「尻が重い」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文
「尻が重い」という慣用句は、一般的には「なかなか行動に移さない」「腰が上がらない」「始めるのに時間がかかる」といった意味で使われます。具体的には、何かを始めようとする際に、ぐずぐずと先延ばしにしてしまったり、なかなか動こうとしない人に対して使われることが多いです。この言葉には、怠けているという直接的な非難というよりも、少し遠回しに「やる気がなさそうに見える」や「取り掛かりが遅い」といった印象を与えるニュアンスが含まれます。また、あまり外に出たがらず、家にいることを好むタイプの人にも使われることがあります。
英語での直訳は難しいですが、近い表現としては “reluctant to move” や “slow to get going” “sluggish” “dragging one’s feet” などがあります。たとえば、「彼はいつも尻が重い」という場合は、“He’s always dragging his feet” や “He’s reluctant to get moving” といった具合に訳されます。このように、「尻が重い」は直訳よりも意味に合わせて言い換える必要がある表現です。なお、この言い回しには若干の否定的な響きがあるため、使用する相手や場面には配慮が必要です。
尻が重いの一般的な使い方と英語で言うと
- 彼は仕事を頼んでもすぐに取りかかろうとしないから、いつも尻が重いって言われてる。 He is always called slow to get going because he never starts working right after being asked.
- 尻が重い性格のせいで、休日はほとんど家から出ずにゴロゴロして過ごしている。 Because of his sluggish nature, he spends most of his days off lying around the house doing nothing.
- あのプロジェクト、誰もやりたがらなくて、全員尻が重い感じだったよね。 Nobody wanted to take on that project, and everyone was dragging their feet about it.
- 尻が重いって言われないように、今日こそ早めに片付けを始めようと思う。 I’m determined to start cleaning early today so no one says I’m slow to get going.
- あの人は尻が重いけど、始めたら一気にやりきるタイプだから信用してる。 He may be slow to start, but once he gets going, he finishes quickly, so I trust him.
似ている言い方
- 腰が重い
- 行動が遅い
- やる気がないように見える
- 先延ばしにする
- ぐずぐずする
尻が重いのビジネスで使用する場面の例文と英語
ビジネスの現場では、「尻が重い」という言葉はやや否定的な響きを持つため、特に部下や同僚の行動が遅いことをやんわり指摘する場面で使われます。たとえば、依頼した業務への反応が鈍い、報告が遅い、進捗が見えないといった場合です。ただし、使い方を誤ると相手のやる気を削いでしまうことがあるため、表現の工夫とタイミングが重要になります。
- あの案件に関しては、彼の対応がやや尻が重い印象を受けます。 Regarding that project, I get the impression that his response is rather sluggish.
- 最近の報告スピードを見る限り、少し尻が重くなっているのではと感じています。 Based on the recent reporting speed, I feel he may be getting a bit slow to act.
- 新しい業務にはいつも尻が重いが、慣れるとペースが上がるタイプです。 He’s always reluctant to start new tasks, but he picks up speed once he gets used to them.
- 部署全体の尻が重い雰囲気を改善するために、朝のミーティングを始めました。 To improve the sluggish atmosphere of the department, we started morning meetings.
- 今回は納期が短いので、尻が重くなっている場合ではないですね。 The deadline is tight this time, so there’s no time to drag our feet.
尻が重いは目上の方にそのまま使ってよい?
「尻が重い」という言葉をそのまま目上の方や取引先に使うのは、極めて避けるべきです。なぜなら、「尻」という語感がカジュアルかつ身体的な言い回しであること、そして「重い」という語がやる気のなさや鈍さを暗示してしまうため、相手に失礼な印象を与える可能性が高いからです。敬意を欠いた言い回しとして受け取られると、関係性に亀裂を生むおそれもあります。特に社外の相手や年長者、上司に対して使用する場合には、より丁寧で控えめな言葉に置き換えることが必要です。本人の前で使うだけでなく、陰で話す際にも配慮が求められます。
- 「やや取り掛かりが遅い印象がある」と言い換える
- 「慎重に動かれているようです」とやんわり伝える
- 「準備にお時間をかけていらっしゃるようです」と表現する
- 「着手のタイミングを見計らっていらっしゃる」と伝える
- 「スピード感にやや差があるようです」と柔らかく指摘
尻が重いの失礼がない言い換え
- ご多忙のため、なかなか取りかかるお時間を捻出されにくいご様子でした。
- 慎重にご検討いただいているようで、準備に時間を要していらっしゃる印象です。
- 着手には時間が必要なご案件として、丁寧に進めておられるように見受けられました。
- ご事情もあって、スタートに時間がかかっているご様子と理解しております。
- ご負担が大きい中で、慎重なご判断を優先されていると受け止めております。
適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?
