忌引き中の上司に連絡を取る(仕事の内容確認・指示を仰ぐ・許可を得る)マナーは?書き出し締めの挨拶は?注意点は?
上司が忌引き中にもかかわらず、仕事の確認や指示を仰ぐ、あるいは許可を得る必要がある……。このような状況に直面すると、「どうすれば失礼なく連絡できるだろう?」と頭を抱えてしまいますよね。大切な時期だからこそ、最大限の配慮が必要です。ここでは、忌引き中の上司へ連絡する際のマナーや注意点、そして具体的なメールの書き出しから締めまでを解説していきます。
忌引き中の上司への連絡10選
忌引き中の上司へ連絡する際の、件名、書き出し、本文、締めの例文を10パターンご紹介します。状況や緊急度に応じて使い分けてみてください。
最も丁寧かつ一般的なケース
件名: 〇〇案件のご確認(ご都合の良い時に)
本文: 〇〇部長
この度は、心よりお悔やみ申し上げます。 さぞかしお力落としのことと存じます。
このような大変な時期に大変恐縮ではございますが、現在進行中の〇〇案件について、一点だけご確認させていただきたい事項がございます。 添付いたしました資料をご参照いただき、もしよろしければ、部長のお戻りになられてからで構いませんので、ご確認いただけますと幸いです。
お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。 どうぞご無理なさらないでください。
まずはメールにて失礼いたします。
〇〇部 [あなたの氏名]
返信不要を強調
件名: 〇〇プロジェクト進捗のご報告(ご返信は不要です)
本文: 〇〇部長
この度は、誠にご愁傷様でございます。 心よりお悔やみ申し上げます。
大変恐縮ながら、〇〇プロジェクトの現在の進捗状況についてご報告させていただきます。 現状、〇〇までは滞りなく進んでおりますので、ご安心ください。特に部長にご指示を仰ぐ点はございません。 お目通しいただければ幸いです。ご返信は、どうぞお気遣いなく、ご無理なさらないでください。
くれぐれもご自愛くださいませ。
まずはメールにて失礼いたします。
〇〇部 [あなたの氏名]
代理で対応可能な場合
件名: 〇〇案件の件(△△が対応いたします)
本文: 〇〇部長
この度は、心よりお悔やみ申し上げます。 ご家族を亡くされ、さぞお辛いことと存じます。
このような時に大変恐縮ですが、〇〇案件についてご報告申し上げます。 当初、部長にご判断いただく予定だった件ですが、△△部長(または先輩)にご相談し、代理でご対応いただけることになりましたので、ご安心ください。 つきましては、現状と今後の対応方針について、下記にご報告させていただきます。 (※ここに具体的な状況と今後の対応方針を簡潔に記載)
お忙しいところ恐縮ですが、お目通しいただけますと幸いです。 どうぞご無理なさらないでください。
まずはメールにて失礼いたします。
〇〇部 [あなたの氏名]
緊急性が高いが、電話は避ける
件名: 【緊急】〇〇に関するご判断のお願い(〇〇部より)
本文: 〇〇部長
この度は、心よりお悔やみ申し上げます。 ご心労の絶えない日々をお過ごしのことと存じます。
大変恐縮ながら、至急ご判断いただきたい案件がございます。 〇〇プロジェクトの進捗において、本日中に□□の可否をご決定いただく必要があり、その後の工程に大きく影響いたします。 詳細につきましては、添付の資料をご確認いただけますでしょうか。 つきましては、お手数ですが、ご都合の良い時にご指示いただけますと幸いです。
ご多忙の中、大変申し訳ございませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。 くれぐれもご自愛ください。
まずはメールにて失礼いたします。
〇〇部 [あなたの氏名]
具体的な選択肢を提示
件名: 〇〇の件、ご指示を仰ぎたく(A案・B案)
本文: 〇〇部長
この度は、心よりお悔やみ申し上げます。 深くお悲しみの中かと存じます。
このような時に大変恐縮ではございますが、〇〇の件で部長のご指示を仰ぎたく、ご連絡いたしました。 現在、A案とB案のどちらで進めるべきか検討しております。
