Power AutomateとTeamsで競合他社情報の自動収集と共有をしたい!作り方を分かりやすく説明
「新しい製品が発表されたのに気づかなかった」「競合のプレスリリースを見落としてしまった」「業界のトレンドを追いかけるのに時間がかかる」。競合他社の情報は、ビジネス戦略を立てる上で非常に重要ですが、手動での情報収集や共有は、手間がかかり、見落としのリスクも伴いがちですよね。
Power AutomateとTeams、そしてウェブサイトやSNS、ニュースサイトを組み合わせることで、競合他社の最新情報を自動で収集し、チームのTeamsチャネルに共有する仕組みを構築できます。これにより、情報収集の効率を格段に上げ、見落としを防ぎ、チームの迅速な意思決定を支援できます
なぜ競合他社情報の自動収集と共有が大切なの?
競合他社の動向をタイムリーに把握することは、ビジネス戦略の成否を左右します。自動化がもたらす具体的なメリットについて、一緒に見ていきましょう。
リアルタイムな情報把握で、競合優位性を保てるから
競合他社は日々、新製品発表、サービス改善、価格改定、提携、プロモーションなど、様々な動きを見せています。これらの情報を迅速にキャッチアップできなければ、市場の変化に乗り遅れ、競合優位性を失う可能性があります。自動収集システムは、競合のウェブサイトやSNSの更新を即座に検知し、Teamsに通知するため、ビジネスチャンスを逃さず、迅速な対応を可能にします。
業界トレンドや市場の変化を効率的にキャッチアップできるから
特定の競合だけでなく、業界全体のトレンドや市場の動きも重要です。しかし、複数の情報源を手動で監視するのは非常に手間がかかります。自動収集システムは、設定したキーワードや情報源をフォローし、関連情報をTeamsに集約することで、効率的かつ体系的に市場の動向をキャッチアップできます。これにより、戦略立案や製品開発に活かせる貴重なインサイトを得られるでしょう。
担当者の情報収集負担を大幅に軽減できるから
競合サイトの巡回、ニュースサイトのチェック、SNSでの情報検索といった作業は、手間がかかるルーティンワークです。自動化システムを導入することで、これらの作業から解放され、担当者は収集した情報の分析や、より戦略的なマーケティング活動、営業戦略の策定といった、価値の高い業務に集中できるようになります。これにより、日々の業務に時間的な余裕が生まれ、生産性もぐっと上がりますよ。
チーム内の情報共有がスムーズになり、連携が強化されるから
競合情報が特定の部署や個人に閉じてしまうと、チーム全体の戦略的な意思決定が遅れる原因になります。自動収集システムは、情報をTeamsという共通のプラットフォームに集約し、関係者全員がアクセスできるようにします。これにより、チーム内の情報透明性が高まり、スムーズな連携が促され、部門間の壁も低くなるでしょう。
構築システムの準備を始めよう
競合他社情報の自動収集と共有システムを作る前に、いくつか確認し、準備しておくべきことがあります。これらを事前に整理しておくことで、スムーズに自動化を進められます。
収集したい「競合情報」の「発生源」を特定しよう
Power Automateが競合情報を検知するためには、その情報がどこで発信されるのかを明確にする必要があります。
- 競合他社のウェブサイト/ブログ(RSSフィード推奨):
- 多くの企業サイトやIR情報、プレスリリース、ブログなどは、RSSフィードを提供しています。これが最も簡単で確実な情報収集方法です。
- 例: 競合のニュースリリース、IR更新、技術ブログなど。
- RSSフィードがないウェブサイト(高度):
- 特定の製品ページ、料金表、採用情報など、RSSフィードがないウェブページの更新を検知したい場合。
- この場合、Power AutomateのHTTPコネクタやHTML解析アクション(高度)を使用して、ページのコンテンツ自体が変更されたかどうかを比較することで検知します。
- X(旧Twitter):
- 特定の競合他社のアカウントの投稿、自社名や製品名に関連する競合の言及、特定の業界ハッシュタグなど。
- トリガー: 「新しいツイートが投稿されたとき (Twitter)」。
- その他のSNSやニュースサイト:
- Facebookページ、LinkedIn、業界ニュースサイト、YouTubeチャンネルなど、それぞれPower Automateコネクタが提供されている場合が多いです。
共有先のTeamsチャネルを決めよう
収集した競合情報を、どのTeamsチャネルに表示したいのかを決定します。
- 競合ウォッチ専用チャネル: 例えば、
競合_ウォッチ、市場動向分析といった専用のTeamsチャネルを作成し、営業、マーケティング、経営企画、製品開発など、関係者全員がそのチャネルに参加していることを推奨します。 - 部門別チャネル(オプション): 特定の競合の製品に関する情報の場合、製品開発部門のチャネルにも通知するなど、情報を絞って共有したい場合に利用します。
- 個人チャット(オプション): 非常に緊急性の高い情報のみ、特定の担当者や役員に個人的に通知したい場合に利用します。
投稿する「メッセージ内容」を考えよう
自動でTeamsに投稿されるメッセージは、簡潔かつ分かりやすく、情報源と内容が把握しやすいように工夫しましょう。
- 件名:
【競合アラート】〇〇社が新製品を発表!のように、情報源と内容がわかるようにします。 - 情報源: どの競合他社、どのプラットフォームからの情報か。
- 更新日時: 情報が発信された日時。
- 内容の概要: 記事のタイトル、要約、SNS投稿の本文など。
- 元の情報へのリンク: 必ず元のWebページ、記事、SNS投稿への直接リンクを含めます。
- 重要度: Power AutomateのTeamsアクションで「重要度」を「重要」に設定することを検討しましょう。
必要な「権限」を確認しよう
Power Automateでフローを作成し、情報源から情報を取得し、Teamsにメッセージを送信するためには、フローを実行するアカウントが適切な権限を持っている必要があります。
- 情報源へのアクセス権: 監視対象のウェブサイトやSNSアカウントにアクセスできる権限が必要です(公開されている情報であれば通常は問題ありませんが、SNSコネクタは認証が必要です)。
- Teamsチャネル/チャットへのメッセージ投稿権: 投稿先のTeamsチャネルまたは個人チャットへのメッセージ投稿権限が必要です。
Power Automateで自動化を設定しよう(基本編)
ここからはいよいよ、Power Automateを使って競合他社情報の自動収集と共有フローを作成していきます。最も一般的で簡単な方法であるRSSフィードを使った通知と、X(旧Twitter)でのキーワード監視の基本的なフローから見ていきましょう。
フローを作成する場所を決めよう
Power Automateのウェブサイトにアクセスし、左側のメニューから「作成」を選択します。今回は、特定のイベント(RSSフィードやSNSの更新)が発生したときに自動的に実行されるフローなので、「自動化したクラウド フロー」を選択します。
トリガーを設定しよう
フローのトリガーとは、「いつ」このフローを実行するかを決定するものです。ここでは、2つの代表的なトリガーを設定します。
- RSSフィードの更新: 「RSS フィード項目が公開されるとき (RSS)」。
- X(旧Twitter)でのキーワード投稿: 「新しいツイートが投稿されたとき (Twitter)」。
作成例1:RSSフィード更新をTeamsチャネルに自動通知
このフローは、競合他社のブログやニュースリリースのRSSフィードに新しい項目が公開された際に、その内容をTeamsチャネルに自動で投稿します。
- Power Automateにサインインします。
- 「作成」から「自動化したクラウド フロー」を選択します。
- フロー名を指定し、トリガーを検索します。フロー名には「競合A_プレスリリース通知_RSS」など、分かりやすい名前を付けます。「フローのトリガーを選択してください」の検索ボックスに「RSS」と入力し、「RSS フィード項目が公開されるとき (RSS)」を選択して「作成」をクリックします。
- トリガーの詳細を設定します。
- RSS フィード URL: 競合他社のプレスリリースやブログのRSSフィードのURLを入力します(例:
https://competitor.com/news/feed/)。 - 間隔: Power AutomateがRSSフィードをチェックする頻度を設定します(例: 「
