Power AutomateでTeams上から名刺発注!総務部門へ自動通知する!
「申請書を印刷して手書き…」「メールで依頼したけど、フォーマットがバラバラで総務さんも大変そう…」。こんな悩みを抱えていませんか?名刺の発注は、従業員が増えたり、部署異動が頻繁だったりすると、総務部門にとって大きな負担になりがちです。申請者も、発注状況が見えず「いつできるんだろう?」と不安になることもありますよね。
Power AutomateとTeams、そしてSharePointリストを組み合わせることで、名刺の発注申請から情報生成、そして総務部門への自動通知までの一連の流れを、効率的に自動化できます。
なぜ名刺発注を自動化することが大切なのでしょう?
名刺発注のプロセスを自動化することは、単なる効率化以上のメリットをもたらします。どんな良いことがあるのか、一緒に見ていきましょう。
申請プロセスが簡単になるから
手書きの申請書や定型文のないメールでの依頼は、申請者にとっても総務部門にとっても手間がかかります。Power Automateで自動化すれば、Teams上で簡単なフォームに入力するだけで申請が完了します。入力ミスも減らせるため、申請者もストレスなく手続きを進められます。
総務部門の負担が軽くなるから
名刺の発注依頼がメールや紙でバラバラに届くと、総務部門は情報の一元化や確認作業に多くの時間を費やします。自動化することで、全ての申請情報が統一されたフォーマットで自動的に集約され、総務部門は依頼内容の確認と発注業務に集中できるようになります。これにより、ルーティンワークから解放され、より重要な業務に時間を使えるようになるでしょう。
発注状況が見えるようになるから
「今、自分の名刺はどうなっているんだろう?」という申請者の疑問に、簡単に答えられるようになります。自動通知によって発注の受理や進捗状況がTeamsに届くことで、申請者は状況をリアルタイムで把握でき、総務部門への問い合わせも減らせます。透明性の高いプロセスは、従業員の満足度向上にも繋がるでしょう。
人的ミスが減り、発注ミスを防止できるから
手作業での情報転記やメールでのやり取りでは、名前の漢字間違いや電話番号の入力ミスなど、発注に関わる人的ミスが発生しがちです。自動化されたフォーム入力と、そこから生成される統一された発注情報は、こうしたヒューマンエラーのリスクを大幅に削減します。正確な情報で名刺が発注されるため、再発注の手間やコストを削減できるでしょう。
管理システムの準備を始めましょう
名刺発注の自動通知システムを構築する前に、いくつか確認し、準備しておくべきことがあります。これらを事前に整理しておくことで、スムーズに自動化を進めることができます。
名刺発注情報の入力方法を決めましょう
従業員が名刺を申請するための方法を決めます。Teams上で利用できる「Microsoft Forms」の活用が最も手軽で自動化に適しています。
Microsoft Formsの活用:従業員が名刺に記載したい情報を入力するフォームを作成します。以下の項目を含めることを検討しましょう。
- 氏名(漢字)
- 氏名(ローマ字)
- 所属部署
- 役職
- 電話番号(内線・代表)
- FAX番号
- メールアドレス
- 郵便番号
- 住所
- 希望枚数
- 備考
- 申請者メールアドレス (Formsの応答者情報から自動取得されるため、必須ではありませんが、確認用に含めても良いでしょう)
SharePointリストの設計をしましょう
Formsから収集した名刺発注情報を保存し、総務部門が管理するためのリポジトリとしてSharePointリストを設計します。リストの列(カラム)は、名刺業者への発注データとして利用しやすいように工夫しましょう。
- 名刺発注リストの作成:
- SharePointサイトにアクセスし、「サイトコンテンツ」から「新しいリスト」を選択します。
- 「空のリスト」を選択し、リスト名(例:
名刺発注依頼)を入力して作成します。 - 必要な列の追加(例):
- タイトル(既定): 申請者氏名(漢字)
- 氏名(ローマ字): テキスト(1行)
- 所属部署: テキスト(1行)
- 役職: テキスト(1行)
- 電話番号: テキスト(1行)
- FAX番号: テキスト(1行)
- メールアドレス: テキスト(1行)
- 郵便番号: テキスト(1行)
- 住所: 複数行テキスト
- 希望枚数: 数値
- 発注ステータス: 選択肢(例:「申請中」「承認待ち」「発注済み」「受領済み」「却下」など)、既定値は「申請中」
- 申請日時: 日付と時刻
- 総務コメント: 複数行テキスト
- 申請者メールアドレス: テキスト(1行)
Teamsでの通知先チャネルを決めましょう
名刺発注の通知や、進捗状況の連絡を行うためのTeamsチャネルを準備しましょう。
