内定者へ入社前情報をTeams・Power Automateで自動案内する!自動化する作成方法

Power Automateで内定者へ入社前情報をTeamsで自動案内する魔法!

「入社に必要な書類が多すぎて案内が大変」「提出期限を過ぎてしまう内定者がいる」「入社前の不安を少しでも解消してあげたい」。このような悩みを抱えていませんか?内定者への丁寧なオンボーディングは、入社後の定着やエンゲージメントに直結する重要なプロセスです。しかし、内定者の数が増えれば増えるほど、手動での情報案内やリマインドは大きな負担になります。

Power AutomateとTeams、そしてSharePointリストを組み合わせることで、内定者への入社前情報案内から提出物のリマインドまでの一連の流れを、効率的に自動化できます。


 

なぜ内定者への入社前情報を自動案内することが大切なのでしょう?

内定者への入社前案内を自動化することは、単なる業務効率化以上の価値を持ちます。どんな良いことがあるのか、一緒に見ていきましょう。

 

内定者の不安を解消し、スムーズな入社をサポートするから

新しい会社への入社は、内定者にとって期待とともに多くの不安を伴います。「何を用意すればいい?」「入社までに何をすればいい?」「誰に聞けばいい?」。これらの疑問に、自動化されたタイムリーな情報案内が答えることで、内定者は安心して入社準備を進められます。必要な情報が適切なタイミングで届くことで、入社時のストレスを軽減し、スムーズなスタートをサポートできるでしょう。

 

人事・総務部門の連絡業務が大幅に減るから

入社案内のメール作成、添付ファイルの準備、個別のリマインド連絡など、内定者への連絡業務は多岐にわたります。内定者の数が増えれば、その負担は計り知れません。自動案内システムを導入することで、これらの定型的な連絡業務から解放され、人事・総務部門は内定者個別の相談対応や、より戦略的なオンボーディングプログラムの企画といった、価値の高い業務に集中できるようになります。

 

情報の確実な伝達と提出物の抜け漏れ防止になるから

手動での案内では、メールの見落としや、添付ファイルの確認漏れなどが発生する可能性があります。また、提出物の期限切れは、入社手続きの遅延に直結します。自動案内システムは、設定されたスケジュールに基づいて確実に情報を届け、必要に応じて提出期限のリマインド通知を送信するため、情報の抜け漏れを防ぎ、スムーズな入社手続きをサポートします。

 

企業イメージが向上し、内定者のエンゲージメントを高めるから

入社前の段階から、会社がテクノロジーを活用してスムーズで丁寧な対応をしてくれることは、内定者に良い企業イメージを与えます。効率的で配慮の行き届いたオンボーディングは、内定者の会社への期待感を高め、入社後のエンゲージメント向上にも繋がるでしょう。これは、優秀な人材の定着においても重要な要素です。


 

管理システムの準備を始めましょう

内定者への入社前情報を自動案内する仕組みを構築する前に、いくつか確認し、準備しておくべきことがあります。これらを事前に整理しておくことで、スムーズに自動化を進めることができます。

 

内定者情報の「置き場所」を決めましょう

内定者への情報案内を行うためには、内定者の氏名、メールアドレス、入社予定日といった基本情報が必要です。ここでは、これらの情報を「SharePointリスト」で管理することを想定します。

  • SharePointリストの作成:
    1. 人事・総務部門用のSharePointサイトを選択または新規作成します。
    2. リスト名(例:内定者管理)で新しいリストを作成します。
    3. 必要な列の追加(例):
      • タイトル(既定): 内定者氏名
      • メールアドレス: テキスト(1行)
      • 入社予定日: 日付と時刻(必須)
      • 担当者: ユーザー列(内定者ごとの担当人事・総務メンバー)
      • 案内ステータス: 選択肢(例:「内定通知済」「入社案内済」「提出物送付済」「入社直前案内済」「入社済」など)、既定値は「内定通知済」
      • 提出物A提出日: 日付と時刻(内定者が提出した日付を記録)
      • 提出物B提出日: 日付と時刻
      • 入社時面談日: 日付と時刻
      • 内定者専用TeamsチャネルURL: ハイパーリンクまたは画像(後述の専用Teamsチャネルへのリンク)
      • 備考: 複数行テキスト

