TeamsとPower Automate連携でファイルの承認状況の通知をしたい!作り方を分かりやすく説明

Power AutomateとTeamsでファイルの承認状況を自動通知する!

社内で重要なファイル(企画書、契約書、稟議書など)を共有し、その承認プロセスを進める際、「このファイル、今誰の承認待ちだっけ?」「承認されたのか、まだなのか、いちいち確認しに行くのが面倒…」「承認が遅れていて、次の作業に進めない」。こんな悩みを抱えていませんか?ファイルの承認状況が不透明だと、業務の停滞や手戻りが発生し、プロジェクト全体の遅延に繋がりかねません。

Power AutomateとTeams、そしてSharePointを組み合わせることで、ファイルの承認状況を自動で検知し、関係者へ迅速にTeamsで通知する仕組みを構築できます。


 

なぜファイルの承認状況通知を自動化することが大切なのでしょう?

ファイルの承認状況を可視化し、関係者へ自動通知することは、業務の停滞を防ぎ、生産性を高める上で非常に重要です。どんな良いことがあるのか、一緒に見ていきましょう。

 

承認プロセスが迅速化し、業務の停滞を防げるから

手動での承認依頼や状況確認は、メールの見落としや承認者の多忙により、承認が遅れてしまうリスクがあります。しかし、Power Automateで承認通知を自動化すれば、ファイルのステータスが「承認待ち」になった時点で、承認者や関係者にTeams上で直接通知が届きます。これにより、承認までの時間を大幅に短縮し、次の作業へスムーズに移行できるため、業務全体の停滞を防げます。

 

承認状況が「見える化」され、無駄な問い合わせが減るから

「今、このファイルは誰の承認待ちなんだろう?」「承認されたのか、まだなのか?」といった疑問は、申請者や関連メンバーにとってストレスです。Power Automateによる自動通知は、ファイルの承認依頼が送信されたこと、承認されたこと、却下されたことなど、ステータスの変化をTeamsにリアルタイムで通知します。これにより、関係者は常に最新の承認状況を把握でき、総務部門や承認者への無駄な問い合わせを削減できます。

 

人的ミスが減り、管理の正確性が高まるから

ファイルのバージョン管理の誤りや、承認依頼の漏れ、ステータスの更新忘れなど、手動プロセスでは様々な人的ミスが発生しがちです。自動化されたワークフローは、これらのヒューマンエラーのリスクを大幅に削減します。常に正確な情報に基づいた承認プロセスが実行されるため、ファイル管理の正確性と信頼性が向上し、コンプライアンスの遵守にも貢献できるでしょう。

 

チームの連携が強まり、生産性が向上するから

情報が共有され、透明性が高まることで、チームメンバーはよりスムーズに連携できるようになります。例えば、承認が完了した時点で関連メンバーに通知が届くことで、すぐに次のタスクに取り掛かることができます。また、承認状況のボトルネックが可視化されるため、必要に応じて改善策を講じることができ、チーム全体の生産性向上に繋がるでしょう。


 

管理システムの準備を始めましょう

ファイルの承認状況通知を自動化する仕組みを構築する前に、いくつか確認し、準備しておくべきことがあります。これらを事前に整理しておくことで、スムーズに自動化を進めることができます。

 

承認対象のファイルの「置き場所」を決めましょう

ファイルの共同編集や承認フローを構築するためには、ファイルはOneDrive for BusinessまたはSharePoint Onlineに保存する必要があります。Teamsのファイルタブは、裏側でSharePointと連携していますので、Teamsのチャネルにファイルを保存するのが最も効率的です。

Teamsのチャネルにドキュメントライブラリを作成/活用

  • 承認が必要なファイルを管理するためのTeamsチャネル(例: 企画書承認契約書管理稟議書フロー)を作成するか、既存のチャネルを活用します。
  • 各チャネルには、自動的にSharePoint上のドキュメントライブラリが紐づいています。このドキュメントライブラリの中に、承認対象のファイルを保存します。

 

SharePointドキュメントライブラリに「承認ステータス」を追加しましょう

ファイルの承認ステータスを管理するために、ファイルの保存先となるSharePointドキュメントライブラリに列を追加します。これにより、フローがファイルのステータス変更を検知し、承認プロセスを動かせるようになります。

