「気を取り直す」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文
「気を取り直す」とは、落ち込んだり、失敗したり、気持ちが沈んだ状態から、自分で意識的に気分を立て直し、再び前向きに物事に取り組もうとすることを意味します。失敗や困難に直面しても、それを引きずらずに、再スタートする姿勢を表す言い回しです。たとえば、試験で不合格になったときに「もう一度頑張ろう」と思うような気持ちが、「気を取り直す」です。
英語では、「pull oneself together」「cheer up」「get back on track」「regain one’s composure」などが近い意味で使われます。どれも落ち込んだ気持ちを切り替えることに関連していますが、場面やニュアンスにより使い分けが必要です。たとえば「pull oneself together」は、動揺や悲しみによって取り乱している状態から立ち直る場面でよく使われます。「cheer up」は相手を励ます際にも使われる優しい言い回しです。また「get back on track」は、方向性や目標を再確認して再始動するイメージが強く、仕事や学業に使いやすい言い回しです。
この「気を取り直す」という慣用句には、落ち込むこと自体を否定せず、それでも前を向こうという日本語らしい優しさや粘り強さが込められています。また、自分自身に対してだけでなく、他人にも使えるため、励ましやエールを込めた言葉としても日常的に親しまれています。さらに、単に元気を出すという意味にとどまらず、心を切り替えて行動する決意も含まれているのがこの表現の特徴です。
気を取り直すの一般的な使い方と英語で言うと
- 昨日のプレゼンでうまく話せなかったけど、今日は気を取り直してしっかり準備して臨もうと思います。
(I didn’t speak well during yesterday’s presentation, but today I’ll pull myself together and prepare thoroughly.) - 落ち込んでばかりいても仕方ないから、気を取り直して次に進むしかないと思いました。
(There’s no use in staying down, so I decided to cheer up and move forward.) - 大事な試合に負けてしまったが、チームのみんなで気を取り直して次の大会を目指すことにした。
(We lost the important match, but as a team, we decided to get back on track and aim for the next tournament.) - 試験の点数が思ったより悪かったけど、気を取り直して復習を始めました。
(My exam score was worse than expected, but I pulled myself together and started reviewing.) - つらい出来事が続いて心が疲れていたけれど、深呼吸して気を取り直し、一つひとつ片付けていこうと思った。
(I was emotionally exhausted from consecutive hardships, but I took a deep breath, regained my composure, and decided to tackle things one by one.)
似ている表現
- 気を取り戻す
- 気分を切り替える
- 前向きになる
- 再スタートを切る
- 心機一転する
気を取り直すのビジネスで使用する場面の例文と英語
ビジネスの場では、トラブルが起きたり、プロジェクトがうまくいかなかったときに、自分やチームの雰囲気を変えるために「気を取り直す」という言い回しが使われます。特に、失敗を引きずらず前を向いて再出発する前向きな姿勢を表すときに有効です。メールや会議、報告の中で心の切り替えを示す言葉としても便利です。
- 今回の企画が通らなかったことは残念ですが、気を取り直して次回の提案に向けて改善点を整理します。
(It’s unfortunate that the proposal didn’t go through, but I’ll pull myself together and organize improvements for the next submission.) - プレゼンでミスをしてしまいましたが、気を取り直して次の会議ではより丁寧に説明できるよう準備します。
(I made a mistake in the presentation, but I’ll get back on track and prepare more thoroughly for the next meeting.) - 売上目標に届かなかったことは反省点ですが、気を取り直して今月の戦略を見直して取り組みます。
(We didn’t reach our sales target, but I’ll cheer up and revise this month’s strategy accordingly.) - トラブルが続いていますが、チーム一丸となって気を取り直し、問題解決に集中したいと思います。
(Though troubles have continued, we will pull ourselves together as a team and focus on resolving the issues.) - お客様からの厳しいご意見を真摯に受け止め、気を取り直してより良い対応を目指してまいります。
(We take our customer’s critical feedback seriously and will regain our composure to strive for better service.)
気を取り直すは目上の方にそのまま使ってよい?
