プッシュ|ビジネスでの意味・日本語で言い回しての使い方と例文・メールでの注意点
ビジネスの場で使われる「プッシュ」とは、主に営業や販売、プロジェクト管理の領域で、「積極的に提案する」「前に進める」「圧力をかけてでも実行する」といった意味で使われる言葉です。もともとの英語「push」の意味は「押す」ですが、ビジネス用語としては「行動を強く促す」「勢いをつける」といったニュアンスが含まれます。
たとえば営業において「プッシュする」とは、顧客に対して商品の購入を強く勧める、あるいは契約締結に向けて後押しすることを指します。これはただ押し付けるのではなく、相手のニーズに応じて説得力をもって提案をするという意味合いで使われることが多いです。
また、プロジェクト進行中に「もっとプッシュして」と言われた場合には、「より強く主導して前に進めてほしい」「関係者に働きかけて進捗を加速させてほしい」といった要望を含みます。
一方で、「プッシュが強すぎる」と言われると、相手の状況を無視して一方的に進めている印象を与えることもあり、使い方には配慮が求められます。
営業活動やマーケティングでは、「プッシュ型営業」と「プル型営業」という分類があり、プッシュ型は「企業側から積極的にアプローチして売る」スタイルを指します。テレビCMやテレアポ、訪問販売などがこれにあたります。
つまり、ビジネスにおける「プッシュ」は、物事を動かすエネルギーを加える行為であり、時には戦略的に、時には力強く、相手やプロジェクトを「前に進める」ことが求められる場面で使われます。
まとめ
- 主な意味は「積極的に後押しする」「強く進める」
- 営業活動では「買ってもらうための働きかけ」
- プロジェクトでは「進捗を強く促すこと」
- 相手に応じた配慮が必要で、やりすぎは逆効果になる
- 押しつけではなく「説得力ある提案」が重要
プッシュを英語で言うと?
→ Push
の言い換え・言い回しは?
- 積極的に働きかける
- 強く進める
- 主導して促す
- 熱意をもって提案する
- 前向きに後押しする
が使われる場面
- 営業担当が顧客に提案内容を強く勧めるとき
- 上司がプロジェクトの進捗を急かすとき
- マーケティングで製品の露出を増やすように指示するとき
- チーム内で他部署に協力を依頼する場面での後押し
- 経営会議で方針の決定を迅速に求めるとき
を言い換えて失礼がない伝え方・目上・取引先に送る場合
- ご提案内容につきましては、今一度前向きにご検討いただけますようお願い申し上げます。
(We kindly ask you to consider our proposal once again with a positive perspective.) - 本件に関しましては、可能な範囲でお力添えいただけますと幸いでございます。
(We would greatly appreciate your support in this matter within your capacity.) - お忙しいところ恐れ入りますが、改めてご確認いただけますと助かります。
(We apologize for the inconvenience, but we would be grateful if you could review it again.) - 大変恐縮ではございますが、何卒ご対応のほどよろしくお願い申し上げます。
(We sincerely appreciate your kind cooperation in this matter.) - ご多忙の折恐縮ですが、ご協力をお願い申し上げます。
(We appreciate your cooperation despite your busy schedule.)
・社内メールで言い換えて使用する例文
- 営業チームには、今月中の目標達成に向けてもう一段階積極的に動いてもらえるようお願いします。
(Please encourage the sales team to take a more proactive approach to meet this month’s goals.) - プロジェクトの進行が遅れているため、関係部署に強めに連絡して進めてもらうようお願いします。
(Due to project delays, please follow up firmly with the relevant departments to move things forward.) - この件については、今週中に上長の承認を得るよう後押しいただけますでしょうか。
(Could you please support getting the approval from your superior within this week?) - 新商品の紹介は、各担当者に強く働きかけていただくようお願いいたします。
(Please ensure that each person strongly promotes the new product.) - 担当者に対し、進捗報告を前倒しで依頼してもらえると助かります。
(It would be helpful if you could request an early progress report from the responsible party.)
を使用した本文
営業活動を後押しする内容
今期の営業方針においては、既存顧客への提案活動をより積極的に展開してまいります。特に、提案のタイミングや内容の見直しを図り、導入までの流れを円滑に進めることを目指してまいります。
(In our sales policy for this term, we will take a more proactive approach with existing clients, revising proposal timing and content to streamline the introduction process.)
プロジェクトの進捗を求める内容
プロジェクトの進行に遅れが出ておりますため、今週中に関係各所へ働きかけを強めて進捗を促すようお願いいたします。
(Due to delays in the project, please increase your communication with related parties this week to promote progress.)