ドキュメントライブラリに列を追加:商談資料が保存されるSharePointドキュメントライブラリに、以下の列を追加します。

  • 承認ステータス: 選択肢列(例: 編集中承認待ち承認済み却下)。既定値は編集中とします。
  • 承認コメント: 複数行テキスト列(承認者からのコメント用)。
  • 承認者: ユーザー列(承認を実行したユーザーを記録)。

 

承認者と通知先を決めましょう

誰がファイルを承認するのか、そしてどこに通知を送るのかを事前に明確にしておきましょう。

  • 承認者:
    • 特定の個人(例: 部長、チームリーダー)。
    • 特定のAzure ADグループ(例: 企画部承認者グループ)。
    • ファイルの作成者/担当者(フローの実行時に設定)。
  • 通知先:
    • 承認依頼: 承認者個人または承認者グループのTeamsチャット。
    • 承認結果: 申請者(ファイル作成者)のTeamsチャット、関連するTeamsチャネル(例: 企画書管理チャネル、プロジェクトチャネル)。

通知メッセージの内容を考えましょう

自動で送信される通知メッセージは、簡潔かつ分かりやすく、従業員が次の行動に移しやすい情報が過不足なく含まれている必要があります。

  • 承認依頼通知(承認者向け): 申請者、ファイル名、更新日、承認・却下アクションボタン、承認コメント入力欄。
  • 承認完了通知(申請者向け): ファイル名、承認結果(承認/却下)、承認者、承認コメント、ファイルへのリンク。
  • チャネルへの全体通知(オプション): ファイル名、承認結果、ファイルへのリンク。

 

Power Automateで自動化を設定しましょう(基本編)

Power Automateを使ってファイルの承認状況通知フローを作成していきます。ファイルのステータスが「承認待ち」に変更されたことをトリガーに、承認依頼を送信し、結果をTeamsに通知する基本的なフローから見ていきましょう。

フローを作成する場所を決めましょう

Power Automateのウェブサイトにアクセスし、左側のメニューから「作成」を選択します。今回は、SharePointのドキュメントのプロパティが変更されたときに自動的に実行されるフローなので、「自動化したクラウド フロー」を選択します。

トリガーを設定しましょう

フローのトリガーとは、「いつ」このフローを実行するかを決定するものです。ここでは、ファイルの「承認ステータス」が承認待ちに変更されたときにフローを実行します。トリガーには「項目が変更または作成されたとき (SharePoint)」を選択します。


作成例1:ファイルのステータスが「承認待ち」になったらTeamsで承認を依頼

このフローは、SharePointドキュメントライブラリ内のファイルの「承認ステータス」列が「承認待ち」になったことを検知し、承認者にTeamsで承認依頼を送信します。

  1. Power Automateにサインインします。お使いのMicrosoft 365アカウントでPower Automateのウェブサイト(https://make.powerautomate.com/)にアクセスし、サインインします。
  2. 「作成」から「自動化したクラウド フロー」を選択します。左側のナビゲーションペインにある「作成」をクリックし、表示されるオプションの中から「自動化したクラウド フロー」を選択します。
  3. フロー名を指定し、トリガーを検索します。フロー名には「ファイル承認状況通知フロー」など、分かりやすい名前を付けます。「フローのトリガーを選択してください」の検索ボックスに「SharePoint」と入力し、「項目が変更または作成されたとき (SharePoint)」を選択して「作成」をクリックします。
  4. トリガーの詳細を設定します。
    • サイトのアドレス: 承認対象のファイルが保存されているTeamsチャネルに紐づくSharePointサイトのURLを選択します(例: Teamsチャネルの「ファイル」タブの「SharePointで開く」からURLを確認できます)。
    • リスト名: 承認対象のファイルが保存されているドキュメントライブラリを選択します(例: ドキュメント企画書管理)。
  5. 新しいステップを追加し、ステータスの変更を検知する条件分岐を設定します。
    • 条件」アクションを追加します。
    • 左側の値: 動的なコンテンツのリストから「承認ステータス 値」(トリガーからの出力、新しい値)を選択します。
    • 演算子:次の値と等しい」を選択します。
    • 右側の値:承認待ち」と入力します。
    • 補足: これにより、ファイルの承認ステータスが「承認待ち」になった場合のみ「はい」のパスに進みます。
  6. 「はい」のパスに「アクションを開始して承認を待機します (承認)」アクションを追加します。「+ アクションの追加」をクリックし、検索ボックスに「承認」と入力し、「アクションを開始して承認を待機します」を選択します。
    • 承認の種類:最初の応答」(いずれか1人の承認者が応答すればOK)または「全員が承認」(指定した全員が承認しないと先に進まない)を選択します。
    • タイトル: ファイルの承認依頼: @{triggerOutputs()?['body/Title']} (TitleはSharePointのファイル名です)
    • 割り当て先: 承認者のメールアドレスを入力します。複数人の場合はカンマ区切りです。(例: approver@yourcompany.com
    • 詳細:
      以下のファイルの承認をお願いいたします。
      