1」時間、「時間」)。
- RSS フィード URL: 競合他社のプレスリリースやブログのRSSフィードのURLを入力します(例:
- 新しいステップを追加し、Teamsにメッセージを投稿します。「+ 新しいステップ」をクリックし、検索ボックスに「Teams」と入力し、「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」を選択します。
- 投稿者: 「Flow bot」を選択します。
- 投稿先: 「チャネル」を選択します。
- チーム: 通知を投稿したいTeamsのチームを選択します(例:
競合ウォッチチーム)。 - チャネル: 投稿したいチャネル(例:
プレスリリース、競合_全体)を選択します。 - メッセージ:
【📢競合情報:新着プレスリリース】 競合A社から新しいプレスリリースが公開されました。 タイトル: @{triggerOutputs()?['body/Title']} 公開日: @{formatDateTime(triggerOutputs()?['body/PublishedOn'], 'yyyy/MM/dd HH:mm')} 概要: @{triggerOutputs()?['body/Summary']} ▼詳細はこちら [記事を開く]@{triggerOutputs()?['body/PrimaryLink']} - 重要度: 「重要」を選択します。
- フローを保存してテストします。テスト用のRSSフィードを監視するか、フロー作成後に新しい記事が公開されるのを待ち、Teamsに通知が届くことを確認します。
作成例2:特定のキーワードを含むX(旧Twitter)のツイートをTeamsチャネルに自動投稿
このフローは、X(旧Twitter)で特定のキーワードを含むツイートがあった際に、その内容をTeamsチャネルに自動で投稿します。
- Power Automateにサインインします。
- 「作成」から「自動化したクラウド フロー」を選択します。
- フロー名を指定し、トリガーを選択します。フロー名には「競合B_X_キーワード監視」など、分かりやすい名前を付けます。「フローのトリガーを選択してください」の検索ボックスに「Twitter」と入力し、「新しいツイートが投稿されたとき (Twitter)」を選択して「作成」をクリックします。
- トリガーの詳細を設定します。
- 検索テキスト: 監視したいキーワードを入力します(例:
"競合B社" OR #競合B製品名)。 - 補足: このステップでX(旧Twitter)アカウントの認証が必要です。
- 検索テキスト: 監視したいキーワードを入力します(例:
- 新しいステップを追加し、Teamsにメッセージを投稿します。「+ 新しいステップ」をクリックし、検索ボックスに「Teams」と入力し、「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」を選択します。
- 投稿者: 「Flow bot」を選択します。
- 投稿先: 「チャネル」を選択します。
- チーム: 通知を投稿したいTeamsのチームを選択します(例:
競合ウォッチチーム)。 - チャネル: 投稿したいチャネル(例:
X_監視、市場トレンド)を選択します。 - メッセージ:
【🐦X(旧Twitter)新着情報】 キーワード「@{triggerOutputs()?['body/Search_text']}」に関連するツイートがありました。 投稿者: @{triggerOutputs()?['body/Tweeted_by']} (@{triggerOutputs()?['body/Screen_name']}) 投稿日時: @{formatDateTime(triggerOutputs()?['body/Created_at'], 'yyyy/MM/dd HH:mm')} ▼投稿内容: @{triggerOutputs()?['body/Tweet_text']} ▼元のツイートを見る [ツイートを開く]@{triggerOutputs()?['body/Tweet_URL']} - 重要度: 必要に応じて「標準」または「重要」を選択します。