 

入社前情報の「コンテンツ置き場所」を決めましょう

内定者に案内する書類(入社手続案内、就業規則、提出書類テンプレートなど)やWebページをどこに保存するかを決めます。

SharePointドキュメントライブラリの活用:

  • 入社前案内資料などのフォルダを作成し、入社案内のPDF、提出書類のWord/Excelテンプレートなどを保存します。
  • これらの資料は、内定者がいつでもアクセスできるよう、適切な権限設定を行いましょう。

SharePointページやポータルの活用

入社案内に関する情報(入社日のスケジュール、福利厚生の概要、よくある質問など)をまとめた専用のSharePointページやポータルを作成するのも良いでしょう。

 

Teamsでの通知先と情報案内方法を決めましょう

内定者への情報案内や、人事・総務部門への通知を行うTeamsのチャネルや方法を決定します。

内定者個人への通知

Power Automateから内定者個人に直接Teamsチャットでメッセージを送信します。これが最も確実でパーソナルな案内方法です。

(オプション)内定者専用Teamsチャネルの作成

  • 内定者全員が参加する専用のTeamsチャネル(例:2025年度内定者コミュニティ)を作成し、情報共有や内定者同士の交流の場とするのも非常に有効です。
  • この場合、各内定者への通知と並行して、チャネルにも情報案内を投稿します。
  • Power Automateで自動的にチャネルを作成し、内定者をメンバーに追加するフローを組むことも可能ですが、これは高度な連携(Microsoft Graph API)が必要となります。まずは手動作成から始めましょう。

人事・総務部門への通知

入社手続きの進捗状況や、提出物の状況などを共有するチャネル(例:人事部_内定者進捗)を準備します。

 

通知メッセージの内容とタイミングを考えましょう

どのような情報を、どのタイミングで内定者や関係者に通知するかを具体的に計画します。

タイミングの例

  • 内定承諾後、入社予定日の〇日前: 入社前手続きの全体像、提出書類一覧、システムアカウント発行の案内。
  • 入社予定日の〇日前: 提出物Aのリマインド、入社直前面談の案内。
  • 入社予定日の〇日前: 入社当日のスケジュール、持ち物、服装などの最終案内。
  • 提出物受領時: 提出物Aを受け取った旨の確認通知。

通知メッセージの例

  • 案内開始時: 入社前のステップ概要、案内ページへのリンク、人事担当者の連絡先。
  • 提出物リマインド: 提出物の名称、提出期限、提出先(FormsやSharePointフォルダへのリンク)。
  • 最終案内: 入社日時の詳細、集合場所、持ち物、当日の連絡先。

 

Power Automateで自動化を設定しましょう(基本編)

Power Automateを使って内定者への入社前情報案内フローを作成していきます。内定者管理リストに新しい内定者が追加されたことをトリガーに、定期的な案内やリマインドを送信する基本的なフローから見ていきましょう。

 

フローを作成する場所を決めましょう

Power Automateのウェブサイトにアクセスし、左側のメニューから「作成」を選択します。内定者の入社予定日を基準に、定期的に情報を案内するフローなので、「スケジュール済みクラウド フロー」を選択します。

 

トリガーを設定しましょう

フローのトリガーとは、「いつ」このフローを実行するかを決定するものです。ここでは、「毎日特定の時間にフローを実行し、条件に合致する内定者に案内を送る」というスケジュールトリガーを設定します。


