「目を通す」意味は?言い換えは?ビジネスでも使える?失礼ではない使い方例文
「目を通す」という言い回しは、何かをじっくり読むのではなく、軽く一通り確認する、または流し読みすることを意味しています。たとえば、書類や資料、メールなどに対して、細部まで深く読み込むのではなく、要点や概要を大まかに確認する場合によく使われます。特に、仕事の場やビジネス文脈では非常に多用される表現で、「とりあえず全体を確認した」「中身を簡単にチェックした」という意図を伝える際に便利な言い方です。
この「目を通す」を英語に訳すとき、最も一般的な言い方は “look over” や “skim through”、または “go over briefly” などになります。たとえば、“I’ll look over the document.”(その書類に目を通しておきます)や “Could you skim through this report before the meeting?”(会議前にこの報告書に目を通してもらえますか?)といった具合に用いられます。ここで大切なのは、「読む」ことに対してそこまで時間をかけていない、というニュアンスをしっかり伝えることです。
また、「目を通す」という言い回しは、相手への気配りの要素も含んでおり、「確認しました」という報告を柔らかく伝えるときにも役立ちます。たとえば、「○○に目を通しました」と言うことで、「しっかり見ました」と断言しすぎずに、控えめに「確認した」ということを伝えることができるため、日本語独特の曖昧さや謙虚さをうまく表現する表現でもあります。そのため、場面や相手の立場によって、丁寧な印象を与える手段としても活用されています。
「目を通す」の一般的な使い方と英語で言うと
- 今日いただいた資料にはすでに目を通しておりますので、内容については理解しております。 (I’ve already looked over the materials you sent today, so I have a grasp of the contents.)
- ご提案いただいた内容については、後ほど目を通してから改めてご連絡させていただきます。 (I’ll go over your proposal later and get back to you afterwards.)
- 出張前に会議資料に軽く目を通しておいていただけますと助かります。 (I’d appreciate it if you could skim through the meeting documents before your business trip.)
- そのメールに関しては、まだ目を通せておらず、後ほど確認する予定です。 (I haven’t had a chance to look over that email yet, but I plan to check it later.)
- 先週の議事録に一通り目を通してみましたが、特に問題は見当たりませんでした。 (I briefly looked through last week’s minutes and didn’t notice any particular issues.)
似ている言い回し
- ざっと見る
- 確認する
- チェックする
- 流し読みする
- 軽く読む
「目を通す」のビジネスで使用する場面の例文と英語
ビジネスにおいて「目を通す」は、上司や同僚、または取引先から送られてきた資料や書類などに対して、内容を確認する意図でよく使われます。ただし、あくまで「ざっと確認する」「軽く読む」といった控えめなニュアンスであり、正式なレビューや詳細な確認という意味ではありません。時間が限られている中で、効率的に情報を把握するための行動として、非常に便利です。報告や確認、返信時の定型としても用いられ、相手への丁寧さや気遣いを表すことができます。
- いただいたプレゼン資料に一通り目を通しましたが、特に修正点はございませんでした。 (I’ve looked over the presentation materials you sent, and I didn’t notice any points needing revision.)
- 本件に関する契約書については、今週中に目を通してコメントいたします。 (I’ll go over the contract regarding this matter and provide my comments within the week.)
- 来週の会議に備えて、資料に目を通していただけますようお願いいたします。 (Please take a moment to review the materials in preparation for next week’s meeting.)
- 添付の報告書に目を通しましたので、必要に応じて会議で補足いたします。 (I’ve skimmed through the attached report and will provide additional explanation at the meeting if needed.)
- 昨日送っていただいた企画書、先ほど目を通しましたので、後ほど意見を共有いたします。 (I went over the proposal you sent yesterday and will share my feedback shortly.)
「目を通す」は目上の方にそのまま使ってよい?
