「顔がつぶれる」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文
「顔がつぶれる」という慣用句は非常に感情的かつ対人的な意味合いを持つ表現です。一般的には「面目を失う」「恥をかかされる」「他人の前で立場がなくなる」といった意味で使われます。つまり、個人や組織の名誉や信用が損なわれるような出来事が起こったときに用いられます。たとえば、上司の信頼を得ていた部下が重大なミスを犯すことで、その上司が他の部署や外部の関係者に対して立場を失うという場合に「顔がつぶれる」と言われます。
この表現の英語に相当するものとしては、いくつかの表現がありますが、直訳ではなく意味合いを含めて考えると、以下のような表現が近いでしょう:
- “Lose face”(面目を失う)
- “Damage one’s reputation”(評判を損なう)
- “Be humiliated”(恥をかかされる)
特に「lose face」はアジア圏の文化に深く根ざした概念であり、日本語の「顔がつぶれる」と極めて似たニュアンスを持ちます。この表現は、相手に対する敬意や体面を重視する文化的背景に支えられており、欧米の文化においても一定の理解を得ている表現です。
また、「顔がつぶれる」という表現は、単に恥をかくだけではなく、社会的な信用の失墜や責任の所在にも関わるため、使用する際は注意が必要です。特に、ビジネスや目上の方との関係性の中では、そのインパクトが非常に大きくなる傾向があります。したがって、使用する文脈と相手との関係性をよく見極めた上で使うべき言葉と言えるでしょう。
顔がつぶれるの一般的な使い方と英語で言うと
- 部下の不手際で大切な取引が破談になってしまい、上司として完全に顔がつぶれた気分です。こんなに辛い経験は初めてです。
(Thanks to a subordinate’s blunder, a crucial deal was broken, and I completely lost face as a manager. This is one of the most painful experiences I’ve had.)
- 親戚の集まりで子どもが大騒ぎをしてしまい、親として顔がつぶれる思いをしました。次回からは注意深く見守ります。
(My child caused a big commotion at a family gathering, and I felt extremely humiliated as a parent. I’ll be more watchful next time.)
- 彼の発言が原因で、プロジェクト全体が中止になり、チームリーダーとしての顔がつぶれてしまいました。本当に無念です。
(His remark caused the entire project to be canceled, and I lost face as the team leader. It was truly frustrating.)
- 招待したお客様が会場に来てみたら準備が不十分で、主催者として顔がつぶれるような思いをしました。準備不足を痛感しています。
(The guest I invited arrived to find the venue unprepared, and I felt utterly humiliated as the organizer. I now realize how underprepared we were.)
- 発表会で娘が突然泣き出してしまい、来賓の前で顔がつぶれたような気がしました。でも、子どもなりに頑張ったのだと思います。
(My daughter suddenly burst into tears during the recital, and I felt like I lost face in front of the guests. Still, I believe she tried her best in her own way.)
類似している言い方
- 面目を失う
- 立場がなくなる
- 評判が落ちる
- 信用を失う
- バツが悪い
顔がつぶれるのビジネスで使用する場面の例文と英語
ビジネスの場面では、「顔がつぶれる」は特に上司や企業の代表者の立場に大きな影響を与える場面で用いられます。たとえば、納期の遅れ、情報漏洩、取引先との信頼関係の破綻など、企業の信用や名誉に関わる深刻なミスが起きた場合に、この表現が適切とされます。言い換えるならば、組織全体の「信用問題」に直結するような場面での使用が多いです。
- クライアントとの約束を守れなかったことで、部長の顔がつぶれることになり、社内での立場も危うくなってしまいました。
(Failing to keep a promise to the client caused the department head to lose face, putting his position within the company at risk.)
- 製品に不具合が見つかり、記者会見で謝罪する羽目になって、会社として大きく顔がつぶれました。
(A defect was found in our product, and we had to apologize publicly, resulting in the company losing significant face.)
- プレゼンの準備不足で重要な商談が流れてしまい、上司の顔が完全につぶれた形になりました。
(The lack of preparation for the presentation caused a crucial business negotiation to fall through, completely damaging our boss’s reputation.)
- 取引先の前で社内の意見が割れたことで、企業としての一体感が問われ、顔がつぶれるような状況となりました。
(Disagreement among internal members in front of our client made us appear disunited, leading to a situation where the company lost face.)
- 納品ミスによって信頼を失い、長年築いた関係先との取引が打ち切られ、まさに顔がつぶれる結果となりました。
(A delivery mistake cost us the trust we built over years, resulting in a loss of business—a complete blow to our reputation.)
顔がつぶれるは目上の方にそのまま使ってよい?