A案: (メリット・デメリットを簡潔に記載) B案: (メリット・デメリットを簡潔に記載)
お忙しいところ恐縮ですが、ご無理のない時で構いませんので、ご判断いただけますと幸いです。
どうぞご無理なさらないでください。
まずはメールにて失礼いたします。
〇〇部 [あなたの氏名]
過去の指示の再確認
件名: 〇〇の件、念のためご確認いただけますでしょうか
本文: 〇〇部長
この度は、心よりお悔やみ申し上げます。 大変お辛い状況の中と存じます。
大変恐縮ながら、〇〇の件で以前部長よりご指示いただいた内容(20〇〇年〇月〇日付のメールをご参照)について、現在の状況に鑑み、念のため再確認させていただきたくご連絡いたしました。 もし、当時と状況が異なり、新たなご指示が必要な点がございましたら、ご都合の良い時にご教示いただけますと幸いです。 特に変更がなければ、これまでのご指示通り進めさせていただきます。
どうぞご無理なさらないでください。
まずはメールにて失礼いたします。
〇〇部 [あなたの氏名]
許可を得る
件名: 〇〇の件、ご許可いただけますでしょうか
本文: 〇〇部長
この度は、心よりお悔やみ申し上げます。 深くお悲しみの中かと存じます。
大変恐縮ながら、〇〇の件(※具体的に許可を得たい内容)について、部長のご許可をいただきたく、ご連絡いたしました。 これにより、□□の業務を滞りなく進めることが可能となります。
お忙しいところ恐縮ですが、ご無理のない時で構いませんので、ご判断いただけますと幸いです。
どうぞご無理なさらないでください。
まずはメールにて失礼いたします。
〇〇部 [あなたの氏名]
状況報告と今後の見込み
件名: 〇〇案件の進捗と今後の見込み
本文: 〇〇部長
この度は、心よりお悔やみ申し上げます。 お力落としのことと存じます。
大変恐縮ながら、〇〇案件の現在の進捗状況と今後の見込みについてご報告させていただきます。 現状、予定通りに進んでおり、特段の問題はございません。〇月〇日には□□の段階まで進められる見込みです。 ご返信は、どうぞお気遣いなく、お目通しいただければ幸いです。
くれぐれもご自愛くださいませ。
まずはメールにて失礼いたします。
〇〇部 [あなたの氏名]
他部署との連携が必要な場合
件名: 〇〇の件、△△部と連携いたします
本文: 〇〇部長
この度は、心よりお悔やみ申し上げます。 心身ともにお疲れのことと存じます。
このような時に大変恐縮ですが、〇〇の件で△△部との連携が必要な状況となっております。 部長にご確認いただく予定でしたが、△△部の〇〇様にご相談し、直接連携を取り、進める方向で調整いたしました。 詳細につきましては、改めて進捗をご報告させていただきます。
どうぞご無理なさらないでください。
まずはメールにて失礼いたします。
〇〇部 [あなたの氏名]
上司の復帰後、最初の連絡
件名: 〇〇部よりご挨拶申し上げます
本文: 〇〇部長
この度は、心よりお悔やみ申し上げます。 大変お辛い時期をお過ごしになられたことと存じます。
本日、無事にご出社されたと伺い、安堵いたしました。 まずはご挨拶申し上げたく、ご連絡いたしました。 しばらくはお疲れも残ることと存じますので、どうぞご無理なさらないでください。 業務に関するご連絡は、部長が落ち着かれました頃に改めてさせていただきます。
くれぐれもご自愛くださいませ。
まずはメールにて失礼いたします。
〇〇部 [あなたの氏名]
忌引き中の上司への連絡は「最小限」が鉄則
まず大前提として、忌引き中の方へ連絡することは、相手にとって少なからず負担になるという認識を持つことが非常に重要です。忌引きという期間は、ご家族を亡くされた方が、故人を偲び、心身ともに休め、心の整理をするための極めて大切な時間です。このような個人的な、そして深い悲しみの期間に、仕事の話を持ち出すのは、できれば避けたいというのが本音でしょう。ビジネス上の慣習や常識もさることながら、人としての思いやりを最優先に考えるべき場面だと心得てください。
