ハッピーセットの“はじまり”を知ると、あたたかい気持ちになる理由
お子さまの笑顔がふわっと浮かぶような存在、それがマクドナルドの「ハッピーセット」です。最近は人気キャラクターのカードやおもちゃが注目されることも多くて、「なんでこんなに話題になるの?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、もともとハッピーセットは、子どもたちの心をやさしく包むような、あたたかい思いから生まれたものなんです。
子どもたちに“自分の食事”を届けたかった
ハッピーセットの原点は、「子どもが自分サイズの食事を楽しめるようにしたい」という願いから始まりました。
もともとファストフードは大人向けに作られていました。でも、家族で来店する中で「子どもたちにもちゃんとした食事体験をさせてあげたい」と考えた人たちがいたんです。
そのきっかけが、1970年代の中南米・グアテマラのマクドナルド。ある店舗で、子ども専用の小さな食事セットを提供していたのが最初でした。これは「ファミリーで来たとき、子どもも自分だけのごはんを楽しめるように」と工夫されたものでした。
この取り組みに注目したのがアメリカのマクドナルド本社です。「これをもっと多くの人に届けたい」と動き出したのが、1977年頃のこと。そこから本格的に子ども向けメニューの開発が進みました。
“おもちゃ”は飾りじゃなく、想いが詰まったプレゼント
今でこそ「ハッピーセット=おもちゃ」というイメージが強いですが、実はこの“おもちゃ”にも、深い意味があるんです。
アメリカの広告マン、ボブ・バーンスタインさんという方が、「子どもが食事を楽しみにできるように」と考えて、メニューを入れる“箱”そのものをワクワクする遊び道具にしようと工夫しました。
例えば、組み立てられる箱、絵が描いてあって塗り絵としても楽しめる箱、ちょっとしたクイズがついてくるような仕掛けがある箱など、食べる前も後も楽しくなるように考えられていたんです。
そしてその中に“おもちゃ”を入れることによって、「今日はどんなサプライズがあるのかな?」という期待を持って来店できる。これは、ただモノを配るのではなく、「子どもたちの毎日が少し楽しくなるように」というメッセージそのものでした。
“家族の時間”を支える、小さなパッケージ
もうひとつ、忘れてはいけないのが「家族の食事時間を、気持ちよく過ごしてほしい」という願いです。
小さな子どもが大人用のメニューを食べきれずに残したり、好き嫌いで困ったり…そんな場面、ありますよね。ハッピーセットは、そうした“ちょっとした困りごと”に寄り添う工夫でもありました。
子どもが「自分のごはん」としてちゃんと持てること、小さな手で持てるサイズ、味もやさしく調整されている。そんな配慮が、家族の外食をもっと気楽にしてくれました。
とくに忙しい日々の中で「今日は手軽に、でも楽しい気持ちで食べたいな」というとき、ハッピーセットは“食事そのものを楽しむ”手助けになってくれたんです。
日本では“お子さまセット”からはじまった
日本でこの取り組みが始まったのは1987年。当初は「お子さまセット」という名前で登場しました。
その頃はまだ、アメリカほど「おまけ」に力を入れていたわけではありませんが、1995年に名称を「ハッピーセット」に変更してから、おもちゃや仕掛け、キャラクターとのコラボが本格化していきました。
そして最近では、2021年から「ヨーグルト」「えだまめコーン」など、栄養バランスを考えたサイドメニューも選べるようになったり、2018年からは“おもちゃの代わりに絵本や図鑑”が選べるようにもなっています。
これは、遊びだけでなく「学び」や「健康」への配慮が少しずつ育まれてきた証でもありますね。
今回の話題にふれて、原点を見直す大切さ
2025年8月に話題になったのが、「ポケモンカード付きハッピーセット」をめぐる混乱でした。人気すぎて、買い占めや転売、食事の廃棄まで起きてしまったことが報道され、多くの人が心を痛めました。
でもこの出来事を通じて、「あれ? そもそもハッピーセットって誰のためのものだったっけ?」ということに、改めて目を向けるきっかけにもなりました。
