キャスティングボート
読み方
きゃすてぃんぐぼーと
意味
議決において、賛成と反対の票が同数の場合に、結果を決める一票(決定票)のことを指します。また、その決定権を持つ立場や状況を比喩的に表現する際にも使われます。
語源
「キャスティングボート(casting vote)」は英語由来の言葉で、「投票の決定を左右する一票」という意味を持ちます。主に、議長や中立的な立場にある人が持つ権限として用いられます。
言い換えると
- 決定票
- 最終的な判断権
- 決定的な役割
- 運命を左右する一票
使用する注意点
- 比喩的に使用する場合は、文脈に応じてその重要性や影響力を明確に伝える必要があります。
- 日本語としてはカタカナ表記のため、文脈次第では馴染みがない人にとって意味が分かりにくい場合があります。
目上の方に使える言葉?
目上の方に対しても適切に使用できますが、「決定票」「最終的な判断権」など、より明確で説明的な言葉を添えると丁寧です。
ビジネスで適した例文
- 会議では彼がキャスティングボートを握っているため、彼の意見が鍵となります。
- 最終的な判断権を持つ役職にある彼女が、キャスティングボートを行使しました。
- 重要なプロジェクトの方向性について、キャスティングボートをどのように行使するかが注目されています。
- キャスティングボートを持つ取引先との交渉が、成功の鍵を握っています。
- この問題の解決には、議長のキャスティングボートが重要な役割を果たします。
どういう場面で使う言葉?
- 投票や議論が拮抗している状況で、最終的な決定権を示す際
- 組織内で誰かが最終的な判断を下す役割を持つ場合
- 交渉や競争の場で、鍵を握る一手を説明する際
使用した例文を5例
- 議長がキャスティングボートを行使し、最終決定が下された。
- プロジェクトの方向性は、キャスティングボートを持つ上司の判断次第だ。
- キャスティングボートを握る立場にある彼は、最終的な調整を行った。
- 緊迫した状況の中、キャスティングボートがどのように使われるかが注目された。
- キャスティングボートを用いて、チームの意見を一つにまとめた。
失礼に当たる使い方
- 重要な立場にいる人の役割を軽視したり、軽い言葉として使用する場合。
- 文脈を無視して比喩的に使い、誤解を与える場合。
- 非公式な場で正式な決定権を持つ人に対して使い、不敬に感じさせる場合。
英語で言うと?
そのまま “Casting vote” が適切です。
どうしてその単語になったか
「Casting vote」は英語由来の言葉で、直訳で「決定票」を意味します。そのまま英語圏でも通じる表現です。
英語での使用例
- “The chairman exercised his casting vote to break the tie.”
(議長がキャスティングボートを行使して同点を解消した。) - “Her casting vote was crucial in deciding the outcome of the meeting.”
(彼女のキャスティングボートが会議の結果を決定する上で重要だった。) - “The team relied on the manager’s casting vote to finalize the decision.”
(チームはマネージャーのキャスティングボートに頼って決定を最終化した。) - “In the event of a tie, the casting vote will determine the winner.”
(同点の場合、キャスティングボートが勝者を決定する。) - “The casting vote held by the leader ensured the success of the project.”
(リーダーが持つキャスティングボートがプロジェクトの成功を確実にした。)