社内協力を求める内容
社内各部署への依頼事項については、改めて担当者に声をかけ、前向きな協力が得られるようお願いしたく存じます。
(Regarding the internal requests, please reach out again to the respective personnel to ensure positive cooperation.)
クライアント対応での使用
お客様からのご要望に応えるためにも、今一度社内での調整を図り、必要なリソース確保に努めていただけますと幸いです。
(To meet the client’s request, we would appreciate it if you could adjust internally again and secure the necessary resources.)
商品販売に向けた営業部への連絡
新製品の販売促進に向けて、営業部門には積極的な提案活動をお願いしたいと考えております。
(We would like the sales department to take an active role in promoting the new product.)
プッシュをメールで使用すると不適切な場面は?
「プッシュ」という言葉はビジネスでは便利で汎用性も高いですが、相手に対する丁寧な配慮が求められる場面では不適切になることがあります。たとえば、取引先や上司など、立場が上の相手に対して「プッシュしてください」「もっとプッシュしましょう」といった表現を使うと、命令口調や押しつけがましい印象を与えてしまう恐れがあります。
また、メールは相手の表情やニュアンスが伝わらない分、言葉の印象がダイレクトに届きます。「プッシュ」のようなカジュアルな語は、文脈によっては相手に負担をかけているようにも取られてしまうため、柔らかい言い換えや丁寧なお願いに変える配慮が大切です。
そのため、立場を問わず受け入れられる表現としては、「ご対応をお願いできれば幸いです」「ご検討いただけますようお願い申し上げます」といった、やさしい伝え方を選ぶことが望ましいです。
プッシュ 細心の注意を払い誰にでも不快感を与えない伝え方
- お手数をおかけいたしますが、改めてご確認いただけますと幸いです。
(We apologize for the inconvenience, but we would be grateful if you could kindly review it again.) - 何卒、前向きなご対応をいただければと存じます。
(We would appreciate it if you could kindly respond positively.) - ご負担のない範囲で、ご協力をお願い申し上げます。
(We kindly request your cooperation as much as possible within your capacity.) - 引き続きご支援を賜れますよう、心よりお願い申し上げます。
(We sincerely ask for your continued support and assistance.) - 急なお願いで恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
(We apologize for the sudden request and would appreciate your kind attention.)
メール例文集
目上の方・取引先の企業へ言い換え適したメール例文
相手の意向を尊重した確認依頼
お世話になっております。先日ご案内させていただいた件につきまして、もし可能であれば再度ご確認いただけますと大変ありがたく存じます。お忙しいところ恐縮ですが、ご都合のよいタイミングでご一報いただけますと幸いです。今後とも変わらぬお引き立てのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
丁寧に協力をお願いする連絡
いつも大変お世話になっております。現在進行中の案件につきまして、社内の調整が必要な箇所が出てまいりました。つきましては、関係各所へのお力添えをいただけましたら幸いでございます。ご多用中恐れ入りますが、引き続きご指導賜れますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
顧客・お客様へ言い換え適したメール例文
サービス案内の再送と丁寧なお願い
平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。先日ご案内いたしました新サービスについて、改めて詳細をご確認いただけますようお願い申し上げます。お客様のご期待に添えるよう、誠心誠意ご対応させていただきますので、何かご不明点がございましたらお気軽にご連絡くださいませ。
応対中の案内依頼
いつもご利用いただきありがとうございます。このたびはお問い合わせいただいた件につきまして、追加のご案内がございます。お手すきの際にご確認いただけますと幸いです。今後も安心してご利用いただけるサービス提供に努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
社内メールで使う際に言い換え適したメール例文
進捗報告を丁寧に依頼
お疲れさまです。現在進行中の業務について、今週中に進捗を共有していただけますと助かります。お忙しいとは存じますが、全体の調整にも関わってくる部分ですので、どうかご協力のほどよろしくお願いいたします。
承認依頼をお願いする場合
皆さま
下記の件について、来週の社内会議までに承認を得たいと考えております。つきましては、担当部署にて必要な確認を進めていただけますと幸いです。ご負担をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
プッシュ 相手に送る際の注意点・まとめ
「プッシュ」という言葉は便利でスピード感もあるため、日常的に使われることが多いですが、その一方で、相手の心情や状況を無視してしまいがちな言い方にもなりかねません。特にメールは相手の表情が見えず、言葉の一つひとつが冷たく伝わることもあるため、言い回しには慎重さが必要です。
相手に「強制されている」「急かされている」と受け取られてしまうと、信頼関係に悪影響を与える可能性もあります。そのため、感謝や配慮の気持ちを込めた表現に置き換え、相手が自然に受け入れやすい文面を意識することが大切です。
プッシュする場面でこそ、相手の気持ちに寄り添った言葉を選ぶことが、結果的により良い成果につながります。