マクドナルドも「原点に立ち返ります」とコメントを出し、「未来を担う子どもたちのために」という姿勢を明確にしています。数を制限したり、アプリの規約を見直したりといった対策もその一環です。
この一連の流れから私たちが感じられるのは、“ハッピーセットの原点は、子どもと家族の笑顔を守ること”だということ。そして、商品だけでなく、そこに込められた気持ちが一番大事なんだということなのかもしれません。
ハッピーセット、日本ではどう広がってきたの?~子どもと家族の笑顔をつなぐ歩み~
ハッピーセットといえば、今ではおなじみのメニューですよね。おもちゃがついてくることで知られていますが、実はその裏には、日本独自のあたたかな工夫や変化がたくさん積み重ねられてきたんです。
はじまりは「お子さまセット」という名前でした
日本でハッピーセットが登場したのは、1987年のこと。当時は「ハッピーセット」という名前ではなく、「お子さまセット」と呼ばれていました。
ファストフードに子ども用メニューがなかった時代に、「子どもだって自分のサイズのごはんを楽しみたい」という声が少しずつ高まり、それに応えるかたちで誕生したんです。
この「お子さまセット」は、小さなハンバーガーやポテト、ジュースなどがセットになっていて、大人のまねっこができるような内容でした。でも、ただのミニサイズではなく、「これはきみのごはんだよ」と伝えるような気持ちが詰まっていたんです。
1995年、「ハッピーセット」へと名前が変わりました
その後、1995年に名前が「ハッピーセット」に変わります。ここには、「子どもたちに笑顔や喜びを届けたい」という意味が込められていました。
このころから、おもちゃのバリエーションも少しずつ広がっていきました。男の子も女の子も楽しめるように、アニメのキャラクターや季節に合わせたデザインが登場するようになり、子どもたちのワクワク感がぐっと高まったんです。
それと同時に、おもちゃそのものにも「学び」や「想像力」を育む工夫が取り入れられるようになってきました。たとえば、パズルや色遊び、組み立てなど、遊びながら考えることができるようになったんですね。
絵本と図鑑の選択が広がった2018年の変化
そして、2018年には大きな転機が訪れます。なんと、おもちゃのかわりに「絵本」や「図鑑」を選べるようになったんです。
これは、小さなお子さんの「知る楽しさ」や「親子で読み聞かせをする時間」をもっと大切にしたいという思いから始まった取り組みです。
マクドナルドが手がける絵本や図鑑は、すべてオリジナルで、毎回テーマが異なります。動物のこと、自然のこと、世界の文化やお話など…子どもが「なんだろう?」と思う気持ちを育てるように作られています。
この取り組みは、子どもにモノを与えるだけでなく、「親子で一緒に過ごす時間を作る」きっかけにもなっています。そして、絵本を通じて“言葉にふれる力”や“考える力”も、自然と育まれていくように感じられます。
栄養バランスへの配慮が見え始めた2021年
ハッピーセットと聞くと、どうしても「ジャンクフード」というイメージを持たれやすいですが、実はそこにも変化がありました。
2021年からは、サイドメニューとして「えだまめコーン」や「ヨーグルト」が選べるようになったんです。これにより、野菜や乳製品など、ちょっとした栄養のバランスも考えられるようになりました。
これは、親御さんたちの「できれば少しでも体にいいものを食べさせたい」という気持ちに寄り添う工夫なんですね。
子どもが選ぶ楽しさを感じながら、自分で“どれを食べようかな”と考える。それが、食事への関心や、自立の一歩にもつながっていくのかもしれません。
家族みんなの“笑顔の時間”を支えるために
こうして見てくると、ハッピーセットの日本での展開は、「子どもと家族の笑顔を支える」というひとつの想いを、時代に合わせて少しずつ形を変えてきたものだと感じられます。
● 小さな子どもが「自分だけのごはん」を楽しめること
● おもちゃや絵本で「学び」や「遊び」を広げられること
