仄聞(そくぶん)
読み方
そくぶん
意味
間接的に聞き及ぶこと、噂や話を耳に挟むことを指します。確実な情報ではなく、伝聞や風の噂などによる情報であることを示します。
語源
「仄(そく)」は「かすかに」「ほのかに」という意味を持ち、「聞」は「聞く」を指します。この二つが組み合わさり、「かすかに聞き及ぶ」という意味となりました。
言い換えると
- 風の噂で聞く
- 噂に聞く
- 間接的に知る
- 聞き及ぶ
使用する注意点
- フォーマルな場面や書き言葉で使われることが多く、日常会話ではほとんど使われません。
- 伝聞であるため、情報の確実性が低いことを伝えるニュアンスが含まれます。
目上の方に使える言葉?
目上の方にも使用できますが、「仄聞」という言葉自体に謙遜のニュアンスがあるため、そのまま使っても問題ありません。ただし、過度に堅苦しい印象を与えないよう、文脈に配慮が必要です。
ビジネスで適した例文
- 貴社が新規プロジェクトを立ち上げられたと仄聞しております。
- 近日中に重要な会議が予定されていると仄聞いたしました。
- 新製品の発売が近いと仄聞しておりますが、詳細を伺えますでしょうか。
- 社内での方針変更について仄聞しましたが、正式な確認をお願いいたします。
- 御社が業界内で高評価を得ていると仄聞しております。
どういう場面で使う言葉?
- 直接の情報源を持たず、伝聞で得た情報を述べる際
- 相手の事情を丁寧に確認したいとき
- 確実でない情報を控えめに述べる場面
使用した例文を5例
- 新しいサービスが開始されたと仄聞しております。
- 彼が昇進されたと仄聞しましたが、本当ですか?
- 近々イベントが開催される予定と仄聞しております。
- 貴部の成果が評価されていると仄聞しております。
- 御社の新方針について仄聞しましたが、詳細を教えていただけますか。
失礼に当たる使い方
- 伝聞で得た情報を断定的に話し、不確実な情報を誤解させる場合。
- 相手に対して無責任な噂話のように聞こえる表現で使う場合。
- フォーマルでない場面で過度に堅苦しく使い、不自然な印象を与える場合。
英語で言うと?
“I have heard”(聞きました)や “It has come to my attention”(耳にしました)が適しています。
どうしてその単語になったか
“I have heard” は伝聞のニュアンスを直接的に表し、”It has come to my attention” は控えめで丁寧な伝聞の表現として適しています。
英語での使用例
- “I have heard that your company recently launched a new project.”
(御社が最近新しいプロジェクトを開始されたと仄聞しております。) - “It has come to my attention that there will be a meeting next week.”
(来週会議が予定されていると仄聞しております。) - “I heard about the excellent feedback your team received.”
(貴チームが高評価を得たと仄聞しております。) - “It has come to my attention that a new product is being developed.”
(新製品が開発中と仄聞しております。) - “I have heard that the policy changes will take effect soon.”
(方針変更が間もなく実施されると仄聞しております。)