「気を取り直す」という表現は一般的で口語的なニュアンスが強く、目上の方や取引先に対してそのまま使用すると、ややカジュアルな印象を与えてしまう可能性があります。特に、ビジネスの文書やメールにおいては、相手との関係性や場面をよく考えて使う必要があります。例えば、上司や取引先に向かって「気を取り直して頑張ってください」と言ってしまうと、「落ち込んでいる」と決めつけているように捉えられることもあるため、注意が必要です。こうした場合は、より丁寧で配慮のある言い回しを用いたほうが良い印象を与えられます。特に、相手の気持ちを慮る表現を選ぶことが求められます。
- 自分への言及なら問題ないが、相手に対して使う場合は慎重に
- 「切り替えて」や「前向きに取り組む所存です」など丁寧な語調に変更
- 相手の感情に踏み込まず、自身の姿勢を述べる方が適切
- 相手の励ましは、間接的に、かつ丁寧な表現にする
- メールでは、決意や前向きな意志をやんわりと伝えることが重要
気を取り直すの失礼がない言い換え
- 今一度気を引き締めて、次の課題に誠心誠意取り組んでまいります。
- 気分を改め、より一層丁寧に進めていく所存でございます。
- 一度立ち止まり、前向きに進むための準備を整えてまいります。
- 心を切り替え、最善を尽くす覚悟で臨んでおります。
- 状況を真摯に受け止め、気持ちを整えた上で次の段階に進んでまいります。
適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?
書き出し
- いつも温かいご指導をいただき、心より感謝申し上げます。本日は改めて気持ちを切り替えて臨む所存ですので、何卒よろしくお願いいたします。
- 日頃より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。先日の件を反省し、気を取り直して再度ご連絡申し上げます。
- ご多忙のところ恐れ入りますが、改めてご報告させていただきます。気を取り直し、全力で再挑戦してまいります。
- 平素は並々ならぬご支援を賜り、深く御礼申し上げます。今回の経緯を重く受け止め、気持ちを入れ替えて対応しております。
- 先日は貴重なお時間を割いていただき、誠にありがとうございました。気を取り直して再確認のうえご報告させていただきます。
締めの挨拶
- 今後は再び初心を忘れず、一つ一つ丁寧に取り組んでまいりますので、引き続きご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
- 気を取り直して対応にあたっておりますが、至らぬ点がございましたら何なりとご指摘いただけますと幸いです。
- 再び気持ちを整え、前向きに取り組んでまいります。変わらぬご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
- 重ねてお手数をおかけいたしますが、今後とも変わらぬご厚情を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
- 今回の件を教訓に、気持ちを新たに行動に移してまいりますので、何卒温かく見守っていただければ幸いです。
注意する状況・場面は?
「気を取り直す」は、本人が自分の気持ちを立て直す場面には非常に有効な言い回しですが、注意すべき状況がいくつか存在します。まず、相手に対して安易にこの言葉を投げかけると、かえって無神経に聞こえてしまうことがあります。例えば、深刻な失敗や個人的な問題で落ち込んでいる相手に「気を取り直して」と言うと、その人の感情を軽視していると受け取られることがあります。また、上司や取引先に対して使用する場合は、表現がカジュアルすぎて信頼を損なう恐れもあるため、丁寧な言い換えが必要になります。特にメールや文書で使用する場合には、文脈と語調に最大限の配慮を払いましょう。
- 相手の失敗に対して、励ますつもりでも「気を取り直して」は使わないほうが良い
- 深刻なミスや失望をともなう出来事の直後には避けたほうがよい
- カジュアルな場以外では、丁寧な言い換えを用いるべき
- 感情的になっている相手に対しては、まず共感と理解を示す方が大切
- 曖昧に受け取られる可能性があるため、具体的な行動や反省も合わせて述べるべき
細心の注意払った言い方
- 先日の件につきましては深く反省しております。現在は気持ちを整え、今後の対応について真摯に検討しております。
- 結果を受け止め、心を改めて取り組み直す所存でございます。今後とも変わらぬご支援をお願い申し上げます。
- 一連の流れを踏まえ、反省とともに再度真剣に考えを深めてまいります。何卒今後ともよろしくお願いいたします。
- 感情的な動揺があったことは否定できませんが、今は冷静さを取り戻し、責任ある行動を意識してまいります。
- 状況を冷静に受け止め、気持ちを入れ替えて進めるべく、チーム全体で再確認を行っております。
気を取り直すのまとめ・注意点
「気を取り直す」は、自らの気持ちを立て直し、再び前向きな姿勢で行動を起こすことを意味する表現です。落ち込むことを否定するのではなく、一度感情を受け止めたうえで、次のステップに進もうとする意志が込められています。日常会話ではとても使いやすく、励ましの言葉としても重宝されますが、使い方によっては無神経に聞こえてしまう可能性もあります。特に、他人に対して使用する場合や、ビジネスの文脈では、慎重に言い回しを選ぶ必要があります。相手の気持ちや状況をよく考えたうえで、適切な言葉に置き換えることが求められます。自分に対して使う場合でも、ただの慰めではなく、次の行動につながるような言葉にすることで、前向きなエネルギーが生まれます。正しく使えば、「気を取り直す」は人間関係や仕事の中でとても価値のある言葉になるのです。