● 栄養や選択の自由を持たせて「親の安心」にもつながること
どれも、見た目の華やかさやキャンペーンだけではなく、その奥にある“気づかい”が続けられてきたからこそ、今でも多くの人に愛されているのだと思います。
もちろん、人気キャラクターやカードのように、「とても話題になる瞬間」もありますよね。それ自体が悪いことではありません。でも、そんな時こそ「もともとの目的ってなんだろう?」と振り返ることが、これからのハッピーセットをよりよい形に育てていくヒントになる気がしています。
ハッピーセットの事件から見えた、私たちの“たのしみ”のかたちとは
2025年の夏、いつものようにマクドナルドで始まったハッピーセットのキャンペーン。でも今回は、ちょっと特別でした。それは大人気の「ポケモンカード」がついてくる内容だったからです。
きっかけは「ポケモンカード付きハッピーセット」
2025年8月9日から始まったのは、「ポケモンカード」がもらえる特別なハッピーセット。このキャンペーンは、8月11日までのわずか3日間という短期間でした。
ポケモンは世代を超えて愛されているキャラクターですし、トレーディングカード(略してトレカ)としての人気もとても高いものです。そのため、発売初日から多くの人がマクドナルドに集まりました。
この“トレカ”という言葉には、集めたり、交換したり、場合によっては高値で取引されるカード、という意味合いが含まれています。特定のキャラクターやレア(珍しい)カードには、大人のコレクターや転売目的の人々も関心を持つようになっていて、今回もその流れが影響したと見られています。
子どもたちの手に届かない…という声が広がった
キャンペーンが始まると同時に、SNSやメディアを通じて「並んでも買えなかった」「すでに在庫がない」「子どもが泣いてしまった」といった声が広がりました。
特に多く寄せられたのが、“大量購入”や“カードだけ取って食べ物を捨てる”といった事例への困惑と心配の声でした。
ある地域では、ひとりで10セット以上を購入しようとする行列ができたり、フードコートのゴミ箱に手つかずのハッピーセットが山積みになっていたりと、普段のハッピーセットでは考えにくいような光景が見られたそうです。
もちろん、すべての人がそうではありません。ただ、「子どもが主役のはずのメニューが、まったく別の目的で使われてしまった」という点が、多くの人の心にひっかかりを残したのだと思います。
マクドナルドが発表した“再発防止策”とは?
事態を受けて、日本マクドナルドは8月11日、「対応が不十分だった」と公式に謝罪し、今後の再発防止についても発表しました。
発表された内容には、以下のような対策が含まれていました。
・個数の制限を強化すること:ひとりが一度に購入できるセット数を、これまでより厳しく制限します。これは店舗での購入だけでなく、モバイルオーダーやデリバリーにも適用されます。
・マナー違反への対応:ルールを守らずに行動する人に対しては、販売をお断りすることもあると明記されました。
・公式アプリの規約違反者には退会処理を行う:これは、複数アカウントを使って制限を回避するような不正行為への対応です。
・フリマサービス事業者への協力要請:転売を抑えるため、メルカリなどのフリマサービス側にも出品抑制の協力をお願いしているとのことです。
このように、マクドナルドとしても「子どもたちのためのハッピーセットを守る」という姿勢を改めて示したかたちとなりました。
原点を思い出す機会になったという声も
今回の出来事は、混乱や課題を生み出してしまった反面、「そもそもハッピーセットって、誰のためのものだったの?」と考え直すきっかけにもなりました。
ハッピーセットの原点には、「子どもが自分のごはんを楽しむこと」「おもちゃや本を通じて、親子の時間が豊かになること」「家族の笑顔が広がること」といった思いが込められています。
それが、ある一部の人の利益目的で使われてしまったということに、違和感を覚えた方も多かったのではないでしょうか。