- フローを保存してテストします。指定したキーワードを含むテストツイートを投稿し、Teamsに通知が届くことを確認します。
アクションを設定しましょう
トリガーが発動したら、次に「何を」するのかを設定します。これがアクションです。
RSSアクション
「RSS フィード項目が公開されるとき」: 特定のRSSフィードに新しい情報が公開されたことを検知するトリガー。
Twitterアクション
「新しいツイートが投稿されたとき」: 特定のキーワードやユーザーのツイートを検知するトリガー。
Teamsアクション
- 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する」: 取得したSNS情報をTeamsチャネルに投稿します。
- 「重要度」の設定: このアクションの設定項目の中に、「重要度」というドロップダウンがあります。通常の通知は「標準」で良いですが、重要な情報の場合は「重要」を選択することを検討しましょう。
通知メッセージのカスタマイズをしましょう
メッセージの内容は、動的なコンテンツを利用して、情報源の種類、投稿者、投稿日時、本文、そして元の情報へのリンクなどを自動的に埋め込むことができます。
- RSSフィードの場合:
- タイトル:
Title - 公開日時:
PublishedOn - 概要:
Summary - リンク:
PrimaryLink
- タイトル:
- X(旧Twitter)の場合:
- 投稿者名:
Tweeted by - ユーザー名:
Screen name - 投稿日時:
Created at - 投稿内容:
Tweet text - リンク:
Tweet URL
- 投稿者名:
これらの情報をメッセージ本文に適切に配置することで、Teamsのメンバーが、どの情報源から、何が、いつ発信され、主な内容が何か、そして詳細を確認するにはどうすればよいかを、一目で把握できるように工夫しましょう。簡潔で分かりやすいメッセージと、すぐにアクセスできるリンクが重要です。
Power Automateで自動化を設定しましょう(応用編)
基本編で作成したフローをさらに便利にするための応用テクニックを見ていきましょう。
複数の競合他社や情報源からの更新を一元的に集約する
複数の競合他社のウェブサイトやSNS、ニュースサイトを監視し、それらの情報を全て1つのTeamsチャネルに集約することで、より包括的な情報収集ハブを構築できます。
作成例3:複数の競合他社や情報源からの更新を一元的に集約するPower Automateフロー
これは、情報源ごとに個別のフローを作成し、全て同じTeamsチャネルに投稿する方法が最も管理しやすいです。
- 各競合・情報源ごとにフローを作成:
- フローA(競合AのRSS通知): 作成例1のフロー。Teams通知先は
競合ウォッチチームの全体サマリーチャネル。 - フローB(競合BのXキーワード監視): 作成例2のフロー。Teams通知先は
競合ウォッチチームの全体サマリーチャネル。 - フローC(競合Cのウェブサイトコンテンツ変更検知 – 高度):
- トリガー: 「スケジュール済みクラウド フロー」(例: 1時間ごと)
- アクション: 「HTTP」で競合CのウェブサイトのHTMLを取得し、コンテンツを前回と比較するロジック(SharePointリストで前回のコンテンツを保存・比較)を組み込みます。変更があればTeams通知。
- Teams通知:
競合ウォッチチームの全体サマリーチャネル。
- フローD(業界ニュースRSS通知):
- トリガー: 「RSS フィード項目が公開されるとき (RSS)」(業界ニュースサイトのRSSフィード)
- Teams通知:
競合ウォッチチームの全体サマリーチャネル。
- フローA(競合AのRSS通知): 作成例1のフロー。Teams通知先は
メリット: 各情報源からの最新情報がTeamsの1つのチャネルに集約されるため、情報収集の効率が大幅に向上し、チームがまとめて情報を確認できます。
感情分析を活用し、ネガティブな投稿があった場合に担当者へ通知する(高度)
自社や競合に関するSNS投稿の感情(ポジティブ、ネガティブ、中立)をAIサービスで分析し、特にネガティブな投稿があった場合のみ、担当者へ優先的に通知する仕組みを構築できます。