しかし、業務が完全に停止してしまったり、納期が迫っていたりなど、どうしても連絡が必要なケースがあるのも事実です。その場合でも、連絡は必要最小限に留めることを徹底しましょう。この「最小限」とは、単にメールの文字数を減らすということだけではありません。連絡の回数、内容の重要度、そして返信を求める緊急性、これら全てにおいて最小限に抑えるという意味合いを含んでいます。緊急性の低い内容や、自分たちで解決できる可能性のある事項は、上司の復帰を待ってから対応するのが賢明です。本当に今、この連絡をしないと業務に重大な支障が出たり、取り返しのつかない事態になったりするのか、もう一度、深く立ち止まって考えてみてください。もし少しでも迷いがあるならば、連絡を控えるのが無難な判断と言えるでしょう。
連絡手段はどう選ぶ? その選択が示す配慮
連絡手段の選択も、上司への配慮を示す重要なポイントとなります。適切な手段を選ぶことで、相手への負担を軽減し、デリケートな状況への理解を示すことができます。
メールが基本中の基本
電話は、相手の時間を物理的に拘束してしまう媒体です。仮に上司が弔問客への対応中であったり、故人との最期の時間を過ごしている大切な儀式の最中であったりする場合、電話がかかってくることで、その集中を妨げ、多大な迷惑をかけてしまう可能性があります。また、電話に出られなかった場合でも、不在着信履歴が残ることで、一種のプレッシャーを与えてしまうかもしれません。
そのため、忌引き中の上司への連絡は、メールでの連絡を第一に考えるべきです。メールであれば、上司がご自身の都合の良い時、例えば少し落ち着いた時間や、気持ちの整理がついたタイミングで内容を確認することができます。また、返信についても、ご自身のペースで作成できるため、精神的な負担が格段に少なくなります。これにより、上司は自身の状況に合わせて、無理なく情報を受け取り、返答することが可能になるのです。
緊急性が高い場合は電話も視野に、ただし細心の注意を払って
本当に緊急性が高く、一刻を争うような事態であれば、やむを得ず電話をかけることも考えられます。例えば、法的期限が迫っている、安全に関わる問題が発生した、あるいは会社全体に甚大な損害を与える可能性があるといった、極めて限定的な状況に限られます。
しかし、その際も、単に電話をかけるのではなく、事前にメールで「【緊急】〇〇の件につき、至急確認させていただきたく、お電話させていただきます」といった一報を入れておくなど、できる限りの配慮をしましょう。これにより、上司は電話がかかってくることへの心の準備ができ、必要であれば対応に臨むことができます。また、電話がつながらない場合は、しつこく何度もかけ続けるのは絶対に避けてください。留守番電話に要件を簡潔に残すか、再度メールで詳細を連絡するに留めるのが、相手への負担を最小限に抑える賢明な方法です。
連絡する内容、その前に確認すべき「もう一度」の思考プロセス
連絡を行う前に、一度立ち止まり、以下の点を必ず確認する「もう一度」の思考プロセスを踏むことが、上司への配慮を示す上で非常に重要になります。この確認を怠ると、不必要な連絡をしてしまい、結果的に上司の負担を増やすことになりかねません。
代理の担当者はいないか?
上司の忌引き中に、その業務を一時的に引き継いでいる方や、上司の代理として指示を出せる権限を持つ方が社内にいないか、まずは徹底的に確認してみましょう。部署内、関連部署、あるいは人事部などに問い合わせることで、代理の有無が判明する場合があります。もし代理の方がいれば、その方に相談するのが最も適切で、かつ上司への負担がゼロになる最善の対応です。まずは社内で解決策を探る姿勢が求められます。
過去の指示で対応できないか?
現在直面している問題や疑問点について、以前にも同様のケースが発生していなかったか、あるいは過去に上司から具体的な指示を受けていたりしないか、関連資料やこれまでのメールのやり取りをもう一度、入念に確認してみてください。もしかしたら、わざわざ上司に連絡しなくても、既存の情報や指示に基づき、自分で解決できるかもしれません。資料の探し方や過去のメールの検索方法なども再確認し、あらゆる可能性を探りましょう。
自分で判断できる範囲ではないか?
