紺屋の明後日
読み方
こうやのあさって
意味
紺屋(染物職人)が、仕事の完成が遅れがちで、催促されるといつも「あさって」と答えてごまかすことから、「約束が当てにならないこと」や「物事の期限が曖昧であること」を指します。
語源
染物は天候に左右されやすく、作業が予定通り進まないことが多かったため、紺屋が仕事の仕上がりを「あさって」と言って先延ばしする様子を風刺した言葉です。
言い換えると
- 当てにならない約束
- 先延ばし
- 期日が不確実
使用する注意点
- 風刺的・比喩的な表現であるため、軽いニュアンスで使われることが多いですが、相手を非難するように使うと不快感を与える可能性があります。
- カジュアルな場面に適しており、ビジネスやフォーマルな場面では直接使用を避けるべきです。
目上の方に使える言葉?
目上の方に直接「紺屋の明後日」という表現を使うのは避けた方が良いです。代わりに「期日が不確実である」「遅延が生じやすい状況」といった表現を用いる方が適切です。
ビジネスで適した例文
- 納期が不確実な場合、明確なスケジュールを提示することが重要です。
- 遅延が生じる可能性がある場合は、事前にお知らせするべきです。
- プロジェクトの進行状況が曖昧にならないよう、こまめな進捗確認を行います。
- 当初の予定に遅れが生じないよう、天候や外部要因を考慮して計画を立てました。
- 納品の遅れが信頼に影響しないよう、事前に調整を行いました。
どういう場面で使う言葉?
- 約束や納期が曖昧で信頼できない状況を表現する際
- 仕事やプロジェクトが遅延する原因や状況を説明する際
- 軽い冗談や風刺的な文脈で、約束の曖昧さを述べる場合
使用した例文を5例
- 紺屋の明後日みたいに、いつまで経っても仕事が終わらない。
- あの会社の納期は、まるで紺屋の明後日だと言われている。
- 紺屋の明後日では困るから、きちんとした納期を教えてください。
- この計画、進捗が紺屋の明後日状態じゃないか?
- 紺屋の明後日と言われないように、早めに準備を進めるべきだ。
失礼に当たる使い方
- 相手の納期遅れを直接批判する際に使用し、不快感を与える場合。
- 目上の方や取引先に対し、皮肉として使う場合。
- ビジネスの正式な場面で、軽いニュアンスの言葉を不用意に使う場合。
英語で言うと?
“Delayed promise”(遅れた約束)や “Tomorrow never comes”(いつまでも来ない明日)が近い表現です。
どうしてその単語になったか
“Delayed promise”は約束が守られない状態を正確に表現し、”Tomorrow never comes”は「あさって」や「未来」の曖昧さを比喩的に表現しています。
英語での使用例
- “It feels like a delayed promise; the deadline keeps changing.”
(それはまるで遅れた約束のようで、締め切りがいつも変わる。) - “The project seems to follow the principle of ‘tomorrow never comes’.”
(そのプロジェクトは「いつまでも来ない明日」のようだ。) - “Their delivery schedule is unreliable, like a delayed promise.”
(彼らの納品スケジュールは遅れた約束のようで信頼できない。) - “We can’t afford to work on a plan that operates on ‘tomorrow never comes’ logic.”
(「いつまでも来ない明日」の論理で動く計画に取り組む余裕はない。) - “The client was frustrated with the delayed promise of completion.”
(クライアントは完了の遅れた約束に苛立っていた。)