」と言われても増やしすぎない
子どもの集中力を超えると嫌気が差してしまう。短時間で完結すると「書き取りってそんなに苦しくないんだ」という印象が残る。
親が過度に期待しすぎない
たとえば“1日5文字をマスターさせる”など過剰なノルマを立てると、子どもにプレッシャーがかかる
失敗やミスを叱責したり、“この文字だけは絶対覚えて”と急かしすぎると、子どもが「ひらがななんて嫌い!」となりがち。
子どもができた部分をしっかり褒める
曲がっていても読めればOK、文字の形がちょっと変でも最初はOK
“できたところ”に注目して、「あ、いいじゃん!」と前向きな声掛けをすると、子どもが次も頑張ってみようと思える。
小学校入学後を見据えたポイント
小学校では授業で改めてひらがなを教わる
まったく書けなくても、入学後の1年生でひらがな習得はカリキュラムに含まれる
“今の段階で全部マスターしないとヤバい”と親が思い込む必要はない。多少遅れていても、学校の授業で追いつくケースは多い。
学校生活のリズムや集団行動に慣れるほうが大事な場合も
もし子どもがひらがなの書き取りを嫌がるようなら、“学校のルールや身支度を自分でやる力”を育む方に注力してもOK
小1で最初に苦労するのは「筆箱や道具の管理」「時間割どおりに用意する」「授業中ちゃんと席について話を聞く」といった生活面。そこがスムーズだと、ひらがな学習にも集中しやすい。
実際の事例やアイデア
お店屋さんごっこで“商品名”を作る
子どもと一緒に架空の“お店”を設定し、商品ラベルをひらがなで書いて並べる。とても簡単な単語でOK。楽しみながら文字を書く機会が増える。
お手紙交換ごっこ
“家族やぬいぐるみ、好きなキャラクターにお手紙を書く”と称して、簡単な文章でもOK。「いつもありがとう」「だいすき」など、短いフレーズを書かせるうちにひらがなに慣れる。
LINE(親のスマホ)にひらがな入力で名前を送ってみる
スマホの文字入力でも、子どもが興味を示すなら“自分の名前をローマ字入力する”のはまだ難しいが、“フリック入力でひらがな”を遊びながら覚えるケースもある。やりすぎはNGだが、程よく活用すれば“文字を打つ楽しみ”が味わえる。
年長の子が「ひらがな書けない」ときの工夫と安心ポイント
基本方針:
- 遊び感覚で文字に触れる機会を作る
- 短時間での練習を日常の一部にして、子どもが飽きる前にやめる
- 子どもが失敗しても叱らず、“やってみようとした”部分を褒める
- 他の子と比べすぎず、子どものペースを尊重
安心ポイント
- 小1で改めてひらがな指導が行われるので、まだ書けなくても取り返しがつく。
- 最初から完璧を求めるより、“ひらがなは楽しい、書きたい”と思う気持ちを育むほうが大事。
最終的な心構え
- 年長の段階で焦らず、「ひらがなの形に慣れる」「少しずつ読める・書ける文字を増やす」くらいの気持ちでOK
- ひらがなより大切なこともある(生活習慣、自分で準備する力、協調性など)。そちらも並行して育てていく
- 何より“勉強嫌いにさせない”=“褒めながら・遊びながら”が最も効果的
おわりに
年長の子どもがまだ“ひらがな”を書けないからといって、すぐに「このままでは小学校で遅れを取ってしまう!」と心配になる必要はありません。少しずつ、子どもが楽しんで文字に触れられる機会を増やしていけば、意外にもスムーズに身につく場合が多いものです。
大切なのは、親が焦って無理強いしないこと。子どもが書きたがらないときに長時間取り組ませると、「ひらがな=つまらない・嫌」と結びつきやすい。むしろ、絵本やお絵描き、カルタやゲームなど“遊びの延長”で文字を扱うと、興味を持った子どもが自然に覚えていける可能性が高いのです。
そして、小1では先生が基礎から丁寧に教えてくれるので、今の段階で完璧に仕上げる必要はありません。子どもが“文字を読む・書くって面白いんだ”と感じることが、将来の学びへの意欲につながります。あなたの家庭のペースに合わせた、子どもがのびのび取り組める工夫をしながら、ひらがな学習を少しずつ進めてみてくださいね。焦らず、子どもの楽しそうな表情を見ながら成長をサポートしていけば、きっと自然にひらがなへ慣れ、入学後もスムーズなスタートを切れることでしょう

