Power AutomateとTeamsで部署間の情報共有ハブを構築する!
「あの情報、どこの部署が持っているんだっけ?」「他部署の最新の動きが見えにくい」「必要な情報が散らばっていて探すのに時間がかかる」。こんな悩みを感じていませんか?部署間のスムーズな情報共有は、組織全体の生産性と連携を向上させる上で極めて重要です。しかし、メールでのCC漏れや、口頭での情報伝達の限界など、手動での情報共有には多くの課題がつきまといます。
Power AutomateとTeams、そしてSharePointを組み合わせることで、部署間の情報共有を自動化し、情報を見つけやすく、アクセスしやすい「情報共有ハブ」を構築できます。
なぜ部署間の情報共有ハブが大切なのでしょう?
現代のビジネスにおいて、部門間の連携は不可欠です。情報共有ハブの構築がもたらす具体的なメリットについて、一緒に見ていきましょう。
部署間の連携が強まり、サイロ化を防げるから
企業が成長するにつれて、各部署が独立して業務を進める「サイロ化」が進みがちです。これにより、情報が部署内に閉じてしまい、他部署との連携が滞ることがあります。情報共有ハブを構築することで、各部署の重要な情報が自動で集約され、関係する部署へ横断的に共有されます。これにより、部署間の壁が低くなり、組織全体の連携が強化され、よりスムーズな協業を促せるでしょう。
意思決定のスピードと質が向上するから
ビジネスのスピードが加速する中で、迅速な意思決定は企業の競争力を左右します。しかし、必要な情報が分散していたり、手動での情報収集に時間がかかったりすると、意思決定が遅れる原因となります。情報共有ハブは、各部署の最新情報を一元的に集約し、タイムリーに共有するため、関係者が常に正確な情報に基づいた意思決定を行えます。これにより、ビジネスチャンスを逃さず、迅速かつ質の高い判断が可能になるでしょう。
情報の透明性が高まり、見落としを減らせるから
重要な情報が特定のメールフォルダや共有フォルダに埋もれてしまい、必要な人が気づかないという事態は少なくありません。情報共有ハブは、Teamsという日々の業務で頻繁に利用するプラットフォームに情報を集約し、通知を自動化します。これにより、情報の見落としを大幅に減らし、組織全体の情報透明性を高めることができます。誰もが最新の情報にアクセスできる環境は、誤解や認識齟齬を防ぎ、業務の正確性向上にも繋がります。
担当者の業務負担が減り、無駄なコミュニケーションがなくなるから
他部署への情報共有は、メール作成や資料の整理、共有先のリスト確認など、多くの手間がかかります。また、「この情報、誰に共有すればいいんだっけ?」といった判断に迷うこともあります。情報共有ハブを構築することで、これらの定型的な共有作業が自動化され、担当者はルーティンワークから解放されます。また、情報が必要な側も自分で探しに行けるため、「あの情報ありますか?」といった問い合わせが減り、無駄なコミュニケーションを削減できます。
構築システムの準備を始めましょう
部署間の情報共有ハブを構築する前に、いくつか確認し、準備しておくべきことがあります。これらを事前に整理しておくことで、スムーズに自動化を進めることができます。
共有したい情報の「置き場所」を決めましょう
Power Automateが共有したい情報を検知するためには、その情報がどこかに保存されている必要があります。ここでは、SharePointを情報の主要な置き場所として活用します。
SharePointの活用
- 各部署のSharePointサイト: 各部署が普段利用しているSharePointサイト内のドキュメントライブラリやリスト。
- 情報共有ハブ用のSharePointサイト/リスト: 部署横断で共有すべき情報を集約するための専用サイトやリスト。
情報の種類と置き場所の例
- プロジェクトの進捗報告: 各プロジェクトのTeamsチャネルに紐づくSharePointドキュメントライブラリ内のファイルやリスト。
- 部門別月次報告書: 各部署のSharePointサイト内にある特定の報告書フォルダ
- 顧客からの重要フィードバック: カスタマーサポート部門のSharePointリスト
- 新製品情報やプレスリリース: 広報部のSharePointドキュメントライブラリ
- 社内ブログ/ニュース: SharePointのニュース機能
情報共有を行うTeamsの「ハブ」チャネルを決めましょう
部署横断で情報を共有するための中心となるTeamsのチャネルを準備します。