作成例1:入社予定日を基準に内定者へ自動で入社前案内を送信

このフローは、毎日実行され、入社予定日までの日数に応じて、内定者へ必要な情報をTeamsチャットで自動案内します。

  1. Power Automateにサインインします。お使いのMicrosoft 365アカウントでPower Automateのウェブサイト(https://make.powerautomate.com/)にアクセスし、サインインします。
  2. 「作成」から「スケジュール済みクラウド フロー」を選択します。左側のナビゲーションペインにある「作成」をクリックし、表示されるオプションの中から「スケジュール済みクラウド フロー」を選択します。
  3. フロー名を指定し、トリガーを設定します。フロー名には「内定者入社前自動案内」など、分かりやすい名前を付けます。
    • 繰り返し間隔:1」日、「」を選択します。
    • 開始時刻: 毎日フローを実行したい時刻(例:09:00)を設定します。
    • 作成」をクリックします。
  4. 新しいステップを追加し、SharePointリストから内定者情報を取得します。「+ 新しいステップ」をクリックします。検索ボックスに「SharePoint」と入力し、「アイテムの取得 (SharePoint)」を選択します。
    • サイトのアドレス: 内定者管理リストを作成したSharePointサイトのURLを選択します。
    • リスト名: 作成したSharePointリスト(例:内定者管理)を選択します。
    • フィルタークエリ(オプション): まだ入社していない内定者のみを対象にする場合。例: 案内ステータス ne ‘入社済’ (「入社済」ではない内定者)
    • 上位の制限(オプション): 一度に処理するアイテム数を制限する場合。
  5. 新しいステップを追加し、取得した各内定者に対して処理を繰り返します。「アプライ トゥー イーチ」コントロールを追加し、「アイテムの取得」アクションの値を選択します。
  6. 「アプライ トゥー イーチ」の中に条件分岐を追加し、入社予定日までの日数を計算して通知内容を決定します。
    • 新しいステップを追加し、入社予定日までの日数を計算する式を設定します。「作成」アクションを追加し、以下の式を入力します。div(sub(ticks(items(‘アプライ_トゥー_イーチ’)?[‘入社予定日’]), ticks(utcNow())), 864000000000)
      • 補足: これは「入社予定日」から現在までの日数を計算します。864000000000は1日のtick数です。この出力を変数として保存しても良いでしょう。
    • 「条件」アクションを追加し、日数に基づいて分岐します。
      • 左側の値: 日数計算の出力(例: outputs('作成'))を選択します。
      • 演算子:次の値と等しい」や「次の値より大きい」「次の値より小さい」などを組み合わせて使用します。
      • 右側の値: 通知を送りたい基準日数(例:30日、14日、7日、1日など)。
  7. 各条件(日数)に応じてTeamsへの通知を投稿します。
    • 例:入社30日前の案内(「はい」のパス)
      • 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション:
        • 投稿者: Flow bot
        • 投稿先: チャット
        • 受信者: 内定者のメールアドレス(SharePointリストの「メールアドレス」列から取得)
        • メッセージ:
          @{items('アプライ_トゥー_イーチ')?['Title']}様
          
          この度はご内定おめでとうございます!
          入社予定日まで約1ヶ月となりました。入社にあたっての準備を進めていきましょう。
          
          ▼入社前案内ページはこちら
          [入社前案内ページ]https://yourcompany.sharepoint.com/sites/hr/newhires/
          (SharePointの入社案内ページやポータルへのURL)
          
          ご不明な点がございましたら、人事担当@{items('アプライ_トゥー_イーチ')?['担当者']?['DisplayName']}までお気軽にご連絡ください。
          
      • (オプション)SharePointリストの「案内ステータス」を更新:
        • 項目を更新します (SharePoint)」アクションで、該当内定者の「案内ステータス」を「入社案内済」などに更新します。これにより、同じ通知が何度も送られるのを防げます。
    • 例:入社7日前のリマインド(別の「条件」の「はい」のパス)
      • 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション:
        • メッセージ:
          @{items('アプライ_トゥー_イーチ')?['Title']}様
          
          入社まで残り1週間となりました。
          提出物Aの提出期限は〇月〇日です。未提出の方は、早めのご提出をお願いいたします。
          
          ▼提出物Aの提出先はこちら
          [提出フォーム]https://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=...
          (FormsやSharePointの提出フォルダへのURL)
          
      • (オプション)提出物未提出者へのリマインド分岐: 提出物Aの提出日を記録する列があれば、その列が空欄である場合にのみリマインドを送る条件を追加できます。
  8. フローを保存してテストします。SharePointリストにテスト用の内定者情報(入社予定日を現在の30日後、14日後などに設定)を登録します。スケジュール実行でフローが動作し、内定者のTeamsに適切な案内やリマインドが届くことを確認します。フローのテスト時には、「テスト」機能で手動実行し、ステップごとの出力を確認しながら進めましょう。