本当に上司の指示や許可が不可欠な内容なのか、もう一度冷静に考えてみてください。自分で判断を下すことが可能な範囲ではないか、あるいは他の同僚や先輩に相談することで解決できないか、改めて検討してみましょう。些細なことや、通常業務の範囲内で判断できるようなことで連絡するのは、上司の貴重な忌引き期間を邪魔する行為に他なりません。自身の業務遂行能力と判断力を最大限に活用し、自律的に解決できる道を探る努力が求められます。
連絡のタイミングは? 相手の日常を想像する
連絡のタイミングも、相手への配慮を示す上で非常に重要です。たとえメールであっても、送る時間帯一つで、相手が感じる印象は大きく変わります。
早朝や深夜は避ける、常識的な時間帯
メールだからといって、早朝や深夜に送るのは絶対に避けましょう。たとえ通知オフにしていても、時間帯によっては精神的な負担や不快感を与える可能性があります。上司がメールチェックをするタイミングは様々ですが、一般的に企業の業務時間内(平日日中、おおよそ午前9時から午後6時頃まで)に送るのが最も無難であり、常識的な配慮と言えます。週末や祝日も、緊急性が高くない限りは避けるべきでしょう。相手のプライベートな時間を尊重する姿勢が問われます。
忌引き明け直後は特に配慮を、復帰後の心境を慮る
上司が会社に復帰された直後も、特に配慮が必要です。忌引き明け直後は、まだご自身の気持ちの整理がついていなかったり、久々の業務で心身ともに疲れていたりする可能性が高いです。また、忌引き中に溜まっていた業務の対応に追われていることも考えられます。そのため、できれば復帰後すぐに連絡するのではなく、数日置いてから連絡するなど、上司が少し落ち着いた頃合いを見計らうのが望ましいです。もし緊急性がある場合は、その旨を簡潔に伝え、かつ相手への気遣いの言葉を添えることを忘れないようにしましょう。
メール作成のポイント
いよいよメールを作成する際の具体的なポイントです。特に、件名と書き出しは、相手が最初に目にする部分であり、あなたの配慮が最も伝わる場所でもあります。
件名:一目でわかるように、かつ配慮の気持ちを込めて
件名は、メールの「顔」とも言える非常に重要な部分です。相手に余計な負担をかけないよう、そしてメールを開く前に内容がおおよそ把握できるように、工夫を凝らしましょう。単に内容を示すだけでなく、相手への配慮を示す言葉を添えることで、より丁寧な印象を与えることができます。
【緊急性】を明記する際の慎重さ 本当に緊急性が高く、すぐにでも上司の確認や判断が必要な場合は、件名に「【緊急】」や「【至急ご確認のお願い】」、「【〇〇の件について(要確認)】」などと明記することで、重要度を効果的に伝えることができます。しかし、ここで強調したいのは、この「緊急」という言葉を安易に使うべきではないということです。本当に緊急なのかどうかを慎重に判断し、必要性が低いにもかかわらず使用すると、狼少年ならぬ「緊急多用者」と見なされ、かえって信頼を損なうことになりかねません。
内容を簡潔に示唆し、返信への配慮も添える 「〇〇の件ご相談(お返事はご都合の良い時に)」のように、何の件であるかを簡潔に示唆しつつ、返信は急がない旨を明記することで、相手に心理的な余裕を与えることができます。これにより、上司は「ああ、このメールは今すぐ返さなくても大丈夫なのだな」と理解し、無理なく対応を検討できるでしょう。
配慮の言葉を添えることで印象を和らげる 「〇〇の件で恐縮ですが」や「〇〇の件、大変恐縮ながら」といった、相手への配慮を示す言葉を件名に入れることで、メールを開く前からあなたの丁寧な姿勢が伝わり、上司の感情的な負担を和らげる効果が期待できます。
【件名の具体的な例】
- 「【緊急】〇〇プロジェクト、今後の方向性について」
- 「〇〇案件、至急確認のお願い(お戻りになられてからで構いません)」
- 「〇〇に関するご相談(〇〇部より、返信は急ぎません)」
- 「〇〇の件、ご指示を仰ぎたく(ご都合の良い時にご確認ください)」
書き出し
書き出しは、相手がメールを読み進める上で、あなたの「心遣い」を最も強く感じる部分です。形式的なビジネスメールとは異なり、相手の心情に深く寄り添う、労いと配慮の言葉を最優先に考えましょう。
