Teamsでメッセージが勝手に消える?「アイテム保持ポリシー」が原因かも!その謎と解決策を徹底解説!
Microsoft Teamsを使っていると、「あれ?あのチャットメッセージ、さっきまであったはずなのに消えてる…」「重要な情報が予期せず削除されてしまった!」といった経験はありませんか? 大切な会話履歴や共有されたファイルが、知らないうちに消えてしまうと、情報が失われたり、後で確認できなかったりと、業務に大きな支障が出てしまいますよね。まるで、日記を書いていたのに、ある日突然、過去のページが真っ白になってしまったような状態です。
この「Teamsでメッセージが予期せず削除される」という問題の多くは、実はMicrosoft 365の「アイテム保持ポリシー」という機能が原因となっている可能性があります。これはTeamsの不具合ではなく、組織のセキュリティやコンプライアンスを目的とした「設定」なのです。しかし、設定内容によっては、ユーザーが意図しない形でメッセージが削除されてしまうことがあります。
メッセージが勝手に消える「アイテム保持ポリシー」って何?
「アイテム保持ポリシー」とは、Microsoft 365のデータガバナンス機能の一つで、企業や組織が、メール、ドキュメント、Teamsメッセージなどのデータを一定期間保持したり、あるいは一定期間後に自動的に削除したりするために設定するルールです。これは、法的要件(コンプライアンス)への対応、ディスク容量の管理、情報漏洩リスクの低減などを目的としています。
なぜメッセージが削除されるの?
ポリシーは「保持」と「削除」の2つの側面を持っています。
- 保持期間の終了: 「3年保持し、その後削除する」というポリシーが設定されている場合、メッセージが作成されてから3年が経過すると自動的に削除されます。
- 特定の期間後の削除: 「作成から90日後に削除する」というポリシーが設定されている場合、保持期間は設けられず、指定された期間が経過するとすぐに削除されます。
Teamsのチャットメッセージやチャネルの会話も、このアイテム保持ポリシーの対象となるため、ポリシーの内容によっては、ユーザーが意図せずメッセージが削除されてしまうのです。
どんなメッセージが対象になるの?
アイテム保持ポリシーは、Teamsの以下のコンテンツに適用されます。
- チャネルメッセージ: チーム内の公開されたチャネルの会話。
- チャットメッセージ: 1対1のチャット、グループチャットの会話。
- メディア(添付ファイル): チャットやチャネルに添付されたファイル(これらは通常、OneDriveまたはSharePointに保存されます)。
- 会議の録画: Teams会議の録画データ(Streamに保存されます)。
困ることもあるよね?
- 重要な情報の喪失: 業務上、後から参照する可能性のある情報が失われてしまう。
- コミュニケーションの断絶: 過去の会話履歴が途切れてしまい、文脈が分からなくなる。
- 誤解や混乱: 特定のメッセージが消えたことで、情報共有に混乱が生じる。
- 原因が分かりにくい: ユーザー側からは「なぜ消えたのか」が分かりにくいため、不安や不信感につながる。
まず試したい!簡単な確認とユーザー側の対処法
メッセージが消えてしまった時に、まず試してほしい基本的な確認事項と、ユーザーとしてできる対処法をご紹介します。これは、IT管理者に相談する前の大切なステップです。
「消えた」と思ったメッセージの状況を確認しよう
本当に消えたのか、それとも見つけられないだけなのかを確認しましょう。
「表示と非表示」を切り替える: チャットの場合、非表示になっているだけかもしれません。
Teamsの「チャット」タブで、「チャット」リストの右上にある「フィルター」アイコン(または「…」)をクリックし、「非表示のチャット」がないか確認します。
検索機能を使ってみる: メッセージの一部を覚えているなら、Teamsの検索バーでキーワード検索を試してみましょう。もし検索結果に出てくるなら、完全に削除されたわけではないかもしれません。
消えたメッセージの「期間」を思い出してみよう
もし特定の時期のメッセージがまとめて消えているようであれば、それはアイテム保持ポリシーが適用された可能性が高いです。いつ頃のメッセージが消えたかを覚えておくことで、IT管理者に相談する際の重要な手がかりになります。
チーム所有者に相談してみよう
もしチャネルメッセージが消えた場合、そのチームの所有者も同じ状況に直面している可能性があります。チーム所有者であれば、チームの設定や、場合によってはより上位のIT管理者に相談しやすいため、情報共有してみましょう。
重要なメッセージは「保存済み」にしてみよう
個人の「保存済み」メッセージ機能は、アイテム保持ポリシーの対象外となることが多いです。(ただし、組織の設定によります。一部の厳格なポリシーでは対象となる場合もあります。)個人的に重要なメッセージは、保存済みにしておくことを習慣にすると良いでしょう。
メッセージを「保存済み」にする方法例
- Teamsのチャットまたはチャネルで、保存したいメッセージにマウスカーソルを置きます。
- メッセージの右上に表示される「…(その他のオプション)」をクリックします。
- 「メッセージを保存」を選択します。
- 保存されたメッセージは、Teamsの画面右上にあるあなたのプロフィールアイコンをクリックし、「保存済み」を選択するといつでも確認できます。