      ファイル名: @{triggerOutputs()?['body/Title']}
      申請者: @{triggerOutputs()?['body/Editor/DisplayName']} (最終更新者を表示)
      最終更新日時: @{formatDateTime(triggerOutputs()?['body/Modified'], 'yyyy/MM/dd HH:mm')}
      
      資料の確認はこちら: @{triggerOutputs()?['body/{Link}']}(SharePointのファイルリンク)
      
    • 項目へのリンク: @{triggerOutputs()?['body/{Link}']} (SharePointのファイルへの直接リンク)
    • 項目への説明: 資料を確認し、承認または却下してください。
  7. 新しいステップを追加し、承認結果によって処理を分岐します。「+ 新しいステップ」をクリックし、「条件」アクションを追加します。
    • 左側の値:アクションを開始して承認を待機します」アクションのOutcomeを選択します。
    • 演算子:次の値と等しい
    • 右側の値:Approve」と入力します。
  8. 「はい」のパス(承認された場合)に、SharePointアイテムの更新とTeams通知アクションを追加します。
    • 「項目を更新します (SharePoint)」アクション:
      • サイトのアドレス: SharePointサイトのURL
      • リスト名: ドキュメント(または設定したライブラリ名)
      • ID: トリガーのIDを選択します。
      • タイトル: トリガーのTitleを選択(既存値を維持)
      • 承認ステータス:承認済み」を選択します。
      • 承認コメント:アクションを開始して承認を待機します」アクションのResponses Commentsを選択します。
      • 承認者:アクションを開始して承認を待機します」アクションのResponses Approver Nameを選択します。
    • 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション(申請者向け):
      • 投稿先: チャット
      • 受信者: トリガーのEditor Email(最終更新者のメールアドレス)を選択します。
      • メッセージ:
        @{triggerOutputs()?['body/Editor/DisplayName']}様
        
        申請されたファイル「@{triggerOutputs()?['body/Title']}」が【承認されました】。
        承認者: @{outputs('アクションを開始して承認を待機します')?['body/responses'][0]['approver/displayName']}
        承認コメント: @{outputs('アクションを開始して承認を待機します')?['body/responses'][0]['comments']}
        
        資料はこちら: @{triggerOutputs()?['body/{Link}']}
        
    • (オプション)「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション(関連チャネル向け):
      • 投稿先: チャネル
      • チーム: 関連するTeamsチーム
      • チャネル: 関連するチャネル(例: 企画部全体
      • メッセージ:
        【ファイル承認完了】ファイル「@{triggerOutputs()?['body/Title']}」の承認が完了しました。
        
        承認ステータス: 承認済み
        最終更新日時: @{formatDateTime(triggerOutputs()?['body/Modified'], 'yyyy/MM/dd HH:mm')}
        
        資料はこちらからご確認ください: @{triggerOutputs()?['body/{Link}']}
        
  9. 「いいえ」のパス(却下された場合)に、SharePointアイテムの更新とTeams通知アクションを追加します。
    • 「項目を更新します (SharePoint)」アクション:
      • 承認ステータス:却下」を選択します。
      • 承認コメント:アクションを開始して承認を待機します」アクションのResponses Commentsを選択します。
      • 承認者:アクションを開始して承認を待機します」アクションのResponses Approver Nameを選択します。
    • 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション(申請者向け):
      • 投稿先: チャット
      • 受信者: トリガーのEditor Email
      • メッセージ:
        @{triggerOutputs()?['body/Editor/DisplayName']}様
        
        申し訳ございません。申請されたファイル「@{triggerOutputs()?['body/Title']}」は【却下されました】。
        承認者: @{outputs('アクションを開始して承認を待機します')?['body/responses'][0]['approver/displayName']}
        却下理由: @{outputs('アクションを開始して承認を待機します')?['body/responses'][0]['comments']}
        