- 総務部門向けチャネルの作成: 名刺発注の依頼受付や状況連絡を一元化するために、
総務部_名刺発注といった専用のTeamsチャネルを作成することをお勧めします。このチャネルには、名刺発注を担当する総務部門のメンバーを所属させます。 - 通知先の検討:
- 総務部門への通知: 新しい申請があった際に、総務部門が所属するチャネルへ通知。
- 申請者への通知: 申請が受け付けられたこと、発注が完了したことなどを申請者個人へ通知。
通知メッセージの内容を考えましょう
自動で送信される通知メッセージは、簡潔かつ分かりやすく、必要な情報が過不足なく含まれている必要があります。
- 申請受付通知(申請者向け): 申請が正常に受け付けられたこと、申請内容の確認、今後の流れ。
- 新規申請通知(総務部門向け): 新しい名刺発注申請があったこと、申請者、発注内容の概要、SharePointリストへのリンク。
- 発注完了通知(申請者向け): 名刺の発注が完了したこと、納品予定日(あれば)。
- 受領通知(申請者向け): 名刺が総務部門に届いたこと、受け取り方法。
Power Automateで自動化を設定しましょう(基本編)
Power Automateを使って名刺発注申請から総務部門への通知までのフローを作成していきます。Microsoft Formsの回答をトリガーとして、SharePointリストに記録し、Teamsに通知を送る基本的なフローから見ていきましょう。
フローを作成する場所を決めましょう
Power Automateのウェブサイトにアクセスし、左側のメニューから「作成」を選択します。今回は、特定のイベント(フォームの回答)が発生したときに自動的に実行されるフローなので、「自動化したクラウド フロー」を選択します。
トリガーを設定しましょう
フローのトリガーとは、「いつ」このフローを実行するかを決定するものです。Microsoft Formsで名刺発注申請が送信されたときにフローを実行したいので、トリガーには「新しい応答が送信されるとき (Microsoft Forms)」を選択します。
作成例1:名刺発注フォーム送信時にSharePointリストに登録&総務部門へ通知
ここでは、Microsoft Formsで名刺発注申請が送信された際に、SharePointリストに情報を記録し、総務部門が所属するTeamsチャネルに通知を送るフローの作成手順をご紹介します。
- Power Automateにサインインします。お使いのMicrosoft 365アカウントでPower Automateのウェブサイト(https://make.powerautomate.com/)にアクセスし、サインインします。
- 「作成」から「自動化したクラウド フロー」を選択します。左側のナビゲーションペインにある「作成」をクリックし、表示されるオプションの中から「自動化したクラウド フロー」を選択します。
- フロー名を指定し、トリガーを検索します。フロー名には「名刺発注申請受付通知」など、分かりやすい名前を付けます。「フローのトリガーを選択してください」の検索ボックスに「Forms」と入力し、「新しい応答が送信されるとき (Microsoft Forms)」を選択して「作成」をクリックします。
- トリガーの詳細を設定します。
- フォーム ID: 従業員が名刺を申請するために作成したMicrosoft Formsのフォームを選択します。ドロップダウンリストに表示されない場合は、「カスタム値の入力」を選択し、フォームのID(URLの
formId=以降の部分)を貼り付けます。
- フォーム ID: 従業員が名刺を申請するために作成したMicrosoft Formsのフォームを選択します。ドロップダウンリストに表示されない場合は、「カスタム値の入力」を選択し、フォームのID(URLの
- 新しいステップを追加し、フォームの応答詳細を取得します。「+ 新しいステップ」をクリックします。検索ボックスに「Forms」と入力し、「応答の詳細を取得します (Microsoft Forms)」を選択します。
- フォーム ID: トリガーで選択したフォームと同じものを選択します。
- 応答 ID: 動的なコンテンツのリストから「応答 ID」(「新しい応答が送信されるとき」トリガーからの出力)を選択します。
- 新しいステップを追加し、SharePointリストにアイテムを作成します。「+ 新しいステップ」をクリックします。検索ボックスに「SharePoint」と入力し、「新しいアイテムを作成します (SharePoint)」を選択します。
- サイトのアドレス: 名刺発注リストを作成したSharePointサイトのURLを選択します。
- リスト名: 作成したSharePointリスト(例:
名刺発注依頼)を選択します。 - 各列に値をマッピングします。 Formsの質問項目とSharePointリストの列を対応付けます。
- タイトル: フォームの「氏名(漢字)」の質問に対する回答(動的なコンテンツから選択)
- 氏名(ローマ字): フォームの「氏名(ローマ字)」の質問に対する回答
- 所属部署: フォームの「所属部署」の質問に対する回答
- 役職: フォームの「役職」の質問に対する回答
- 電話番号: フォームの「電話番号」の質問に対する回答
- FAX番号: フォームの「FAX番号」の質問に対する回答
- メールアドレス: フォームの「メールアドレス」の質問に対する回答
- 郵便番号: フォームの「郵便番号」の質問に対する回答
- 住所: フォームの「住所」の質問に対する回答
- 希望枚数: フォームの「希望枚数」の質問に対する回答
- 発注ステータス: 「申請中」(固定値として入力)
- 申請日時:
utcNow()(式から取得) - 申請者メールアドレス: Formsの既定の回答者メールアドレス
Responder's Email - 補足:Formsの質問名とSharePointリストの列名が異なる場合は、対応するものを正しく選択してください。
- 新しいステップを追加し、Teamsに総務部門への通知を投稿します。「+ 新しいステップ」をクリックします。検索ボックスに「Teams」と入力し、「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」を選択します。
- 投稿者: 「Flow bot」を選択します。
- 投稿先: 「チャネル」を選択します。
- チーム: 総務部門が所属するTeamsのチームを選択します。
- チャネル: 名刺発注を担当する総務部門のチャネル(例:
総務部_名刺発注)を選択します。 - メッセージ:
【📢新規名刺発注申請のお知らせ】 @{outputs('応答の詳細を取得します')?['body/r〇〇〇']}様より新しい名刺発注申請がありました。 申請者: @{outputs('応答の詳細を取得します')?['body/r〇〇〇']} (氏名漢字) 所属部署: @{outputs('応答の詳細を取得します')?['body/r〇〇〇']} 希望枚数: @{outputs('応答の詳細を取得します')?['body/r〇〇〇']}枚 詳細確認とステータス更新はこちらから: [SharePointリストへのリンク]@{outputs('新しいアイテムを作成します')?['body/WebUrl']}補足:
r〇〇〇の部分は、実際のFormsの質問IDに置き換えてください。Formsの応答詳細アクションの出力を確認すると、各質問のIDが分かります。@{outputs('新しいアイテムを作成します')?['body/WebUrl']}は、作成されたSharePointリストアイテムへの直接リンクを生成します。
- 新しいステップを追加し、申請者への確認通知を投稿します(オプション)。「+ 新しいステップ」をクリックし、「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクションを追加します。
- 投稿者: 「Flow bot」を選択します。
- 投稿先: 「チャット」を選択します。
- 受信者: フォームの応答詳細から取得した「申請者メールアドレス」を選択します。
- メッセージ:
@{outputs('応答の詳細を取得します')?['body/r〇〇〇']}様 名刺発注申請を受け付けました。 氏名: @{outputs('応答の詳細を取得します')?['body/r〇〇〇']} (漢字) 希望枚数: @{outputs('応答の詳細を取得します')?['body/r〇〇〇']}枚 総務部門より改めてご連絡いたしますので、しばらくお待ちください。
- フローを保存してテストします。画面右上の「保存」をクリックします。保存後、「テスト」をクリックし、「手動」を選択して「テスト」をクリックします。作成したMicrosoft Formsのフォームにテストデータを入力して送信します。
Power Automateのフロー実行履歴を確認し、SharePointリストにアイテムが作成され、Teamsに総務部門と申請者それぞれに通知が届いていることを確認します。
Power Automateで自動化を設定しましょう(応用編)
基本編で作成したフローをさらに便利にするための応用テクニックを見ていきましょう。
発注ステータスの変化を自動で通知しましょう
総務部門がSharePointリストの「発注ステータス」を更新した際に、その変更内容を申請者や他の関係者に自動で通知することで、常に最新の状況を共有できます。