でも、こうした“ちょっとした歪み”に気づけたこともまた、大切な一歩だったのかもしれません。そして企業もそれに応えるように動き出している、ということが、少しだけ未来に希望を感じさせてくれる気がします。
これからの「たのしみ方」をみんなで考えていく
子どもたちが、目をキラキラさせながら「どれにしようかな」と選んでいる姿。それは、きっとハッピーセットが目指してきた光景です。
もちろん、大人だって“ときめく気持ち”を持っていいと思います。でもその気持ちが誰かの楽しみを奪ってしまったら、それはちょっとだけ立ち止まって考えるタイミングかもしれません。
マクドナルドは今、「原点に立ち返ります」と約束しました。これは、企業の姿勢というだけでなく、私たち一人ひとりが“楽しむこと”の意味を見つめなおすヒントでもあるように感じられます。
次のキャンペーンが来たとき、少しだけ気持ちにゆとりをもって、子どもたちが本当に楽しめるように見守ってあげられたらいいですね。
どうして今回のハッピーセットが問題になってしまったの?~小さな“ズレ”が起こした大きな波紋~
2025年8月、マクドナルドで行われた「ポケモンカード付きハッピーセット」のキャンペーン。それは本来、子どもたちの笑顔や楽しみのために準備されたものでした。
けれど現実には、行列や混乱、食べ物の廃棄といった、あまり好ましくない出来事がいくつも報告される事態となってしまいました。
目的が“子ども”ではなくなってしまったこと
ハッピーセットはもともと、小さなお子さんが「自分のサイズのごはん」を持てるように、という思いやりから生まれたセットです。
だから、おまけについてくる“おもちゃ”も、本来は「食事をより楽しめるように」「親子の時間が笑顔になるように」と考えられてきたものでした。
ところが今回は、ポケモンカードという特別なおまけがついたことで、その目的が大きくずれてしまいました。
注目されたのは「子どもの喜び」ではなく、「カードの価値」。大人の一部が“高く売れるもの”としてカードに目を向け、子どもではなく「転売のための購入」が急増してしまったのです。
カードだけを取って、食べ物が捨てられたこと
今回、特に心を痛める声が多かったのが、「カードだけを抜いて、食べ物をそのまま捨ててしまう」という行動でした。
SNSでは、ゴミ箱に未開封のバーガーやポテトが山のように捨てられていたという写真も見かけられました。
本来、ハッピーセットは「食事がメイン」であるはずのもの。おまけは、あくまでその体験を豊かにするためのものです。
でも、今回のように“カードだけが目的”になってしまうと、食べることが単なる「手段」になってしまいます。これは、子どもたちに「食べ物を大切にする気持ち」を伝えようとする私たち大人自身が、矛盾した行動をしてしまっていることにもつながります。
子どもたちが「手に入れられない」という現実
大人の大量購入が続いたことで、たくさんの店舗でカードは早々に在庫切れになりました。
それにより、「楽しみにしていたのに買えなかった」という子どもたちが全国各地で現れました。これは、子どもを主役としたハッピーセットにとって、とても悲しい出来事でした。
しかも、行列や混雑が続いたことで、お店のスタッフの方々も疲弊し、通常の業務がスムーズに行えない場面もあったそうです。
つまり、今回の“ズレた購買行動”は、
①子どもたちと家族が本来の楽しみを得られなくなること
②お店の運営にも負担がかかること
③そして食べ物の無駄が起こること
この三つが同時に起きてしまった、という点が大きな問題だったのです。
「買い物」の目的が“体験”から“取引”に変わっていた
ふだん、私たちがハッピーセットを買うとき、そこにはいろんな意味が込められています。
たとえば…
・「今日ちょっとがんばったから、ハッピーセットでごほうびね」
・「出かけた帰りに、楽しく食べて帰ろうか」
・「どんなおもちゃが入っているか楽しみだね」
そんな気持ちがひとつの“体験”として残っていくのが、ハッピーセットの大切な価値のひとつでした。
でも今回、目的は「どのカードが入っているか」「どれがレアなのか」「いくらで売れるのか」という“取引の視点”になってしまったように感じられました。