もっと深く!原因を探る改善策(IT管理者向け)
この問題は、Microsoft 365のコンプライアンス設定に関わるため、Microsoft 365の全体管理者やコンプライアンス管理者の方による確認と調整が必須になります。ユーザー側で直接解決できることは限られています。
Microsoft 365 コンプライアンスセンターで「アイテム保持ポリシー」を確認しよう
「アイテム保持ポリシー」は、Microsoft 365 コンプライアンスセンターで設定されます。ここで、Teamsに適用されているポリシーがどのように設定されているかを確認することが最も重要です。
アイテム保持ポリシーの確認方法例(IT管理者向け)
- Microsoft 365 コンプライアンスセンター(
compliance.microsoft.com)にサインインします。 - 左側のメニューで「データライフサイクル管理」>「Microsoft 365 の保持」に移動します。
- 「保持ポリシー」タブをクリックし、現在有効になっているポリシーの一覧を確認します。
- Teamsの場所(「Teamsチャネルメッセージ」や「Teamsチャット」など)が対象となっているポリシーを探し、そのポリシーの設定(保持期間、削除のタイミングなど)を確認します。
- 例: 「3年後に項目を削除する」となっている場合、3年経過したメッセージは削除されます。
- 例: 「項目をX年保持し、その後自動的に削除する」
- 例: 「X年後に項目を削除する」(保持期間なしで削除のみ)
- 適用される場所(特定のTeamsチーム、すべてのTeamsなど)も確認します。
ポリシーの設定を見直してみよう
もし現在のポリシーが、組織の実際のニーズや法的要件と合致していない、あるいは意図せずメッセージを削除している場合は、ポリシーの変更を検討します。
- 保持期間の延長: 予期せぬ削除を防ぐために、保持期間を長く設定する。
- 「保持と削除」の設定: 「保持」のみにするか、「削除」のタイミングをより長く設定する。
- ポリシーの適用範囲: 必要に応じて、特定のチームやユーザーにのみポリシーを適用するか、例外を設定する。
- 「非アクティブなチームの削除」ポリシー: 特定の期間非アクティブなTeamsチームを自動的にアーカイブまたは削除するポリシーも存在します。これが有効になっていると、チーム内のメッセージも消える可能性があります。この設定も確認しましょう。
コンプライアンスポリシーの適用には時間がかかる
アイテム保持ポリシーは、設定の変更後、実際に反映されるまでに最大で7日間かかることがあります。ポリシーを変更した場合は、すぐに効果が現れない可能性があることを考慮に入れてください。
ユーザーへの周知徹底を!
もしアイテム保持ポリシーによってメッセージが自動削除される仕組みが組織に導入されている場合、その事実と目的、そして何が、いつ、どのように削除されるのかをユーザーに周知徹底することが非常に重要です。これにより、ユーザーは安心してTeamsを利用し、重要な情報は別途保存するなどの対策を取ることができます。
状況の切り分けと詳細な調査方法(IT管理者向け)
問題の特定と解決をより効率的に行うための、具体的な調査方法をご紹介します。
他のユーザーも同様の問題に直面しているか?
特定のユーザーのメッセージだけが消えるのか、それとも複数のユーザーやチームで同様の問題が発生しているのかを確認しましょう。複数のユーザーで発生している場合は、組織全体のアイテム保持ポリシーが原因である可能性が非常に高いです。
監査ログでメッセージの削除イベントを確認しよう
Microsoft 365の監査ログは、Teams内のメッセージの削除イベントを追跡できます。これにより、どのメッセージが、いつ、誰によって(ポリシーによる自動削除を含む)削除されたかを特定できる場合があります。
確認方法(IT管理者向け): Microsoft 365 コンプライアンスセンターの「監査」または「監査ログ検索」にアクセスし、アクティビティとして「Teamsチャットメッセージの削除」「Teamsチャネルメッセージの削除」などを選択して検索します。これにより、ポリシーによる自動削除イベントも確認できることがあります。
保持ポリシーのアドヒアランスレポートを確認しよう
コンプライアンスセンターには、保持ポリシーがコンテンツにどのように適用されているかを示すレポートがある場合があります。これにより、ポリシーの動作状況を把握できます。
アイテム保持ポリシーを理解し、大切な情報を守ろう!
Teamsでメッセージが予期せず削除されるという問題は、多くの場合、組織で設定された「アイテム保持ポリシー」が原因であることが分かりました。これはTeamsの不具合ではなく、情報ガバナンスのための正当な機能です。
今回ご紹介した「メッセージの保存済み機能の活用」といったユーザー側の対処法から、IT管理者による「コンプライアンスセンターでのアイテム保持ポリシーの確認と変更」「ユーザーへの周知徹底」といった根本的な原因と改善方法があることをご理解いただけたかと思います。
最も重要なのは、組織としてどのような情報をどれくらいの期間保持し、削除するのか、というポリシーを明確にし、それをIT管理者とユーザーが共に理解することです。これにより、大切な情報が予期せず失われることを防ぎ、Teamsをより安全で効率的に活用できるようになります。