作成例2:発注ステータスの変化を自動で通知するPower Automateフロー(別フロー)
このフローは、SharePointリストのアイテムが変更されたことをトリガーに、ステータスの変更を検知して通知します。
- 新しいフローを「自動化したクラウド フロー」として作成します。
- フロー名:「名刺発注ステータス変更通知」
- トリガー: 「項目が変更または作成されたとき (SharePoint)」を選択します。
- サイトのアドレス: 名刺発注リストのSharePointサイトを選択します。
- リスト名:
名刺発注依頼リストを選択します。
- 新しいステップを追加し、ステータスの変更を検知する条件分岐を設定します。
- 「条件」アクションを追加します。
- 左側の値: 動的なコンテンツのリストから「発注ステータス (変更前)」(トリガーからの出力)を選択します。
- 演算子: 「次の値と等しくない」を選択します。
- 右側の値: 動的なコンテンツのリストから「発注ステータス (変更後)」(トリガーからの出力)を選択します。
- 補足:これにより、「発注ステータス」列の値が変更された場合のみ「はい」のパスに進みます。
- 「はい」のパスに「切り替え」アクションを追加し、ステータスの種類に応じて通知を分岐します。
- 「切り替え」アクションを追加します。
- On: 動的なコンテンツのリストから「発注ステータス (変更後)」(トリガーからの出力)を選択します。
- 各ステータス変更に応じた通知を設定します。
- Case 1: 「承認待ち」になった場合 (総務が申請内容を確認し、承認プロセスに進む場合)
- 承認者への通知フロー(例: Teams承認フロー)をここに組み込むことも可能です。
- Case 2: 「発注済み」になった場合
- 投稿者: Flow bot
- 投稿先: チャット
- 受信者: 申請者のメールアドレス(トリガーの「申請者メールアドレス」から取得)
- メッセージ:
@{triggerOutputs()?['body/Title']}様 名刺の発注が【完了しました】。 納品までしばらくお待ちください。 詳細はこちらをご確認ください: @{triggerOutputs()?['body/WebUrl']}
- Case 3: 「受領済み」になった場合
- 投稿者: Flow bot
- 投稿先: チャット
- 受信者: 申請者のメールアドレス
- メッセージ:
@{triggerOutputs()?['body/Title']}様 名刺が総務部門に【届きました】。 準備ができ次第、ご連絡いたしますので、総務部門までお受け取りにお越しください。 詳細はこちらをご確認ください: @{triggerOutputs()?['body/WebUrl']} - (オプション)総務部門への内部通知: 名刺が届いたことを総務部門内の別のチャネルに通知することもできます。
- Case 4: 「却下」になった場合
- 投稿者: Flow bot
- 投稿先: チャット
- 受信者: 申請者のメールアドレス
- メッセージ:
@{triggerOutputs()?['body/Title']}様 申し訳ございません。名刺の発注申請は【却下されました】。 却下理由: @{triggerOutputs()?['body/総務コメント']} (総務コメント欄に入力されている場合) ご不明な点がございましたら、総務部門までお問い合わせください。
- Case 1: 「承認待ち」になった場合 (総務が申請内容を確認し、承認プロセスに進む場合)
- フローを保存してテストします。SharePointリストの名刺発注アイテムを開き、ステータスを「申請中」→「発注済み」、「発注済み」→「受領済み」などと変更してみて、それぞれの通知がTeamsに届くことを確認します。
発注内容のPDF生成やCSV出力を行う(高度)
総務部門が発注業者に送るための統一された発注書PDFや、複数の発注をまとめたCSVファイルを自動で生成する機能を追加できます。これは「OneDrive for Business」や「データ操作」アクション、「Office Scripts」などを組み合わせる高度な内容になります。
作成例3:発注内容のPDF生成やCSV出力を行うPower Automateフロー(高度)
ここでは、SharePointリストのデータをCSV形式で出力し、Teamsに投稿する簡易的な方法を説明します。PDF生成はさらに複雑になります。
- 新しいフローを「インスタント クラウド フロー」として作成します。
- フロー名:「名刺発注CSVレポート出力」
- トリガー: 「手動でフローをトリガーします」(総務担当者がレポート作成したいときに実行するため)。