書き出し
- 日頃より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。何かとご多忙の折かと存じますが、ひとつご確認させていただきたく存じます。
- 平素より格別のご支援をいただき、心より御礼申し上げます。本日は一点、進捗状況についてお伺いさせていただきます。
- いつも温かいご指導とご配慮を賜り、誠にありがとうございます。進行状況について、簡単にご報告差し上げたくご連絡いたしました。
- 平素より大変お世話になっております。少しご確認事項があり、メールを差し上げております。
- いつもご尽力いただき、心より感謝申し上げます。現在の状況について、念のためご連絡させていただきます。
締めの挨拶
- ご多忙の折と存じますが、何卒ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
- ご返信のご負担にならない範囲で構いませんので、何卒よろしくお願い申し上げます。引き続き変わらぬご支援を賜れますと幸いでございます。
- 急ぎではございませんので、お時間のある際にご一報いただければと存じます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
- ご都合のよろしい時で構いませんので、内容ご確認のうえご連絡いただけますと幸いです。どうぞご自愛のほどお祈り申し上げます。
- 本件につきましては、あらためて詳細をご相談させていただければ幸いです。引き続き何卒よろしくお願い申し上げます。
注意する状況・場面は?
「尻が重い」という言い方は、カジュアルで親しい間柄では成立する場合もありますが、ビジネスや目上の方、または繊細な立場にある人々に対しては、配慮が必要な表現です。直接的に「動きが遅い」と言われた相手は、自身を否定されたように受け止めることがあり、信頼関係や雰囲気に悪影響を及ぼすリスクがあります。また、メールや書面で使用する際には、その文字だけが先行して受け取られ、感情が伴わない分、誤解を生みやすい点にも注意が必要です。
- 直属の上司や取引先など、敬意を要する相手には使わない
- 面談やフィードバックの場面では避け、丁寧な言い換えをする
- 感情的なトーンで言ってしまうと否定的に伝わる可能性がある
- 書き言葉での使用は特に慎重に、直接的な表現は控える
- 相手の努力や事情に配慮せずに使うと失礼と受け取られる
細心の注意払った言い方
- ご対応にお時間を要していらっしゃるご事情があると理解しており、引き続きお待ち申し上げております。
- ご検討のうえでのご判断に至るまで、時間をかけてお進めいただいていると承知しております。何かお力になれることがあればご連絡ください。
- 進捗においてお時間をいただいている点、弊社としても尊重しておりますので、焦らず丁寧にご対応いただければと存じます。
- ご負担が重なっていらっしゃるかと拝察しておりますので、必要に応じてこちらでもサポートさせていただければ幸いです。
- じっくりと状況をご確認いただいていると理解しておりますので、急がず確実なご判断をお待ちしております。
尻が重いのまとめ・注意点
「尻が重い」という言い方は、行動に対するスピードや積極性の欠如をやんわりと伝える際に使われることのある慣用句です。家庭内や仲の良い友人同士などでは軽い冗談として受け止められることもありますが、使い方次第では相手の人格や意欲を否定しているように受け取られてしまう恐れがあります。特にビジネスの文脈では、「遅い」「怠けている」といった否定的な意味合いに捉えられやすく、軽々しく使用するべきではありません。言い回しを工夫することで、伝えたいことをやわらかく伝えることができるようになります。誰かの行動が遅れているように見えたとしても、まずはその背景にある事情や理由を理解しようとする姿勢が大切です。軽率な表現によって相手のやる気を削いでしまったり、信頼を損なう結果にならないよう、使う場面と相手には常に気を配るべきです。特にメールなどの文章で伝える際には、より一層の慎重さが求められます。