情報共有ハブチャネルの作成
全社_情報共有、部門連携ハブ、プロジェクト横断連絡など、目的と対象範囲に応じたTeamsチャネルを作成します。- このチャネルには、各部署の代表者や、情報共有に関心のあるメンバーを参加させます。
プライベートチャネル vs. パブリックチャネル
- パブリックチャネル: 全従業員に広く共有したい情報の場合(例: 全社ニュース、新製品発表)。
- プライベートチャネル: 特定の部署間のみで共有したい機密性の高い情報の場合(例: 特定プロジェクトの詳細進捗、顧客からの重要フィードバック)。
通知メッセージの内容を考えましょう
自動で送信される通知メッセージは、簡潔かつ分かりやすく、従業員が次の行動に移しやすい情報が過不足なく含まれている必要があります。
- 件名:
【〇〇部より】〇〇に関する最新情報のように、情報元と内容がわかるようにします。 - 情報の種類: プロジェクト進捗、月次報告、顧客フィードバック、ニュースリリースなど、何に関する情報かを明示します。
- 概要: どのような点が更新されたのか、何がポイントなのかを簡潔に示します。
- 元の情報へのリンク: 必ず元のファイル、リストアイテム、Webページなどへの直接リンクを含めます。
- 担当部署/担当者: 質問や詳細確認のための連絡先。
Power Automateで自動化を設定しましょう(基本編)
Power Automateを使って部署間の情報共有ハブを構築するフローを作成していきます。ここでは、SharePointリストに新しい項目が追加されたことをトリガーに、Teamsのハブチャネルへ自動通知を送る基本的なフローから見ていきましょう。
フローを作成する場所を決めましょう
Power Automateのウェブサイトにアクセスし、左側のメニューから「作成」を選択します。今回は、SharePointリストに新しい情報が追加されたときに自動的に実行されるフローなので、「自動化したクラウド フロー」を選択します。
トリガーを設定しましょう
フローのトリガーとは、「いつ」このフローを実行するかを決定するものです。ここでは、各部署が管理するSharePointリスト(例: 営業部_顧客フィードバックリスト、開発部_進捗管理リストなど)に新しい情報が追加されたときにフローを実行したいので、トリガーには「新しい項目が作成されたとき (SharePoint)」を選択します。
作成例1:SharePointリストに情報が追加されたらTeamsハブチャネルへ自動通知
このフローは、特定のSharePointリスト(例: 顧客からのフィードバックを記録するリスト)に新しいアイテムが作成されたことを検知し、部署間の情報共有ハブとなるTeamsチャネルへ通知を送信します。
- Power Automateにサインインします。お使いのMicrosoft 365アカウントでPower Automateのウェブサイト(https://make.powerautomate.com/)にアクセスし、サインインします。
- 「作成」から「自動化したクラウド フロー」を選択します。左側のナビゲーションペインにある「作成」をクリックし、表示されるオプションの中から「自動化したクラウド フロー」を選択します。
- フロー名を指定し、トリガーを検索します。フロー名には「顧客フィードバック_共有ハブ通知」など、分かりやすい名前を付けます。「フローのトリガーを選択してください」の検索ボックスに「SharePoint」と入力し、「新しい項目が作成されたとき (SharePoint)」を選択して「作成」をクリックします。
- トリガーの詳細を設定します。
- サイトのアドレス: 情報源となるSharePointリスト(例:
営業部_顧客フィードバックリスト)が保存されているSharePointサイトのURLを選択します。 - リスト名: 情報源となるSharePointリスト(例:
顧客フィードバック)を選択します。
- サイトのアドレス: 情報源となるSharePointリスト(例:
- 新しいステップを追加し、Teamsに情報共有ハブチャネルへの通知を投稿します。「+ 新しいステップ」をクリックします。検索ボックスに「Teams」と入力し、「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」を選択します。
- 投稿者: 「Flow bot」を選択します。
- 投稿先: 「チャネル」を選択します。
- チーム: 部署間の情報共有ハブとなるTeamsのチームを選択します(例:
全社情報ハブ)。 - チャネル: 情報共有ハブチャネル(例:
情報連携、一般)を選択します。 - メッセージ: ここに通知内容を記述します。SharePointリストから取得した情報を動的なコンテンツとして挿入できます。
【📢新着情報:@{triggerOutputs()?['body/部署名']}より】 新しい顧客フィードバックが届きました。 サービス/製品名: @{triggerOutputs()?['body/サービス名']} フィードバック概要: @{triggerOutputs()?['body/フィードバック概要']} 発生日時: @{formatDateTime(triggerOutputs()?['body/Created'], 'yyyy/MM/dd HH:mm')} 詳細はこちらからご確認ください: @{triggerOutputs()?['body/WebUrl']} ※このフィードバックにご意見・対応策などございましたら、〇〇部(担当:〇〇)までご連絡ください。- 補足:
TitleはSharePointリストの「フィードバックタイトル」列、部署名などはリストの列名に対応します。Createdはリストアイテムの作成日時です。formatDateTime関数は日付の表示形式を整えるために使用します。@{triggerOutputs()?['body/WebUrl']}は、作成されたSharePointリストアイテムへの直接リンクを生成します。
- 補足:
- 重要度: 必要に応じて「標準」または「重要」を選択します。
- フローを保存してテストします。画面右上の「保存」をクリックします。保存後、「テスト」をクリックし、「手動」を選択して「テスト」をクリックします。情報源となるSharePointリスト(例: 顧客フィードバック)に新しいアイテムを手動で登録します。
Power Automateのフロー実行履歴を確認し、Teamsの指定チャネルに通知が届いていることを確認します。
アクションを設定しましょう
トリガーが発動したら、次に「何を」するのかを設定します。これがアクションです。
SharePointアクション:
- 「新しい項目が作成されたとき」: SharePointリストに新しい情報が追加されたことを検知するトリガー。
- 「項目が変更または作成されたとき」: ファイルの更新やリストアイテムの変更を検知するトリガー(後述の応用編で利用)。
- 「ファイルが変更されたとき (プロパティのみ)」: ドキュメントライブラリのファイルが改訂されたことを検知するトリガー(後述の応用編で利用)。
Teamsアクション
「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する」: 集約された情報をTeamsのハブチャネルへ通知として送信します。
通知メッセージのカスタマイズをしましょう
メッセージの内容は、動的なコンテンツを利用して、情報源のリストやファイルから取得した情報(タイトル、概要、更新日時、担当者、リンクなど)を自動的に埋め込むことができます。
- 情報元を示す項目:
部署名、報告タイプなど、情報源を識別できる項目。 - コンテンツの概要:
Title、Summary、概要など、情報の要点を簡潔に。 - 更新日時:
Created、Modified、LastModifiedなど。 - 担当者:
Editor/DisplayName、Created By/DisplayName、担当者など。 - 詳細へのリンク:
WebUrl、{Link}(SharePointリストアイテムやファイルへの直接リンク)。
これらの情報をメッセージ本文に適切に配置することで、受け取った従業員が、どの部署からの情報か、何に関する情報か、そしてどこで詳細を確認できるのかを、一目で把握できるように工夫しましょう。情報過多にならないよう、必要な情報に絞り込み、すぐにアクセスできるリンクを提示することが大切です。
Power Automateで自動化を設定しましょう(応用編)
基本編で作成したフローをさらに便利にするための応用テクニックを見ていきましょう。
複数部署の異なる情報源からの更新をハブに集約する
複数の部署が異なるSharePointリストやドキュメントライブラリに情報を保存している場合、それらの更新をまとめて情報共有ハブチャネルに通知することができます。この場合、情報源ごとに個別のフローを作成し、全て同じハブチャネルに投稿する形が最もシンプルです。