- 新しいステップを追加し、SharePointリストから名刺発注データを取得します。「アイテムの取得 (SharePoint)」アクションを追加します。
- サイトのアドレス: 名刺発注リストのSharePointサイトを選択します。
- リスト名:
名刺発注依頼リストを選択します。 - フィルタークエリ(オプション): 特定の期間のデータのみを対象とする場合(例:
発注ステータス eq '申請中'または申請日時 ge '2025-07-01')。
- 取得したデータをCSVテーブル形式に変換します。「データ操作」カテゴリから「CSV テーブルの作成」アクションを選択します。
- From: 「アイテムの取得」アクションの
値を選択します。 - 列: 「自動」(すべての列をCSVに出力)または「カスタム」(特定の列のみを選択し、ヘッダー名を指定)を選択します。発注業者向けに、必要な情報のみをカスタムで出力することをおすすめします。例: 氏名(漢字): Title, 氏名(ローマ字): 氏名(ローマ字), 電話番号: 電話番号, 希望枚数: 希望枚数など
- From: 「アイテムの取得」アクションの
- 新しいステップを追加し、CSVファイルをOneDrive for Businessに作成します。「OneDrive for Business」コネクタの「ファイルの作成」アクションを選択します。
- フォルダーのパス: ファイルを作成したいOneDrive上のフォルダーパスを指定します(例:
/発注データ/)。 - ファイル名:
名刺発注リスト_@{formatDateTime(utcNow(), 'yyyyMMddHHmmss')}.csvのように、日時を付加してユニークなファイル名にします。 - ファイル コンテンツ: 「CSV テーブルの作成」アクションの
出力を選択します。
- フォルダーのパス: ファイルを作成したいOneDrive上のフォルダーパスを指定します(例:
- 新しいステップを追加し、作成したCSVファイルをTeamsに投稿します。「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクションを追加します。
- 投稿者: Flow bot
- 投稿先: チャネル
- チーム: 総務部門が所属するTeamsのチーム
- チャネル: 総務部門のチャネル
- メッセージ:
【CSVレポート】名刺発注データが生成されました。 以下のリンクからダウンロードできます: [CSVダウンロード]@{outputs('ファイルの作成')?['body/WebUrl']} 発注業務にご利用ください。
- フローを保存してテストします。手動でフローを実行し、OneDriveにCSVファイルが作成され、Teamsにそのダウンロードリンクが投稿されることを確認します。
エラー対策とトラブルシューティングを確認しましょう
せっかく作ったフローも、エラーが出たら困りますよね。特に名刺発注のように正確性が求められるフローは、確実に動作することが求められます。よくあるエラーとその対策、そしてトラブルシューティングのポイントをご紹介します。
権限不足のエラーが出た場合
「アクセスが拒否されました」といったエラーメッセージが表示される場合、Power AutomateがFormsの応答を読み取ったり、SharePointリストを操作したり、Teamsにメッセージを送信するための権限が不足している可能性があります。
対策: フローを実行するアカウントが、対象のForms、SharePointリスト、Teamsチャネルに対して適切な権限を持っていることを確認してください。総務部門の担当者、または専用のサービスアカウントがフローを作成・管理するのが望ましいでしょう。
Formsの入力ミスやSharePoint列との不一致の場合
申請者がFormsに入力したデータが、SharePointリストの列のデータ型や形式に合致しない場合、フローがエラーになることがあります。
対策
- Formsでの入力規則の設定: Formsで、電話番号は半角数字のみ、希望枚数は数値のみ、といった入力規則を設定し、入力時点でデータの品質を高めます。
- 選択肢の活用: 所属部署や役職など、固定の選択肢がある項目は、自由入力ではなくドロップダウンリスト形式で選択肢を提供し、表記ゆれを防ぎます。
- Power Automateでのデータ変換: フロー内で、
int()やfloat()関数を使って文字列を数値に変換したり、replace()関数を使って不要な文字を削除したりするなど、明示的なデータ型変換を行うことで、SharePointの列の型と合わせることができます。
通知がTeamsに届かない場合(フローは成功しているのに)