「顔がつぶれる」という表現は、その内容の強さからもわかる通り、非常に感情的かつ直接的な意味を持っています。そのため、目上の方や取引先、特に敬意を払うべき相手に対してそのまま使うことは慎重であるべきです。日本語には相手の面目を考慮し、やんわりと伝える言い回しが多くありますが、「顔がつぶれる」という言葉はそのまま使用すると、やや攻撃的、もしくは責任を強く追及するような印象を与えてしまう可能性があります。
特に、相手に対して「あなたの顔がつぶれますよ」などと使うのは非常に失礼です。自分のことであっても「顔がつぶれました」と断定的に言ってしまうと、周囲を不快にさせる恐れがあるため、やわらかい言い回しに置き換えるのが賢明です。例えば、「信頼に応えられず、申し訳ない思いです」や「立場を損なうことになり心苦しく思っております」など、相手の感情や状況に配慮した表現が求められます。
- 「顔がつぶれる」という表現はストレートすぎるため、ビジネスメールや会話では避ける方が無難です
- 目上の方に対しては、面目・信頼・立場などを尊重した表現を選ぶべきです
- 自分に対しても、責任を示す言い回しで代替すると誠意が伝わります
顔がつぶれるの失礼がない言い換え
- この度の件につきまして、貴社の信頼を損なう結果となりましたこと、心よりお詫び申し上げます。
- ご迷惑をおかけし、貴重なお立場にご不快な思いをさせてしまったこと、深く反省しております。
- 期待にお応えできず、貴社のご信用に関わることとなりましたことを、真摯に受け止めております。
- ご尽力いただいたにもかかわらず、貴重な関係に影響を及ぼす事態を招いたことを重く受け止めております。
- ご指摘の件につきまして、私どもの不手際により、大変心苦しい思いをさせてしまいましたこと、お詫び申し上げます。
適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?
書き出し
- 日頃より格別のご高配を賜り、心より感謝申し上げますとともに、本日はお詫びのご連絡を差し上げる次第でございます。
- いつも温かいご支援をいただき、誠にありがとうございます。さて、今回お伝えせねばならぬことがございます。
- ご多用のところ誠に恐縮ではございますが、当方の不手際により大変なご迷惑をおかけしましたこと、ご報告いたします。
- お取引に際し、日頃よりご丁重なるご配慮をいただきながら、この度は誠に申し訳ないご連絡となりました。
- 貴重なお時間を割いていただき誠に恐縮ですが、当件に関してご説明とお詫びを申し上げたく存じます。
締めの挨拶
- 今後このようなことのないよう、社内で徹底して改善を図ってまいりますので、何卒ご容赦賜りますようお願い申し上げます。
- 今回の件につきましては、深く反省し、再発防止策を講じてまいりますので、引き続きのご指導をお願い申し上げます。
- 本件に関しましては、誠に申し訳ございませんでした。今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
- ご迷惑をおかけしましたことを重く受け止め、今後の業務に万全を期す所存です。引き続きのご理解をお願い申し上げます。
- お手数をおかけいたしますが、何卒ご寛容のほどお願い申し上げ、今後のより良い関係構築に努めてまいります。
注意する状況・場面は?
「顔がつぶれる」という言い方は、相手に対して非常に強く、時に厳しく聞こえることがあります。特に対面の会話やビジネスメールの中で不用意に使用すると、相手に責任を押しつけているような印象を与えてしまう危険性があります。そのため、以下のような場面では使用を控えるか、やわらかい言い回しに置き換えることが強く推奨されます。
この表現が持つ「恥をかかせる」「立場を失わせる」といったニュアンスは、日本文化において非常にデリケートな問題です。特に取引先や顧客に対してこの言葉を使うと、相手の自尊心を傷つけかねません。また、社内においても上司や先輩に使うのは避けるべきであり、あくまで自分に対して反省を込めて使う場合に限定されるべきです。
- 相手の責任を強調してしまう文脈
- 取引先や顧客とのやり取りで使用
- 社内でのメールで上司や年上の社員に対して使用
- 相手がすでに謝罪している状況で重ねて使用
- 問題が解決していない段階で感情的に使うこと
細心の注意を払った言い方
- 当方の至らなさにより、皆様に多大なるご迷惑をおかけしましたこと、心より深くお詫び申し上げます。信頼を損ねてしまったことを重く受け止め、再発防止に努めます。
- この度の件につきましては、私どもの準備不足に起因するものであり、関係者の皆様にはご心配とご不快の念をおかけしましたことを深く反省しております。
- 私どもの対応により、大切なご期待に添えなかったこと、誠に遺憾でございます。皆様のご信頼を裏切る形となり、誠に申し訳ございません。
- ご指摘を受け、改めて責任の重さを痛感しております。今後は細心の注意を払って業務に取り組み、信頼回復に全力を尽くしてまいります。
- このような事態を招いたことを、担当者として非常に重く受け止めております。以後は再発防止の徹底を図り、信頼の回復に努めてまいります。
顔がつぶれるのまとめ・注意点
「顔がつぶれる」という言い回しは、非常に日本的で、相手との関係性を強く意識した言葉です。使いどころを間違えると、人間関係に深い溝を作る原因になりかねません。この言葉が持つ「立場を失う」「恥をかく」という意味合いは、時に過剰に厳しく響き、特に目上の方やお客様に対して使うには注意が必要です。
ビジネス上では、企業や担当者の信頼を象徴する言葉として「顔」が使われるため、失うことの重みも大きいです。責任の所在が明確でない場合や、すでに解決に向かっている場面では、この表現の使用は避け、誠意ある対応とやわらかな言い回しに切り替えることが望まれます。
また、文化的背景を持つ表現であるため、外国人との会話では誤解を招く可能性もあります。英語では “lose face” として伝わることもありますが、そのまま直訳するのではなく、前後の文脈で丁寧に意味を補足することが大切です。
- 強い語感を持つため、使用は慎重に
- 相手の立場を配慮し、適切な言い換えを用いる
- 感情的なやりとりの中で使わない
- 自責の意を込めて使用する場合でも言い換え推奨
- 異文化間では誤解がないよう補足説明を加えることが望ましい