        内容を修正の上、再度申請してください。資料はこちら: @{triggerOutputs()?['body/{Link}']}
        
  10. フローを保存してテストします。
    • Teamsのファイルタブ(SharePointドキュメントライブラリ)に新しいファイル(Word、Excel、PowerPointなど)をアップロードするか、既存のファイルの「承認ステータス」列を「承認待ち」に変更します。
    • Power Automateの実行履歴でフローが起動し、承認者にTeamsで承認依頼が届くことを確認します。
    • 承認依頼に対して「承認」または「却下」を行い、その結果がTeamsに通知され、SharePointの「承認ステータス」が更新されることを確認します。

アクションを設定しましょう

トリガーが発動したら、次に「何を」するのかを設定します。これがアクションです。

承認アクション

アクションを開始して承認を待機します」: Teams上で承認依頼のカードを送信し、承認者からの応答を待ちます。これが承認フローの中心的なアクションです。

SharePointアクション

  • 項目が変更または作成されたとき」: SharePointドキュメントライブラリのファイルのプロパティが変更されたことを検知するトリガー。
  • 項目を更新します」: 承認結果に基づいて、SharePointドキュメントライブラリの「承認ステータス」列を更新します。

Teamsアクション

チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する」: 承認依頼の送信時や、承認結果の通知(申請者へ、チャネルへ)に使用します。

 

通知メッセージのカスタマイズをしましょう

メッセージの内容は、動的なコンテンツを利用して、ファイル名、申請者、承認者、コメントなどを自動的に埋め込むことができます。

  • ファイル名: Title (SharePointリストアイテムのタイトル、ファイル名に相当)
  • 申請者: Editor/DisplayName (SharePointの最終更新者)
  • 承認者: Responses Approver Name (承認アクションの出力)
  • 承認コメント: Responses Comments (承認アクションの出力)
  • ファイルへのリンク: {Link} または WebUrl (SharePointのドキュメントのリンク)

これらの情報をメッセージ本文に適切に配置することで、受け取った人が一目で何のファイルか、誰が承認したのか、結果はどうだったのかを把握できるように工夫しましょう。特に承認依頼では、ファイルへの直接リンクと承認・却下ボタンが重要です。


 

Power Automateで自動化を設定しましょう(応用編)

基本編で作成したフローをさらに便利にするための応用テクニックを見ていきましょう。

 

承認後に資料を特定のフォルダに移動・コピーする

承認が完了したファイルを、「承認済み資料」フォルダや、別部署がアクセスするアーカイブフォルダに自動で移動またはコピーするフローを組み込むことで、ファイルの管理を効率化できます。


作成例2:承認後に資料を特定のフォルダに移動・コピーするPower Automateフロー

「はい」のパス(承認済みの場合)に、ファイルの移動またはコピーアクションを追加します。

  1. 基本編のフローの「はい」のパス(承認された場合)内を開きます。
  2. 「項目を更新します (SharePoint)」アクションの後に、以下のいずれかを追加します。
    • ファイルをコピーする場合:
      • ファイルのコピー (SharePoint)」アクションを追加します。
      • 現在のサイトのアドレス: 現在のSharePointサイト
      • コピー元のファイル: @{triggerOutputs()?['body/{FullPath}']} (SharePointのファイルへのフルパス)
      • 宛先サイトのアドレス: コピー先のSharePointサイト(同じサイトの場合は同じものを選択)
      • 宛先フォルダー: コピー先のフォルダーパス(例: /Shared Documents/承認済み資料/
      • 同じ名前のファイルが既に存在する場合: 「既存のファイルを置き換える」または「エラー」を選択します。
    • ファイルを移動する場合:
      • ファイルの移動 (SharePoint)」アクションを追加します。
      • 現在のサイトのアドレス: 現在のSharePointサイト
      • ファイル: @{triggerOutputs()?['body/{FullPath}']} (SharePointのファイルへのフルパス)
      • 宛先サイトのアドレス: 移動先のSharePointサイト
      • 宛先フォルダー: 移動先のフォルダーパス(例: /Shared Documents/承認済み資料/
      • 宛先ファイル名: @{triggerOutputs()?['body/{FilenameWithExtension}']} (元のファイル名を維持)
      • 同じ名前のファイルが既に存在する場合: 「エラー」を選択します。
  3. フローを保存してテストします。資料を承認し、SharePointの指定フォルダに資料がコピーまたは移動されていることを確認します。