 

アクションを設定しましょう

トリガーが発動したら、次に「何を」するのかを設定します。これがアクションです。

SharePointアクション

  • アイテムの取得」: 内定者管理リストから内定者情報を取得します。
  • 「項目を更新します」: 案内ステータスなどを更新し、通知が重複しないように管理します。

データ操作アクション

「作成」: 日数計算など、一時的なデータ処理に使用します。

Teamsアクション

チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する」: 内定者個人へ、または人事・総務部門のチャネルへ案内やリマインド通知を送信します。

 

通知メッセージのカスタマイズをしましょう

メッセージの内容は、動的なコンテンツを利用して、内定者名、入社予定日、担当者名、各種案内や提出物へのリンクなどを自動的に埋め込むことができます。

  • 内定者名: Title
  • 入社予定日: 入社予定日
  • 担当者名: 担当者/DisplayName
  • 案内ページや提出物へのリンク: 各種SharePointドキュメントやFormsのURL

これらの情報をメッセージ本文に適切に配置することで、受け取った内定者が一目で何の情報か、次は何をすれば良いのかを把握できるように工夫しましょう。特に、各種リンクを分かりやすく提示し、スムーズなアクションを促すことが大切です。


 

Power Automateで自動化を設定しましょう(応用編)

基本編で作成したフローをさらに便利にするための応用テクニックを見ていきましょう。

 

提出物の受領を自動で管理・通知する

内定者が特定の提出物を提出した際(例: Formsで提出完了を申告、SharePointフォルダにファイルをアップロード)に、その提出を自動で検知し、人事・総務部門に通知するとともに、内定者リストの該当項目を更新します。


作成例2:提出物の受領を自動で管理・通知するPower Automateフロー(別フロー)

このフローは、提出物の提出方法によってトリガーが変わります。ここではFormsで提出完了を申告してもらうケースを想定します。

  1. 新しいフローを「自動化したクラウド フロー」として作成します。
    • フロー名:「内定者提出物A受領通知
    • トリガー:新しい応答が送信されるとき (Microsoft Forms)」(提出物Aの提出完了を申告するForms用)を選択します。
  2. トリガーの詳細を設定します。
    • フォーム ID: 提出物Aの提出完了申告用Formsフォームを選択します。
  3. 新しいステップを追加し、フォームの応答詳細を取得します。
    • 応答の詳細を取得します (Microsoft Forms)」アクションを追加します。
  4. 新しいステップを追加し、内定者情報を取得します。フォームから取得したメールアドレスなどをキーに、内定者管理リストから該当の内定者情報を取得します。
    • アイテムの取得 (SharePoint)」アクションを追加します。
    • フィルタークエリ: メールアドレス eq '@{outputs('応答の詳細を取得します')?['body/r〇〇〇']}' (Formsから取得したメールアドレス)
  5. 新しいステップを追加し、内定者リストの該当項目を更新します。
    • 項目を更新します (SharePoint)」アクションを追加します。
    • サイトのアドレス: 内定者管理リストのサイト
    • リスト名: 内定者管理
    • ID: 「アイテムの取得」で取得したアイテムのIDを選択します。
    • 提出物A提出日: utcNow()(現在日時)を設定します。
    • 案内ステータス: 必要に応じて「提出物送付済(一部)」などに更新します。
  6. 新しいステップを追加し、Teamsに人事・総務部門へ通知します。
    • 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション:
      • 投稿者: Flow bot
      • 投稿先: チャネル
      • チーム: 人事・総務部門のチーム
      • チャネル: 人事部_内定者進捗チャネル
      • メッセージ:
        【✅提出物受領のお知らせ】
        
        内定者 @{outputs('応答の詳細を取得します')?['body/r〇〇〇']}様より、提出物Aが提出されました。
        
        詳細はこちら: [SharePointリストへのリンク]@{outputs('アイテムの取得')?['body/value'][0]['WebUrl']}
        
  7. フローを保存してテストします。提出物Aの提出完了申告フォームを送信し、SharePointリストの該当内定者の「提出物A提出日」が更新され、Teamsに通知が届くことを確認します。

