NR(返品不可)と直帰 ビジネス用語としての意味
まず「NR」は主に「No Return(返品不可)」の略で使われます。すでにお伝えした通り、商取引や契約書などで「商品は返品できません」といった条件を明示するために使用されます。特価品やアウトレット商品、オーダーメイド製品など、返品の対応が難しいものに対して事前に告知しておくことで、トラブルや誤解を避ける意味合いがあります。
一方で、「直帰(ちょっき)」はビジネス現場で非常に頻繁に使われる言葉で、「外出先から会社へ戻らず、そのまま帰宅すること」を意味します。たとえば、営業職の方が午後に取引先へ訪問し、そのまま自宅へ戻る場合、「本日は直帰いたします」と社内報告やスケジュール表に記載されることがあります。
「直帰」は時間の有効活用や移動コストの削減といった面で非常に合理的な働き方とされています。ただし、直帰を予定している場合には、上司や関係者にあらかじめ共有しておくことがビジネスマナーとして大切です。そうすることで、急な連絡が必要な際や、予定変更の際もスムーズに対応できます。
直帰に関しても、「今日は直帰します」といった略した表現は社内では通じやすいものの、目上の方や社外とのやり取りには「本日は外出先よりそのまま退勤いたします」や「本日の業務終了後は会社には戻らず、直ちに帰宅いたします」など、丁寧な言い換えが望まれます。
英語で言うと?
- NR:No Return または Non-Returnable
- 直帰:go home directly after external appointment, or leave directly from the client site(例:I will go straight home after the meeting.)
まとめ
- NR=No Return。返品不可の条件を明示するときに使用。
- NRは一方的に伝えるのではなく、補足や配慮の言葉が必要。
- 直帰=外出先から会社に戻らずそのまま帰宅すること。
- 直帰する際は必ず事前共有、報告、記録が大切。
- 社外・目上への言い回しでは、丁寧な言い換えを意識することが必要。
NRの言い換え・言い回しは?
- 返品不可
- ご返送はお断りいたします
- 商品の性質上、お戻しいただけません
- お客様都合での返品は承っておりません
- セール品につき、返品はご容赦ください
NRが使われる場面
- アウトレット商品やセール品を販売する際の注意書き
- 受注生産品の納品後に返品不可の条件を提示する場合
- 衛生管理が必要な食品や化粧品などの返品対応において
- BtoB契約における納品条件に記載する際
- 再販困難な商品について、事前に返品制限を伝えるとき
NRを言い換えて失礼がない伝え方・目上・取引先に送る場合
- 恐れ入りますが、当該商品は性質上、ご返送をお受けいたしかねます。
(We regret to inform you that, due to the nature of the product, returns are not accepted.) - ご注文に基づく製作物につきましては、返品のご対応は難しい状況でございます。
(Since this is a custom-made item, we are unable to accommodate returns.) - 大変恐縮ではございますが、今回ご購入の商品は特価販売品のため、返品のご要望にはお応えできかねます。
(We apologize, but as the item was sold at a special price, returns cannot be accepted.) - 誠に申し訳ございませんが、商品の特性上、返品は承っておりません。何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
(We sincerely apologize, but due to product specifications, we cannot accept returns. Thank you for your understanding.) - ご迷惑をおかけしますが、返品不可の条件にて販売しておりますため、ご対応が難しい旨ご容赦ください。
(We apologize for the inconvenience, but as this item is sold under a non-returnable condition, we kindly ask for your understanding.)
NR・社内メールで言い換えて使用する例文
- 該当商品は返品対象外となっておりますので、事前にお客様へご案内をお願いいたします。
(This item is not eligible for return, so please inform the customer beforehand.) - 商品の特性上、返品不可となりますため、確認のうえ納品願います。
(Due to the nature of the product, it is non-returnable. Please confirm and proceed with the delivery.) - セール品のため、返品に関するご相談があった際には対応不可である旨をお伝えください。
(As this is a sale item, please inform the customer that returns cannot be accepted.) - 初期不良以外での返品は受け付けておりませんので、対応にはご留意ください。
(Returns are only accepted in case of initial defects. Please handle accordingly.) - 今回の受注分はNR条件となりますので、社内でも情報共有をお願いいたします。
(This order falls under a no-return policy. Please share the information internally.)
NRを使用した本文
注文前の条件確認をお願いする文章
お世話になっております。ご検討いただいている商品につきましては、商品の特性上、ご返品をお受けすることができかねます。恐れ入りますが、あらかじめご了承のうえご注文賜りますようお願い申し上げます。
(Thank you for your interest. Due to the nature of the product, we are unable to accept returns. We appreciate your understanding prior to placing an order.)
納品後の返品依頼に対応する際の文面
このたびはご連絡いただきありがとうございます。大変恐れ入りますが、今回のご注文商品は返品不可の条件にてご案内をしておりましたため、ご返送には対応いたしかねます。何卒ご容赦くださいませ。
(Thank you for your message. We regret to inform you that this item was sold under a no-return policy and therefore cannot be returned. Thank you for your understanding.)