 

定期的に承認待ちのファイルをリマインドする

承認依頼を送ったものの、承認者が忙しくてなかなか対応できない場合のために、一定期間承認されていないファイルを自動でリマインドするフローを追加できます。これは別の「スケジュール済みクラウド フロー」として作成するのが適切です。


作成例3:定期的に承認待ちのファイルをリマインドするPower Automateフロー(別フロー)

このフローは、定期的に実行され、承認待ちのファイルの中から、一定期間(例:24時間以上)承認されていないものを検索し、承認者にTeamsでリマインダーを送信します。

  1. 新しいフローを「スケジュール済みクラウド フロー」として作成します。
    • フロー名:「承認待ちファイルリマインダー
    • 繰り返し: フローを実行したい頻度を設定します。例:毎日、午前9時。
  2. 新しいステップを追加し、SharePointリストから承認待ちのアイテムを取得します。「アイテムの取得 (SharePoint)」アクションを追加します。
    • サイトのアドレス: ファイルが保存されているSharePointサイト
    • リスト名: ドキュメント(または設定したライブラリ名)
    • フィルタークエリ: 承認ステータス eq '承認待ち'
    • 上位の制限: 必要に応じて、取得するアイテム数を制限します。
  3. 新しいステップを追加し、取得した各アイテム(ファイル)に対して処理を繰り返します。「アプライ トゥー イーチ」コントロールを追加し、「アイテムの取得」アクションの値を選択します。
  4. 「アプライ トゥー イーチ」の中に条件分岐を追加し、リマインド対象かチェックします。
    • 条件」アクションを追加します。
    • 左側の値:」タブを選択し、formatDateTime(items('アプライ_トゥー_イーチ')?['Created'], 'yyyy-MM-ddTHH:mm:ssZ') (ファイルが承認待ちになった日時、または作成日時) と入力します。
    • 演算子:次の値より小さい」を選択します。
    • 右側の値:」タブを選択し、addHours(utcNow(), -24) (現在時刻から24時間前) と入力します。
    • 補足: これにより、24時間以上承認待ちのファイルのみ「はい」のパスに進みます。
  5. 「はい」のパスにTeamsへのリマインダー通知アクションを追加します。
    • 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する (Teams)」アクション(承認者向け):
      • 投稿先: チャット
      • 受信者: 承認者のメールアドレス(承認者をSharePointリストの列に持たせていれば、そこから取得できます。なければ固定値で入力)。
      • メッセージ:
        【リマインダー】以下のファイルが承認待ちです。
        
        ファイル名: @{items('アプライ_トゥー_イーチ')?['Title']}
        申請者: @{items('アプライ_トゥー_イーチ')?['Editor']?['DisplayName']}
        申請日時: @{formatDateTime(items('アプライ_トゥー_イーチ')?['Created'], 'yyyy/MM/dd HH:mm')}
        
        ご確認の上、承認をお願いいたします: @{items('アプライ_トゥー_イーチ')?['{Link}']}
        
        • 補足: CreatedはSharePointアイテムの作成日時です。承認依頼が送られた日時を別途記録しておくと、より正確なリマインドが可能です。
  6. フローを保存してテストします。SharePointのファイルの「承認ステータス」を「承認待ち」にし、しばらく待ってからフローを手動で実行し、リマインダーが届くことを確認します。

エラー対策とトラブルシューティングを確認しましょう

Power Automateフローは、確実に動作することが求められます。特にファイルの承認に関わる通知は、業務の円滑な進行に直結するため、信頼性が非常に重要です。よくあるエラーとその対策、そしてトラブルシューティングのポイントをご紹介します。

権限不足のエラーが出た場合

「アクセスが拒否されました」といったエラーメッセージが表示される場合、Power AutomateがSharePointのドキュメントを操作したり、Teamsにメッセージを送信したりするための権限が不足している可能性があります。

対策: フローを実行するアカウントが、対象のSharePointサイトやドキュメントライブラリに対して「編集」権限(ステータス更新やファイル移動のため)と、Teamsチャネルへのメッセージ投稿権限を持っていることを確認してください。ファイル管理の責任者やシステム管理者がフローを作成・管理するのが望ましいでしょう。

 