作成例2:複数部署の異なる情報源からの更新をハブに集約する
情報源ごとに個別のフローを作成し、Teamsへの通知ステップを共通の情報共有ハブチャネルに向けます。
- フロー1(営業部からの顧客フィードバック):
- トリガー: 「新しい項目が作成されたとき (SharePoint)」(営業部の顧客フィードバックリスト)
- Teams通知:
全社_情報共有チームの情報連携チャネルへ通知。メッセージ内容は営業部のフィードバックに関する情報。
- フロー2(開発部からの進捗報告):
- トリガー: 「ファイルが変更されたとき (プロパティのみ) (SharePoint)」(開発部の進捗報告書が保存されているドキュメントライブラリ)
- Teams通知:
全社_情報共有チームの情報連携チャネルへ通知。メッセージ内容は開発部の進捗報告に関する情報。
- フロー3(広報部からのプレスリリース):
- トリガー: 「新しい項目が作成されたとき (SharePoint)」(広報部のプレスリリース管理リスト)
- Teams通知:
全社_情報共有チームの情報連携チャネルへ通知。メッセージ内容はプレスリリースに関する情報。
メリット: 各部署は慣れた方法で情報を管理しつつ、その更新が自動的に全社共通のハブチャネルに集約されるため、情報連携の手間がかかりません。
共有する情報の種類に応じてTeams通知の見た目やチャネルを変える
共有する情報の種類(例: 重要度、部署)に応じて、Teams通知のメッセージの重要度を変えたり、通知するチャネルを変えたりすることで、情報の受け手にとっての利便性を高めます。
作成例3:共有する情報の種類に応じてTeams通知の見た目やチャネルを変える
基本編のフローに、情報源や内容を判断する条件分岐を追加します。
- 基本編のフロー(例: 顧客フィードバック_共有ハブ通知)を開きます。
- トリガーの後に「条件」アクションを追加します。
- 左側の値: 顧客フィードバックの
影響度(SharePointリストの列、例: 「高」「中」「低」) - 演算子: 「次の値と等しい」
- 右側の値: 「
高」
- 左側の値: 顧客フィードバックの
- 「はい」のパス(影響度「高」の場合)に、Teams通知アクションを移動し、設定を変更します。
- 重要度: 「重要」に設定。
- メッセージ: 件名に「【緊急影響】」を追加するなど、より緊急性を強調する文言に変更。
- 「いいえ」のパス(影響度「中」「低」の場合)にも、さらに条件分岐(「切り替え」など)を追加し、必要に応じて異なるチャネルに通知します。
- 例えば、影響度「中」の場合は
情報連携チャネルに標準通知、「低」の場合は日常連絡チャネルに通知するといった分岐が可能です。
- 例えば、影響度「中」の場合は
メリット: 重要な情報を見落としにくくし、通知疲れを防ぐことで、従業員の情報感度を高く保てます。
Teamsアダプティブカードで、よりリッチな通知とアクションを可能にする(高度)
Power AutomateとTeamsアダプティブカードを組み合わせることで、通知メッセージをより視覚的に魅力的にし、メッセージ内で直接「詳細を見る」「〇〇部へ問い合わせ」などのアクションボタンを設置できます。
作成例4:Teamsアダプティブカードで、よりリッチな通知とアクションを可能にする(高度)
この機能は、アダプティブカードのJSON構築や、Teamsコネクタの特定のオプションの理解が必要です。
- 基本編のフローを開きます。
- Teamsへの通知アクションを「チャットまたはチャネルにアダプティブ カードを投稿して応答を待機する」に変更します(応答を待つ場合)。
- 投稿先/チーム/チャネル: 基本編と同じ設定。
- メッセージ: アダプティブカードのJSONをここに貼り付けます。
- アダプティブカードのJSON例(顧客フィードバック通知の場合):
JSON