社内で返品条件を共有する際の文面
お疲れ様です。今後販売予定の商品に関しましては、NR条件(返品不可)での取り扱いとなります。お客様へのご案内時には十分にご説明いただけますようお願いいたします。
(This item will be handled under a no-return condition. Please ensure customers are clearly informed at the time of explanation.)
契約書への記載内容の補足として
契約書第3条に記載のとおり、本商品は返品不可条件での販売となります。万が一、不良品以外でご返送のご希望があった場合も、対応はできかねる点をご留意願います。
(As per Article 3 of the contract, this item is sold under a no-return condition. Please note that we cannot accept returns except in the case of defects.)
顧客への丁寧なお断りと説明を含む文面
このたびはご注文誠にありがとうございます。恐れ入りますが、今回のご注文品は在庫処分品となっており、ご返送はお受けできかねます。何卒ご理解のほどお願い申し上げます。
(Thank you for your order. Kindly note that this item is clearance stock and therefore not returnable. We appreciate your understanding.)
NRをメールで使用すると不適切な場面は?
NRという略語は社内での略記や契約文書での明記には便利な言葉ですが、対外的なメールやお客様へのご案内の中でそのまま使用すると、非常にわかりにくく、不親切な印象を与えてしまう恐れがあります。
たとえば、お客様に「本商品はNRです」とだけ伝えると、「意味がわからない」「何を言いたいのか不明」と感じさせてしまう可能性があります。また、略語は冷たい印象や高圧的な雰囲気を生むことがあり、クレームや不信感に繋がることもあるのです。
特に初めて取引する相手や、消費者向けのメールでは略語の使用を避け、「返品不可である理由」や「対応できない背景事情」を丁寧に日本語で説明する姿勢が必要不可欠です。
NR 細心の注意を払い誰にでも不快感を与えない伝え方
- ご注文商品は特価品につき、恐れ入りますが返品はご遠慮いただいております。
(Due to the item being a special offer, we kindly ask that returns not be made.) - 商品の性質上、返送には対応できかねますことをご理解いただけますと幸いです。
(We would appreciate your understanding that this item cannot be returned due to its nature.) - 今回の品は再販売ができないため、返品は承っておりません。
(As the item cannot be resold, we are unable to accept returns.) - 大変恐縮ではございますが、お買い上げ後のご返品はお受けいたしかねます。
(We regret that we cannot accept returns after purchase.) - 初期不良以外でのご返送は、お受けしておりませんので、何卒ご容赦ください。
(Please note that we do not accept returns unless due to initial defects.)
メール例文集
目上の方・取引先の企業へ言い換え適したメール例文
契約条件を丁寧に説明する文章
いつも大変お世話になっております。今回ご提案させていただいております商品につきましては、契約上、ご返品をお受けできない内容となっております。ご注文確定前に改めて条件をご確認いただき、ご承諾の旨をご返信いただけますと幸いです。ご不明点がございましたら、何なりとご相談くださいませ。
納品後の返品対応について丁寧に断る文面
平素よりお引き立ていただき、誠にありがとうございます。納品させていただいた商品につきまして、お問い合わせをいただきましたが、事前にご説明申し上げた通り、返品対応が難しい条件となっております。何卒ご理解賜りますよう、お願い申し上げます。
顧客・お客様へ言い換え適したメール例文
商品の返品をお断りするご案内文
このたびはご注文いただき誠にありがとうございました。誠に恐縮ではございますが、今回のご注文品はセール品に該当いたしますため、ご返品にはご対応いたしかねます。お手元に届いた商品に不備等がございましたら、別途ご相談ください。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
受注品の性質に関するご説明
ご利用ありがとうございます。ご注文いただいた商品は受注生産にてお作りしておりますため、ご返送には対応いたしかねますことをご案内申し上げます。ご不明点やご要望がございましたら、事前にお問い合わせいただけますと幸いです。
社内メールで使う際に言い換え適したメール例文
担当部門に注意喚起するメール
お疲れさまです。明日納品予定の在庫品ですが、NR(返品不可)扱いとなっております。お客様へのご案内時には、その旨を必ず事前にお伝えいただくようお願いいたします。
対応不可の確認共有メール
お世話になっております。〇〇様より返品希望のご連絡がありましたが、該当商品は特価品のため、ご返送対応は不可となっております。担当部署間で対応を統一いただけますようお願いいたします。
NR 相手に送る際の注意点・まとめ
NRという略語は、販売者にとっては便利な表現であり、社内でも一般的に使われるものですが、その略語をそのまま外部へ使ってしまうと、相手には不親切であり、時には冷たい印象を与える危険性があります。
商品を返品不可にすることは、経済的・物流的に正当な理由があってのことですが、それをお客様や取引先に正しく理解してもらうには、「きちんとした言葉での説明」と「丁寧な案内」が不可欠です。略語ではなく、やさしい日本語で伝えることで、相手の不安を取り除き、信頼を得ることができます。
大切なのは、一方的に「返品はできません」と断るのではなく、「どうして返品を受けられないのか」を誠意をもって説明し、納得してもらう姿勢です。これこそが、長く円滑な取引関係を築くために最も重要な姿勢なのです。