 

入社直前面談のスケジュール調整を効率化する

入社予定日の一定期間前になった内定者に対し、担当者との入社直前面談のスケジュール調整を促す通知を自動送信します。Microsoft Bookingsなどのツールと連携させるとよりスムーズです。


作成例3:入社直前面談のスケジュール調整を効率化する

「内定者入社前自動案内」フロー(作成例1)を拡張するか、別フローとして作成します。

  1. 「内定者入社前自動案内」フロー(作成例1)の中に、面談案内用の条件分岐とアクションを追加します。
    • 例えば、入社予定日の14日前になった場合の「条件」分岐の中に設定します。
  2. Teamsに面談案内を投稿します。
    • 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション:
      • 投稿者: Flow bot
      • 投稿先: チャット
      • 受信者: 内定者のメールアドレス
      • メッセージ:
        @{items('アプライ_トゥー_イーチ')?['Title']}様
        
        入社に向けた個人面談のご案内です。
        入社にあたっての疑問点や不安なことなど、担当の人事メンバーとお話しする機会を設けております。
        
        ご希望の面談日時をこちらからご予約ください:
        [面談予約サイト]https://outlook.office.com/bookings/s/your_service_id
        (Microsoft Bookingsや外部予約サイトのURL)
        
        お会いできることを楽しみにしております。
        
  3. (オプション)「面談予約サイト」にMicrosoft Bookingsを利用する場合:
    • Bookingsで「入社前面談」のようなサービスを設定し、人事担当者の空き時間を自動で表示できるようにします。
    • 予約が完了したら、Bookingsの通知設定や、Power AutomateのBookingsコネクタ(「予約が作成されるとき」トリガー)を使って、人事担当者に予約完了を通知するフローを作成することも可能です。
  4. フローを保存してテストします。内定者の入社予定日をテスト用に設定し、フローが動作してTeamsに面談予約の案内が届くことを確認します。

 

エラー対策とトラブルシューティングを確認しましょう

Power Automateフローは、確実に動作することが求められます。特に内定者への連絡は、企業の顔となるため、ミスなく丁寧に行う必要があります。よくあるエラーとその対策、そしてトラブルシューティングのポイントをご紹介します。

 

権限不足のエラーが出た場合

「アクセスが拒否されました」といったエラーメッセージが表示される場合、Power AutomateがSharePointのリストやファイル、Teamsにメッセージを送信するための権限が不足している可能性があります。

対策: フローを実行するアカウントが、対象のSharePointサイト、リスト、ドキュメントライブラリに対して「編集」権限(アイテム作成・更新のため)と、Teamsチャネルへのメッセージ投稿権限、個人チャットへのメッセージ送信権限を持っていることを確認してください。人事・総務部門がフローを作成・管理するのが望ましいでしょう。

 

SharePointリストのデータ型不一致の場合

内定者情報をSharePointリストに登録する際、列のデータ型とフローから送られるデータの型が一致しない場合にエラーが発生することがあります。

対策

  • SharePointリストの列のデータ型と、Power Automateで処理する際のデータ型が一致しているか確認します。
  • formatDateTime() などを使用して、明示的にデータ型を変換・整形するようにしましょう。

 

通知がTeamsに届かない場合(フローは成功しているのに)

Power Automateの実行履歴ではフローが「成功」しているのに、Teamsに通知が届かない場合があります。

対策

  • Teamsの通知設定: 受信者(内定者、人事担当者など)のTeamsアプリの通知設定で、Flow botからの通知がブロックされていないか、ミュートされていないかなどを確認してください。
  • 受信者のメールアドレス: Teamsのチャット通知の場合、受信者のメールアドレスが正確であるかを確認しましょう。
  • 接続の正常性: Power Automateの「データ」→「接続」で、Teamsへの接続が正常に確立されているかを確認しましょう。

 