{ "type": "AdaptiveCard", "body": [ { "type": "TextBlock", "text": "📢 新着情報:@{triggerOutputs()?['body/部署名']}より", "wrap": true, "size": "Medium", "weight": "Bolder" }, { "type": "TextBlock", "text": "新しい顧客フィードバックが届きました。", "wrap": true }, { "type": "FactSet", "facts": [ { "title": "サービス/製品名:", "value": "@{triggerOutputs()?['body/サービス名']}" }, { "title": "フィードバック概要:", "value": "@{triggerOutputs()?['body/フィードバック概要']}" }, { "title": "発生日時:", "value": "@{formatDateTime(triggerOutputs()?['body/Created'], 'yyyy/MM/dd HH:mm')}" } ] } ], "actions": [ { "type": "Action.OpenUrl", "title": "詳細を見る", "url": "@{triggerOutputs()?['body/WebUrl']}" }, { "type": "Action.Submit", "title": "この情報にコメントする", "data": { "action": "comment", "itemId": "@{triggerOutputs()?['body/ID']}", "itemUrl": "@{triggerOutputs()?['body/WebUrl']}" } } ], "$schema": "http://adaptivecards.io/schemas/adaptive-card.json", "version": "1.4" } - 補足: アダプティブカードのデザインは
https://adaptivecards.io/designer/で作成・テストできます。
- 新しいステップを追加し、アダプティブカードからの応答を処理します(「この情報にコメントする」ボタンを押された場合)。
- 「アダプティブ カードへの応答の待機」アクションが自動で追加されます。
- 新しいステップを追加し、「条件」アクションでボタンの
actionタイプをチェックします。- 左側の値:
triggerBody()['data']['action'] - 演算子: 「次の値と等しい」
- 右側の値: 「
comment」
- 左側の値:
- 「はい」のパスに、Teamsチャネルへのコメント投稿アクションを追加します。
- 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション:
- 投稿者:
ユーザー(Flow botではなく、ユーザーとしてコメント投稿者名を表示するため) - 投稿先: チャネル (情報共有ハブチャネル)
- メッセージ:
@{outputs('アクションを開始して承認を待機します')?['body/responder/displayName']}さんより、以下のフィードバックへのコメントです: @{outputs('アクションを開始して承認を待機します')?['body/response']} [元のフィードバック]@{triggerOutputs()?['body/WebUrl']}
- 投稿者:
- 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション:
メリット: Teams内で情報を確認し、次のアクション(詳細確認、コメントなど)を直接実行できるため、ユーザーエクスペリエンスが大幅に向上し、情報共有からアクションへの繋がりがよりシームレスになります。
エラー対策とトラブルシューティングを確認しましょう
Power Automateフローは、確実に動作することが求められます。特に部署間の情報共有は、見落としが業務の停滞に繋がるため、信頼性が非常に重要です。よくあるエラーとその対策、そしてトラブルシューティングのポイントをご紹介します。
権限不足のエラーが出た場合
「アクセスが拒否されました」といったエラーメッセージが表示される場合、Power AutomateがSharePointの情報を読み取ったり、Teamsにメッセージを送信したりするための権限が不足している可能性があります。
対策: フローを実行するアカウントが、情報源となるSharePointリスト/ドキュメントライブラリに対して「読み取り」権限、そしてTeamsハブチャネルへのメッセージ投稿権限を持っていることを確認してください。情報ハブの管理者がフローを作成・管理するのが望ましいでしょう。
SharePointリストのデータ型不一致の場合
SharePointリストに情報が登録される際、列のデータ型とフローから送られるデータの型が一致しない場合にエラーが発生することがあります。