トリガーが動作しない場合

フローが全く実行されない場合、設定したトリガーの条件が満たされていない可能性があります。

対策

  • SharePointサイト/ライブラリの正確性: トリガーで選択したSharePointサイトとドキュメントライブラリが、実際に更新されるファイルの場所と完全に一致しているか確認しましょう。
  • 列名の確認: 「承認ステータス」など、SharePointの列名がフローの条件で正確に指定されているか確認します。大文字小文字や半角全角の違いに注意してください。
  • テスト更新: フローを保存後、対象のSharePointドキュメントの「承認ステータス」列を「承認待ち」に手動で変更し、Power Automateの「実行履歴」でフローが起動したかを確認しましょう。

 

通知がTeamsに届かない場合(フローは成功しているのに)

Power Automateの実行履歴ではフローが「成功」しているのに、Teamsに通知が届かない場合があります。

対策

  • Teamsの通知設定: 受信側のTeamsで、Flow botからの通知がブロックされていないか、ミュートされていないかなどを確認してください。
  • チャネル/チャットの選択ミス: 「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する」アクションで、意図したチャネルや受信者が正しく選択されているか、タイプミスがないかを再確認しましょう。
  • 接続の正常性: Power Automateの「データ」→「接続」で、Teamsへの接続が正常に確立されているかを確認しましょう。

 

フローの履歴を確認しましょう

エラーが発生した場合や、フローが意図通りに動作しない場合は、Power Automateのフロー実行履歴を確認することが最も重要です。

手順

  1. Power Automateの「マイ フロー」から、該当のフローを選択します。
  2. 実行履歴」タブをクリックします。
  3. 失敗した実行、または成功したものの動作が怪しい実行を選択すると、フローの各ステップがどのように実行されたか、どこでエラーが発生したか、そしてエラーメッセージの詳細を確認できます。

ポイント: 各アクションの「入力」と「出力」を確認することで、どのデータがどのように処理され、どこで問題が発生したのかを詳細に把握できます。特に承認アクションの出力は、承認結果やコメントが含まれているため、入念に確認しましょう。


セキュリティとアクセス管理を確認しましょう

承認対象のファイルは、会社の機密情報や重要なデータを含む場合があります。自動化システムを構築する際は、セキュリティとアクセス管理に十分な配慮が必要です。

SharePointドキュメントライブラリの権限設定を適切にしましょう

承認対象のファイルが保存されるSharePointドキュメントライブラリの権限は厳密に管理する必要があります。

  • 編集権限: ファイル作成者や共同編集者、および承認者など、必要なメンバーにのみ「編集」権限を付与しましょう。
  • 閲覧権限: 資料の内容に応じて、関連部署全体に閲覧を許可するか、特定のプロジェクトメンバーに限定するかを決めましょう。
  • フォルダ単位での管理: 機密性の高い資料は、特定のフォルダに保存し、そのフォルダに対してのみアクセス権限を細かく設定しましょう。

フローの作成と実行権限を管理しましょう

この自動化フローは、会社の重要なファイルを扱うため、不用意に作成・変更・実行できないように、適切な権限管理が必要です。

  • フロー作成者の制限: 重要なフローの作成権限は、ファイル管理の責任者や特定のシステム管理者にのみ付与することを検討しましょう。
  • 共有の最小化: フローを他のユーザーと共有する際は、実行のみの権限に限定し、共同所有者としての共有は慎重に検討しましょう。共同所有者はフローを編集できるため、意図しない変更のリスクがあります。
  • サービスアカウントの利用: フローの実行アカウントが個人アカウントではなく、専用のサービスアカウントであれば、個人の人事異動や退職の影響を受けにくく、権限管理も一元化しやすいでしょう。

監査ログを確認しましょう

Power Automateの実行履歴や、SharePointのファイル変更履歴、Teamsのメッセージログは、誰が、いつ、どのような操作を行ったかの証拠となります。

定期的な確認: これらのログを定期的に確認し、不正な利用や誤動作がないかを監査する体制を構築しましょう。


まとめ

Power AutomateとTeams、SharePointを組み合わせることで、ファイルの承認状況を自動で検知し、関係者へ通知する方法について、基本的な設定から応用、エラー対策、そしてセキュリティとアクセス管理まで、詳細に解説してきました。

この自動化された承認通知システムは、ファイル承認プロセスを迅速化し、業務の停滞を防ぎ、承認状況の透明性を高めるための強力なツールとなるでしょう。結果として、ファイル管理の正確性向上と、組織全体の生産性向上に大きく貢献できます。