フローの履歴を確認しましょう

エラーが発生した場合や、フローが意図通りに動作しない場合は、Power Automateのフロー実行履歴を確認することが最も重要です。

手順

  1. Power Automateの「マイ フロー」から、該当のフローを選択します。
  2. 実行履歴」タブをクリックします。
  3. 失敗した実行、または成功したものの動作が怪しい実行を選択すると、フローの各ステップがどのように実行されたか、どこでエラーが発生したか、そしてエラーメッセージの詳細を確認できます。

ポイント: 各アクションの「入力」と「出力」を確認することで、どのデータがどのように処理され、どこで問題が発生したのかを詳細に把握できます。特に日数計算の出力や、条件分岐の評価結果を確認すると良いでしょう。


 

セキュリティとアクセス管理を確認しましょう

内定者情報は、氏名、メールアドレス、電話番号といった個人情報を含むため、その取り扱いには細心の注意が必要です。自動案内システムを構築する際は、セキュリティとアクセス管理に十分な配慮が必要です。

 

SharePointリスト/ドキュメントライブラリの権限設定を適切にしましょう

内定者情報や入社前案内資料が保存されるSharePointサイトやリスト、ドキュメントライブラリの権限は厳密に管理する必要があります。

  • 内定者情報リスト: 人事・総務部門の限られたメンバーにのみ「編集」権限を付与し、他の従業員からのアクセスは制限しましょう。
  • 入社前案内資料: 全内定者が「読み取り」可能であるべきですが、一般従業員や部外者からはアクセスできないように、アクセス許可を設定しましょう。
  • 最小限の原則: 必要な人にのみ最小限の権限を与えましょう。
  • グループの活用: 個々のユーザーに権限を付与するのではなく、Active DirectoryグループやMicrosoft 365グループを利用して権限を管理することで、運用が容易になります。

 

Teamsチャネルの権限設定を適切にしましょう

内定者への情報案内が送信されるTeamsチャネルのメンバーシップも適切に管理しましょう。

  • プライベートチャネルの利用: 内定者専用のチャネルを作成する場合は、必ず「プライベート」チャネルとし、招待された内定者と人事・総務担当者のみがアクセスできるようにしましょう。
  • 通知チャネルの使い分け: 人事・総務部門向けの進捗確認チャネルも、必ずプライベートチャネルとし、関係者以外が閲覧できないようにしましょう。

 

フローの作成と実行権限を管理しましょう

この自動案内フローは、会社の重要な個人情報を扱うため、不用意に作成・変更・実行できないように、適切な権限管理が必要です。

  • フロー作成者の制限: 重要なフローの作成権限は、人事・総務部門の担当者や特定のシステム管理者にのみ付与することを検討しましょう。
  • 共有の最小化: フローを他のユーザーと共有する際は、実行のみの権限に限定し、共同所有者としての共有は慎重に検討しましょう。共同所有者はフローを編集できるため、意図しない変更のリスクがあります。
  • サービスアカウントの利用: フローの実行アカウントが個人アカウントではなく、専用のサービスアカウントであれば、個人の人事異動や退職の影響を受けにくく、権限管理も一元化しやすいでしょう。

 

個人情報保護への配慮を忘れずに

内定者情報は個人情報保護法やその他の関連法令の対象となります。これらの情報の収集、利用、保管、廃棄については、社内規定を遵守し、細心の注意を払いましょう。

  • 利用目的の明確化: 内定者への同意を得る際に、情報の利用目的を明確に伝えましょう。
  • 安全な保管: 不必要なアクセスを制限し、データの安全な保管に努めましょう。
  • 保持期間の検討: 内定者の個人情報の保持期間を定め、期間経過後は適切に廃棄する運用を検討しましょう。

 

まとめ

Power AutomateとTeams、SharePointリストを組み合わせることで、内定者への入社前情報案内を自動化する方法について、基本的な設定から応用、エラー対策、そしてセキュリティとアクセス管理まで、詳細に解説してきました。

この自動案内システムは、内定者が安心して入社準備を進められるようサポートし、人事・総務部門の入社前オンボーディング業務を大幅に効率化します。結果として、内定者のエンゲージメント向上と、人事部門の戦略的な人材育成への貢献に大きく繋がるでしょう。