作成例4:感情分析を活用し、ネガティブな投稿があった場合に担当者へ通知するPower Automateフロー(高度)
この機能は、Azure AI Languageサービス(旧Text Analytics)などのAIサービスとの連携が必要です。
- 基本編のフロー(例: X_キーワード監視_Teams通知)を開きます。
- Teamsへのメッセージ投稿アクションの前に、新しいステップを追加します。「Azure AI Language」コネクタの「感情分析 (V3)」アクションを追加します。
- 補足: AzureサブスクリプションでAzure AI Languageリソースを作成し、APIキーとエンドポイントを設定する必要があります。
- テキスト:
@{triggerOutputs()?['body/Tweet_text']}(ツイート本文) - 言語: 「
ja」を選択します(日本語の場合)。
- 新しいステップを追加し、感情スコアに基づいて通知を分岐します。「条件」アクションを追加します。
- 左側の値: 「感情分析」アクションの
Negative scoreを選択します。 - 演算子: 「次の値より大きい」
- 右側の値:
0.5(ネガティブ判定の閾値。0.5より大きいとネガティブ寄り)
- 左側の値: 「感情分析」アクションの
- 「はい」のパス(感情がネガティブな場合)に、Teams通知アクションを移動し、設定を変更します。
- 投稿先: 「チャネル」を
競合_リスクアラートチャネル(特定の担当者のみが参加するプライベートチャネル)に設定。または、広報担当者や担当役員の個人チャットへも追加通知。 - 重要度: 「重要」または「緊急」に設定します。
- メッセージ: 件名に「【🚨ネガティブ投稿検知】」を追加するなど、緊急性を強調する文言に変更。
- 投稿先: 「チャネル」を
- 「いいえ」のパス(感情がポジティブまたは中立な場合)に、通常のTeams通知アクションを追加します。
- 投稿先: 通常の
競合ウォッチチームのチャネル。 - 重要度: 「標準」に設定。
- メッセージ: 通常の通知内容。
- 投稿先: 通常の
- フローを保存してテストします。ネガティブな内容を含むテストツイートを投稿し、Teamsで「緊急」通知が届くことを確認します。ポジティブなツイートの場合も、通常の通知が届くことを確認します。
エラー対策とトラブルシューティングを確認しましょう
Power Automateフローは、確実に動作することが求められます。特に競合情報収集は、ビジネス戦略に直結するため、信頼性が非常に重要ですし、誤作動も避けたいものです。よくあるエラーとその対策、そしてトラブルシューティングのポイントをご紹介します。
権限不足/認証エラーが出た場合
「アクセスが拒否されました」や「認証に失敗しました」といったエラーメッセージが表示される場合、Power AutomateのSNSコネクタの認証が切れているか、必要な権限が付与されていない可能性があります。
Power Automateの「データ」→「接続」で、SNSコネクタ(例: Twitter)の接続が「認証済み」になっているか確認しましょう。もしエラーになっている場合は、「接続の編集」から再認証してください。
SNSプラットフォームのAPI制限に達した場合
特にX(旧Twitter)はAPI利用に制限があり、短時間に大量の検索を繰り返したり、多くのキーワードを監視したりすると、API制限に達してフローが停止することがあります。
- トリガー頻度の調整: X(旧Twitter)のトリガーの検索頻度(例: 5分ごとなど)を適切に設定し、頻繁すぎる実行を避けましょう。
- キーワードの最適化: 本当に必要なキーワードに絞り込み、無関係な投稿を減らすことで、APIコール数を削減できます。
- 上位の制限: 1回の実行で取得するツイート数を制限することで、処理量をコントロールできます。
- 有料プランの検討: 大量の情報をリアルタイムで収集する必要がある場合は、各SNSプラットフォームの有料APIプランの利用を検討する必要があります。
通知がTeamsに届かない場合(フローは成功しているのに)
Power Automateの実行履歴ではフローが「成功」しているのに、Teamsに通知が届かない場合があります。
