米国防総省、硫黄島の星条旗掲揚写真を削除 – DEI方針の影響か
どうしてこの写真が削除されたの?
硫黄島の星条旗掲揚の写真は、第二次世界大戦中の象徴的な瞬間を捉えた歴史的な一枚。1945年2月23日、激戦の末に米軍が硫黄島の摺鉢山(すりばちやま)の頂上に星条旗を掲げた場面を、AP通信のカメラマンが撮影したもの。これはアメリカの戦争記録としても非常に重要な写真で、戦後のアメリカでは英雄の象徴として扱われてきた。
そんな歴史的に価値のある写真が、米国防総省のウェブサイトから削除されたというニュースが広がっている。その理由とされているのが、米軍が推進してきた 「DEI(多様性・公平性・包括性)」 の方針。
国防総省は、DEIの観点から、特定の人種や文化に関わる画像を整理・削除する方針を取っており、この写真もその一環で削除された可能性があると言われている。特に、この写真には 米先住民(ネイティブ・アメリカン)の海兵隊員が写っていた ことが影響したのではないかと報じられている。
でも、なぜそれが削除につながるのか?これが次の疑問だよね。
DEIってそもそも何?なぜ写真と関係があるの?
DEIとは、Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包括性) の略。これは近年、アメリカの政府や企業、教育機関などで積極的に推進されてきた考え方で、簡単に言うと 「すべての人が平等に扱われる社会を目指す」 というもの。
もともとアメリカ軍は歴史的に白人中心だったけど、近年はアフリカ系、アジア系、ヒスパニック系、先住民など、多様な背景を持つ人たちが軍に所属している。DEIの考え方では、こうした マイノリティ(少数派)の権利や歴史を正しく評価し、差別をなくすこと が求められる。
でも、今回の件では 「DEIを守るために歴史的な写真を消すのは本当に正しいのか?」 という疑問が出ている。
先住民の海兵隊員がいたから削除?それっておかしくない?
この写真に写っていた兵士のひとりに、アメリカ先住民(ネイティブ・アメリカン)のアイラ・ヘイズ という人物がいた。彼はピマ族(Pima)という部族出身で、戦後も英雄として語り継がれている。
DEIの方針では、先住民やマイノリティに対する配慮が求められる。でも、それが 「彼が写真に写っているから削除する」 という考え方につながるのは、逆におかしいのでは?と疑問視する声がある。
本来、DEIは多様な文化や歴史を守るためのもの。なのに、先住民が写っているから削除する というのは、DEIの目的と矛盾しているように思えるよね。
しかも、この写真はアメリカの歴史のなかでも特に象徴的なもの。これを削除することは、戦争の記録や歴史そのものを消してしまうことにならないのか?という議論も起きている。
これってアメリカ国内ではどう受け止められているの?
このニュースが広がると、アメリカ国内ではさまざまな意見が出てきた。特に、歴史を守るべきだという声が多い。
・「こんな大切な写真を削除するのは、歴史の改ざんでは?」
・「DEIの目的は平等な社会をつくることなのに、これは逆効果では?」
・「戦争の記録まで消してしまったら、過去の出来事を学ぶことができなくなる」
一方で、DEIを支持する立場の人たちの間でも、今回の削除には疑問の声が多い。多様性を重視することと、歴史的な写真を削除することは 必ずしも同じことではない からね。
これからどうなる?この流れは続くの?
今のところ、国防総省がこの写真を完全に削除したのか、それとも一時的なものなのかははっきりしていない。でも、最近のアメリカでは DEI政策をめぐる見直し が進んでいて、それに関連する動きのひとつではないかと考えられている。
・DEI政策を縮小・廃止する動き → バイデン政権のもとで進められたDEI政策だけど、最近は「行き過ぎている」という批判が増えている。共和党のトランプ前大統領は特にDEI政策に反対していて、「公平性を超えて逆差別になっている」と指摘している。
・歴史的な記録の扱いに関する議論が激化 → 戦争や軍事に関する歴史は、多くの国でセンシティブな問題。特にアメリカでは「英雄」として語られる戦争の記録が、政治的な理由で変更・削除されることに反発する声が多い。
この流れが続けば、ほかの歴史的な写真や資料も削除される可能性がある。たとえば、原爆投下に関する資料や、ベトナム戦争の記録なども見直されるかもしれない。
最後に:本当に大事なのは何?
今回の件を通して、一番考えなければいけないのは 「歴史をどう扱うべきか?」 ということ。
DEIの考え方は、すべての人が平等に扱われる社会をつくるために大切。でも、それが行き過ぎると 「過去の出来事をなかったことにする」 という方向に進んでしまう危険性がある。
歴史的な出来事や戦争の記録は、良いことも悪いことも含めて、未来の世代が学び、考えるために残していくべきもの。だからこそ、ただ削除するのではなく、どのように伝えていくかを議論することが必要 なのかもしれないね。
広島に原爆を投下したB-29爆撃機「エノラ・ゲイ」も削除候補に?
どうして「エノラ・ゲイ」が削除対象になったの?
硫黄島の星条旗掲揚の写真と同様に、米国防総省のウェブサイトから 「エノラ・ゲイ」 に関する情報も削除対象として検討されているという報道がある。エノラ・ゲイは、1945年8月6日に広島へ原子爆弾「リトルボーイ」を投下したB-29爆撃機。世界史において最も重要な軍用機のひとつとして知られている。
しかし、国防総省がエノラ・ゲイを削除対象にした理由が「DEIの観点」だった可能性がある という点が大きな議論を呼んでいる。
「エノラ・ゲイ」の名前が問題?誤解が原因?