「目を通す」という言い回しは、比較的柔らかく控えめな言い方であり、カジュアルな印象を持ちつつも失礼ではないため、ビジネスや日常会話においても広く使われています。ただし、目上の方や取引先に対して使う場合には注意が必要です。特に、自分が目を通したという場面では問題ないことが多いですが、「相手に目を通してください」と依頼する際には、敬語としてやや軽く響く可能性があります。そのため、丁寧さをより強調した言い回しに置き換えたほうが無難です。また、ニュアンスとして「簡単に確認する」と受け取られるため、内容の重要度によっては軽視されている印象を与えてしまう場合もあります。
- 自分が読んだことを伝える際には比較的使いやすいが、依頼や指示の場面では注意が必要
- 相手に対して使う場合は、より丁寧な表現に置き換えるほうが安全
- 依頼文中に使用する際は、あえて遠回しな表現を取り入れて、配慮ある文体にするべき
- 「確認していただけますと幸いです」といった丁寧な依頼に置き換えることで、丁寧さが増す
- 社内でも目上の立場の方に対しては、言い回しに一工夫加えると好印象になる
「目を通す」の失礼がない言い換え
- ご確認いただけますと幸いです
- 一読いただけますようお願い申し上げます
- ご査収のほどお願い申し上げます
- ご覧いただければと存じます
- 内容をご確認の上、お目通しいただけますとありがたく存じます
適した書き出しの挨拶と締めの挨拶は?
書き出し
- 昨日お送りいただきました資料について、早速拝受し一通り内容に目を通させていただきました。
- 先般ご連絡いただいた件に関し、関連する書類を確認のうえ、軽く目を通しましたのでご報告申し上げます。
- ご案内いただきました内容につきまして、まずは資料をざっと確認させていただきましたので、ご共有させていただきます。
- いつも迅速なご対応を賜り、誠にありがとうございます。本日頂戴いたしました資料に関しまして、先に目を通しましたことをご報告いたします。
- 昨日届きましたご案内について、重要箇所を中心に目を通しましたので、必要に応じてご相談させていただければと存じます。
締めの挨拶
- お忙しいところ恐縮ですが、ご確認いただけますと幸いに存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。
- 上記につきましてご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
- 何かご不明な点などございましたら、些細なことでもご遠慮なくお申し付けください。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
- 内容にご懸念がございましたら、ご一報いただけますと幸いです。今後とも変わらぬご指導のほどお願い申し上げます。
- ご多忙の折、大変恐縮ではございますが、目を通していただけますようお願い申し上げます。
注意する状況・場面は?
「目を通す」という言い回しは、一見丁寧なようでいて、場合によっては相手に対して不快な印象を与える可能性があります。特に、非常に重要な文書や、相手が一生懸命に作成した資料などについて、「目を通す」と軽く言ってしまうと、軽視している印象を与えるおそれがあります。また、社外の取引先や役職が上の方に対して、依頼する場面でこの言葉を用いると、内容の重要性や敬意が欠けていると受け取られるかもしれません。適切な言い回しを心掛けることで、信頼関係を維持し、丁寧な印象を与えることができます。
- 相手が作成した重要資料に対して「目を通しました」と伝えると、軽視しているように受け取られる
- 社外の大切なお客様に対して「目を通してください」は失礼に響く可能性がある
- 内容が専門的であったり、詳細な確認が必要な文書で「目を通す」と伝えると誤解を招く
- 上司に確認依頼をする際に「目を通してください」と言うのは避けたほうが無難
- 緊急性が高い依頼文に「目を通してください」だけでは、真剣さが伝わらない場合がある
細心の注意払った言い方
- 本件につきましては、念のため資料をご確認いただけますと大変ありがたく存じます。
- ご多忙の折とは存じますが、添付資料の内容についてご一読いただければと存じます。
- ご案内の通り内容を確認しておりますが、念のためご査収のほどお願い申し上げます。
- 確認事項に関しまして、資料をお目通しいただき、ご意見を賜れますと幸甚に存じます。
- 添付の内容について、確認いただけましたら大変助かります。ご都合の良い際にご一読くださいませ。
「目を通す」のまとめ・注意点
「目を通す」という言い回しは、軽く確認する・ざっと読むというニュアンスを持ちながらも、使い方によっては丁寧な印象を与えることもできる便利な言葉です。しかし、その意味の軽さゆえに、相手が受け取る印象には常に注意が必要です。特にビジネスの場では、資料や連絡事項の重要性を伝える必要があるため、「目を通す」という言い回しが不適切になる場合もあります。依頼する立場であれば、「確認をお願いします」「一読いただけますよう」など、より敬意のこもった言葉に置き換えることで、相手との良好な関係を築きやすくなります。また、文脈や相手の立場に応じて適切な敬語に差し替えることで、言葉の印象を柔らかくしつつも誤解を防ぐことが可能です。特に、相手が取引先や役職者などである場合には、慎重な言葉選びが求められます。使い方に配慮が求められる場面が多いからこそ、この言葉の使い方ひとつで印象が大きく左右されることを意識することが大切です。