もちろん、コレクションやお宝探しが楽しいこともあります。でもそれが“あくまで大人側の都合”であったとしたら、やはりそこには、配慮が必要だったのかもしれません。
それでも、大切な気づきになったかもしれない
今回の出来事は、決して誰かを責めたり、断罪するためにあるものではありません。
むしろ、「子どもたちのために作られたものが、どうすれば本来のかたちで届くか」ということを、私たち大人がもう一度考え直す機会になったと思います。
マクドナルドもすぐに対応を見直し、「再発防止策」を発表しました。個数の制限、マナー違反者への対応、フリマアプリへの協力依頼など、できることから一歩ずつ取り組んでいこうとしている姿勢が見えています。
そして私たち一人ひとりも、「誰のためのハッピーセットなのか」を心のどこかで思い出せたなら、それはきっと、次につながる“優しい変化”になるのではないでしょうか。
ハッピーセットの“原点”に立ち返ると、見えてくる大切なこと
2025年夏、ポケモンカード付きのハッピーセットをきっかけに、全国で話題と混乱が広がりました。
けれど、そこにあったのはただの人気商品をめぐるトラブルではなく、「ハッピーセットとはそもそも何のためのものだったのか」という、深い問いかけだったのかもしれません。
子どもの「ちょうどいい量」と「自分のごはん」という喜び
ハッピーセットが生まれた原点には、「子どもが食べきれる量の食事を、自分のために用意された形で楽しめるように」という想いが込められていました。
たとえば、普段は大人が頼むような大きなバーガーや飲み物ではなく、小さな手でも持ちやすく、食べやすいサイズに調整されたメニュー構成。そして、セットになっていることで「これは自分のものなんだ」と思える、そんな嬉しさがあるんです。
親の食事をちょっとずつ分けてもらうのではなく、自分だけの“特別なごはん”。それは子どもにとって、ひとつの自立体験でもありました。
今も昔も、この「子どもの適量」という考え方は、ハッピーセットの根っこの部分にしっかりと息づいています。
箱もおまけも、すべてが“遊び”の一部だった
もうひとつの原点が、「遊び心のある体験」です。
1970年代のアメリカでハッピーセットが開発された当初、セットを入れる箱にはたくさんの工夫がありました。塗り絵のように遊べる絵が描かれていたり、組み立てたり、折ったり、めくったりする仕掛けがあったり…。その箱そのものが“おもちゃ”のような存在だったのです。
そして中には、小さなサプライズとしてのおもちゃが添えられていました。「次はどんなのかな?」と想像するワクワク感、手にした瞬間の驚き、それを通じて広がるごっこ遊びや創造の時間。
こうした“ちょっとした遊び”の体験が、ただ食べるだけでは終わらない、豊かな時間を作っていたんですね。
「家族の笑顔」こそ、ずっと変わらない願い
もう一つ大切なキーワードが、「家族の笑顔」です。
お子さんが自分のハッピーセットを前にして嬉しそうにしていると、自然とお父さんお母さんもにこやかになりますよね。外食という非日常の時間が、もっと気軽であたたかくなる。そんな光景が、ハッピーセットのある風景でした。
それは「家族みんなが安心して過ごせる時間を提供する」という、マクドナルドの願いとも重なっています。
今回、日本マクドナルドは「未来を担う子どもたちの健全な成長に貢献し、家族が笑顔で過ごせるお手伝いをするという原点に立ち返る」と、はっきり言葉にしています。
たった一食でも、その体験が家族の思い出になったり、子どもの成長に寄り添うものになったりする。だからこそ、キャンペーンの見直しやルールの強化は、「ルールのためのルール」ではなく、「笑顔を守るための対策」として受けとめられているのだと思います。
絵本や栄養の選択肢へと続く、“やさしい進化”
近年のハッピーセットには、「子どもの成長を支える」ための新しい試みも加わっています。
2018年からは、ふつうのおもちゃではなく「絵本」や「図鑑」が選べるようになりました。親子で一緒に読む時間や、「これなに?」と学びたくなるきっかけを提供することで、遊びから“まなび”へとつながるような工夫が広がっています。
