一陽来復(いちようらいふく)
読み方
いちようらいふく
意味
困難や不運な時期が終わり、幸運や明るい未来が訪れることを指します。冬至を過ぎて日が少しずつ長くなるように、悪い状況が終わり、新しい良い流れが始まることを表します。
語源
「一陽」は太陽や陽気を表し、「来復」は再び巡り戻ってくることを意味します。元々は中国の陰陽思想や易経から来た言葉で、冬至を過ぎて陽の気が復活する時期を指していました。
言い換えると
- 冬が終わり春が来る
- 不運からの脱却
- 新しい始まり
- 明るい未来の兆し
使用する注意点
- 古風な表現であり、詩的または哲学的な文脈でよく使われます。
- 日常会話ではやや堅苦しい印象を与える場合があるため、状況に応じて使うことが適切です。
目上の方に使える言葉?
目上の方にも使用できますが、「悪い時期が終わり、良い兆しが見える」という前提があるため、慎重に文脈を選ぶ必要があります。
ビジネスで適した例文
- 昨年の困難を乗り越え、新年は一陽来復の一年となることを願っています。
- 厳しい経営環境の中、ようやく一陽来復の兆しが見えてきました。
- 社員一同で努力し、不運を乗り越え一陽来復の結果を迎えることができました。
- 新しい方針のもと、一陽来復の未来を築いていきたいと思います。
- この困難を機に、一陽来復の転機とするべく全力で取り組みます。
どういう場面で使う言葉?
- 厳しい状況が改善される兆しを感じたとき
- 新しいスタートや希望を語る場面
- 困難や不運を乗り越えたことを振り返る際
使用した例文を5例
- つらい時期も過ぎ、一陽来復の兆しが感じられる今日この頃です。
- 長い冬を越えて、一陽来復の春を心待ちにしています。
- チーム全員の努力が実り、一陽来復の結果を迎えることができました。
- 一陽来復、ようやく光明が差し込んできたように思います。
- 厳しい状況でも、一陽来復を信じて前向きに取り組んでいきます。
失礼に当たる使い方
- 相手の状況を無視して楽観的すぎる表現として使う場合。
- 不幸や困難が前提にあるため、軽々しく使用すると誤解を招くことがあります。
- 深刻な場面で適切な配慮がなく使用した場合、不適切に感じられる場合があります。
英語で言うと?
“Turning point”(転換点)や “Light at the end of the tunnel”(トンネルの先にある光)が適しています。
どうしてその単語になったか
“Turning point” は状況が良い方向に変わる瞬間を指し、”Light at the end of the tunnel” は困難の後に訪れる希望の兆しを表現し、「一陽来復」の意味に合致します。
英語での使用例
- “This could be the turning point we’ve been waiting for.”
(これが私たちが待ち望んでいた転機かもしれない。) - “After months of hardship, there’s finally light at the end of the tunnel.”
(数か月の苦労の後、ついにトンネルの先に光が見えた。) - “The project is starting to show signs of a turning point.”
(プロジェクトに転換点の兆しが見え始めている。) - “We believe this is the beginning of a brighter future.”
(これが明るい未来の始まりだと信じています。) - “The team’s efforts have led to a significant turning point in the company’s growth.”
(チームの努力が会社の成長における重要な転機をもたらした。)