対策
- SharePointリストの列のデータ型と、Power Automateで処理する際のデータ型が一致しているか確認します。
formatDateTime()などを使用して、日付や時刻の形式を変換・整形するようにしましょう。
通知がTeamsに届かない場合(フローは成功しているのに)
Power Automateの実行履歴ではフローが「成功」しているのに、Teamsに通知が届かない場合があります。
対策
- Teamsの通知設定: 受信側のTeamsで、Flow botからの通知がブロックされていないか、ミュートされていないかなどを確認してください。
- チャネルの選択ミス: 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する」アクションで、意図したハブチャネルが正しく選択されているか、タイプミスがないかを再確認しましょう。
- 接続の正常性: Power Automateの「データ」→「接続」で、Teamsへの接続が正常に確立されているかを確認しましょう。
フローの履歴を確認しましょう
エラーが発生した場合や、フローが意図通りに動作しない場合は、Power Automateのフロー実行履歴を確認することが最も重要ですされます。
手順
- Power Automateの「マイ フロー」から、該当のフローを選択します。
- 「実行履歴」タブをクリックします。
- 失敗した実行、または成功したものの動作が怪しい実行を選択すると、フローの各ステップがどのように実行されたか、どこでエラーが発生したか、そしてエラーメッセージの詳細を確認できます。
ポイント: 各アクションの「入力」と「出力」を確認することで、どのデータがどのように処理され、どこで問題が発生したのかを詳細に把握できます。特にSharePointからの「新しい項目が作成されたとき」トリガーが期待通りに起動しているか、取得した情報が正しいかを確認しましょう。
セキュリティとアクセス管理を確認しましょう
部署間の情報共有ハブでは、多様な情報が流れるため、そのセキュリティとアクセス管理に十分な配慮が必要です。
SharePoint情報源の権限設定を適切にしましょう
各部署の情報源となるSharePointリストやドキュメントライブラリの権限は、共有する情報の機密性に応じて適切に管理しましょう。
- 情報提供元の部署: 「編集」権限。
- ハブの閲覧者: 共有ハブチャネルの参加者(全従業員または特定のメンバー)には、「読み取り」権限を付与しましょう。
- 最小限の原則: 必要な人にのみ最小限の権限を与えましょう。
Teamsハブチャネルの権限設定を適切にしましょう
情報共有ハブとなるTeamsチャネルのメンバーシップも適切に管理しましょう。
- パブリックチャネルの利用: 全従業員に広く共有したい場合は、パブリックチャネルが適しています。
- プライベートチャネルの利用: 機密性の高い情報を含む場合は、プライベートチャネルとし、必要なメンバーのみを招待しましょう。この場合、通知メッセージの内容にも機密性の配慮が必要です。
フローの作成と実行権限を管理しましょう
この自動化フローは、部署横断の重要な情報を扱うため、不用意に作成・変更・実行できないように、適切な権限管理が必要です。
- フロー作成者の制限: 重要なフローの作成権限は、情報ハブの管理者や特定のシステム管理者にのみ付与することを検討しましょう。
- 共有の最小化: フローを他のユーザーと共有する際は、実行のみの権限に限定し、共同所有者としての共有は慎重に検討しましょう。共同所有者はフローを編集できるため、意図しない変更のリスクがあります。
- サービスアカウントの利用: フローの実行アカウントが個人アカウントではなく、専用のサービスアカウントであれば、個人の人事異動や退職の影響を受けにくく、権限管理も一元化しやすいでしょう。
まとめ
Power AutomateとTeams、SharePointを組み合わせることで、部署間の情報共有ハブを構築し、自動で情報更新を通知する方法について、基本的な設定から応用、エラー対策、そしてセキュリティとアクセス管理まで解説してきました。
この自動化された情報共有ハブは、部署間の連携を強化し、情報のサイロ化を防ぎ、組織全体の情報透明性と意思決定のスピードを向上させるための強力なツールとなるでしょう。結果として、従業員の生産性向上と、組織全体の競争力強化に大きく貢献できます。