また、2021年以降は「えだまめコーン」や「ヨーグルト」といった、栄養バランスを意識したサイドメニューが選べるようにもなりました。
これは、「食育(しょくいく)」と呼ばれる考え方にも通じています。子どもが“食べる”ことを通じて健康や好みを理解し、主体的に選べるようになるための、小さな第一歩。
ハッピーセットがただの“ごほうび”ではなく、子ども自身が「選ぶ」体験、「知る」体験、「感じる」体験の入り口になってきたのですね。
これからも“原点”に立ち返りながら続いていくもの
今回の事件をきっかけに、たくさんの声があがりました。その中には驚きや困惑もありましたが、「ハッピーセットって、子どもたちのためのものだったよね」という気づきも、あちこちで聞こえてきました。
原点に立ち返るということは、「昔に戻る」ということではありません。むしろ、「なぜ始めたのか」を思い出しながら、これから先に進むための道しるべをもう一度見つめ直すこと。
ハッピーセットは、きっとこれからも変わっていくでしょう。でも、その変化の中にも、子どもたちの笑顔や、家族の安心という「変わらない想い」が息づいている限り、私たちの心の中でずっとやさしい存在であり続けてくれるのだと思います。
ハッピーセットの“本当の意味”ってなんだったの?~事件のあとで見つめ直した、大切な原点~
2025年の夏に話題になった、ハッピーセットとポケモンカードのキャンペーン。
全国で行列ができたり、混乱が起きたり、カードだけ抜かれて食べ物が捨てられてしまったりと、思いがけない出来事が次々と起こりました。
でもこの事件は、ただの“人気商品をめぐる騒動”ではありませんでした。むしろ、「そもそもハッピーセットって、誰のために、なんのためにあるものなの?」という原点を、私たちにそっと問いかけるような出来事だったのだと思います。
ハッピーセットの原点は「子どもが主役」だった
ハッピーセットがはじめて登場したのは、1970年代のアメリカでした。
きっかけは、「子どもが自分だけのごはんを、ちゃんと楽しめるようにしたい」という、親たちのささやかな願いだったそうです。
それまでは、大人のごはんを少し分けてもらったり、食べきれないサイズを前にして困ったり…そんな子どもたちの姿がありました。
でも、ハッピーセットはちがいました。
「これはきみのごはんだよ」って伝えるようなサイズやパッケージ、そして小さなおまけの“おたのしみ”。
こうして、子どもたちが食事そのものを楽しめるように設計されたセットが、ハッピーセットの始まりだったのです。
食事という“体験”を通して、家族の笑顔が広がる
子どもが「自分で選んだごはん」を持ち、にこにこしながらおもちゃを開ける。
その姿を見る大人たちも自然と笑顔になって、家族の会話がいつもよりあたたかくなる。
そんな風景が、ハッピーセットにはたくさん詰まっていました。
つまり、ハッピーセットはただの「セットメニュー」ではなく、子どもを中心にした小さな“幸せの時間”を届けるものだったのです。
食べる、遊ぶ、話す、笑う。
そのすべてが一緒にあることが、ハッピーセットの“価値”だったのかもしれません。
今回の事件は、その原点から少し離れてしまっていた
2025年8月に行われた、ポケモンカード付きハッピーセット。
この企画は、おそらく「子どもたちに大好きなポケモンのカードを届けたい」という意図から始まったものだったと思います。
でも、あまりにも人気が高まりすぎた結果、転売目的での購入が集中してしまい、
・朝から並んでも買えない
・子どもが泣いてしまう
・カードだけ抜いて食事は捨てられる
という事態が、全国で起きてしまいました。
これは、本来の「子どものための体験」「家族の笑顔」というハッピーセットの原点から、残念ながら大きく外れてしまった形だったのです。
マクドナルドは“原点回帰”をはっきりと打ち出しました
この出来事を受けて、日本マクドナルドはすぐに「対応が不十分だった」と謝罪し、再発防止に向けた新しい方針を発表しました。