何よりもまず、心からのお悔やみの言葉を述べる メールの冒頭で、上司のご家族が亡くなられたことに対する、心からのお悔やみの言葉を述べましょう。これは、社会人としての礼儀であり、人としての思いやりを示す基本中の基本です。「この度は、心よりお悔やみ申し上げます。」「この度は、誠にご愁傷様でございます。」「この度は、訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。」といった表現が適切です。単なる定型文ではなく、その言葉に心を込める意識が重要です。
ご自身の状況を慮る言葉を添え、恐縮の念を伝える 続けて、このような大変な時期に連絡することへの、あなたの恐縮の念を率直に伝えます。「このような時に大変恐縮ではございますが」「ご多忙の折、大変申し訳ございません」「大変お辛い状況の中、恐縮ながらご連絡いたしました」など、相手の心情を深く察している姿勢を示す言葉を添えましょう。この一言があるかないかで、相手が受ける印象は大きく異なります。
返信は急がない旨を明確に伝え、心理的な負担を軽減する そして、最も重要なのが、返信を急いでいないことを明確に伝える一文です。「ご無理のない時で構いませんので」「ご自身の都合の良い時で結構です」「お返事は、落ち着かれてからで問題ございません」といった言葉を添えることで、上司は「今すぐ返信しなければならない」という心理的なプレッシャーから解放されます。この配慮が、上司の精神的な負担を大きく軽減することにつながります。
【書き出しの具体的な例】 「〇〇部長
この度は、心よりお悔やみ申し上げます。 突然のことに、さぞかしお力落としのことと存じます。
このような大変お辛い時期に、大変恐縮ではございますが、〇〇の件でご相談がございます。 ご無理のない時で構いませんので、お手すきの際にご確認いただけますと幸いです。」
メール本文
本文では、上司の貴重な時間を無駄にしないよう、要件を極めて簡潔に、しかし具体的に伝えることを心がけましょう。回りくどい表現や冗長な説明は避け、何について、どのような指示や許可が必要なのかを明確に提示することが求められます。
- 背景を簡潔に説明し、状況を瞬時に把握させる なぜこの件で上司への連絡が必要になったのか、その背景を簡潔かつ論理的に説明します。「現在進行中の〇〇プロジェクトですが、□□の点で進捗が滞っております」といった形で、現状と問題点を端的に示します。上司は多忙な中、状況を早く把握したいと考えているため、結論から入るような構成を意識しましょう。
- 質問や依頼事項を明確にし、選択肢も提示する 何を確認したいのか、どのような指示を仰ぎたいのか、あるいはどのような許可を得たいのかを、具体的に記載します。あいまいな表現は避け、「A案とB案で〇〇の選択を迫られており、どちらの方向性で進めるべきか、部長のご判断を仰ぎたく存じます」のように、具体的な質問形式で提示すると良いでしょう。もし、いくつかの選択肢がある場合は、それらを箇条書きなどで提示し、それぞれのメリット・デメリットも簡潔に添えることで、上司が判断を下しやすくなります。これにより、上司はメールを何度も読み返したり、追加で質問したりする手間が省け、迅速な意思決定につながります。
- 必要な情報を添付し、補足説明は最小限に もし関連資料、データ、あるいは参考となる過去のメールのやり取りなどがある場合は、添付することを忘れずに。本文中にすべてを書ききれない場合でも、添付資料を見れば状況が詳細に把握できるようにしておきましょう。ただし、添付ファイルの容量が大きすぎないか、相手の受信環境(スマートフォンで確認する可能性など)に配慮し、必要最低限のファイルに絞ることも大切です。本文が長くなりすぎると、読む側の負担が増えてしまいます。
