批准(ひじゅん)
読み方
ひじゅん
意味
条約や国際協定など、国家間で取り決められた重要な合意事項について、国の最高機関が正式に承認することを指します。国内法的な手続きを経て、国家としてその取り決めを履行する意思を明確にする行為です。
語源
「批」は「判断する」「評価する」を意味し、「准」は「認める」「許可する」という意味を持ちます。この二つが組み合わさり、「内容を精査して認める」という意味になりました。
言い換えると
- 承認する
- 認可する
- 合意を確定する
- 条約を正式に認める
使用する注意点
- 主に国際法や政治の分野で使用される専門的な言葉です。日常会話では使われることは少なく、適切な文脈で使用する必要があります。
- 「批准」は条約や国際協定などの正式な合意を指し、一般的な承認とは異なります。
目上の方に使える言葉?
目上の方にも使用できますが、形式的で公式な場面で使用するのが適切です。「承認」や「同意」に置き換えると柔らかい印象になります。
ビジネスで適した例文
- この条約は、議会での批准を経て正式に発効する予定です。
- 新たな国際協定の批准が、経済関係の強化に寄与します。
- 社内の重要な取り決めについては、経営層の批准が必要です。
- 貿易協定が批准されることで、両国間の関係がさらに深まるでしょう。
- 契約内容を最終的に批准する手続きを進めています。
どういう場面で使う言葉?
- 国家間の条約や国際的な合意事項について議論する場面
- 法律的または政治的な手続きの説明をする際
- 公式な承認を表現する際
使用した例文を5例
- 新しい気候変動条約が多くの国で批准され、実施に向けた動きが加速している。
- 議会は、この条約の批准について慎重に議論を進めています。
- 両国間の貿易協定は、来月中に批准される見通しです。
- 国際的な協力を強化するため、全加盟国による批准が求められています。
- この法案の批准には、多くの政治的なハードルがあるとされています。
失礼に当たる使い方
- 国際的な文脈ではなく、軽い意味で使うことで誤解を招く場合。
- 日常的な承認の意味で使い、正式な手続きの重みが伝わらない場合。
- 非公式な場面で不必要に堅苦しい言葉として使用する場合。
英語で言うと?
“Ratification”(批准)が最も適切です。
どうしてその単語になったか
“Ratification” は特に条約や協定の正式な承認を指す英語の専門用語で、「批准」の意味を正確に表しています。
英語での使用例
- “The treaty requires ratification by all member states to take effect.”
(その条約はすべての加盟国による批准を必要とする。) - “The agreement will be implemented after its ratification by Congress.”
(その協定は議会の批准を受けてから実施される予定だ。) - “The ratification process is crucial for the trade pact to become operational.”
(批准手続きは、その貿易協定が運用可能になるために重要だ。) - “Ratification of the climate accord marks a significant step forward.”
(気候協定の批准は、大きな前進を意味する。) - “The country’s ratification of the treaty was widely welcomed internationally.”
(その国による条約の批准は、国際的に広く歓迎された。)
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