- Teamsの通知設定: 受信側のTeamsで、Flow botからの通知がブロックされていないか、ミュートされていないかなどを確認してください。
- チャネルの選択ミス: 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する」アクションで、意図したチャネルが正しく選択されているか、タイプミスがないかを再確認しましょう。
- 接続の正常性: Power Automateの「データ」→「接続」で、Teamsへの接続が正常に確立されているかを確認しましょう。
フローの履歴を確認しましょう
エラーが発生した場合や、フローが意図通りに動作しない場合は、Power Automateのフロー実行履歴を確認することが最も重要ですされます。
- Power Automateの「マイ フロー」から、該当のフローを選択します。
- 「実行履歴」タブをクリックします。
- 失敗した実行、または成功したものの動作が怪しい実行を選択すると、フローの各ステップがどのように実行されたか、どこでエラーが発生したか、そして入力/出力データやエラーメッセージの詳細を確認できます。
ポイント: 各アクションの「入力」と「出力」を確認することで、どのデータがどのように処理され、どこで問題が発生したのかを詳細に把握できます。特にSNSからの情報が正しく取得されているか、フィルターが正しく機能しているかを確認しましょう。
セキュリティとアクセス管理を確認しましょう
競合他社に関する情報は、企業の戦略に直結する非常に機密性の高いデータです。自動化システムを構築する際は、セキュリティとアクセス管理に細心の注意が必要です。
監視対象のSNSアカウントやキーワードを慎重に選定しましょう
- API利用規約の遵守: 各SNSプラットフォームのAPI利用規約や開発者ポリシーを遵守し、倫理的かつ合法的な方法で情報を収集しましょう。
- 情報公開の範囲: 収集する情報が公開されている情報であることを確認しましょう。非公開のアカウントやグループからの情報を不正に取得しないように注意してください。
- 情報の正確性: SNS情報は誤情報も多いため、通知された情報のファクトチェックを怠らないよう、チーム内で周知しましょう。
Teamsチャネルの権限設定を適切にしましょう
競合情報が送信されるTeamsチャネルのメンバーシップも適切に管理しましょう。
- プライベートチャネルの利用: 競合分析やブランドイメージに関する機密性の高い情報を含む場合は、必ず「プライベート」チャネルとし、必要なメンバー(営業、マーケティング、経営企画、製品開発など)のみを招待しましょう。
- 一般チャネルへの投稿の制限: 全員がアクセスできる「一般」チャネルには、機密性の低い、概要のみの情報に留めるか、通知自体を行わないようにしましょう。
フローの作成と実行権限を管理しましょう
この自動化フローは、企業の重要な競合情報を扱うため、不用意に作成・変更・実行できないように、適切な権限管理が必要です。
- フロー作成者の制限: 重要なフローの作成権限は、マーケティング部、営業部、経営企画部、広報部などの責任者や特定のシステム管理者にのみ付与することを検討しましょう。
- 共有の最小化: フローを他のユーザーと共有する際は、実行のみの権限に限定し、共同所有者としての共有は慎重に検討しましょう。共同所有者はフローを編集できるため、意図しない変更のリスクがあります。
- サービスアカウントの利用: フローの実行アカウントが個人アカウントではなく、専用のサービスアカウントであれば、個人の人事異動や退職の影響を受けにくく、権限管理も一元化しやすいでしょう。
まとめ
Power AutomateとTeamsを組み合わせることで、競合他社情報の自動収集と共有を行う方法について、基本的な設定から応用、エラー対策、そしてセキュリティとアクセス管理まで、詳細に解説してきました。
この自動化された情報収集システムは、競合情報や市場トレンドをリアルタイムで把握し、担当者の負担を軽減し、迅速な意思決定を支援するための強力なツールとなるでしょう。結果として、企業の競合優位性を高め、市場の変化に素早く対応し、組織全体の生産性を向上させることに大きく貢献できます。

