スネイプとリリーの守護霊が同じってどういうこと?
守護霊って、心の形みたいなもの
『ハリー・ポッター』の世界では、「守護霊(パトローナス)」はただの魔法じゃなくて、「心の奥にある大切な想い」から生まれる特別な魔法。楽しい気持ちや、誰かを心から守りたいという強い想いがないと出せないし、その人の性格や想いによって、姿がちがうんだよね。
たとえば、ハリーの守護霊は牡鹿で、それは彼のお父さんジェームズ・ポッターと同じだった。リリーの守護霊は雌鹿で、まるでペアみたいになってる。そこに現れたのがスネイプの守護霊。彼のも「雌鹿」だった。あの、ずっと片思いだったリリーと同じ姿だったの。
これってどういうこと?偶然?運命?それとも、彼の中に残ったリリーへの想いが形になったの?
小説と映画に見る「守護霊=愛の証」
「After all this time?」の答えが「Always」
この言葉に、全部が詰まってる。スネイプがダンブルドアにリリーへの想いを見せたとき、守護霊の姿を見たダンブルドアが聞いたんだよね。「After all this time?」(まだ、そんなにも?)って。
そして、スネイプが答えたのは「Always」(いつだって)だった。
あの瞬間、小説の読者も、映画の観客も、一気に涙腺崩壊だったよね。ずっとずっと、スネイプはリリーのことを想い続けてた。ただの初恋じゃなかった。彼女が結婚して、子どもを産んで、そして亡くなってしまっても、その気持ちは少しも変わらなかった。
守護霊が雌鹿だったのは、リリーを心から大切にしてた証。自分の守護霊が、彼女のそれと同じ姿になってしまうほど、彼の想いは純粋だった。スネイプにとってリリーは、ただの友達でも、ただの憧れでもなかった。生きる理由そのものだったのかもしれない。
呪いの子では守護霊のこと、どう描かれてた?
「呪いの子」で見えてくる“愛の継承”
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』では、スネイプはすでに亡くなっているけど、別のタイムラインで彼が登場するシーンがある。その中でも、彼はやっぱり「リリーの死」を心に持っていて、だからこそヴォルデモートに立ち向かう姿が描かれていた。
「呪いの子」で明かされたのは、スネイプの心の痛みがずっと続いていたこと。たとえ歴史が変わっても、リリーを失った悲しみや、彼女を愛していた記憶は変わらなかった。
つまり、守護霊が同じだったという事実は、スネイプの中にある「変わらない想い」がずっと残っていたという証し。時空がどうなっても、魔法が変わっても、心だけは変わらなかった。
作者J.K.ローリングがこめたメッセージは?
「守護霊は、心の奥にあるたった一人の人を映す鏡」
J.K.ローリングは、公式インタビューでこう言ってた。守護霊が誰かと同じになるのは、「その人を心から愛し、大切に思っているとき」だって。普通は、恋人や家族がそうなる。でも、スネイプの場合は違った。彼はリリーに一度も愛されなかったし、選ばれなかった。
それでも、彼の想いはずっと変わらなかった。愛されなかったからこそ、彼の愛は「報われない純粋な愛」として、作品の中でとても大きな意味を持った。ローリングは、「スネイプのような人間も、愛することができる」ということを見せたかったんだと思う。
彼の守護霊が雌鹿だったのは、リリーを想い続けたことの証拠。そして、それは彼の心の痛みと優しさ、そして自分を犠牲にしてまで彼女の子ども(ハリー)を守った人生の重さを、静かに語っていたんだよね。
なんでリリーはスネイプとくっつかなかったの?
「ずっと一緒だったのに……」って、思いたくなるよね
リリーとスネイプは、ホグワーツに入る前からの幼なじみだったよね。魔法に目覚めたばかりのころ、ふたりだけの特別な時間がいっぱいあった。普通だったら、「これはもう将来くっつくんじゃない?」って思うはず。でも、そうはならなかった。
スネイプはリリーを誰よりも大切にしてた。彼にとって、リリーは唯一の光だった。でも、リリーはジェームズ・ポッターと結ばれることを選んだ。これって、スネイプが悪かったから?それとも、ジェームズが良い人だったから?答えは、そんなに単純じゃないんだと思う。
闇の魔術との距離が、2人を引き裂いた
近くにいたのに、心は遠くなってた
ホグワーツでのスネイプは、スリザリンに入ってからだんだん「闇の魔術」に惹かれていった。仲間もデスイーター予備軍みたいな子ばかり。リリーはそのことに気づいて、すごく心配してた。でも、スネイプは変わらなかった。
リリーは、正義感が強くて、差別とかいじめが嫌いだったよね。だから、スネイプが「マグル生まれ」を見下すような人たちとつるみはじめたことに、耐えられなかったんだと思う。
そして、決定的だったのがあの言葉。5年生のとき、スネイプがリリーに向かって「汚れた血(マッドブラッド)」って言ってしまった。あれは、ほんの一瞬のプライドや怒りの中で出た言葉だった。でも、リリーにとっては、あまりにも深く刺さる言葉だった。そこには、「私を見下した?」っていう痛みがあったはず。
ジェームズが変わったから、リリーは心を開いた
昔は大嫌いだったのに、恋に落ちた理由
実は、リリーは最初、ジェームズのことが大嫌いだった。いじめっ子だったし、スネイプをからかったりして、本当に軽蔑してた。でも、6年生・7年生になるころ、ジェームズは少しずつ変わっていった。自信過剰なところはそのままだったけど、リリーの前では真剣になっていた。
リリーはそれを見ていた。ちゃんと大人になろうとしているジェームズに、少しずつ心が動かされていったんだと思う。
一方でスネイプは、自分の気持ちに正直になれず、間違った人たちとつるみ、謝っても本当には変わろうとしなかった。その「成長の差」が、2人の距離を決定的にしてしまった。
リリーの「選ばなかったこと」が物語に与えた重み
愛されなかったスネイプが見せた「愛のかたち」
スネイプの人生は、リリーに選ばれなかったことで大きく変わった。でも、それでも彼は彼女を忘れなかった。選ばれなかったのに、最後まで彼女の子どもを守ろうとした。
これは、作者が「愛って、報われるものばかりじゃないよ」っていうメッセージを込めてるんだと思う。
リリーがジェームズを選んだことも、ちゃんと意味がある。ジェームズは仲間のために命をかけて戦い、家族を守った。リリーが「ただ優しい人」ではなく、「強い人」を選んだことにも意味があるんだと思う。
答えは「正しい」じゃなくて「自然」
リリーがスネイプを選ばなかったのは、「正しい選択」とか「間違った選択」じゃなくて、「そうしかなかった」んだと思う。言葉で相手を傷つけてしまったこと、仲間を選び間違えたこと、それをスネイプ自身が本気で悔やんだのはずっとあとだった。
リリーは、自分と一緒に「進んでくれる人」を選んだ。スネイプは、心の奥に彼女を持ち続けたけど、選ばれなかったことが、逆に彼を一番深く愛するようにさせてしまった。
それは、すごく切なくて、でもすごくリアルなことなんじゃないかなって思う。