Power Automateの実行履歴ではフローが「成功」しているのに、Teamsに通知が届かない場合があります。
対策
- Teamsの通知設定: 受信側のTeamsで、Flow botからの通知がブロックされていないか、ミュートされていないかなどを確認してください。
- チャネル/チャットの選択ミス: 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する」アクションで、意図したチャネルや受信者が正しく選択されているか、タイプミスがないかを再確認しましょう。
- 接続の正常性: Power Automateの「データ」→「接続」で、Teamsへの接続が正常に確立されているかを確認しましょう。
フローの履歴を確認しましょう
エラーが発生した場合や、フローが意図通りに動作しない場合は、Power Automateのフロー実行履歴を確認することが最も重要です。
- 手順:
- Power Automateの「マイ フロー」から、該当のフローを選択します。
- 「実行履歴」タブをクリックします。
- 失敗した実行、または成功したものの動作が怪しい実行を選択すると、フローの各ステップがどのように実行されたか、どこでエラーが発生したか、そしてエラーメッセージの詳細を確認できます。
- ポイント: 各アクションの「入力」と「出力」を確認することで、どのデータがどのように処理され、どこで問題が発生したのかを詳細に把握できます。特にSharePointリストへの書き込みや読み取りのアクションでエラーが発生している場合、入力データとリストの列定義が一致しているかを重点的に確認しましょう。
セキュリティとアクセス管理を確認しましょう
名刺発注データは、従業員の個人情報や会社の住所・電話番号など、重要な情報を含みます。自動管理システムを構築する際は、セキュリティとアクセス管理に十分な配慮が必要です。
Formsのアクセス設定を適切にしましょう
名刺発注フォームは、組織内の従業員のみが回答できるように制限しましょう。
- 社内限定: 「組織内のユーザーのみが回答できます」に設定し、外部からの不正な申請を防ぎます。
- 匿名回答の禁止: 申請者名や社員番号を正確に取得するため、「名前を記録する」を有効にしましょう。
SharePointリストの権限設定を適切にしましょう
名刺発注リストに保存されたデータは、誰が閲覧・編集できるべきかを厳密に管理する必要があります。
- 申請者: 自分の申請アイテムの「読み取り」権限のみ(またはアクセス不可)。
- 総務部門担当者: 「アイテムの追加」「アイテムの編集」「アイテムの読み取り」権限。
- その他社員: アクセスを制限するか、全くアクセスさせない設定が望ましいでしょう。
- 最小限の原則: 必要な人にのみ最小限の権限を与えましょう。
- グループの活用: 個々のユーザーに権限を付与するのではなく、Active DirectoryグループやMicrosoft 365グループを利用して権限を管理することで、運用が容易になります。
フローの作成と実行権限を管理しましょう
この自動化フローは、会社の重要なデータを扱うため、不用意に作成・変更・実行できないように、適切な権限管理が必要です。
- フロー作成者の制限: 重要なフローの作成権限は、総務部門の担当者や特定のシステム管理者にのみ付与することを検討しましょう。
- 共有の最小化: フローを他のユーザーと共有する際は、実行のみの権限に限定し、共同所有者としての共有は慎重に検討しましょう。共同所有者はフローを編集できるため、意図しない変更のリスクがあります。
個人情報保護への配慮を忘れずに
名刺発注データには、氏名、電話番号、メールアドレス、住所といった個人情報が含まれます。これらの情報の取り扱いには、個人情報保護法などの関連法令や社内規定を遵守するよう細心の注意を払いましょう。
- 利用目的の明確化: 収集する個人情報の利用目的を明確にし、申請者に通知しましょう。
- アクセス制限: 不必要なアクセスを制限し、データの安全な保管に努めましょう。
- 保持期間の検討: データの保持期間を定め、期間経過後は適切に廃棄する運用を検討しましょう。
まとめ
Power Automate、Teams、そしてMicrosoft FormsとSharePointリストを組み合わせることで、名刺発注の申請から情報生成、そして総務部門への自動通知を行う方法について、基本的な設定から応用、エラー対策、そしてセキュリティとアクセス管理まで解説してきました。
この自動化された名刺発注システムは、手動での申請・管理による煩雑な作業やヒューマンエラーのリスクを大幅に削減します。結果として、申請者はスムーズに名刺を入手できるようになり、総務部門はより効率的に発注業務を遂行し、会社全体の生産性向上に貢献できるでしょう。