そこには、以下のような具体的な対策が含まれています:
・特定キャンペーン時の個数制限の強化(店頭・アプリ・デリバリーすべてに適用)
・ルールを守らない人への販売拒否や、アプリの利用停止措置
・転売防止のため、フリマサイトへの協力要請の継続
そして何より印象的だったのが、「子どもたちの成長に貢献し、家族の笑顔を支える」という原点に立ち返るという言葉でした。
これは、ルール強化のための対処ではなく、“どうしたらハッピーセットが本来の姿に戻れるか”を丁寧に見つめ直した答えなのだと思います。
“たのしみ方”をもう一度、みんなで見つけていくために
私たち一人ひとりが、ハッピーセットに何を求めているのか。
それは、単にお得なおまけや、人気アイテムを得ることだけではないはずです。
たとえば、おもちゃの代わりに絵本を選べるようになったり、体にやさしいサイドメニューを選べるようになったり…。
ハッピーセットは少しずつ、「子どもが“選べる”楽しさ」「学びにつながる体験」にも寄り添うようになっています。
だからこそ、次に特別なキャンペーンがあるとき、私たち大人が少しだけ心に留めておきたいのは、「これは子どもが主役の時間なんだ」ということ。
そして、それを見守るやさしいまなざしが、ハッピーセットを本当の意味で“ハッピー”なものにしていくのではないでしょうか。
転売問題に対して、どんな対策ができるの?
購入数の制限をもっと厳しくする
すでに日本マクドナルドは、1人当たりの購入セット数を制限する対応を始めています。
ただし、「複数店舗を回る」「モバイルアプリで何度も注文する」など、制限の抜け道も見つかってしまうのが現実です。
そのため、今後は「身分証確認」や「アプリIDごとの購入履歴による制限」など、より一人ひとりに紐づいた管理が望まれている段階です。
マクドナルドが本気で原点回帰を目指すのであれば、ここは厳格さと柔軟さを両立させた工夫が求められます。
転売目的の利用者に対する規約の強化
実際にマクドナルドは、「公式アプリの利用規約違反者は退会処理を行う」という方針を打ち出しています。
これはつまり、「転売行為が発覚した場合、その人はマクドナルドの特典サービスを使えなくなる」という措置です。
この仕組みがきちんと機能すれば、「ルールを破ってまで得ようとする行為」への抑止力になる可能性がありますね。
ただ、まだ一般の方々にはそこまで周知されておらず、「抜け道」があることも確かなので、情報の共有と周囲の理解も一緒に広がっていくことが大切です。
フリマサイトと企業の連携を深める
いま多くの転売品が出品されている場所は、フリマアプリ(メルカリ・ラクマなど)です。
マクドナルドは現在、それらのプラットフォームに対して「該当商品の出品を制限してほしい」と継続的にお願いをしているそうです。
ただし、これはあくまで“お願い”であって、強制ではありません。
ですから本来なら、企業とフリマ事業者が一緒に、「子ども向け商品は転売禁止にする」といった共通ルールの整備があると理想的ですね。
本や知育系グッズへの注目を高める
転売されやすいのは、「カード」や「人気キャラクターのおもちゃ」といった収集・希少価値のあるアイテムです。
一方で、マクドナルドでは「絵本」や「図鑑」が選べるハッピーセットも用意されています。
こうした商品は転売目的で選ばれることが少なく、本来の“子どもの体験”に根差した内容です。
企業がこういった学びや感性を育てる方向にシフトしていくことで、転売行為の対象になりにくい設計に近づいていくことも考えられます。
利用者一人ひとりの意識が、未来を変える力になる
最後に、とても大切なこととして、「本来の楽しみ方を大切にしたい」という利用者一人ひとりの意識があります。
たとえば…
・「本当に必要な数だけ注文する」
・「転売されている商品を買わない」
・「困っている家族がいたら譲ってあげる気持ちをもつ」
そんな小さな行動が、少しずつ大きな変化につながっていきます。
そして企業がその気持ちを受けとめてくれたなら、きっとハッピーセットは、また安心して楽しめる“子どものための特別な時間”に戻ってくれるはずです。