- 「こちらで判断する」旨を伝えるのも有効な選択肢 上司の状況によっては、すぐに返信が難しい場合も十分に考えられます。そのような状況でも業務が滞らないように、「もし緊急でご連絡が難しいようでしたら、〇〇の方向で進めさせていただきますが、よろしいでしょうか」といった形で、こちらで判断して業務を進める選択肢も提示しておくのは、非常に有効な一手です。ただし、これはあくまで最終手段として、その判断が会社に大きな影響を与えないか、慎重に検討した上で使用しましょう。これにより、上司は「返信できないと業務が止まってしまう」という無用なプレッシャーから解放されます。
【本文の具体的な例】
「現在進行中の〇〇プロジェクトですが、下記2点の課題により、今後の進め方について部長のご判断を仰ぎたく存じます。
1.A商談における価格交渉の上限設定について 現在、A社との価格交渉が大詰めを迎えております。当初設定していた上限は〇〇万円でしたが、先方からの強い要望により、さらに引き下げる必要がある状況です。 つきましては、下記どちらの対応が適切かご判断をお願いできますでしょうか。 ・案1:上限をさらに△△万円まで引き下げ、本日中に交渉をまとめる ・案2:本日は一旦持ち帰り、週明けに改めて部長とご相談の上、再交渉に臨む
2.B案件の資料作成におけるデザイン方針について B案件の顧客向けプレゼン資料作成を進めておりますが、デザイン方針について、〇〇と□□のどちらのトーンで進めるべきか迷っております。 ・案1:既存資料を踏襲した、堅実でシンプルなデザイン ・案2:最新トレンドを取り入れた、斬新で視覚に訴えるデザイン もしご指示がございましたら、お聞かせいただけますでしょうか。
お忙しいところ恐縮ですが、何卒ご検討いただけますと幸いです。 (※必要であれば、関連資料を添付いたしますので、ご指示ください。)」
締めの言葉
締めの挨拶も、書き出しと同様に、相手への労いと配慮の言葉で締めくくることが重要です。最後まで心遣いを忘れず、相手が安心して過ごせるような配慮を示すことで、あなたの誠意が伝わります。
- 相手の状況を気遣う温かい言葉を添える メールの結びには、「どうぞご無理なさらないでください」「くれぐれもご自愛ください」「心身ともにお疲れが出ませんよう、どうぞご無理なさらずお過ごしください」といった、相手の体調や心情を深く気遣う言葉を添えましょう。これは、ビジネス上の関係性だけでなく、人として相手を思いやる気持ちを示す、非常に大切な表現です。
- 返信への感謝、または返信は不要である旨を再確認 「お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします」といった形で締めるか、あるいは「お返事は、落ち着かれてからで構いませんので、どうぞお気遣いなく」と念を押すのも良いでしょう。これにより、上司は「すぐに返信しなくても大丈夫」という安心感を再度得ることができ、無用なプレッシャーから解放されます。
- 略儀であることを詫びることで丁寧さを強調する 「まずはメールにて失礼いたします」といった言葉を添えることで、本来であれば直接お会いしてご挨拶すべきところを、今回は略儀ながらメールで済ませていることへの詫びを示すことができます。これにより、あなたの丁寧な姿勢をより一層強調し、相手への配慮が行き届いていることを伝えることができます。
- 今後の業務遂行への姿勢を示す もし返信がない場合でも業務を継続する意向がある場合は、「ご連絡が難しいようでしたら、状況を鑑み、こちらで最善を尽くして対応させていただきます」といった一文を添えることで、上司に安心感を与え、あなたが責任をもって業務にあたる姿勢を示すことができます。
【締めの具体的な例】 「この度は、大変お忙しい中、このようなご連絡を差し上げ、重ねてお手数をおかけして申し訳ございません。 どうぞご無理なさらないでください。心よりお見舞い申し上げますとともに、くれぐれもご自愛ください。
まずはメールにて失礼いたします。
〇〇部 [あなたの氏名]」
まとめ
忌引き中の上司への連絡は、「相手への最大限の配慮」が何よりも重要です。形式的なビジネスメールのルールに囚われすぎず、相手の置かれた状況や心情を深く理解し、それに寄り添う姿勢が求められます。連絡を必要最小限に抑え、相手の状況を慮った言葉遣いを心がけ、何よりも返信を急かさない姿勢を明確に示すことが大切になります。