報道によると、国防総省が削除対象とした背景には、「ゲイ(Gay)」という単語が含まれているためではないか?」 という疑惑がある。
・「ゲイ(Gay)」は英語で 「同性愛者」 を指す言葉として広く使われている。
・エノラ・ゲイの名前は、爆撃機のパイロット、ポール・ティベッツ大佐の母親の名前 にちなんで命名されたもの。
・しかし、「DEIの観点で誤解され、削除対象にされたのでは?」 という見方が出ている。
もしこの話が本当だとしたら、名前の意味を深く理解せずに削除を進めたということになる。これは 歴史的な無知による過剰な対応 ではないかと批判する声が強まっている。
エノラ・ゲイの歴史的な意義とは?
エノラ・ゲイは、第二次世界大戦を終結させるために 人類史上初めて原爆を投下した爆撃機。広島での原爆投下は約14万人の命を奪い、その後の世界の軍事戦略、核兵器開発、冷戦構造にも大きな影響を与えた。
現在でもエノラ・ゲイの展示は、アメリカ国内の スミソニアン航空宇宙博物館 などで行われており、多くの議論を生んでいる。
・「原爆投下は戦争終結のために必要だった」という意見
・「大量虐殺であり、戦争犯罪だった」という意見
このように意見が分かれるテーマではあるが、エノラ・ゲイが戦争の歴史の重要な部分であることに変わりはない。
アメリカ国内での反応は?
この削除の可能性について、アメリカ国内では賛否が分かれている。
・歴史を消すべきではない派 →「原爆投下が正しかったかどうかは別として、歴史的な事実を削除するのは間違い」
・DEI推進派 →「戦争の記録のなかには、人種差別的な視点が含まれているものもあるため、見直しは必要」
しかし、「名前に『ゲイ』が入っているから削除する」というのが本当ならば、それは単なる勘違いによる過剰反応ではないか?という声が多い。
歴史をどう伝えるべきか?
今回の件で改めて考えなければならないのは、「歴史的な事実をどのように残していくのか?」 ということ。
・DEIの方針で過去の歴史を振り返るのは重要
・しかし、「不適切だと感じるものを削除する」だけでは、未来の世代が正しく学ぶことができなくなる
・歴史の出来事を正しく伝えるために、「消す」のではなく、より深く学べるようにすることが必要
戦争の記録は、どの国にとってもセンシティブなもの。でも、だからこそ、感情的に「削除する」か「残す」かを決めるのではなく、どういう形で未来に伝えるべきかを真剣に考えることが大切なのかもしれないね。
トランプ政権、軍改革とDEIの影響 – どんな方針転換があったのか?
トランプ政権が進めた軍の方針転換とは?
アメリカの軍事政策は、大統領が変わるごとに大きく方向転換することがある。特に トランプ政権(2017年~2021年) では、軍に対する方針が大きく変わった。そのなかでも注目されたのが、DEI(多様性・公平性・包括性)に関する政策の見直し と、特定の軍高官の解任。
・トランプ政権は、軍の「戦闘能力」を重視 し、多様性政策を後退させた
・黒人の軍高官 チャールズ・Q・ブラウン統合参謀本部議長 らを解任
・トランスジェンダーの兵士の除隊を推進(バイデン政権が撤回)
こうした政策変更の背景には、「軍は社会運動の場ではなく、戦う組織であるべき」という考え方がある。
DEIの影響とは?なぜ軍の中で議論が起きている?
バイデン政権(2021年~)に入ると、再び DEIの強化 が進められた。これは、人種、性別、性的指向、障がいの有無などを問わず、軍内で公平な環境を整えることを目指すもの だった。
しかし、DEI政策には賛否両論がある。
・肯定派:「軍でも多様な背景を持つ人が活躍できるようにするべき」
・否定派:「戦闘能力が最優先。多様性を優先すると軍の強さが損なわれる」
トランプ政権は 「軍の役割は戦うこと。社会運動に関わるべきではない」 という立場だったため、DEIを縮小し、軍の伝統的な価値観を重視する方向へ舵を切った。
トランスジェンダー兵士の扱いの変化
トランプ政権では、トランスジェンダーの兵士の新規入隊を禁止 し、すでに在籍している兵士についても 原則除隊 という方針を発表した。
理由として挙げられたのは、以下のような点だった。
・トランスジェンダーの兵士がいることで 軍の運営コストが増加(性別適合手術やホルモン治療などの費用)
・部隊の規律や戦闘準備に影響を与える可能性
一方、バイデン政権に変わると、この方針は撤回され、トランスジェンダーの兵士も自由に入隊・在籍できるようになった。
軍のあり方をめぐる対立
トランプ政権の方針は、軍を「戦う組織」として強化する方向性 を持っていた。
・軍の予算を増やし、新兵器の開発を進めた
・DEIの縮小 → 「公平性」よりも「戦闘能力」を優先 する考え方
・同盟国にも軍事費の負担を求め、アメリカ単独での軍事行動を減らす
この考え方は、特に保守層から支持されたが、リベラル層や軍内の一部からは反発もあった。
バイデン政権になり、DEI政策は再び強化されたものの、トランプ前大統領が再選すれば再び縮小される可能性が高い。
まとめ:軍の未来はどうなる?
軍の役割については、
✔ 戦闘能力を最優先するべきか?
✔ 社会の多様性を軍にも反映させるべきか?
という議論が続いている。
トランプ政権では 「強い軍」 を作るためにDEIを縮小したが、バイデン政権では 「公平な軍」 を目指している。
この議論は、今後の大統領選の結果次第で また大きく変わる可能性がある

